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路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【訃報】:2023年に亡くなった主な著名人一覧

2023-12-31 23:58:50 | 【訃報・告別式・通夜・お別れの会・病死・事故死・災害死・被害による死他】

【訃報】:2023年に亡くなった主な著名人一覧

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:」【訃報】:2023年に亡くなった主な著名人一」

 2023年も残すところあとわずか。この1年も、さまざまなジャンルで活躍し、功績を残した著名人がこの世を去りました。月ごとに振り返ります。(敬称略)

 ◆1月

名前 享年 主な肩書き
高橋幸宏 70 YMOドラム
ジェフ・ベック 78 ギタリスト
門田博光 74 元プロ野球外野手
高井美紀 55 MBSアナウンサー
永井路子 97 作家
鮎川誠 74 シーナ&ロケッツのリーダー

高橋幸宏さん

         高橋幸宏さん
◆2月

名前 享年 主な肩書き
貴家堂子 87 声優(フグ田タラオ役など)
入来智 55 元近鉄投手
松本零士 85 漫画家
恒岡章 51 Hi-STANDARDドラム
豊田章一郎 97 トヨタ自動車名誉会長
黒崎真音   歌手
西郷輝彦 75 歌手、俳優
笑福亭笑瓶 66 落語家

笑福亭笑瓶さん
笑福亭笑瓶さん
◆3月

名前 享年 主な肩書き
大江健三郎 88 作家、ノーベル文学賞受賞
扇千景 89 女優、元参院議長
菅原初代 59 大食いタレント
藤井直伸 31 元バレーボール男子日本代表
陳建一 67 料理人
団時朗 74 俳優
坂本龍一 71 音楽家

坂本龍一さん
            坂本龍一さん

◆4月

名前 享年 主な肩書き
畑正憲 87 作家、ムツゴロウさん

畑正憲さん
畑正憲さん

◆5月

名前 享年 主な肩書き
中西太 90 元西鉄内野手、プロ野球監督
上岡龍太郎 81 元タレント
ティナ・ターナー 83 歌手

上岡龍太郎さん
上岡龍太郎さん
◆6月

名前 享年 主な肩書き
平岩弓枝 91 脚本家
中島貞夫 88 映画監督
杉下茂 97 元中日投手
北別府学 65 元広島投手
夏まゆみ 61 振付師

北別府学さん
北別府学さん
◆7月

名前 享年 主な肩書き
ryuchell 27 タレント
ジェーン・バーキン 76 歌手・女優
横田慎太郎 28 元阪神外野手
森村誠一 90 作家

ryuchell(りゅうちぇる)さん
ryuchell(りゅうちぇる)さん
◆8月

名前 享年 主な肩書き
桑原和男 87 吉本新喜劇俳優
テリー・ファンク 79 プロレスラー

テリー・ファンクさん
テリー・ファンクさん
◆9月

名前 享年 主な肩書き
寺沢武一 68 漫画家
市川猿翁 83 歌舞伎俳優

◆10月

名前 享年 主な肩書き
谷村新司 74 シンガー・ソングライター
中条比紗也 50 漫画家
財津一郎 89 俳優
もんたよしのり 72 シンガー・ソングライター
櫻井敦司 57 BUCK-TICKボーカル
犬塚弘 94 クレイジーキャッツのメンバー
HEATH 55 X JAPANベース

谷村新司さん
谷村新司さん
◆11月

名前 享年 主な肩書き
長岡末弘 67 元大関朝潮、先代高砂親方
大橋純子 73 歌手
細田博之 79 前衆院議長
KAN 61 シンガー・ソングライター
池田大作 95 創価学会名誉会長
伊集院静 73 作家
山田太一 89 脚本家

伊集院静さん
伊集院静さん
◆12月

名前 享年 主な肩書き
チバユウスケ 55 元ミッシェル・ガン・エレファントのボーカル
島崎俊郎 68 タレント
木戸修 73 元プロレスラー
錣山親方 60 元関脇寺尾
キラー・カーン 76 元プロレスラー
坂田利夫 82 お笑い芸人

元関脇寺尾の錣山親方
元関脇寺尾の錣山親方
坂田利夫さん(2014年10月撮影)
坂田利夫さん(2014年10月撮影)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・2023年も残すところあとわずか。この1年も、さまざまなジャンルで活躍し、功績を残した著名人がこの世を去りました】  2023年12月31日  07:35:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:2023回顧・世界 ガザの惨状に胸を詰まらせた

2023-12-31 23:58:20 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【社説②】:2023回顧・世界 ガザの惨状に胸を詰まらせた

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:2023回顧・世界 ガザの惨状に胸を詰まらせた

 ウクライナに続き、中東にも戦火が広がり、人道危機が深刻化した。罪のない市民が犠牲になっている惨状を見て、多くの人が胸を詰まらせたのではないか。

 読売新聞読者が選ぶ今年の「海外10大ニュース」で、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム主義組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が1位となった。

 ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃を発端とする戦闘は、10月7日の開始から2か月半以上が過ぎてもなお、終息は見えない。

