国際社会が大変なことになった! アメリカの新安保戦略と、真っ先に現れたその具体化、エルサレム首都「認定」問題である。初めに、新安保戦略を改めてまた要約すれば、
① 米国は、国民と国土の防衛と、米国の繁栄をこそ図りたい。
② 世界が新たな競争の時代に入っている今、①を目差すために「米国の力による平和」、「米国の影響力の拡大」にこそ努める。
③ ②の競争の相手、「挑戦者」は、次の三者だ。米価値観に反する「修正主義」勢力である中国とロシア。及び、北朝鮮やイラクの「ならず者国家」と、国際テロ組織である。ここでは、新造語、国際社会の「修正主義勢力」なるものを「ならず者国家」や「国際テロ」と同列に並べていることが要注意だ。
④ 同盟国には、以上全てを遂行していくために「公平な負担」を求めていく。
この米国新安全保障戦略を今正に象徴している世界史的事件こそ、これ。
「エルサレムをイスラエルの首都と認定する」
誰が認定するのだ? アメリカなのである。イスラエルと、パレスチナ・イスラムとを和解させる仲裁・調停役だったはずのアメリカがいつの間にか、エルサレムの半分にあるイスラム聖地までをも敵対するイスラエルのものと宣言してしまって、イスラム社会は蜂の巣をつついたように猛烈抗議である。パレスチナ自治政府は中ロに代表団を派遣して和平交渉支援を要請する予定だし、国連総会にもイスラム諸国が「首都認定反対決議」を出した。すると今度はアメリカがこれへの報復措置に打って出た。エルサレムをイスラエルの首都と認めない国にはアメリカは支援を打ち切ると。そのトランプの言葉も以下のように、喧嘩腰というか、品がないというか、極めてキツイものだった。
「何億ドル、何十億ドルと(米国から)受け取る国々が私たちに反対する。彼らの投票を注視している。反対すればいい。大きな節約になる」
この国連総会決議には、日本政府でさえ賛成に回ると公表された。
こうしてアメリカが手放した国に、アメリカなど問題にならぬくらい多くの外貨を持っている中国が手を伸ばしたら、アメリカはこの先一体国際社会にどう対処していくつもりなのだろう。今のアメリカ、トランプ政権周辺はこの先の世界運営をどうしていくつもりなのだろう。上記の②に見るように、「米国の力」、つまり、新たに強化していこうという軍事力をちらつかせるというのであろう。
こんな国際外交路線は、僕には自国の困難しか見えない自暴自棄という気がして仕方ないのである。
① 米国は、国民と国土の防衛と、米国の繁栄をこそ図りたい。
② 世界が新たな競争の時代に入っている今、①を目差すために「米国の力による平和」、「米国の影響力の拡大」にこそ努める。
③ ②の競争の相手、「挑戦者」は、次の三者だ。米価値観に反する「修正主義」勢力である中国とロシア。及び、北朝鮮やイラクの「ならず者国家」と、国際テロ組織である。ここでは、新造語、国際社会の「修正主義勢力」なるものを「ならず者国家」や「国際テロ」と同列に並べていることが要注意だ。
④ 同盟国には、以上全てを遂行していくために「公平な負担」を求めていく。
この米国新安全保障戦略を今正に象徴している世界史的事件こそ、これ。
「エルサレムをイスラエルの首都と認定する」
誰が認定するのだ? アメリカなのである。イスラエルと、パレスチナ・イスラムとを和解させる仲裁・調停役だったはずのアメリカがいつの間にか、エルサレムの半分にあるイスラム聖地までをも敵対するイスラエルのものと宣言してしまって、イスラム社会は蜂の巣をつついたように猛烈抗議である。パレスチナ自治政府は中ロに代表団を派遣して和平交渉支援を要請する予定だし、国連総会にもイスラム諸国が「首都認定反対決議」を出した。すると今度はアメリカがこれへの報復措置に打って出た。エルサレムをイスラエルの首都と認めない国にはアメリカは支援を打ち切ると。そのトランプの言葉も以下のように、喧嘩腰というか、品がないというか、極めてキツイものだった。
「何億ドル、何十億ドルと(米国から)受け取る国々が私たちに反対する。彼らの投票を注視している。反対すればいい。大きな節約になる」
この国連総会決議には、日本政府でさえ賛成に回ると公表された。
こうしてアメリカが手放した国に、アメリカなど問題にならぬくらい多くの外貨を持っている中国が手を伸ばしたら、アメリカはこの先一体国際社会にどう対処していくつもりなのだろう。今のアメリカ、トランプ政権周辺はこの先の世界運営をどうしていくつもりなのだろう。上記の②に見るように、「米国の力」、つまり、新たに強化していこうという軍事力をちらつかせるというのであろう。
こんな国際外交路線は、僕には自国の困難しか見えない自暴自棄という気がして仕方ないのである。