路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【岸田政権】:処理水の海洋放出、月内で最終調整…福島原発視察の首相「漁業者の懸念に寄り添う」

2023-08-22 05:00:10 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【岸田政権】:処理水の海洋放出、月内で最終調整…福島原発視察の首相「漁業者の懸念に寄り添う」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:処理水の海洋放出、月内で最終調整…福島原発視察の首相「漁業者の懸念に寄り添う」

 政府は、東京電力福島第一原子力発電所(福島県)の処理水の海洋放出について、開始時期を月内とする方向で最終調整に入った。岸田首相は、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長らと21日にも面会し、関係閣僚会議を経て最終決定する方針だ。首相は20日、同原発を訪れ、放出計画の準備状況を視察した。

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汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS)を視察する岸田首相(左手前)(20日午後、福島県の東京電力福島第一原子力発電所で)=代表撮影

 首相は視察後、放出時期について、「安全性の確保や風評対策の取り組みの状況を政府全体で確認し、判断していく」と記者団に語った。「(同原発の)廃炉と福島の復興を進めていくために、決して先送りできない課題だ」とも強調した。 

 日米韓首脳による会談や共同記者会見で米韓から放出への理解が得られたことを踏まえ、首相は「国際的にも科学的な知見に基づく冷静な対応が広がっている」と述べた。放出への環境が整いつつあるとの認識を示したものだ。

 9月1日には、福島県沿岸で沖合底引き網漁が再開される。このため、今月中にも放出を始め、モニタリング(監視)データを公表して安全性をアピールする狙いがあるとみられる。

 地元の漁業者らが風評被害を懸念していることに関しては、「放出は長期にわたる取り組みで、(漁業者らの)懸念に継続的に寄り添って対応していくことが必要だ。私自身も直接、政府としての考えをお伝えしたい」と語った。

東京電力福島第一原発(今年5月、読売ヘリから)=永井秀典撮影
東京電力福島第一原発(今年5月、読売ヘリから)=永井秀典撮影

 風評被害の対策に万全を期す考えも示した。首相は、経済産業省が300億円の基金を準備していることに言及し、「それでもなお風評被害が発生した場合には、東京電力が適切に賠償を行う仕組みもあり、しっかりと対応していく」と説明した。

 首相の同原発視察は2021年10月以来となった。20日は、汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS=アルプス)などの状況を確認し、東電ホールディングスの小早川智明社長らから放出の安全性などに関する説明を受けた。小早川氏は、経営陣が適時に情報を把握し、速やかに指示を出す態勢を整えるため、発電所や風評対応、賠償などの関係部署を横断的に統括する社長直轄のプロジェクトチームを新設する考えを明らかにした。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政策・岸田政権・東京電力福島第一原子力発電所(福島県)の処理水の海洋放出問題】  2023年08月21日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸田政権】:原発処理水は「見切り発車」で24日にも放出 全漁連「反対は変わらず」首相は風評対策継続

2023-08-22 00:15:50 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【岸田政権】:原発処理水は「見切り発車」で24日にも放出  全漁連「反対は変わらず」首相は風評対策継続

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田政権】:原発処理水は「見切り発車」で24日にも放出 全漁連「反対は変わらず」首相は風評対策継続 

 政府は21日、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出について、24日にも始める方向で最終調整に入った。

 22日午前に関係閣僚会議を開き、最終決定する。岸田文雄首相は21日、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長と官邸で面会し、風評被害など必要な対策を継続すると説明。だが坂本氏は「漁業者、国民の理解を得られない放出に反対であるのは変わらない」と強調した。放出が「見切り発車」で始まる可能性が高まった。漁業者の批判が強まるのは避けられない。

 首相は「今後数十年にわたろうとも、漁業者が安心してなりわいを継続できるように必要な対策を取り続けることを全責任を持って約束する」と表明。関係閣僚会議で「安全性の確保、風評対策の取り組み状況、今後の取り組みについて確認し、議論する」として、政府方針への理解を求めた。坂本氏は国際原子力機関(IAEA)の包括報告書などに触れ「科学的な安全性への理解は深まってきた」と述べた。

 面会で首相は「長期にわたる廃炉の完遂まで、漁業者のなりわいが継続するよう取り組む」とした上で「処理水の影響にかかる必要な予算措置については、水産予算とは別に政府全体として責任を持って対応する」と明言した。