 イスラエルの攻撃による死者は2万人を超え、うち8000人が子どもだという。イスラエル側の死者も約1200人に上る。

 イスラエルはガザへの水や食料の供給を止め、病院も攻撃した。「自衛権の行使」の範囲を超えていると言わざるを得ない。民間人の被害がこれ以上拡大しないよう、国際社会はイスラエルへの働きかけを強めるべきだ。

 がれきの中で生存者を懸命に捜すパレスチナ人の様子などが、連日のように報じられている。当たり前の日常が武力で破壊される状況を前に、平和の大切さを痛切に感じずにはいられない。

 2年目に入ったロシアのウクライナ侵略は4位に選ばれた。ガザ情勢の陰で関心を失うことがあってはならない。

 戦況は 膠着こうちゃく 状態に陥り、米欧のウクライナへの「支援疲れ」も指摘されている。国際法を踏みにじったロシアの侵略を成功させないよう、米欧日などが結束し、ウクライナを支えることが重要だ。

 懸念されるのが、ロシアと北朝鮮による軍事協力拡大の動き(14位)である。北朝鮮は、ロシアに弾薬などを供給してウクライナ侵略を下支えする見返りに、軍事偵察衛星の発射(11位)で技術協力を受けたとみられている。

 6万人超が死亡したトルコ・シリア地震が2位、モロッコ地震が17位、アフガニスタン地震も29位に入った。日本は大震災の惨禍と復興への長く険しい道のりを身をもって知っているだけに、我が事のように感じたのだろう。

 英国のチャールズ国王の 戴冠たいかん 式(5位)にも関心が集まった。皇室と英王室の150年以上に及ぶ交流の歴史に思いを巡らせた人も多かったのではないか。

 米SNS大手ツイッターが買収され、象徴だった青い鳥のマークとサービス名が「X」に変わったニュースが6位だった。ツイッターがいかに親しまれていたかの証左と言える。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月26日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:2023回顧・日本 コロナ禍明けスポーツに歓喜

2023-12-31 23:58:10 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説②】:2023回顧・日本 コロナ禍明けスポーツに歓喜

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:2023回顧・日本 コロナ禍明けスポーツに歓喜

 長く苦しかった新型コロナウイルス禍がようやく明けた。ため込んでいたエネルギーを爆発させるかのように、スポーツ選手らが躍動した。

 読売新聞の読者が選ぶ今年の「日本10大ニュース」で、野球の日本代表「侍ジャパン」の活躍が1位に輝いた。「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)で14年ぶりの優勝を果たし、日本中が歓喜に沸いた。

 このほか、「大谷翔平、米大リーグで本塁打王」(2位)、「阪神38年ぶり日本一」(5位)など、野球界の話題が上位に入った。

 阪神は若い選手たちが力を発揮し、岡田彰布監督が掲げた優勝を意味するスローガン「アレ(A.R.E.)」は流行語になった。

 将棋界でも、若きスターが快挙を成し遂げた。藤井聡太竜王が史上初の八冠を獲得したニュース(4位)に、心を躍らせた人も多かったことだろう。

 3年にわたり続いたコロナ政策は、大きな転換点を迎えた。新型コロナの感染症法上の分類が、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられた(7位)。社会経済活動の制限が緩和され、観光地にはにぎわいが戻った。

 明るい兆しの陰で、卑劣な犯罪への憤りが募った年でもあった。強盗などの実行役をSNSで募る「闇バイト」による事件が各地で多発し、「ルフィ」などと名乗って指示を出していたとされる男らが逮捕された(6位)。

 高額な報酬につられて、若者たちが凶悪犯罪に加担する状況は、極めて深刻だ。安易な行動は非難されて当然だが、若い世代の貧困問題など、社会のゆがみを反映しているとも指摘されている。

 ジャニーズ事務所が、創業者のジャニー喜多川氏による男性タレントへの性加害を認めて謝罪した(3位)ことも、多くの人に衝撃を与えた。事務所は体制を刷新し、被害者の救済を進めている。

 性加害やセクハラを許さないという認識を社会全体で共有する契機にしなければならない。

 企業の不正も相次いだ。中古車販売大手のビッグモーターによる保険金の不正請求問題が8位となったほか、12月に入り、ダイハツ工業が自動車の衝突試験の不正をしていた問題で全車種を出荷停止するという事態も起きた。

 年末には、自民党派閥の政治資金パーティー収入を巡る裏金疑惑が噴出し、東京地検特捜部による捜査が進んでいる。「政治とカネ」に対する国民の不信感は強い。実態の解明が欠かせない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月25日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:4選挙区で衆院選の候補者決まらず越年…「逆風はね返せる候補者いない」

2023-12-31 12:49:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【自民党】:4選挙区で衆院選の候補者決まらず越年…「逆風はね返せる候補者いない」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:4選挙区で衆院選の候補者決まらず越年…「逆風はね返せる候補者いない」

 自民党の次期衆院選に向けた小選挙区の候補者決定は4選挙区で越年する見通しになった。2025年10月までの衆院議員任期は折り返しを過ぎ、来年度予算成立後の来春以降にも衆院解散の可能性が取り沙汰されているものの、空白区を埋める作業は難航している。

