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「福島の子どもに、甲状腺癌266人」  文科系

2022年02月18日 13時19分24秒 | 国内政治・経済・社会問題

 小泉、菅、細川護熙、村山富市、鳩山由紀夫の元首相5人が、東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県で多くの子供たちが甲状腺がんに苦しんでいるとの書簡をEU(欧州連合)欧州委員会に送った。対して、山口壮環境相らが「放射線被爆と子供の甲状腺がんの関連は認められていない」と猛反発、抗議を展開した。これに対してさらに、5人は「脱原発」運動に取り組む市民団体を通じて逆抗議したうえで、「この10年で266人に甲状腺がんが発症した原因は何だと主張・立証するのか」などと質問した。
 他方で、福島原発事故当時18歳以下の子ども6人が、甲状腺癌は原発事故の影響として、訴訟に踏み切った。
 この二つの動きを作って、政府と闘っている、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」の環境相へのこの3日付け「抗議書兼質問書」の冒頭部分を転載する。

【 環境大臣山口壯殿

抗議書兼質問書                   原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
                          (役員連名略)

本年1月27日、欧州委員会議長に宛てた5人の元首相の書簡「脱炭素・脱原発は可能ですーEUタクソノミーから原発の除外をー」に対して環境大臣山口壯殿から抗議が届きましたので、5人の元首相の意見をとりまとめ、事務局を務める原自連から反論しかつ質問いたします。

「多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しみ」が誤った記載であると書かれていますが、これは真実です。福島原発事故前は、年間100万人に一人か二人の発病しかなかった小児甲状腺がんですが、事故から10年で、事故当時福島県内で18歳以下だった38万人の中で既に266名の発症が判明しています。その内222名が甲状腺摘出手術を受けています。これは、大臣が根拠とされている福島県の県民健康調査委員会で判明した数字です。

しかも、手術後症状が悪化し、再手術を受けた者、他の部位に転移した者、苛酷な放射線治療を受けた者が多くいます。まさに彼らは苦しんでいます。それでも環境大臣として「多くの子どもたちが甲状腺がんに苦しみ」という事実を否定しますか。これに対するお答えとその理由を回答下さい(質問1)。

次に貴殿は「福島県の子どもに放射線による健康被害が生じているという誤った情報」云々と述べ、前記のとおり大量に発生している小児甲状腺がんと東京電力福島第一原発事故により放出された放射線との因果関係を否定しています。

しかし、福島原発事故の前と後とでは小児甲状腺がんの発症率は70倍となっています(事故前は年間に100万人に1人、事故後は10年間で38万人に266人として計算すると
(266人÷38万人÷10年)÷(1人÷100万人)=0.00007÷0.000001=70倍)
このような桁違いの発症率を常識もしくは良識で判断すれば、福島原発事故との「因果関係あり」と考えざるを得ません。そうでないと主張する者は福島原発事故による放射線被ばくではない別の原因を主張・立証しなければなりません。政府も東電も県もそのような主張立証を全くしていません。「現時点では因果関係が考えにくい」というばかりです。

福島原発事故はレベル7であり、大量の放射性物質を環境に放出したことは事実であり、甲状腺がんについては放射線被ばくが原因の第一であることは世界の常識となっています。

そこで質問です。266人の小児甲状腺がんの原因が福島原発事故由来の放射線被ばくでないとするならば、環境省は266人の小児甲状腺がんの原因はなんであると主張・立証されますか(質問2)。266人も小児甲状腺がんが発生しているのにその原因の究明もせず、ただ福島原発事故由来でないと言うだけというのは国民の健康に責任を持つべき環境省及び政府としては余りに無責任です。

(以下略)  】

 一読して非がどちらにあるかは明らかだろう。環境相らはただ、「原発が原因とは証明されていない」と強権的に言い張っているだけで、「266名発症のうち222名が甲状腺摘出手術」という異様かつ悲劇的な事実を無視しているに等しい。「因果関係は考えにくい」という言い方だけで、どうしてこんなに上から押さえつける応対ができるのだろう。当初から言われていた政府などの主要反論一例にこんなのがあった。「全員検査で余分な『患者』を拾い上げて多くなった」と。手術に至った222名は拾い上げなくともいずれ手術に至ったというのは自明であって、これも何の反論にも成っていない。

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