 政府は風評被害対策に300億円、漁業継続の支援に500億円の基金を設けたが、放出に反対する中国は日本産海産物に対する輸入規制を強化している。放出後はさらなる対抗措置を取るとみられ、水産業への影響は拡大する恐れがある。

 福島第1原発では、汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化しているが、放射性物質のトリチウムは除去できず、処理水として敷地内のタンクで保管している。2021年4月、当時の菅義偉首相が2年後をめどに海洋放出を開始すると決定した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・岸田政権・東京電力福島第1原発処理水の海洋放出】  2023年08月21日  20:36:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【福島県】:内堀知事、処理水対応めぐり「漁業者と真剣に向き合って、信頼構築が極めて重要」

2023-08-22 00:15:40 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【福島県】:内堀知事、処理水対応めぐり「漁業者と真剣に向き合って、信頼構築が極めて重要」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【福島県】:内堀知事、処理水対応めぐり「漁業者と真剣に向き合って、信頼構築が極めて重要」

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を巡り、福島県の内堀雅雄知事は21日の定例記者会見で「国が最後まで責任を持って対応することが重要だ」と従来の考えを繰り返した。

東京電力福島第1原発(共同)東京電力福島第1原発(共同)

 岸田文雄首相が全国漁業協同組合連合会(全漁連)と面会する予定に関し、「(処理水放出について)一定程度理解が進んでいるが、漁業者をはじめ反対を真剣に訴える人がいる。漁業者と真剣に向き合って理解を深め、信頼を構築することが極めて重要だ」と強調した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・地方自治・福島県・東京電力福島第1原発処理水の海洋放出】  2023年08月21日  12:20:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【福島第一原発処理水問題】:首相が漁業関係者と面会へ 全漁連側は反対姿勢崩さぬ構え

2023-08-22 00:15:30 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【福島第一原発処理水問題】:首相が漁業関係者と面会へ 全漁連側は反対姿勢崩さぬ構え

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【福島第一原発処理水問題】:首相が漁業関係者と面会へ 全漁連側は反対姿勢崩さぬ構え 

 東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、岸田文雄首相は21日午後、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の坂本雅信会長と面会する。岸田首相は22日に関係閣僚会議を開き、放出の開始時期を決める意向。それまでに安全性確保と風評被害対策を徹底する方針を伝えることで理解を得たい考えだが、全漁連側は反対の姿勢を崩さないとみられる。

岸田文雄首相(2023年6月19日撮影)岸田文雄首相(2023年6月19日撮影)

 全漁連は今年6月、放出に「反対であることはいささかも変わらない」とする特別決議を採択。7月に西村康稔経済産業相と会談した際も、坂本氏が「反対の立場は変わっていない」と伝えている。

 漁業者には、処理水放出に伴う風評被害への懸念が根強い。政府は風評被害対策に300億円、漁業継続の支援に500億円の基金を設けたが、放出に反対する中国が日本産海産物に対する輸入規制を強化しており、生産現場では影響が出始めている。

 処理水の海洋放出を巡っては、政府と東電が2015年、福島県漁業協同組合連合会と「関係者の理解なしには(処理水の)いかなる処分もしない」とする約束を交わしており、漁業関係者の理解が放出の条件となっている。

 福島第1原発では、汚染水を多核種除去設備(ALPS)で浄化するが、放射性物質のトリチウムは除去できず、処理水として敷地内のタンクで保管している。保管量は8月3日時点で容量の98%となる約134万トン。首相は20日、第1原発を視察し、廃炉作業を進めるため、処理水を放出しタンクを減らすことが必要だと強調した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・岸田政権・東京電力福島第1原発処理水の海洋放出】  2023年08月21日  09:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【東京五輪】:安倍前首相の大嘘 福島原発“アンダーコントロール”の惨状

2023-08-22 00:15:20 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【東京五輪】:安倍前首相の大嘘 福島原発“アンダーコントロール”の惨状

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【東京五輪】:安倍前首相の大嘘 福島原発“アンダーコントロール”の惨状

 年が明ければ国民は忘れるなんて考えは大間違い。

 桜を見る会の前夜祭を巡り、虚偽答弁118回の安倍前首相の“虚言癖”は病的レベル。とりわけ印象深いのは東京五輪招致のため、福島原発事故の影響について世界を欺いた「アンダーコントロール」の大嘘である。