 ■熊本県知事選挙、木村敬・副知事が自民党県連の立候補要請に前向き「重く受け止める」

自由民主党本部
自由民主党本部

 候補者が決まっていない選挙区は、東京15区(東京都江東区)、大阪18区(大阪府岸和田市など)、島根1区(松江市など)、福岡9区(北九州市若松区など)。

 東京15区は、4月の江東区長選を巡る公職選挙法違反事件で柿沢未途・前法務副大臣が離党し、空席となったままだ。今月28日には柿沢氏が東京地検特捜部に逮捕される事態に発展し、都連関係者は「逆風をはね返せるような候補者はなかなかいない」と頭を悩ませている。

 公募で8月に大阪18区の支部長に選ばれた歌手の尾形大作氏は「選挙区での活動が乏しい」との理由で約2か月で解任となり、後任は決まっていない。

 福岡9区では、くら替えを目指す大家敏志参院議員と、三原朝彦・前衆院議員のおいの北九州市議、三原朝利氏が名乗りを上げて調整がつかず、党本部は11月、支部長を置かないことを決めた。

 さらに、細田博之・前衆院議長が11月に死去したため、島根1区では来年4月に補欠選挙が予定されている。党島根県連は公募を行い、来年1月に決めたい考えだ。

 ■あわせて読みたい

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【選挙・世論調査・衆院選】  2023年12月31日  12:49:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:西村康稔・前経産相の事務所、「責任の一端」と陳謝…支援者への「FAXニュース」で

2023-12-31 09:44:30 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

【自民党】:西村康稔・前経産相の事務所、「責任の一端」と陳謝…支援者への「FAXニュース」で

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:西村康稔・前経産相の事務所、「責任の一端」と陳謝…支援者への「FAXニュース」で

 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る政治資金規正法違反事件で、西村康稔・前経済産業相(61)(衆院兵庫9区)の事務所が、おわびの文書を支援者らに送付していたことがわかった。

 ■自民・下村博文氏に地検が任意聴取…安倍派の実務を仕切る事務総長経験者

西村康稔氏
西村康稔氏

 文書は、「今年一年のお礼とお  び」と題した27日付の「FAXニュース」。エネルギーの安定供給に取り組むなどした経産相の実績に触れる一方、事件についても言及。「皆様方に大変なご心配ご迷惑をおかけしております」と書き出し、「安倍会長のもとで事務総長をつとめた立場から責任の一端を感じております。あらためてお詫び申し上げます」と陳謝している。

 捜査に協力する考えを示し、「捜査の状況をみながら、近いうちに皆様方にもしっかりと説明したい」と記述。「今一度原点に立ち返り、地元明石淡路の将来のため、24時間365日考え、活動していきます」などと結んでいる。文書が届いた支援者の一人は「政治とカネの問題が繰り返され、あきれる。少しでも早く説明してほしい」と話した。

 同事件を巡り、西村氏側はパーティー券販売のノルマ超過分の数十万円程度を政治団体の収支報告書に記載しなかったとされる。

 ■あわせて読みたい

  元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【政局・裏金疑惑・自民党派閥の政治資金パーティーを巡る政治資金規正法違反事件】  2023年12月31日  09:44:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政府】:内閣サイバー職員倍増へ 次官級配置、指揮系統を強化

2023-12-31 08:22:30 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【政府】:内閣サイバー職員倍増へ 次官級配置、指揮系統を強化

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政府】:内閣サイバー職員倍増へ 次官級配置、指揮系統を強化

 政府は、政府機関へのサイバー攻撃や不正アクセスを監視し、安全確保を担う内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の人員を2024年度に倍増させる方針を決めた。新たに次官級、局長級を配置し、指揮系統も強化する。サイバー攻撃の脅威が高まっている現状を踏まえ、政府機関システムの監視や攻撃を受けた際の対処能力を向上させる狙い。関係者が30日明らかにした。

 内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)態勢強化のイメージ

 内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)態勢強化のイメージ

 NISCトップのセンター長は内閣官房副長官補が務めている。現在はその下に専任の局次長級の内閣審議官3人を配置している。24年度からは次官級1人、局長級2人、局次長級3人を充てる計画。関係者によると、常勤の人員は現在約90人で、85人増員させる。これとは別に、専門知識を持つ民間の非常勤職員も増やす予定。
 
 昨年12月に策定した国家安全保障戦略は「サイバー安保分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させる」と明記。政府機関システムを常時分析し、脅威対策やシステムの脆弱性を是正するための仕組みを構築するとしており、NISCの態勢強化で具体化を図る。(共同通信)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・内閣府・政府機関へのサイバー攻撃や不正アクセスを監視し、安全確保を担う内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の人員を2024年度に倍増させる方針】  2023年12月31日  08:22:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:大みそかに考える 戦争と物価と税金と

2023-12-31 07:18:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【社説①】:大みそかに考える 戦争と物価と税金と

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:大みそかに考える 戦争と物価と税金と

 2023年が暮れてゆきます。読者の皆さんは、それぞれの1年を過ごされたことと思います。

 3年以上にわたって世界を覆い尽くし、私たちの生活を脅かした新型コロナウイルスの感染拡大は一応収束し、日本では5月に感染症法上の位置付けが、感染力が強く重症化リスクも高い「結核」などの2類相当から5類に移行し、日常を取り戻しています。
 
