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「佐渡金山」でも「韓国逆撫で」  文科系

2022年02月07日 14時54分25秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)

 本日の朝日新聞2面連載コラム「いちからわかる」の「世界文化遺産に佐渡金山が推薦されたね」は、その内容に「不承知」である。韓国が最も反対する点、その理由部分が書かれていないからだ。その該当部分はこう表現されているだけだ。
『15年に「明治日本の産業革命遺産」が登録されたときも』で始まるコラム末尾部分に、肝心な点が抜け落ちている。この15年には結局、韓国は「欺された」と考えているはずだ。それがあるから今回は強硬なのではないか。政府は「今回の佐渡金山登録申請は江戸時代だけに限定している」と逃げ道を作っているようだが、その後にここで韓国人が強制労働させられたことには変わりはないのである。そして、前回15年には、日韓の間にこんなことがあった。

 

【  徴用工問題、蒸し返される訳  文科系 2019年08月05日
書評、『前川喜平「官」を語る』(宝島社、2018年7月第一刷発行)として

 入院中に読んだ本の一つに、『前川喜平「官」を語る』(宝島社、18年7月第1刷)があった。毎日放送、朝日新聞に勤めていた山田厚史を質問者・聞き手とする対談本だ。そのなかに、徴用工問題応酬が近年再燃した発端とも見える、ある事件が報告されている。文科省に勤めていた前川氏の体験報告なのだが、安倍政権の韓国に対するこういう構え、態度が、この問題が韓国側から蒸し返されていつまでも終われない原因になっているのではないか。体験報告を要約し、僕としてのその批評を述べてみたい。

①2015年7月、「明治日本の産業革命遺産」がユネスコ世界遺産に登録された。長崎の軍艦島、八幡製鉄などの明治以降産業遺産群である。これが今で言う「首相案件」。長崎キリスト教遺産群など先行候補を強引に追い越して急浮上、年に一つの日本代表に推されることになった結果のユネスコ登録だった。

②この問題のユネスコ審議過程において、これらの遺産群における徴用工の扱いで韓国が反発、紛糾した末に、この様な決着があったという。まず、こんな形で。
『そのとき日本は、徴用工の正しい歴史や資料を訪問者に啓蒙するインフォメーションセンターを設置することを約束しているんです。
 実は、この約束はきちんと履行されているかモニタリングされることになっており、チェックされるのがまさに今年、2018年です。しかし、私が知る限り、現段階ではまだ設置されていない』

③ところが、この約束に関わって文科省がこんな相談も受けることになったという。
『私は文科省在職時代、和泉洋人・首相補佐官に呼ばれ「徴用工に関するインフォメーションセンターを六本木の国立新美術館の別館に作ることはできないか」と聞かれたことがあります。(中略)できるだけ現地から遠い、東京にひっそり作りたかったのでしょう』

 どうだろう、「地方創世」という名の「観光地作り」を「首相案件(その上での実績作り、功績)」として急ぐ余り、韓国とユネスコに急場しのぎの心にもない約束をして、後で見かけだけという辻褄合わせに努めようとしたと、韓国からは見えないか。このようなインフォメーションセンターは実質が伴わない「羊頭狗肉」、謝罪の心もないから、言うならば嘘の約束である。これでは、韓国が怒ることさえも予期できたはずで、どこか何かで韓国が怒ったら今やっているようにこう返せばよいと、初めから考えていたとしか思えないのである。
『徴用工問題は1965年の日韓条約でもう終わっている』

 こういう誠意のない「謝罪も、償いもした。もう終わっている問題だ」とは、慰安婦問題にも通じるもの。終わっているのだから、日本が何をどう語っても、どう振る舞っても文句など言うなということにはならないはずだが。こういう態度は、「こちらの『歴史的恥部』をずっと言い募ろうというのなら、上等、いつでもケンカに応じてやる」と常に居丈高に対すること。

 歴史的加害者の方がこれでは、日韓紛糾は永久に終わらない。度々よく伝えられてきたように、こんな構え、考え方をさえにじみ出しているのではないか。
『当時の法では、植民地は合法。文句など言うな!』
 まともな時代なら、国家の品格が問われる態度だと言いたい。 】

 ちなみに、ビグローブのレコード・チャイナ2月5日の記事として、こういうものもあった。

【 ユネスコ側は、「日本政府が軍艦島に関する約束(朝鮮半島出身者の強制労働についての歴史を説明する)を守っていないことは、今回の佐渡島の金山の登録に影響を与えるか」との質問に対しては直接の回答を避けたが、昨年に世界遺産委員会が「強い遺憾(Stronglyregret)」を示した決定文に言及したという。】

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