路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【政界地獄耳・06.23】:立民は代表・泉健太の辞任を待っている

2023-06-30 07:40:10 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳・06.23】:立民は代表・泉健太の辞任を待っている

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・06.23】:立民は代表・泉健太の辞任を待っている

 ★立憲民主党内で代表・泉健太を引きずり降ろす話があるという。本当にそうだろうか。同党の議員の多くが「何かあるとすぐ執行部の責任とか、代表を辞めさせるといった内紛の歴史をやめなければ。若い人が頑張っているのならば支えるべき」と答える。民主党以来の内紛史への自戒と教訓、それをその戦いに明け暮れてきたベテランたちが強く希望しているのだ。

 ★同党の小沢一郎が政策グループを立ち上げたのも、すわ泉おろしとメディアは書き立てるが、小沢の真意は共闘しないと立憲がますます議席を失う危機感だ。例を挙げれば泉の京都3区では前回、泉が8万9000票でトップ当選。自民と維新が出馬していずれも比例で当選している。既に維新は次期総選挙にも候補者を立てるとしていて、自民党も立てるだろう。京都は共産が強い地域といわれるが3区には立てていない。ここに共産が候補者を立てれば基礎票の3万票が泉から離れ一気に混戦模様となる。つまり選挙協力しないステルス協力は今までもあった。泉が共産に出ないで欲しいと思っても“裏”選挙協力がなければ始まらない。全国の選挙区では水面下で「泉が『選挙協力はしない』を撤回するならば出馬を取り下げてもいい」などのやりとりが始まっている。いずれも連合の尻馬に乗ってたんかを切った泉の失言だ。

 ★だが、今さら柔軟に対応するでは公党の代表として示しがつかない。党内は泉の辞任を待っているのだろう。朝日が元首相・野田佳彦の発言録を載せているが、「(次期代表への意欲を問われ)あくまで次の選挙で前進することが大事で、泉代表を続投させるような結果を出さなければ前進はできない。私はクーデターは全く、これっぽっちも考えていない」としている。党内ベテラン議員が言う。「野田はお膳立てが出来ていないと立ち上がらないタイプ。クーデターは誰かがやるもの。道が開けるまでどじょうは泥の中で待つものだ」。党内が動き出したのは間違いない。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年06月23日  07:31:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【政界地獄耳・06.22】:芸能界から政治家になった人たちこそ、業界の不透明さにメス入れるべき

2023-06-30 07:40:00 | 【魂の殺人と呼ばれ、繰り返される性暴力の現状・ジャニーズ事務所が抱える性加害の闇

【政界地獄耳・06.22】:芸能界から政治家になった人たちこそ、業界の不透明さにメス入れるべき

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・06.22】:芸能界から政治家になった人たちこそ、業界の不透明さにメス入れるべき 

 ★背景には16日に成立したLGBT理解増進法があるのだろう。21日、自民党内に40人を超える議員の出席で「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性を守る議員連盟」が立ち上がった。発起人代表で党参院幹事長・世耕弘成は同法案に参院本会議で棄権した3人に対して「厳重注意」と甘い処分を科したが「理解増進法の議論の過程で女性の安心・安全が確保されるのかどうかとの懸念が示された」と法案に必ずしも賛成していないことを示唆した。

 ★今国会中に大きな話題となったのが、日本型METOO運動だ。ジャニーズ事務所の性加害問題や歌舞伎界、宝塚など閉鎖的な世界でのパワハラ、セクハラ、枕営業などをJKT問題というそうだが政界ではこの問題に積極的にメスを入れたり、METOOの問題として取り上げることが少ない。20日、立憲民主党のヒアリングに出席した元ジャニーズJr.の中村一也は政府が「7月中旬頃をめどに有識者などからヒアリングを行う」との対応に「これだけ告発者がいるなかで、まだお話聞く必要あります?」「もっと積極的にやって欲しい」と訴えた。

 ★山東昭子(参・自民)、蓮舫(参・立憲)、青木愛(参・立憲)、三原じゅん子(参・自民)、石井苗子(参・維新)、今井絵理子(参・自民)、山本太郎(参・れいわ)、塩村あやか(参・立憲)、生稲晃子(参・自民)、中条きよし(参・維新)※(アナウンサー、キャスター、スポーツ選手などは除く)と参院にはベテランから若手まで、芸能界から政治家になった面々がそろう。それこそ、内部の事情がわかっているからこそ、業界の浄化や不透明さを取り除くことに積極的になってもらいたいが、何も発言もしないとなると、業界のあしき慣習を擁護しているように思われる。または業界側の人間と化しているのではないかと疑われてもしょうがない。この人たちが超党派でまとまってくれたら、だいぶ変わるのではないか。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年06月22日  08:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【2023年06月28日 今日は?】:米政府が2030年代までに火星周回軌道に人類を送る宇宙政策発表

2023-06-30 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【2023年06月28日 今日は?】:米政府が2030年代までに火星周回軌道に人類を送る宇宙政策発表