 ただ、この間収まっていたインフルエンザが再び猛威をふるっているようですので安心は禁物。引き続きマスクの着用や手洗いの励行などが必要なようです。
 
 コロナが落ち着きをみせる一方で、収まらないのが戦火です。
 
 22年に始まったロシアによるウクライナ侵攻は終わりが見えず、中東では新たに、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃が始まりました。
 
 民間人の多くが犠牲となり、今も苦しんでいます。戦いが終わっても、憎しみという火種はお互いに消えることはありません。一刻も早い停戦に向けて国際社会は一層の努力をすべきです。
 
 戦乱は、資源・エネルギー価格の高騰という形で世界経済に深刻な影響を与えています。
 
 特に、資源を輸入に頼る日本では、電気・ガス料金やガソリン代の上昇に直結していますので、暮らしへの打撃が深刻です。
 
 これに輪をかけているのが円安の進行でしょう。主な要因は、米国が過熱する経済に対応するため金利を引き上げてきたのに対し、日本は安倍晋三内閣以来の金融緩和、低金利政策を継続したことにあります。日米間の金利差が広がり、ドルが買われたのです。

 ◆アベノミクスの後遺症

 資源・エネルギーの高騰と過度の円安で物価はみるみる上がりました。アベノミクスの後遺症と言えます。読者の皆さんも日々の買い物で、価格上昇だけでなく、内容量の減少などで物価高を実感しているのではないでしょうか。
 
 暮らしの厳しさは、日本漢字能力検定協会(漢検)が毎年公募している世相を表す「今年の漢字」に表れています。今年一番多かったのが「税」でした。
 
 防衛力の抜本的強化を目指す岸田文雄首相は、関連予算を含む防衛費を27年度に国内総生産(GDP)比2%に倍増させるため「軍拡増税」を決めました。
 
 ただ、所得税や法人税、たばこ税を増税するため暮らしへの影響が避けられず、根強い反対で開始時期が決められない状況です。
 
 増税の一方、物価高に苦しむ国民を支援するため、1人当たり4万円の減税を実施する方針も決めました。しかし、実際に減税されるのは来年6月以降で、減税効果は不透明です。
 
 今年の漢字に「税」を選んだ人は「年末に来て増税と減税の話題で持ちきりです。生活に直結する問題なので、慎重に議論する必要があります」などと、その理由を記しています。
 
 政府は税制改正大綱と24年度予算案を閣議決定しましたが、自民党派閥のパーティー券を巡る問題で浮足立ち、内容が十分に議論されたとはとても思えません。
 
 税金の在り方を決めるのは議会制民主主義の根幹です。いいかげんに決めていいはずがない。
 
 首相や閣僚をはじめ国会議員は税金の在り方に国民の関心が集まっていることを軽視してはなりません。1月下旬に召集予定の通常国会では、税金の在り方を徹底的に議論するよう求めます。

◆最大の人権侵害止めよ

 さて、今年のはじめに掲載した「論説特集」を覚えている読者もいらっしゃると思います。日々、社説を執筆する論説委員を顔写真付きで紹介したものですが、今年は「日本一早い今年の漢字」と題して、漢字1文字に思いを込め、自己紹介してもらいました。
 
 その漢字を順不同で紹介すると「晴」「集」「守」「連」「純」「頂」「潜」「信」「防」「解」「育」「担」「在」「脱」「正」「安」「覚」「添」「鎮」「復」「乱」。漢検の「今年の漢字」の20位以内に入ったものは一つもありませんでした。
 
 論説委員の視点が独自なのか、それとも先見性の乏しさか…。そのどちらであっても、人々の暮らしに寄り添い、権力を厳しく監視し、言わねばならないことを、正しいしつこさで言い続ける姿勢は来年も変わりません。
 
 私たちは、戦争は最大の人権侵害だと訴えてきました。一刻も早く戦乱が収まり、世界経済が正常な軌道に戻ることを祈ってやまない大みそかです。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月31日  07:18:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:「ざるかぶり犬」という縁起物がある。名の通り、犬が目深に竹…

2023-12-31 07:18:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【筆洗】:「ざるかぶり犬」という縁起物がある。名の通り、犬が目深に竹…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:「ざるかぶり犬」という縁起物がある。名の通り、犬が目深に竹…

 「ざるかぶり犬」という縁起物がある。名の通り、犬が目深に竹ざるをかぶった姿の玩具で江戸の昔から伝わる

f:id:Octopuscat:20171230020136j:plain

 ▼「笑」の字と関係がある。「笑」を「竹カンムリに犬」と見立てて笑を招く縁起物としたのだろう。こんな話を以前も紹介した。弘法大師が笑の字をつい忘れてしまった。そこにざる(かご)をかぶった犬が現れる。これを見て、笑の字を無事、思い出した

 ▼漢文学者の白川静さんによると「笑」の漢字は巫女(みこ)が両手を上げて踊る姿だそうだ。神を楽しませるため、笑いながら踊ったという

 ▼「笑」の字とざるかぶり犬はやはり無関係だったか。考えてみれば、お大師様が「笑」を忘れるはずもない。2023年が幕を下ろす。この1年、笑いに恵まれた世の中だっただろうかと思い返す

