ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

メゾン・ド・ヒミコ

2006年02月14日 20時32分06秒 | 映画

 今日は、下高井戸シネマで映画「メゾン・ド・ヒミコ」を見てきました。火曜日レディースデーということもあり、かなり大入り満員で、補助席が出ていました。この小さな映画館が繁盛するのは、本当にうれしい限りです。友の会会員として、いつも応援しています。
 この映画は、なんとなくタイトルが気に入り、それに、注目している俳優陣ということもあり、ぜひ見たいと思っていました。たしかに、面白い映画でした。田中泯がゲイの役をやるというのも、見たい理由のひとつでした。私は彼の前衛舞踏家としてのステージを見たことがあるのです、結婚前に!そりゃもう、びっくりでした。その彼が、いまは俳優として磨きをかけていると知ったのは、「たそがれ清兵衛」からでした。今回も、なかなかにミステリアスな人物を演じきっていて、見事でした。ゲイということを非難し差別する地元の周りの住民や子供たち。その中で何とか平穏に生活しようと努めるホームの人たち。そして、田中泯の演じる卑弥呼と若い恋人のオダギリジョー。母と自分を捨てた父親をずっと恨み憎んでいる沙織(柴咲コウ)の内面の葛藤もよく描かれていました。そして、ユーモアが救いとなり、最後はほっとする場面もありました。悪がきの一人は、ホームに手伝いに来たり、ちょっと未来への希望も見えて、なかなか面白い映画でした。
 ゲイというのは、未だに差別される存在なのでしょうか。すっかり市民権を獲得したと思っていました。でも、実際に自分の家族となると、なかなか理解するには時間がかかるのでしょう。ただ、自分に正直に生きていくという意味で、そういう生き方もあって当然だし、偽りの積み重ねで生きていくのは、もったいないですよね。もっともっと、自然として受け入れられていけばいいのに・・・。ゲイやホモの人って、女性よりも女らしくて、繊細で心が優しいと思うのですが。男女という関係だけを尊いと決めたのは、どうしてかしら。宗教上やいろんな意図があったと思うのです。だって、ローマ時代や日本の戦国時代は、男色は当たり前だったのですから。
 それはともかく、性についてとても考えさせられました。生と死、そして性とは、すべて繋がっているわけですから。切ないですね。
 ゲイバーではないけれど、どうも、赤坂に本当に「卑弥呼」というバーがあるようです。たしかに、店の名前として、いいですが。昔、ファッションブランドにも卑弥呼というのがあったような気がします。

コメント (4)
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