世界を欺いた「アンダーコントロール」宣言(東京のプレゼンテーションをする安倍前首相=2013年IOC総会で)/(C)共同通信社

  世界を欺いた「アンダーコントロール」宣言(東京のプレゼンテーションをする安倍前首相=2013年IOC総会で)/(C)共同通信社

 今年3月には未曽有の事故から10年の節目を迎えるが、廃炉作業はもはや「コントロール不能」。喫緊の課題である汚染処理水の海洋放出問題も時間切れだ。

リオデジャネイロのマラカナン競技場で行われたオリンピックの閉会式に、安倍晋三首相が「スーパーマリオ」の扮装で登場し、2020年東京大会をアピールした(2016年 ロイター/Stoyan Nenov)

 放出の方針を固めている政府と東電は、昨年4月から全国漁業協同組合連合会など「関係者のご意見を伺う場」を開催してきたが、10月の第7回を最後に中断。「放出は時期尚早」と風評被害を懸念する自民党農水族の反発もあり、いまだ正式決定に至っていない。

 「原発敷地内の貯水タンクは来年秋ごろには満杯に。海洋放出に必要な施設整備は2年ほどかかり、タイムリミットはとうに過ぎています。追い打ちをかけるのが新型コロナ禍。今年中に予定していた燃料デブリの試験的取り出しも、渡航制限の影響で英国製装置の輸送のメドが立たず1年程度遅れる見通し。同じことは汚染処理水の施設整備にも当てはまりかねません」(東電関係者)

 さらに2・3号機の原子炉格納容器の真上にある「シールドプラグ」と呼ばれるフタ部分が極めて高濃度に汚染されていることが判明。推定放射性物質の量は兆を超える「京」ベクレル級で、人が1時間もそばにいれば死に至るという。

 世界をだまして勝ち取った五輪開催も新年早々、緊急事態宣言が発令されれば絶望視。安倍前首相の大嘘は五輪中止の形で断罪されそうだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2021年01月05日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:福島事故から12年 原発の危うさを忘れまい

2023-08-22 00:15:10 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【社説①】:福島事故から12年 原発の危うさを忘れまい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:福島事故から12年 原発の危うさを忘れまい

 東京電力福島第1原発は今も廃炉作業の先が見えない。事故から12年の今、新たな局面を迎える。

 構内で汚染後に浄化した処理水を「春から夏ごろ」に海洋放出することを政府が決めた。
 処理水には放射性物質トリチウムが残るが「人体への影響が小さい」程度に薄めるという。放出は30年以上続き、汚染への懸念や風評被害などを恐れる声は根強い。
 地元や全国の漁協は反対する。政府と東電は2015年に「関係者の理解なしにはいかなる処分もしない」と約束したはずだ。
 福島産食品の輸入規制はなお中国、韓国など12カ国・地域に及ぶ。復興道半ばの放出は震災直後に等しいダメージを与えないか。
 政府は事故後に原発依存の低減方針を掲げていたが、岸田文雄首相は運転期間延長や次世代型導入など積極活用にかじを切る。
 処理水と同じく国民との対話を尽くさぬ唐突さだ。福島の教訓を忘れた政権の暴走は許されない。
 
 ■処理水放出で分断も
 
 福島の漁業は21年3月で事故後の試験操業を終え、本格操業に向けた移行期に入っている。
 親潮と黒潮がぶつかるプランクトンが豊富な漁場で知られるが、漁獲は震災前の2、3割程度という。国の復興支援事業を基に5割以上に戻す増産計画が作られ、各漁協が取り組みを始めている。
 福島県地域漁業復興協議会委員で福島大准教授の林薫平さんは「少なくとも成果が表れる3年間は放出を凍結すべきだ」と話す。
 処理水放出は保管タンク約千基が秋には満杯となるというのが理由だが、原発回帰に歩調を合わせるかのようだ。漁業者の都合と関係なく進み、国や東電の言う「廃炉と復興の両立」には程遠い。
 岸田政権は風評被害対策や事業継続のため漁業者向けに二つの基金を設け計800億円を投じる。
 対策の枠組みを地元や漁業に狭めたい意図も見える。林さんは「福島で解決すればいいのではとの風潮にならないか」と危惧する。
 放出計画は原子力規制委員会が認め、国際原子力機関(IAEA)も近く検証結果を公表する。
 異論は「風評」とされ国民の口をつぐませる恐れもあろう。福島との分断を招けば復興は遠のく。
 