 ▼なるほど、新型コロナウイルスはひとまず落ち着きを見せ、これには安堵(あんど)のほほ笑みがこぼれたが、物価の高騰、上がらぬ給料に到底、破顔とはなるまい。国際情勢は終わらぬロシアのウクライナ侵攻、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ攻撃など「笑」とは遠い1年だった。国内政治といえば自民党の裏金問題など顔のこわばる話が尽きぬ

 ▼「ざるかぶり犬」を手に取る。大笑いとはならぬまでも、ほのぼのとしたおもしろさがある。来年はこの程度には笑える年となることを-。願いを込めて今年最後の筆をおく。よいお年を。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年12月31日  07:08:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【岸田首相の一日】: 12月30日(土)

2023-12-31 07:18:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【岸田首相の一日】: 12月30日(土)

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸田首相の一日】: 12月30日(土)

 【午前】来客なく、公邸で過ごす。

 【午後】7時18分、東京・紀尾井町のホテルニューオータニ。すき焼き店「岡半」で妻裕子さんら家族と食事。9時25分、公邸。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・岸田首相の一日】  2023年12月31日  07:18:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【自民党】:安倍派の「パー券購入者比率」は6年連続「0.675」 架空の数字を記入か 毎年同比率は二階派と2派閥のみ

2023-12-31 06:10:50 | 【政治とカネ・政党交付金・「企業・団体献金」・政治資金・議員歳費・賄賂・後援会

 【自民党】:安倍派の「パー券購入者比率」は6年連続「0.675」 架空の数字を記入か 毎年同比率は二階派と2派閥のみ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【自民党】:安倍派の「パー券購入者比率」は6年連続「0.675」 架空の数字を記入か 毎年同比率は二階派と2派閥のみ

 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で東京地検特捜部の家宅捜索を受けた安倍派と二階派ではここ数年、パーティー券の販売枚数に対する購入者数の割合が毎年同じになっていることが分かった。政治資金収支報告書に架空の購入者数を記入していたとみられる。ずさんな会計処理の実態に、識者は「政治資金の収支報告のチェック機能が不十分」と指摘する。(浜崎陽介、三輪喜人)

 ◆「ありえない、天文学的確率」

 パーティー券は通常1枚2万円。1人(1社)で1枚買うこともあれば、複数枚買うケースもある。このため、販売枚数と購入者の比率は年によってばらつきが出なければ不自然だ。
 
 安倍派(清和政策研究会)の収支報告書によると、昨年のパーティーは5月、東京都港区のホテルで開かれ、9480万円の収入があった。これは2000年以降では、民主党政権だった10~12年の8000万円台に次いで少ない。推計販売数は4740枚で、購入者数の3200人は販売枚数に「0.675」をかけた数値になる。
 
 
 販売枚数に対する購入者の割合は、16年以前はばらつきがあった。だが、17年は2億98万円の収入で推計販売数は1万49枚、購入者数は6784人で、枚数に対する購入者の比率は0.675。17年以降、6年間同じ比率で、機械的に購入者数を計算して報告書に記載していた可能性が高い。
 
 自民党ベテラン衆院議員の元秘書は本紙の取材に、「比率が毎年一緒なんてあり得るのか。そんな天文学的確率のパー券の売り方なんてできるわけない」と言い切った。

 ◆抜け道?代表が国会議員でなければ監査なしでOK

 二階派(志帥会)のパーティーは昨年5月、千代田区のホテルで開かれた。収入は1億8845万円。購入者数は7538人で、比率は「0.8」。19年以降は全て同じ比率になっており、それ以前の年も「0.8」が散見される。
 
総務省

総務省

 他の主要派閥の麻生派(志公会)、岸田派(宏池会)、茂木派(平成研究会)は毎年ばらつきがあった。
 
 総務省政治資金課によると、国会議員が代表などを務める「国会議員関係政治団体」では、収支報告の提出に際し、総務省の「政治資金適正化委員会」に登録した弁護士や公認会計士、税理士による監査を受けなければならない。支出について領収書などと照らし合わせてチェックされる。
 
 ただ、政党の派閥は分類上「その他の政治団体」に当たり、安倍派も二階派も国会議員ではない会計責任者が代表を務めている。弁護士らの監査の必要はなく、総務省は「数字はチェックするが、中身を調べることはない」としている。

 政治資金パーティー 政治家や政治団体が活動資金を得るために開く。政治資金規正法は収入から経費を差し引いた残額を政治活動に充てることを認めている。1回のパーティーで20万円を超す支払いを同一の個人や法人などから受けた場合は、政治資金収支報告書に支払った側の名前や住所が記載される。1回で1000万円以上の収入がある場合は「特定パーティー」と呼ばれ、開催日や収入額などの記載義務がある。自民党派閥の場合、1回で1億円以上を集めるケースもある。

◆「性善説」のチェック制度では不十分 岩井奉信・日大名誉教授

 (パーティー券の販売枚数と購入者数の比率が毎年同じなのは)絶対にあり得ない。いかに元の数字がいいかげんかということがわかる。それを繕うために、それらしい数字を記入し、面倒だから前年と同じ割合でいこうとなったのではないか。
 