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年06月28日 今日は?】:米政府が2030年代までに火星周回軌道に人類を送る宇宙政策発表

 ◆6月28日=今日はどんな日

  直下型の福井地震(M7・1)発生。福井市街は壊滅状態となり死者約3700人(1948)

     福井地震

地震発生直後の大和百貨店

Fukui Earthquake 1948 - damaged building.jpg

地震で倒壊した大和百貨店(写真中央)
 
倒壊した家屋から負傷者を救出する人々

 ◆出来事

  ▼米政府が2030年代までに火星周回軌道に人類を送る宇宙政策発表(2010)▼和歌山電鉄貴志駅で、元駅長三毛猫「たま」の社葬が営まれる(2015)

たま
Station-Master Tama.JPG
     初代たま駅長

 ◆誕生日

  ▼遠藤憲一(61年=俳優)▼藤原紀香(71年=女優)▼重松隆志(73年=俳優)▼水野美紀(74年=女優)▼村松和輝(81年=俳優)▼濱田岳(88年=俳優)▼昆夏美(91年=女優)▼斉藤真木子(94年=SKE48)▼倉島杏実(05年=SKE48)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年06月28日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【自民党】:石原伸晃氏は“明るい老後”狙い? 2年後の参院選へ出馬意欲表明も待つのはイバラ道

2023-06-29 07:09:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【自民党】:石原伸晃氏は“明るい老後”狙い? 2年後の参院選へ出馬意欲表明も待つのはイバラ道

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:石原伸晃氏は“明るい老後”狙い? 2年後の参院選へ出馬意欲表明も待つのはイバラ道

  そんなに議員バッジが欲しいのか。自民党石原伸晃元幹事長(66)が26日、自身が務める衆院東京8区支部長について、ツイッターで〈後進に譲る〉と投稿。次期衆院選に出馬しない意向を示した。27日、記者会見で正式表明した。

 「第2の政治人生を、2年後の参議院選挙に焦点を絞ってですね、できれば東京の地方区で再挑戦させていただきたい」

<picture>前回2021年衆院選は惨敗だったが(石原伸晃氏)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

  前回2021年衆院選は惨敗だったが(石原伸晃氏)/(C)日刊ゲンダイ

 会見でこう語った伸晃氏は、当選10回のベテランながら、2021年の衆院選では東京8区で立憲民主党の新人に惨敗。比例復活もできなかった。その後、岸田首相に内閣官房参与に任命されたが「身内優遇」批判が噴出。わずか1週間で辞任に追い込まれたのだった。

 不出馬表明で当然、政界を引退するかと思いきや、本人は2年後の参院選への出馬を模索しているという。ちっとも後進に譲る気なし。

 なぜ、いま参院への鞍替え話が出てきたのか。

 「伸晃氏は次期衆院選も当選絶望とみられていた。参院に鞍替えし、定数6の東京選挙区から出馬すれば当選可能と踏んだのでしょう。19年の参院選でトップ当選した丸川珠代元五輪相は改選前に衆院東京7区への鞍替えを決めた。彼女の後釜として出馬する腹積もりだ。解散がなく任期6年が確定する参院議員なら“老後も安泰”という思いもあるのだろう」(自民党関係者)

 ■自民都連は総スカン

 伸晃氏は昨年の参院東京選挙区でも、自民候補として名前が浮上。当時、政界引退を表明していた中川雅治元参院議員の後任として「石原家と親しい森元首相が推した」(自民党関係者)。しかし、自民党都連は難色を示し、自民のもう1人の現職が男性だったのを口実に「2人目は女性でないとNG」と断りを入れたという。

 伸晃氏は参院東京選挙区に“再挑戦”するわけだが、待っているのは“イバラの道”だ。次回の東京は自民2、公明1、立憲2、維新1~2、共産1の7~8候補が定数6を争う構図が予想される。過去を振り返ると、公、共は盤石。自、立もそれぞれ1人は当選確実だ。残る2議席を自、立、維の計3~4人が争う可能性が高い。

 「次回改選の自民議員は武見敬三さんだから、伸晃さんが丸川さんの後釜で出馬すると、自民候補は2人とも男性になってしまう。選挙時に73歳になる武見さんには引退してもらい、若い女性候補への差し替えもあり得る。すると、女性候補に票が集中し、伸晃さんは当落線上をさまよいかねない。何しろ、伸晃さんを応援する雰囲気が地元の杉並区や都連内で感じられない。衆院選の敗北も情けなかったが、決定的だったのは自民現職が7人も落選した4月の杉並区議選の惨敗です。その責任者であり、“戦犯”の伸晃さんの選挙に熱心な人がどれだけいるのか。落選だってあり得ますよ」(自民都連関係者)

 もう隠居してはどうか。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2023年06月28日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】:G7とジェンダー 日本の立ち遅れ一段と際立つ

2023-06-29 04:15:55 | 【LGBTQ+=レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダ...