 ■廃炉の国民的論議を
 
 福島第1原発では冷却用の注水や地下水が溶融核燃料(デブリ)に触れ、汚染水が1日約100トン発生する。デブリ除去ができなければ処理水増加も止まらない。
 推計880トンものデブリ取り出しは廃炉の最難関だ。当初は21年開始だったがコロナ禍もあり、2号機で今年10月以降となる。
 とはいえ東電は初年度は試験的で「取り出す量は数グラム程度」と言う。1、3号機に至っては内部の状況把握が進まず工法も未定だ。
 廃炉計画は原発が「冷温停止状態」となった11年12月から30~40年後に終える。だが廃炉完了の具体的な姿はいまだ定まらない。
 安倍晋三元首相は8年前の会見で「廃炉、汚染水対策では東電任せにせずに国も前面に立つ」と述べた。ただ国は方針を決め支援をするが実施主体は東電のままだ。
 事故翌年に有識者の国会事故調査委員会は「未解明部分の事故原因の究明」「廃炉の道筋」などを考える第三者機関設置を求めた。この提言は今も生きている。
 放出は原子力専門家を中心とした経済産業省の小委員会が導いた。本来は廃炉全体を見据え、国民全体の議論の場で決めるべきだ。
 
 ■再エネ拡充策が先だ
 
 ウクライナ侵攻はロシアに天然ガスを依存する欧州で原発回帰を促したかに見える。オランダは昨年、原発2基新設を決め、ポーランドやチェコなども建設予定だ。
 福島事故を受け昨年末に原発全廃方針だったドイツは冬を乗り切るため3基を稼働延長させた。ただショルツ首相は運転が今年の「4月15日に終わりを迎える」と述べ、あくまで暫定措置と強調する。
 再生可能エネルギーへの代替が進んでいるからだ。昨年の構成比は45%で10年前の約2倍になった。7年後には80%とする目標だ。
 日本も2年前のエネルギー基本計画に「再生可能エネルギーの主力電源化を徹底」と明記し、30年度の構成比36~38%を掲げた。
 急ぐべきは再エネ拡大の具体的戦略ではないか。なのに60年超の原発運転延長では筋が通らない。
 岸田首相は先月の衆院予算委員会で原発活用を「需給の逼迫(ひっぱく)への対応」と答弁した。電気代高騰から理解を示す風潮もあるようだ。
 だが安全審査に合格し現実的に数年で動かせるのは4基のみだ。当面の危機には対応できない。
 ロシアによる原発攻撃は12年前のメルトダウンの恐怖を思い起こさせた。福島事故の後始末は終わっていない。記憶を風化させず、国民の安全を最優先に再エネ中心の道筋を歩む必要がある。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月11日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸田首相】:20日にも東京電力福島第1原発を訪問 処理水放出判断を前にアピールの意向

2023-08-19 00:10:50 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【岸田首相】:20日にも東京電力福島第1原発を訪問 処理水放出判断を前にアピールの意向

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相】:20日にも東京電力福島第1原発を訪問 処理水放出判断を前にアピールの意向

 岸田文雄首相は東京電力福島第1原発を20日にも訪問する方向で最終調整に入った。処理水の海洋放出に向け、放射性物質で汚染された水を浄化する多核種除去設備(ALPS)など関連施設を視察する。放出が国際的な安全基準に合致していると強調する狙いがある。首相は近く、関係閣僚会議を開いて放出開始の日程を判断する考えだ。政府関係者が18日明らかにした。

岸田文雄首相(2023年6月19日撮影)

 

 政府は8月下旬から9月前半の放出開始を検討している。廃炉を確実に進め、福島の復興を実現するために処理水放出が欠かせない課題であると国内外へアピールしたい意向だ。

 処理水は、ALPSで除去できない放射性物質トリチウムの濃度が国の基準値の40分の1未満になるよう海水で希釈。海底トンネルを通じて1キロ沖から放出される。政府と東電は15年、処理水について福島県漁連に「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と約束も、理解は得られていない。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・岸田政権・処理水の海洋放出に向け、東京電力福島第1原発を20日にも訪問する方向で最終調整へ】  2023年08月18日  23:45:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・07.20】:処理水海洋放出、対中関係火種に 日中友好議連の訪中計画もとん挫