日大の岩井奉信名誉教授

日大の岩井奉信名誉教授

 もともと安倍派は派閥の規模に対して、収入が少なすぎると言われてきた。過少申告が連綿と続いてきたのだろう。なぜこういうことがまかり通るのかといえば、政治資金規正法自体が「性善説」で作られており、チェック機能が不十分だからだ。
 
 これを機に、政治資金をチェックする仕組みをつくるべきだ。一つは監督する機関をつくることだが、これはハードルが高いかもしれない。会計責任者が罪に問われれば、議員も議席を失う連座制も考えられる。
 
 比較的すぐに導入できるのは、まず、現金でのやりとりはやめて記録に残すこと。それから収支報告書を全て電子データで提出し、すぐに公開するようにしてはどうか。現在の掲載期間は3年だが、それ以上にできるはずだ。報告書の分類や項目も工夫して見やすくした方がいい。それによって有権者に監視させることで、抑止力になる。(談)
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・自民党・派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件】  2023年12月31日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政治まんが】:「よいお年を」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中

2023-12-31 06:10:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【政治まんが】:「よいお年を」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政治まんが】:「よいお年を」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中 

「よいお年を」 佐藤正明

「よいお年を」 佐藤正明

 東京新聞では、基本的に毎週水曜日と日曜日の朝刊で、日本漫画家協会賞を受賞した漫画家・佐藤正明さんの政治まんがを掲載しています。国内外の政治の現状を鋭く、かつユーモアたっぷりに切り取った本紙の名物コーナー。傑作選「一笑両断」の発売を機に、東京新聞Webにも当面、政治まんがを掲載します。

◆佐藤正明「一笑両断 まんがで斬る政治」発売中

東京新聞元政治部長 金井辰樹 解説
1,540円(本体:1,400円+税10%)
A5判 並製 128ページ オールカラー
9784808310615
【関連記事】
 
 新型コロナウイルス感染拡大や首相交代、外交、東京五輪、不祥事…。
 コロナ禍の政治家たちの右往左往を活写!
 
 東京五輪・パラリンピック招致にも成功し、異例の長期にわたった安倍政権。しかし、「アベノマスク」などのコロナ対策は不評で支持率は低迷しました。安倍氏は体調不良を理由に突如退陣し、代わった菅政権もちぐはぐなコロナ対策や「政治とカネ」などの問題で支持率は急落しました。
 
 こうしたここ数年の政界のドタバタぶりを「コロナ禍の政局」「五輪狂騒曲」「世相・流行も映してきました」「キャラが立つ人々」「よいお年を!こう吐く歌合戦」の5章に分け、厳選した政治まんが100超で斬っていきます!
 
 また、東京新聞元政治部長の金井辰樹(現編集局長)が各章を解説し、ネタにされた政治家からの意外な反応なども披露しています。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・連載「政治まんが」】  2023年12月31日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【法廷の雫】:頼ったのは手錠と足錠…精神疾患が疑われた息子は床擦れで死んだ 71歳父が悔いた過ち

2023-12-31 06:10:30 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【法廷の雫】:頼ったのは手錠と足錠…精神疾患が疑われた息子は床擦れで死んだ 71歳父が悔いた過ち

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:」【法廷の雫】:頼ったのは手錠と足錠…精神疾患が疑われた息子は床擦れで死んだ 71歳父が悔いた過ち

 <法廷の雫>

 「親戚に言えるわけないじゃないですか」
 
 11月16日にあった横浜地裁での裁判員裁判。淡々と質問に答えていた男性(71)の口調が一変し、怒気をはらんだように聞こえた。
 
横浜地裁

横浜地裁

 統合失調症の疑いがある長男=当時(37)=を川崎市麻生区の自宅で4カ月閉じ込め、必要な治療を受けさせずに死なせたとして、男性は逮捕監禁と保護責任者遺棄致死罪に問われた。弁護人から監禁直前の対応を問われた際の反応には、一人で抱え込んでいた苦悩がにじんだ。
 
 男性が「真面目で気が優しかった」という長男は、都内の私立大を中退後、自宅に引きこもった。7年経た2011年から母親に手を上げたり、家の壁を壊したりするようになり、医師から統合失調症の可能性を指摘された。
 
 次男は親戚宅に身を寄せ、妻と長女はとどまったものの接触を避けた。浴室や廊下で排せつする長男の身の回りの世話は、主に男性が担った。

 ◆「本人の同意が必要」と言われ入院を諦めた

 21年5月、長男が日中に全裸で外出したのを機に、近所迷惑を恐れて手錠と足錠をつけて自宅に閉じ込め始めた。直後に地元の福祉事務所に電話し、精神科への入院を打診したが、男性の供述によれば「『本人の同意が必要』と言われた」ため、諦めた。
 