【主張】:G7とジェンダー 日本の立ち遅れ一段と際立つ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:」【主張】:G7とジェンダー 日本の立ち遅れ一段と際立つ

 主要7カ国(G7)のジェンダー平等担当相会合が24、25日、栃木県日光市で開催されました。同会合は2017年以来、G7首脳会議に合わせて開かれています。今回は日本が初めて議長国を務めました。ジェンダー平等をめぐる日本の立ち遅れがここでも改めて浮き彫りになりました。

 ■議長国の責任が問われる

 日光会合は(1)コロナ禍の経験を生かす(2)女性の経済的自立―が主要テーマでした。採択された「日光声明」は、戦争や紛争、気候変動、格差拡大、コロナ禍の長期的影響などで「ジェンダー平等社会の実現に向けた課題はより一層困難さを増している」と指摘し、コロナ禍が女性に深刻な影響を与えてジェンダー不平等を悪化させた経験を学ぶことを強調しました。

 声明は、雇用、ケアの役割分担、暴力への対応、性と生殖に関する権利、意思決定への女性の参加などの分野で、完全なジェンダー平等に向けた努力を加速させることを再確認しました。またLGBTQなど性的少数者の人権と尊厳の尊重と、ジェンダー平等に対するバックラッシュ(逆流)とたたかうことも明記しました。

 議長を務めた小倉将信女性活躍担当相は「大きな成果を出せた」と強調しましたが、いずれの課題も日本政府が女性や当事者の願いに背を向けてきたものばかりです。議長国として合意内容を真剣に実行する責任が問われます。

 21日公表の世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数で日本は最低クラスの125位でした。G7が取りまとめた指標でも日本の到達は深刻です。経済的自立に深く関わる賃金の男女格差の幅は、G7各国平均で14・4%、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均で11・7%に縮小しました。一方、日本は22・1%の差を残したままです(21年)。大手上場企業の取締役の女性割合は、G7平均35・5%、OECD平均29・6%ですが、日本は15・5%です。

 国会議員の女性比率(日本は衆議院)もG7平均は30%、OECD平均は33・8%に対し、日本は10%です。日光会合の出席者も海外の閣僚らは9人全員が女性でしたが、日本だけは男性閣僚です。世界から引き離される日本政治の姿を象徴的に示しました。

 G7広島サミットや日光会合に向けて、日本婦人団体連合会や女性差別撤廃条約実現アクションなどは、女性差別撤廃条約の選択議定書の批准、選択的夫婦別姓制度の導入、同性婚の法制化などを岸田文雄政権に要望しました。いずれも日本以外のG7各国でほとんど実現している課題(米国は女性差別撤廃条約自体を未批准)ですが、日本政府は日光会合のテーマに取り上げませんでした。

 ■本気で取り組む政治を

 G7担当相らと市民社会との対話集会(26日、都内で開催)では、DV被害者支援、性的少数者の権利、安全な避妊・中絶、女性議員を増やす課題などをめぐりNGOから日本の遅れた実態と政府の姿勢を問う発言が続きました。この声に向き合う政治が必要です。

 出席した欧州連合(EU)平等担当委員は、ジェンダー平等の前進へ公約を立法化し、到達状況を常につかみ市民社会と共同し説明責任を果たす必要性を指摘しました。こうした本気の取り組みを日本政府に求めていきましょう。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2023年06月29日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【きょうの潮流】:生への発露でした。いつもそこに居た人がいなくなった悲しみ。

2023-06-29 04:15:50 | 【災害・地震・津波・台風・竜巻・噴火・落雷・豪雪・大雪・暴風・土石流・気象状況】

【きょうの潮流】:生への発露でした。いつもそこに居た人がいなくなった悲しみ。日常やつながりが突然断たれた苦しみ。

 【きょうの潮流】:生への発露でした。いつもそこに居た人がいなくなった悲しみ。日常やつながりが突然断たれた苦しみ。

 でも私は生きていく、人生のどこかにそれを置いて―▼東日本大震災で甚大な被害をうけた石巻市で先日、地元の市民や被災者ら100人が舞台に立ちました。「心の復興13回忌ミュージカル 100通りのありがとう」。全員素人の老若男女が力強い歌声と踊りを披露しました▼構成したのは数多くのミュージカルを手がけてきた音楽家・演出家の寺本建雄さん。昨夏から一人ひとりの体験を聞き取り、台本をつくり直したといいます。十三回忌の節目にあたって、亡くなった方への供養とともに新たな出発の意味も込めたかったと▼けいこではセリフのたびに泣いてしまう人や、声が詰まって歌えなくなる人も。しかし励まし合うなかで次第にためていた思いをはき出せるように▼震災翌年に石巻地方の被災者が東京・銀座で演じたミュージカルが続けられ、今回が4年ぶりの公演でした。「震災で起きたことを後世に伝えていきたい」「自分をさらけ出すことで、これまでとはちがった足取りを記していければ」と参加者は口々に▼出演者それぞれが新しい関係を築いているというプロデューサーの祖父江真奈さんは、心のケアの大切さを改めて。声をそろえた幕引きの歌は心のさけびでした。「心つながるこの土地/この土地ちゃんと生きてる/思い寄せ合うこの土地/この土地ちゃんと生きてる/力を合わせ助け合う/それが人間だ」