2023-07-28 07:40:00 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【政界地獄耳・07.20】:処理水海洋放出、対中関係火種に 日中友好議連の訪中計画もとん挫

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・07.20】:処理水海洋放出、対中関係火種に 日中友好議連の訪中計画もとん挫 

 ★18日、首相・岸田文雄はカタール・ドーハで同行記者団に東京電力福島第1原発で生じた処理水の海洋放出計画を批判する中国に対し、「科学的根拠に基づく議論を強く求めていく」と発言した。14日にインドネシアで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の外相会議に出席した外相・林芳正と中国の共産党外交部門トップの王毅(ワン・イー)政治局員が会談。林は既に「科学的観点からの対応」を求めている。王は前日の会議でも「『核汚染水』の海洋放出は海洋環境と人類の生命・健康に関わる大きな問題だ。自分勝手に振る舞うべきではない」と批判を強めていた。

 ★韓国は野党を中心に汚染水問題で世論が沸騰していたが、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は新たな日韓関係を考慮し政治的に封じ込めた。その間、中国は沈黙を守っていたが、まず12日に中国香港特別行政区政府が「日本が福島放射能汚染水の放出を開始すれば東京、福島、宮城など10都県からの水産物輸入の即時禁止を行う」と発表、マカオ政府も同調した。日本は汚染水という言葉を処理水と言い換えさせメディアはすんなり同調。IAEA(国際原子力機関)のお墨付きを御旗にしているが放出は日本政府による決定で「その方針を推奨するものでも、支持するものでもない」との立場だ。

 ★15年、政府と東電は福島県漁連に「関係者の理解なしには(処理水の)いかなる処分もしない」と言い続けているが経産相・西村康稔の説明に納得している節はない。安全でも風評被害は既に始まっているという認識だろう。中国は今後この問題を対日カードに据えるようで、来月に訪中が内定していた公明党代表・山口那津男の日程が白紙になっている。また会長に自民党元幹事長・二階俊博が就任したばかりの超党派の日中友好議連の訪中計画もとん挫したままだ。火種は広がりつつある。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年07月20日  08:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【福島第1原発】:処理水放出計画を批判する中国に「中国処理水の濃度はさらに高い」茂木幹事長が反論

2023-07-25 13:59:30 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【福島第1原発】:処理水放出計画を批判する中国に「中国処理水の濃度はさらに高い」茂木幹事長が反論

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【福島第1原発】:処理水放出計画を批判する中国に「中国処理水の濃度はさらに高い」茂木幹事長が反論

 自民党の茂木敏充幹事長は25日の記者会見で、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を批判する中国に反論した。

会見する自民党の茂木敏充幹事長 会見する自民党の茂木敏充幹事長

 「科学的根拠に基づいた議論を行うよう強く求めたい。中国で放出されている処理水の濃度はさらに高い」と述べた。

 中国は、福島第1原発の処理水放出に関し「核汚染水の排出強行」などと主張。日本政府は国際原子力機関(IAEA)の包括報告書で国際的な安全基準に合致しているとの評価を受けたとして、各国に理解を求めている。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を批判する中国に反論】  2023年07月25日  13:59:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【原子力規制委員会】:福島第1原発の処理水放出設備、7日合格へ 設備面での準備完了

2023-07-05 13:58:30 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【原子力規制委員会】:福島第1原発の処理水放出設備、7日合格へ 設備面での準備完了

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【原子力規制委員会】:福島第1原発の処理水放出設備、7日合格へ 設備面での準備完了 

 原子力規制委員会は5日、定例会合を開き、東京電力福島第1原発の処理水を海洋放出する設備について、7日に使用前検査の合格を示す終了証を東電に交付する方針を示した。終了証交付で海洋放出に向けた設備面での準備は完了し、岸田文雄首相が放出開始時期を判断する前提が整うことになる。

 規制委は使用前検査で設備全体に問題がないことを確認。設備の運用や保守管理に関する保安検査でも、放出に向けて整備すべき項目が実施計画に基づき適切に整備されていることを確認した。