 男性は福祉事務所職員の訪問の申し出も断り、自ら病院を調べはしたが、具体的な対応を「コロナが落ち着いたら」と先送りした。
 
 検察官「家族や保健所に相談しようとは思わなかったのか」
 
 男性「今考えれば、もう少し柔軟にすればと反省しています。自分で解決できるとは思っていなかったが、極力そうしたかった」

 ◆「いつどこで、どうしたらよかったんだろう」

 長男は8月に脳出血で右半身がまひし、あおむけの体勢でほぼ動かなくなった。それでも身体拘束は続き、床擦れによる感染で9月6日に死亡した。最悪の結末を迎えたことに、男性は治療が必要という認識はなかったとしつつ、こう吐露した。
 
 「(長男に)申し訳なく思いました。いつどこで、どうしたらよかったんだろうと、いつも頭の中を回っていました」
 
 11月28日の判決公判で、足立勉裁判長は「被告が床擦れを見た事実は認められず、まひに気付くのも容易ではない」として保護責任者遺棄致死罪を無罪、逮捕監禁罪で懲役3年、執行猶予5年を言い渡した。「残された家族のため、人とよく相談し、二度と過ちを犯さないようにしてください」と説くと、男性は深く頭を下げた。判決は12月13日に、そのまま確定した。

 ◆今も残る「身内の恥」という思想

 事件が想起させるのは、精神疾患のある人を小屋などに閉じ込める「私宅監置」を戦後まで認めていた負の歴史。障害者は危険とされ、社会から隔離して家族に責任を負わせることが許容された。根拠法は1950年に廃止された。ただ、男性が公判で「(長男を知られたら)白い目で見られると思った」と述べたように、身内の「恥」をさらせないという考えは今も残っているように映る。
 
 判決前日、現場の自宅は雨戸とカーテンで閉ざされていた。近所の人たちは口をそろえた。「事件が起こるまで長男が暮らしているとは知らなかった」(米田怜央)

 ◆「病状悪化前に訪問治療につなげることが大切」

 大阪大の蔭山正子教授(公衆衛生看護学)の話 男性は保健所と粘り強く相談すべきだった。ただ、保健所の職員も強制的に病院に連れて行くことは難しいため、対応を諦めてしまう家族は多い。症状が悪化する前に訪問治療につなげることが大切。診療報酬を上げて訪問医の数を増やしつつ、公的な組織を検討する必要がある。
 
                     ◇ 
 
 「法廷の雫(しずく)」では、法廷で交錯する悲しみや怒り、悔恨など人々のさまざまな思いを随時伝えます。
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社会 【話題・連載「法廷の雫」】  2023年12月31日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:パリ五輪 露選手出場には違和感がある 

2023-12-31 05:01:55 | 【ロシア・北方領土・シベリア開発・サハリン石油天然ガス・ウクライナ侵攻犯罪】

【社説①】:パリ五輪 露選手出場には違和感がある 

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:パリ五輪 露選手出場には違和感がある 

 国際オリンピック委員会(IOC)が、来年のパリ五輪でのロシア選手の出場を条件付きで認めた。侵略を続ける国の選手が「平和の祭典」に加わることには違和感を覚える。

 IOCの決定では、ロシアとその同盟国のベラルーシの選手は、国を代表しない「中立」の、個人の立場で五輪に参加する。ロシアのウクライナ侵略を肯定したり、軍や治安機関と関係があったりする選手は除外されるという。

 ロシアにはソ連時代から、国が中心となって有望なスポーツ選手を育成してきた歴史がある。五輪など国際舞台での活躍を国威発揚やプロパガンダに結び付け、政治利用してきた。それは今のプーチン体制でも変わらない。

 多くのエリート選手は、プーチン政権に忠誠を誓うオリガルヒ(新興財閥)や国営企業の支援を受けている。そうした選手を、侵略を積極的に支持しないという条件を満たしたからといって、「中立」とみなすのは無理がある。

 ロシア、ベラルーシの選手の出場可否については、各競技の国際団体がそれぞれ最終判断する。

 世界陸連は、ロシアの侵略を受けて、主要大会から両国選手の参加を除外する制裁処分を下しており、パリ五輪でもこれを継続して適用するとしている。一方、柔道など、五輪への参加を認める国際競技連盟もある。

 IOCの決定の背景には、五輪憲章が国籍などによる差別への反対を掲げていることもあるとみられている。露選手の排除は憲章の精神に背くと考えたのだろう。

 しかし、主権と領土の尊重という国連憲章の根幹を踏みにじったロシアに厳しい制裁を科すことが果たして「差別」にあたるのか。平和があってはじめて、五輪憲章の精神が生かされるという前提を忘れてはなるまい。

 ウクライナはIOCの決定に強く反発している。パリ大会にロシアやベラルーシの選手が参加した場合、ウクライナの選手による対戦拒否や感情的な衝突に発展する恐れがある。

 イスラエルのパレスチナ自治区ガザへの侵攻も、五輪に影を落としている。イスラエルの選手と、アラブ、イスラム圏の選手の間で、同様の対戦ボイコットやトラブルが起きかねない。

 国連総会は11月に、パリ五輪・パラリンピックに合わせた全ての紛争の休戦を呼びかける決議を採択している。戦火のない中での五輪開催を求める国際社会の声に、ロシアは耳を傾けるべきだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月31日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:自転車に反則金 運用の方針わかりやすく示せ

2023-12-31 05:01:50 | 【警視庁・警察庁・都道府県警察本部・警察署・刑事・警察官・警部・監察官室・...