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】 2023年06月29日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】:資産所得倍増計画 家計の蓄えを株対策に使うな

2023-06-29 04:15:45 | 【政策・閣議決定・骨太方針・国の基金・愚策、マイナカード・2025大阪万博他】

【主張】:資産所得倍増計画 家計の蓄えを株対策に使うな

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張】:資産所得倍増計画 家計の蓄えを株対策に使うな 

 岸田文雄政権が閣議決定した「新しい資本主義」の実行計画は「分厚い中間層の形成」をめざして「資産所得倍増プラン」を掲げます。日本の家計の金融資産2043兆円のうち株式や投資信託が300兆円程度にとどまっているので、1107兆円の現金と預貯金を投資に振り向け、投資家数と投資額を倍増するという計画です。家計の金融資産の多くが預貯金なのは、社会保障や公的な教育支援が貧弱なため、元本保証があり、いつでも引き出せる蓄えを持つ必要があるからです。「中間層」を増やすのであれば、賃金や年金を引き上げるべきです。

 ■恩恵はもっぱら富裕層に

 日本証券業協会が2021年、7000人の個人を対象に行った「証券投資に関する全国調査」によると、金融資産を預貯金で持っている人が92%でした。株式は14%、投資信託は11%です。保有の目的は「将来・老後の生活資金」69%、「将来の不測の事態への備え」38%、「子どもや孫の教育資金」28%でした。(いずれも複数回答)

 「証券投資が必要とは思わない」は69%で、理由では「損する可能性がある」が44%と最も多くを占めました。

 実行計画は「知識不足に伴う懸念が大きい」としていますが、庶民は損失もありうる証券投資のリスクを考えて、低金利でも預貯金で資産を形成しています。

 岸田首相は就任前、「令和版所得倍増」を掲げていました。政権に就いた後、この言葉は消え「資産所得倍増」にすり替えられました。

 資産所得倍増は、所得ではなく、株などの投資収益を増やすことです。投資に回せる“余裕資金”を持たない人にとって無縁のもうけ話です。

 岸田政権が「貯蓄から投資へ」の旗を振るのは、家計の資産を金融市場に投じて大企業の株価をつり上げるためです。

 実行計画は「家計の資金が企業の成長投資の原資となれば、企業の成長が促進され、企業価値が向上する」とし、企業価値が向上すれば家計の金融資産がさらに増えると描きます。投資で利益が出るとは限りません。実際には証券市場に家計のお金をつぎ込むことが目的です。

 証券投資で大きくもうけるのは資金力のある富裕層です。しかも株取引で得た利益には優遇税制があり、富裕層ほど恩恵を受けています。所得が1億円を超えると所得税の負担率が下がってしまうのはこのためです。

 岸田首相が以前掲げた「1億円の壁の打破」「金融所得課税の強化」は完全に投げすてられています。政治がなすべきことは不公平税制を是正し、税を払える能力に応じて負担を求めることです。

 ■賃上げこそ政治の責任

 インフレは預貯金を目減りさせ、国民を苦しめています。2%の物価上昇を目標とする「異次元の金融緩和」はやめるべきです。

 国民の所得を増やすために何よりも必要なことは、中小企業への抜本的支援と一体に賃金を引き上げることです。500兆円を超える大企業の内部留保に課税し、これを財源に、中小企業の賃上げを支援することが不可欠です。社会保障の削減や負担増をやめ、安心して暮らせる社会をつくることが欠かせません。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2023年06月28日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【きょうの潮流】:LGBTQ(性的少数者)の権利獲得のたたかいの前進を祝うニュースを目にする6月です。

2023-06-29 04:15:40 | 【LGBTQ+=レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダ...