 だが放出には福島県などの漁業者らが強く反対しており、中国や韓国でも批判がある。首相は風評対策や国際原子力機関(IAEA)の報告書に対する理解の進展を見極め、夏ごろとする放出開始時期の具体的な検討に入る。

 IAEAは4日、海洋放出の計画は「国際的な安全基準に合致する」との包括報告書を公表。人や環境への放射線の影響は「無視できるほどごくわずかだ」と評価した。

 処理水を海洋放出する海底トンネルなどの設備は6月26日に東電の工事が完了。規制委は同28日から3日間、放出前に処理水と海水を混ぜる希釈設備や、緊急時の遮断装置など設備全体が正常に作動するかどうかを現地で確認した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・原子力規制委員会・東京電力福島第1原発の処理水を海洋放出する設備】  2023年07月05日  13:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・06.14】:処理水放出対応センスない経産相・西村康稔 いまだ解決ほど遠い表面的な復興

2023-06-18 07:40:40 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【政界地獄耳・06.14】:処理水放出対応センスない経産相・西村康稔 いまだ解決ほど遠い表面的な復興

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・06.14】:処理水放出対応センスない経産相・西村康稔 いまだ解決ほど遠い表面的な復興 

 ★東日本大震災の福島第1原発事故の数日間を描いたネットフリックスのドラマ「THE DAYS」(全8話)は今月1日から全世界配信された。同社のグローバルトップ10(5月29日~6月4日)のテレビ・非英語部門で5位に入るなど、好調な滑り出しを見せる。日本人にとっては大きな犠牲を払った震災と原発事故は世界的関心事だが、いまだに解決という言葉にはほど遠く、表面的な復興といえる。

 ★政府と東京電力は汚染水を今夏にも放出する方針だが、10日、経産相・西村康稔は宮城、福島、茨城の漁業関係者を訪ねた。西村は「廃炉を進めるにあたり、処理水の海洋放出は避けて通れない課題だ」とするが宮城県漁業協同組合長・寺沢春彦は「本来ならもう少し早い段階で宮城の漁業者の意見を聞いてもらって対応をお願いしたかった」という。元通産省官房審議官まで務めた経産副大臣・太田房江は昨年の副大臣就任直後にこの汚染水問題で各漁協を訪ねているが、同省環境立地調査官で退官した西村にはそのセンスがないのだろう。西村は面会後、「厳しいご意見をいただいた。意思疎通を密にして、丁寧に引き続き説明したい」というが、3県を1日で回るという乱暴さでは丁寧さなどみじんも感じられない。

 ★さてドラマ「THE DAYS」は韓国では現在も公開されていない。韓国は国民の7割が日本の汚染水放出に反対している。韓国ではすべての日本コンテンツは映像物等級委員会(映等委)から観覧等級を受けなければならないが13日の韓国紙「中央日報」は9日、民主党の幹部会で徐永教(ソ・ヨンギョ)最高委員が「76カ国でトップ10に入った『THE DAYS』がなぜ韓国で見られないのか」を問い、それは4月の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の訪米時、金夫人が同社関係者と面会し、圧力をかけたのではないかとの見方を示したと報じた。大臣の丁寧さに欠く対応が各方面に飛び火しているのではないか。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年06月14日  08:08:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政局】:岸田文雄氏に料亭で出くわした小泉純一郎元首相「改憲より原発ゼロ。できることやった方がいい」

2023-05-31 00:58:30 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【政局】:岸田文雄氏に料亭で出くわした小泉純一郎元首相「改憲より原発ゼロ。できることやった方がいい」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:岸田文雄氏に料亭で出くわした小泉純一郎元首相「改憲より原発ゼロ。できることやった方がいい」

 岸田文雄首相は30日夜、自民党の遠藤利明総務会長と会食した東京・赤坂の日本料理店で、小泉純一郎元首相に出くわし、助言を受けた。

小泉純一郎元首相(2023年3月11日撮影)小泉純一郎元首相(2023年3月11日撮影)

 小泉氏は「憲法改正は3分の2の国会議員の賛成がなければできない。原発ゼロは、首相がやればできる。できることをやった方がいい」と伝えた。岸田首相は笑って帰ったという。小泉氏が記者団に明らかにした。同店は小泉氏の行きつけで、1人で訪れていたという。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・政局・日本維新の会】  2023年05月31日  00:58:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【韓国】:専門家の処理水視察4日間実施へ、日韓局長級協議で合意 「免罪符を与えるだけ」批判も

