本日のエッセイテーマは、朝日新聞2022.03.20付 “悩みのるつぼ” 相談 「娘の義母が孫を差別する」より引用する。
冒頭から私事を述べるが。
私自身が郷里から離れ上京後、見合い晩婚の後に都内(正確に言えば埼玉県の産院にて)娘を産んでいる身だ。
その立場では、どうしても孫の育児補助は都内に住む義母に依存せねばならない身だったのだが。
これが実によくできた義母(現在は認知症があるが)であり。
最初から「息子夫婦である貴方たちと今後一切同居をするつもりはないし、基本的に孫に関しては少し手助けする程度にさせて欲しい。」
出産前からその宣言を明確にしてくれた上で、我々夫婦の新居としてタワーマンションを購入してくれていた。
嫁の私側も出産直前期に高校教諭の職場を出産退職して、自らが単独で高齢出産の赤ちゃんを育てる覚悟だった。
そんな私の育児を、距離を置きつつ適宜見守ってくれた義母だった。
出産退院後初めての母子1か月健診時には、病院まで付き添ってくれた。
実はその頃、私は緊急帝王切開手術のせいで未だ微熱に苛まれ絶不調期であり、我が子を抱くにも辛い体調だった。
義母無しにこの検診は叶わなかったことだろう。
あるいは娘の“お百日祝い”の日には、義母夫妻が沢山のお祝いを持参してタワーマンションまで訪ねてくれた。
その頃には我が体調も少しずつ回復に向かっていて、私なりにちらし寿司を作ったりもしたのを。
義母が「体調がまだすぐれないのに、わざわざちらし寿司を作ってくれて大変だったわね。」とねぎらってくれたのが実に嬉しかったなあ。
その後も、義母・義父の配慮等々のお蔭をもって、我々の親子・孫関係はずっと良好状態を保って現在に至っている。
今回の「悩みのるつぼ」相談内容の転記は省略するが。
どうやら我が感想によれば、相談者である孫の母方祖母である60代女性の思考に歪みがありそうだ。
ちょっと待って。
その相談女性が未だ60代というではないか!
娘さん自身がとことん現状に困惑しているのならばともかく。
そうではなくて、祖母である貴方が単に取り越し苦労している様子が伺える相談故に、物申させていただくが。
未だ60代の祖母である貴女こそが、ご自身の生き方を主体的観点から見直しては如何かとアドバイスしたくもなる。
今回の相談回答者は、文筆業の清田隆之氏だが。
未だお若くしてご持論を述べておられるので、その一部を以下に紹介しよう。
すべての祖父母から等しくかわいがられない限り孫は不幸なのかというと、そうではない。 娘さんのサポートをしたり、孫が喜ぶようなことをしてあげたり、かかわり合いの中で愛情を伝えていくことは十分にできるはず。 自分を大切に思ってくれる人がいるという実感は孫の支えになるだろうし、それこそが相談者さんしか果たせない役割だと私は考える。
(以下略すが、今回の回答者 清田隆之氏の回答の一部を引用したもの。)
最後に、原左都子の私見でまとめよう。
まさに、清田氏がおっしゃる通りだ。
何処の家庭でも、義理親族関係の対応は困難であろうかもしれないが。 (いえいえ、私の場合はその義理関係に恵まれつつ、むしろ実親や姉関係にこそ苦労させられながら現在に至っている、と表現できそうだが。)
とにもかくにも、孫の存在とは。
おそらく親族にとっては、可愛い存在で無いわけもないのではなかろうか??
そんな時期だけでも、どうか孫を可愛がってあげて欲しいと。
(我が娘が抱えている事情故に)おそらく今後孫とは縁がない人生を送るつもりの原左都子から、是非とも提案申し上げたい!