【きょうの潮流】:LGBTQ(性的少数者)の権利獲得のたたかいの前進を祝うニュースを目にする6月です。

 【きょうの潮流】:LGBTQ(性的少数者)の権利獲得のたたかいの前進を祝うニュースを目にする6月です。

 アジア初の同性婚法制化から4年を迎えた台湾からの本紙特派員のリポートから、当事者の苦難や喜びがひしひしと伝わります▼54年前のきょう、LGBT権利獲得運動が盛り上がる契機となる「ストーンウォールの反乱」が起こりました。当時は同性愛行為の誘いが「犯罪」とされていたニューヨーク。ゲイの人々らが集う「ストーンウォール・イン」という酒場に警察が踏み込みました▼抑圧と差別に耐えてきた人々の怒りは頂点に達し、抗議は6日間続きました。声をあげ、たたかわないと虐げ続けられると悟った人々は、翌年、同地から「プライド行進」を始めました▼「大きな声で言おう。ゲイであることは誇らしい」と唱和して始まったプライド行進。いま、世界各地に広がります。米国では、大統領が6月は「プライド月間」だと宣言するまでに▼バイデン大統領自身は、上院議員時代に同性婚法制化に賛成しなかったことも。政治家の態度を変えさせたのは、当事者たちの世論を動かす運動です。この一方、各地の州議会では保守系団体の働きかけで反LGBT法案が相次いでいます▼逆流は日本でも。先の国会ではLGBT「理解増進法」をめぐる改悪や同性婚実現への抵抗が。差別のない社会へ、逆流を押し返すのは私たち一人ひとり。声をあげれば社会は変えられる。たたかうことの大切さを「ストーンウォールの反乱」は教えてくれます。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】 2023年06月28日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】:共生社会と認知症 希望持って暮らせる地域こそ

2023-06-29 04:15:35 | 【超高齢化・孤立・認知症・人口減少・消滅可能性自治体・元気老人・2040年問題】

【主張】:共生社会と認知症 希望持って暮らせる地域こそ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張】:共生社会と認知症 希望持って暮らせる地域こそ

 先の通常国会で「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が全会一致で成立しました。「全ての認知症の人が、基本的人権を享有する個人として、自らの意思によって日常生活及び社会生活を営むことができるようにする」などを基本理念に掲げました。国や地方自治体は基本理念に基づき、どんな取り組みをするか計画をつくることが求められます。計画作成の際、当事者や家族などの意見を聞くことも明記しました。認知症の人が個性や尊厳を保障されて、希望を持って暮らせる社会づくりへ向けた重要な一歩です。

 ■対等な構成員として参加

 認知症の人は、厚生労働省の研究班によると2020年時点で600万人と推計され、25年には約700万人にのぼると見込まれています。65歳以上の5人に1人ということになります。どの人にも無縁な問題ではありません。

 一方で、「認知症になったら何もできなくなる」「恥ずかしいこと」という理解不足や誤解、偏見も少なくないため、当事者や家族を苦しめ、孤立させてしまいがちです。

 認知症基本法は、国民が認知症への正しい知識を持ち、理解を深めることができるようにすることも基本理念にしています。また、全ての認知症の人が社会の対等な構成員として地域で安全に安心して自立した生活ができるよう、意見表明をしたり社会活動に参加したりする機会を確保し、個性と能力を十分発揮できるようにすることも記しました。

 認知症の人もできることがたくさんあります。40代で認知症になる人もいるだけに、一人ひとりの状況に即し、その人の力が最大限生かされるようにしなければなりません。それが誰もが大切にされる社会の土台となります。

 認知症の人への「良質で適切な保健医療サービスや福祉サービス」が切れ目なく提供されることや、家族をはじめ支援者への支援が適切に行われることなども基本理念に盛り込みました。国や地方自治体の施策の一層の拡充が不可欠です。家族や支援者が抱え込まず、社会全体で支え、取り組みを進める上で行政の役割は重要です。

 認知症の人や家族が安心して暮らせる社会環境の整備はまだこれからです。昨年、認知症が原因で行方不明となった人は警察庁のまとめ(22日発表)で1万8709人になりました。統計を取り始めた12年からほぼ倍増しました。ほとんどの人は1週間以内に所在が確認されていますが、一昨年以前の不明者を含めると491人が亡くなっていました。痛ましい事態です。

 認知症の人が家に閉じこもるのでなく、外出しても安全に自宅に戻れる地域の仕組みを整えることが急がれます。商店街や駅をはじめとする交通機関などが連携していくことが欠かせません。

 ■社会保障拡充する政治を

 認知症の当事者の視点を地域づくりに生かすことは、住みやすいまちづくりにもつながります。

 認知症の人や家族が暮らしやすい社会にする課題は、高齢者や障害者はもちろん子どもや子育て世代など全ての人たちにとって安全で優しい社会をつくることです。

 岸田文雄政権が企てる医療・介護の負担増や給付減などの制度改悪は、その土台を大本から掘り崩します。社会保障を拡充する政治への転換が必要です。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2023年06月27日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【きょうの潮流】:小学校高学年の算数で習った「最大公約数」。