2023-05-13 12:38:30 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【韓国】:専門家の処理水視察4日間実施へ、日韓局長級協議で合意 「免罪符を与えるだけ」批判も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【韓国】:専門家の処理水視察4日間実施へ、日韓局長級協議で合意 「免罪符を与えるだけ」批判も 

 韓国外務省は13日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡る韓国の専門家らの 現地視察について、4日間の日程で実施すると明らかにした。訪日は今月下旬の予定。視察内容の詳細についてさらに詰めの協議を行うとしている。日韓の外務省局長級協議が12日午後にソウルで開かれ、現地視察の計画を13日未明まで調整していた。

 国務調整室の朴購然(パククヨン)第1次長は協議に先立つ記者会見で「視察団の活動は最低2日間になるだろう」との見方を示していたが、視察の範囲など韓国側の要望で4日間の派遣が認められたとみられる。現地では浄化から放流までの流れ、放射性物質の分析方法などを確認する考え。朴氏は「科学的な分析に必要な情報を把握する計画だ」と説明した。

 日韓は7日の首脳会談で視察団派遣を申し合わせた。日本政府は23日から受け入れるとしているが、韓国メディアは局長級協議での合意により23~24日を含めた日程となると伝えた。

 日本政府は春から夏ごろに処理水の放出を開始する方針だが、韓国では懸念の声が強い。最大野党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)代表は、視察の客観性を疑問視し「汚染水放出に免罪符を与えるだけで、日本の広報大使になるのではないかと懸念される」と批判している。

 局長級協議には、日本側から海部篤軍縮不拡散・科学部長、韓国側は尹鉉洙(ユンヒョンス)気候環境科学外交局長らが出席した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・韓国外務省は13日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡る韓国の専門家らの現地視察】  2023年05月13日  12:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大谷昭宏のフラッシュアップ・03.13】:原発事故から12年 自然エネ100%へ福島無言の決意

2023-03-28 08:01:30 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【大谷昭宏のフラッシュアップ・03.13】:原発事故から12年 自然エネ100%へ福島無言の決意

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【大谷昭宏のフラッシュアップ・03.13】:原発事故から12年 自然エネ100%へ福島無言の決意 

 一昨日、東日本大震災は発生から12年。私は被災地、福島県の浪江、双葉、川俣町を2月中旬、コロナ禍以来、3年ぶりに訪ねてきた。

 「道の駅 なみえ」は晴天に恵まれた土曜の昼とあって名物のなみえ焼きそばやシラス丼を求めて大盛況だ。生鮮食品店からキッズプラザまであるこの広大な道の駅の照明や給湯の電力の約3割は2年前、浪江に完成した世界最大級の「福島水素エネルギー研究フィールド」で作られた純水素燃料電池でまかなわれている。

完成した福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)の写真
図1 完成した福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)

1.実証事業の概要

 もう1つ。これらの町を歩いて目に飛び込んでくるのは太陽光パネルを敷きつめたメガソーラーだ。20万枚ものパネルがまっ黒に田畑を覆って一瞬、ドキッとするところもある。原発事故で人々が追われ、荒れ放題の田畑。ならば、そこで原子力に代わって自然のエネルギーを生み出そうというわけだ。

 水素や太陽光だけではない。小型水力ダム、地熱、景観や騒音で論議を呼んでいる風力。これらを使って、福島は2040年を目標に自然エネルギー100%県を目指すとしている。それは原発の新規建設、運転期間の延長という国の裏切りに、原発推進でもない、脱原発でもない、「原発のいらない社会」を目指す福島の無言の決意があるように思う。

 愛知県日進市から川俣町に派遣され、原子力災害対策課長を務めたあと、野菜作りに転身した宮地勝志さんの畑。まだ吹雪の日も多いこの季節に、ハウスでホウレンソウ、露地でニンニクが青い芽をのぞかせていた。

 そこに、まだまだ苦境のなかにありながら、新たな芽吹きの季節を迎え、半歩でも1歩でも、と前に進もうとしている福島の姿が重なって見えるようだった。

 ◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。

大谷昭宏のフラッシュアップ

 ◆大谷昭宏(おおたに・あきひろ)