【社説②】:自転車に反則金 運用の方針わかりやすく示せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:自転車に反則金 運用の方針わかりやすく示せ

  自転車の事故が絶えないため、警察が取り締まりの手法を見直すことになった。現場が混乱しないよう、丁寧な運用を心がけ、交通安全の徹底につなげてもらいたい。

 警察庁は、16歳以上を対象として、自転車の交通違反に「青切符」を交付し、反則金を科すことを決めた。来年の通常国会に道路交通法改正案の提出を目指す。

 青切符の対象となるのは、信号無視や一時不停止、徐行なしの歩道通行などの違反だ。対象を16歳以上とするのは、原付きバイクなどの免許が取得できる年齢と同じで、最低限の交通ルールの知識があると見なせるためだという。

 自転車と人が接触し、歩行者が死亡したり、重傷を負ったりする事故は年300件を超えている。反則金の導入は、事故防止のために必要な措置だといえよう。

 これまで警察は、自転車の違反に対し、罰金などの刑事処分の対象となる「赤切符」を交付する運用を進めてきた。ただ、軽微な違反にはなじまず、摘発現場で調書を作成するのは事務的な負担が大きいといった課題があった。

 青切符は手続きが簡便で、反則金を納めれば刑罰を科さない仕組みだ。すでに車やバイクに適用され、社会に認知されている。

 とはいえ、違反の種類や危険度によって、警察が「青」と「赤」の切符を使い分ける方法は、自転車の利用者からみると理解しづらい面もあるに違いない。

 自転車は多くの人が生活の足として使っている。運転免許が必要な車やバイクと違い、ルールを学ぶ機会も少ない。免許を持たず、マイナンバーカードを携帯しない人が違反した際、本人確認をどう行うのかといった問題もある。

 スマートフォンを使いながら自転車で走る「ながら運転」も道交法で禁止される。宅配サービスで地図を確認する行為の是非も議論になるだろう。警察は、運用の方針を明確にし、分かりやすく利用者に伝えることが不可欠だ。

 青切符は16歳以上が対象になるため、通学で利用する高校生にとっても大きな制度変更になる。

 昨年、自転車乗車中の事故で死傷した高校生は小中学生の3倍近くに上るが、ヘルメット着用は進んでいないのが現状だ。各学校は警察や自転車販売店とも連携し、ヘルメット着用の推進やルール周知に努めてほしい。

 正しい乗り方を身につけることは、歩行者らの安全につながると同時に、自転車に乗っている本人の身を守ることになる。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月31日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:新NISA 投資の知識広めていく契機に

2023-12-31 05:01:45 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【社説①】:新NISA 投資の知識広めていく契機に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:新NISA 投資の知識広めていく契機に

 年明けから、少額投資の運用益を非課税にする「NISA」の制度が大幅に拡充される。国民が金融や経済に対する知識を深める契機とし、安定的な資産形成につなげたい。 

 NISAは、現預金に偏る個人の金融資産を投資に誘導するため、2014年に創設された。投資信託や株式の売却益などへの課税を一定期間、免除している。

 新しいNISAは、制度を恒久化し、非課税の期間を無期限にするとともに、年間の投資枠を拡大した。富裕層に恩恵が偏らないよう、生涯の投資総額には1800万円の上限を設けた。

 株式市場を通じて企業に家計の資金を流し、経済の活性化を図るものだが、「人生100年時代」と言われる中、国民の資産形成を支援することも大きな目的だ。

 その狙い通りに新制度の活用を広げるには、国民が安心して投資できる環境作りが欠かせない。

 日本では、2100兆円を超える家計の金融資産のうち現預金が過半を占め、その比率は欧米と比べて、格段に高い。

 1990年代のバブル経済崩壊後、日本の株式市場は低迷が長引いた。株式投資で損失を被った人も少なくない。不安を抱く人も多いのが現状だろう。

 投資には、一定のリスクがあることを周知した上で、投資の注意点や判断材料、リスクをなるべく抑えるための知識などを、国民に浸透させていくことが大切だ。

 そうした課題に対応するため、政府は民間と連携し、新たな認可法人「金融経済教育推進機構」を来春に設置する。従来は、政府や日本銀行、全国銀行協会などがバラバラに金融知識の普及活動を行っていたが、それを集約する。

 機構は、投資に関する教材を開発するほか、顧客の立場から助言する中立的なアドバイザーの養成や認定などを手がける。企業のセミナーなどへの講師の派遣事業を拡大していく方針だ。

 22年度からは、新たな学習指導要領により、高校で金融教育が強化され、金融機関による出前授業などが増えている。若年層から高齢者まで、幅広い世代向けの取り組みを進めてもらいたい。

 一方、金融機関側の意識変革も求められる。複雑な金融商品を知識の乏しい高齢者に売ったり、手数料目当てで金融商品を頻繁に売買するよう促したりと、不適切な営業の事例は後を絶たない。

 金融教育を定着させるには、金融機関自身が顧客本位を徹底し、信頼を高めることが不可欠だ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年12月30日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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