2023-06-29 04:15:30 | 【中国・共産党・香港・台湾・一帯一路、「国家の安全」、個人の権利を抑圧する統治】

【きょうの潮流】:小学校高学年の算数で習った「最大公約数」。

 【きょうの潮流】:小学校高学年の算数で習った「最大公約数」。

 辞書などには「二つ以上の整数のどれをも割り切れる整数のうち、最大のもの」とあります▼16と24の最大公約数はいくつでしょうか? 16と24の公約数(共通して割り切れる整数)が、1・2・4・8だから、最大公約数は8ですね。L字形の式を思い出して、答えを求めた人もいるでしょう▼最大公約数は、比喩的にも用いられています。5年生の算数の学習参考書(文理)では「テレビのニュースや新聞で、いろんな意見の中の共通部分という意味で『最大公約数』ということばが使われることがあるよ」と▼『サンデー毎日』(7月2・9日号)で、倉重篤郎氏が「最大公約数」をキーワードに、日本共産党の提言「日中両国関係の前向きの打開のために」を読み解きました。「日中両国政府が同じ卓に座れる最大公約数は何か、が重要である。それがあって…対立点ばかり強調される両国関係の真の共通益を炙(あぶ)り出すことが可能になる」▼日本共産党は、2008年以来日中両国政府が結んだ「互いに脅威とならない」という共同声明や、尖閣諸島問題での合意、平和の枠組み構想に両国の一致点、共通の土台があることに着目しました。それが今、生きた力を発揮しつつあります▼「最大公約数探しに挑戦したのが志位共産党であった」「貴重な外交提言」(倉重氏)。最大公約数は、立場や考えの違いを超えて、政治や社会を前に進めることができる大事な視点、着眼点だと教えられました。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】 2023年06月27日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】:被爆者の悲願 核抑止ではなく核兵器廃絶を

2023-06-29 04:15:25 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【主張】:被爆者の悲願 核抑止ではなく核兵器廃絶を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張】:被爆者の悲願 核抑止ではなく核兵器廃絶を

 核兵器禁止条約の第1回締約国会議(昨年6月21~23日・ウィーン)から1年が過ぎました。同会議は「核抑止力」を誤りと批判した宣言と行動計画を採択しました。同計画に基づき、核兵器の現状、人道的影響、廃絶への技術的問題などを検討、報告する科学諮問グループも活動を始めました。11月にはニューヨークで第2回締約国会議が開かれます。禁止条約は現実に機能しています。

 ■人類を危機から救う運動

 2021年に発効した核兵器禁止条約は現在68カ国が参加し、確固とした国際法となっています。署名国は92に広がり、国連加盟国193の半数に迫っており、着実に前進し続けています。

 ロシアは今月、隣国ベラルーシへの戦術核兵器の配備を開始しました。プーチン大統領はロシアの核戦力に「優位性がある」と述べ、核兵器による威嚇を繰り返す許し難い態度をとっています。同時に、広島で5月に開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、「核抑止力」論を公然と宣言しました。被爆者の願いに逆らう核大国の姿勢が厳しく問われます。

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は今月20、21日の総会で、核兵器使用の現実の危険をはらんだ情勢に強く警鐘を鳴らし、「核抑止でなく核兵器廃絶を」と訴える特別決議を上げました。「ふたたび被爆者をつくるな」との決意を新たにする被爆者と力を合わせ、核兵器の使用を許さず、その完全廃絶を求める運動を発展させることが急務です。

 禁止条約を生み出し、その流れを前に進めている原動力の一つが被爆者の奮闘です。日本被団協の結成宣言「世界への挨拶」(1956年)は、「自らを救うとともに、私たちの体験をとおして人類の危機を救おうという決意」を表明しました。核兵器の非人道性を身をもって知る被爆者の運動は、「人類の危機を救う」ためにかけがえのない力を発揮しています。

 総会は、日本政府に禁止条約の署名・批准を強く要求しました。日本被団協、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)などがそれぞれ進める署名は合計約250万人分に達しています。条約参加を求める地方議会の意見書・決議も全国約4割に広がっています。

 また総会は、大軍拡を進める岸田文雄首相に対し「憲法に基づいた政治」を求めました。原爆被害への国家補償も要求しました。これは「戦争国家づくり」が企てられている中で、今日的な意義を持ちます。被爆者の言語に絶する体験は、戦争を決して起こしてはならないことを教えています。政府は被爆者の声に真摯(しんし)に応え、行動する責任があります。

 ■継承を国民的課題として

 被爆者運動の役割がますます重要となる一方、各地の被爆者組織は、高齢化や会員の減少により活動が困難に直面しています。日本被団協は「新たな運動と組織のあり方」について議論を重ね、次期総会で決定するとしました。被爆者の健康と暮らしを支えるとともに、国内外で反核平和運動をけん引している被爆者運動をどう継続していくのか。反核平和を願う国民的な運動全体の課題です。

 日本共産党は被爆者と手をつなぎ、「核兵器のない世界」の実現、原爆被害の国家補償を求める運動の発展にさらに力を尽くします。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2023年06月26日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【きょうの潮流】:ドアをあけると「いらっしゃいませ、お好きな席にどうぞ」と元気な声の女性店員に迎えられました。