 ジャーナリスト。TBS系「ひるおび!」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。

 ■大谷昭宏のフラッシュアップ

 元読売新聞記者で、87年に退社後、ジャーナリストとして活動する大谷昭宏氏は、鋭くも柔らかみ、温かみのある切り口、目線で取材を重ねている。日刊スポーツ紙面には、00年10月6日から「NIKKAN熱血サイト」メンバーとして初登場。02年11月6日~03年9月24日まで「大谷昭宏ニッポン社会学」としてコラムを執筆。現在、連載中の本コラムは03年10月7日にスタート。悲惨な事件から、体制への憤りも率直につづり、読者の心をとらえ続けている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・連載・「大谷昭宏のフラッシュアップ」】  2023年03月13日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【永田町の裏を読む・03.15】:3.11から12年…なお福島に押し付けられる政府・東電「原発事故のツケ」

2023-03-16 06:26:00 | 【東京電力福島第一原発事故・放射能汚染・処理水の海洋放出問題と環境汚染

【永田町の裏を読む・03.15】:3.11から12年…なお福島に押し付けられる政府・東電「原発事故のツケ」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【永田町の裏を読む・03.15】:3.11から12年…なお福島に押し付けられる政府・東電「原発事故のツケ」

 3.11から12年という日を迎えて、最も腹立たしいのは、故安倍晋三首相がブエノスアイレスで全世界に向かって放った大嘘とは反対に、放射能汚染水は今なおコントロール不能なほどの勢いで増え続けていて、政府・東電がそのツケを「トリチウム汚染水の海洋放出」という形で福島の漁民はじめ県民に押し付けようとしていることである。

<picture>放射能汚染水は今なおコントロール不能なほどの勢いで増え続けているのに…(汚染水を放出されている請戸漁港に停泊する漁船)/(C)共同通信社</picture>

 放射能汚染水は今なおコントロール不能なほどの勢いで増え続けているのに…(汚染水を放出されている請戸漁港に停泊する漁船)/(C)共同通信社

 トリチウムが水とほとんど同じ分子組成で、飲んでも無害だし、現に世界中のどの原発もそれを海に放出してきたのだから安全だというのは、一応「科学的常識」とされている。しかし今まで放出してきたから安全だというのは倒錯した論理。放出してしまっているから検証が出来なくなっているだけの話で、実際には体内に入ると半減期までの12年余り微量のβ線を放出し続けて人体を内部から被曝させるという研究も存在する。

 それに福島の場合、通常運転による排水とは異なり、メルトダウン事故による汚染水なので、それを多核種除去装置(ALPS)で処理してもトリチウム以外の12の核種は残ってしまうという2018年の調査もある。

 そういう疑念の数々が全て晴らされたとしても、なお福島の漁民は放出を拒むだろう。この12年間、いわゆる「風評被害」で地獄の苦しみを味わってきた彼らの思いを蹴散らして放出を強行するのはむちゃである。海は母であり神の棲む所だと思って命懸けで代々仕事をしてきた彼らを、薄っぺらな「科学的常識」で屈服させられるはずがない。

 ■トリチウム水を大ジョッキ1杯ずつ飲んで見せてから

 それでもどうしても彼らを説得しようというなら、岸田文雄首相はじめ閣僚、経産省や環境省、そして東電の幹部が打ち揃って福島に出向き、トリチウム水を大ジョッキ1杯ずつ飲んで見せてお願いしてみたらどうか。それでもたぶん福島県知事はじめ地元関係者も漁民らも、一緒になって飲もうとはせず、冷たくこう言い放つだろう。「そんなに安全なら、なぜ福島の海に流すんだ。東京湾に流せばいいだろうに」と。そう、そこがこの問題の核心である。

 広瀬隆は1981年に「東京に原発を!」を出版し話題になり、それに着想を得て山川元は2004年に、役所広司扮する都知事が突如、東京に原発を誘致すると言い出す「東京原発」という映画を作った。こういう捨て身の発想にまで至らないと、この解決の道筋は見えてこないのではないか。

 

高野孟
著者のコラム一覧
 ■高野孟 ジャーナリスト

 1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「永田町の裏を読む」】  2023年03月15日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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