2023-06-29 04:15:20 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

 【きょうの潮流】:ドアをあけると「いらっしゃいませ、お好きな席にどうぞ」と元気な声の女性店員に迎えられました。

 【きょうの潮流】:ドアをあけると「いらっしゃいませ、お好きな席にどうぞ」と元気な声の女性店員に迎えられました。

 大阪市の繁華街で偶然見つけた喫茶店▼よく利用する駅の近くでしたが、初めて歩いた路地にその店はありました。レンガづくりの古風なたたずまい。テーブルと椅子は年季もの。流れる曲も掛けられた絵画もセンスがいい。焙煎(ばいせん)も本格的▼コーヒー好きにはたまりません。会話がまた面白い。おじいちゃんと孫娘のように年が離れたマスターと店員の話が止まらない。メニューのこと、値段設定、お客さんの反応▼「ねえマスター、これとこれをセットにしたらどうですか」「フレッシュジュース出したことあるんですか」と店員。「あるよ。でも組み合わせが、いまいちなんだよなあ」とマスター。「じゃあ、これは」と次の提案。どちらが店主かわからない。テンポのよさは漫才を聞いているよう▼気になるのはコーヒーの値段。豆代も電気代も上昇しなじみの店は、かつて400円だったのに、いまや530円。250円に据え置いている店やモーニングセットを400円で提供する店に入ると「大丈夫かな、店やっていけるのかなあ」と心配になる。「安いといわれると値上げできなくて」とある店主▼賃金は上がらないのに物価は上がり負担は増える。33年ぶりの株高や過去最高の売上高なんて、どこの世界の話なのか。先の「喫茶店漫才」も、よく考えたら、高物価をどう乗り切るかの真剣な「知恵だし会議」だったのかもしれない。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】 2023年06月26日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】:男女平等125位 低迷の日本 政治の責任が重大

2023-06-29 04:15:15 | 【人権・生存権・人種差別の軽視・被差別部落・国の強制隔離政策・ハンセン病患者】

【主張】:男女平等125位 低迷の日本 政治の責任が重大

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張】:男女平等125位 低迷の日本 政治の責任が重大

 世界経済フォーラムが21日、各国の男女平等の達成度を示す「ジェンダーギャップ指数2023年版」を公表しました。日本は前年の116位からさらに順位を下げ、146カ国中125位でした。政治分野は138位、経済分野は123位と世界で最低クラスです。男女平等の達成度は64・7%でした。主要7カ国(G7)の水準に遠く及ばないだけでなく、開発途上国や軍政国家を含む東アジア・太平洋地域の中でも最下位という、不名誉な位置にあります。

 ■17年間ほとんど進歩なく

 同指数が初めて発表された2006年、日本は115カ国中80位、達成度は64・5%でした。達成度でほとんど進歩がありません。23年版の日本の順位は過去最低です。他国が男女格差の是正を進める中で、日本が17年間、この課題を克服できず、大きく立ち遅れてきたことは深刻です。

 その責任は、あげて政治にあります。日本は、女性差別撤廃条約を1985年に批准しています。しかし、歴代の政権は「男女共同参画」や「多様性の尊重」などを言いながらも、本気で男女格差の是正、ジェンダー平等に取り組んできませんでした。

 日本では今、経済の停滞、出生数の減少、外国人や性的少数者に対する人権保障の弱さなど、課題が山積みです。これらの問題の根底には、ジェンダー不平等の社会構造があります。

 昨年の国会で、日本共産党の大門実紀史参院議員(当時)は、ジェンダー平等が進んでいる国ほど1人当たりの労働生産性も高く、経済成長していることを指摘しました。国際通貨基金(IMF)のリポートも「男女格差の解消は成長の推進力」と記載しています。日本の男女賃金格差はG7で最悪で、格差解消は待ったなしです。

 少子化についても同様です。今年4月に発表された「世界人口白書2023」は韓国や日本で出産をためらう女性の声を紹介し、「職場と家庭でのジェンダー不平等、共働き家庭への構造的な支援の欠如という三位一体が低出生率の国の特徴だ」と述べています。

 岸田文雄首相は、育休中の女性のリスキリング(学び直し)を打ち出すなど、女性や子育ての実態を理解していません。世界では男女半々の議会や内閣を目指すのが当たり前なのに、自民党の茂木敏充幹事長は「今後10年で党所属国会議員を30%に増やす」と、あまりにも悠長です。

 同性婚の法制化や選択的夫婦別姓制度の導入も「伝統的家族観を壊す」との主張に押され、実現を阻まれています。背景には、明治憲法下での家父長制、男尊女卑の家族制度を美化し、それにしがみつく政治勢力の存在があります。

 ■市民の行動と国民の議論

 日本共産党は、綱領にジェンダー平等を掲げ、その推進に真剣に取り組んできました。21年の総選挙後だけでも、ジェンダーに関する国会質問は100回を超えます。国会で党の議席が増えれば、さらに質問時間を増やせます。

 ジェンダーギャップ指数が14年連続1位のアイスランドでは、市民の行動と国民の中での繰り返しの議論が、社会を変える原動力になりました。日本でもジェンダー平等に本気で取り組む政治を実現するためにご一緒に力を合わせましょう。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2023年06月25日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【きょうの潮流】:有吉佐和子さんの小説『恍惚(こうこつ)の人』が世に出たのは1972年でした。すでに日本は高齢化社会へ。

2023-06-29 04:15:10 | 【超高齢化・孤立・認知症・人口減少・消滅可能性自治体・元気老人・2040年問題】

【きょうの潮流】:有吉佐和子さんの小説『恍惚(こうこつ)の人』が世に出たのは1972年でした。すでに日本は高齢化社会へ

 【きょうの潮流】:有吉佐和子さんの小説『恍惚(こうこつ)の人』が世に出たのは1972年でした。

 すでに日本は高齢化社会へ。認知症をテーマにした本は大ベストセラーとなり、これまで家族の問題とされてきた介護に光があてられました▼それから半世紀。認知症をめぐるとりくみはどれほど進んできたか。認知症の行方不明者は増え続け、昨年は1万8千人余りと過去最多に。統計をとり始めた2012年のおよそ2倍になっています▼さらに行方不明者のうち491人が死亡。現状は深刻、社会全体で変えなければならないと専門家は指摘します。声かけなどのサポートとともに行政がとりくみを強める必要性を▼先の国会では認知症の人が尊厳を守り希望をもって暮らせるよう国や自治体に施策をもとめた「認知症基本法」が成立しました。すべての認知症の人が自らの意思で日常生活や社会生活を営める、社会のあらゆる分野の活動に参画する機会を確保する。そんな理念を掲げて▼「共生社会の実現を推進する」との文言が付けられた法律。当事者は「認知症への差別や偏見が低減し、『認知症の人』ではなく『ひとりの人』としてかかわることが当たり前になる社会を願う」と▼国をあげてとりくむ課題という岸田首相。ならば軍拡に血道をあげているときか。2年後には高齢者の約2割、700万人に達するとされる認知症の人をどう支えるか。いったい人間の最後とは、どういうものなのだろうか―。『恍惚の人』が問いかけたもの。それは人の生き方です。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】 2023年06月25日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【主張】:マイナカード混乱 保険証の廃止は断念しかない

2023-06-29 04:15:05 | 【政策・閣議決定・骨太方針・国の基金・愚策、マイナカード・2025大阪万博他】

【主張】:マイナカード混乱 保険証の廃止は断念しかない

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張】:マイナカード混乱 保険証の廃止は断念しかない

 健康保険証を一体化したマイナンバーカードのトラブルは通常国会閉会後も次々に深刻さが明らかになっています。岸田文雄首相はマイナカードの総点検を行うと言いますが、2024年秋に保険証を廃止する方針は変えません。「国民の信頼回復」を掲げるなら、先の国会で成立した改定マイナンバー法を見直し、保険証廃止をやめるべきです。

 ■立ち止まり運用停止せよ

 21日の記者会見で首相は保険証について「来年秋に廃止することを予定している」として、従来の方針に変わりがないことを表明しました。首相が立ち上げた「マイナンバー情報総点検本部」は、保険証廃止を前提としています。

 発行済みの保険証を25年秋まで使える「猶予期間」も使って、対策を講じると言います。逆立ちした考え方です。欠陥が明白なシステムは、被害を拡大しないよう、運用を停止するのが最初にとるべき対応です。

 マイナカードと保険証の一体化は、利用が少ない今の段階でも大混乱を引き起こしています。何の落ち度もない患者、医療機関に多大な負担をもたらし、保険診療の妨げとなっています。

 保険情報の誤登録や、保険資格が確認できないトラブルがあっても運用は続ける、問題は廃止期限までに何とかするというのが政府方針です。解決の見通しはありません。

 保険証で保険資格を確認して診療する仕組みに問題は起きていませんでした。政府が一方的に混乱を持ち込んでいるのが今の事態です。「保険証を存続させよ」「まず立ち止まれ」という声が噴出しているのは当然です。

 全国保険医団体連合会(保団連)が21日に発表した調査には、マイナカードによるオンラインの資格確認システムを運用する8437の医療施設が回答しました。トラブルがあったのは5493施設に上りました。

 転・退職、結婚などを機に加入する保険や個人情報が変わっても、何カ月も反映されていない事例が多発しています。後期高齢者の負担割合が間違っていた例や、顔認証ができず、患者が暗証番号を覚えていなかったので資格確認を断念した例も報告されています。

 オンライン資格確認のコールセンターに連絡してもつながらない、カードを読み込む機械が不具合、保険証を持ち合わせていなかったなどの理由で保険資格を確認できず、医療費の10割を患者に請求せざるをえなかった例は保団連の調査・推計で1291件に上りました。対処を押し付けられる医療関係者の苦痛を岸田首相は考えたことがあるのでしょうか。

 ■耳貸さない政権は退場を

 これ以上混乱を広げないためには保険証廃止をやめるしかありません。岸田政権が廃止に固執するのは、保険診療が受けられなくなるかもしれないと脅し、マイナカードの取得を強制するためです。トラブルについて国会の閉会中審査などで徹底的に究明する必要があります。

 岸田首相は会見で、マイナカードを「デジタル社会のパスポート」と呼び、国民全員に持たせることを改めて強調しました。命にかかわる医療を人質に取り、問題が起きても立ち止まることすらしない政権は退場しかありません。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2023年06月24日  04:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする