【政界地獄耳・02.19】:“前科”あり法相が職員全体に月餅配り 止めきれなかったお粗末法務省
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.19】:“前科”あり法相が職員全体に月餅配り 止めきれなかったお粗末法務省
★法相・鈴木馨祐は絵にかいたようなエリートだ。東大卒業後、財務省入省。その後自民党から出馬し当選6回。なかなか入閣できない先輩が多い中、石破内閣で法相に初入閣した。自民党政治資金規正法改正案提出者として政治とカネに取り組んでいた次世代のホープが入閣に浮かれたか、1月下旬に法務省職員全体に選挙区(現在は衆院比例南関東)・横浜の中国菓子、月餅3個入りの菓子折りを配布したと週刊現代がスクープ。包装には法務省の赤れんが棟の絵が描かれていた。公選法は選挙区内の有権者に対する物品の寄付を禁じており、職員には有権者もいた可能性は当然ある。
★18日、閣議後の会見で法相は「国会が始まるタイミングで職員への慰労や激励の趣旨で差し入れた」「私費での購入だった」「差し入れということに尽きる。詳細を答えるのは差し控える」とトホホな言い訳をした。だから正しいと法務省は言うのだろうか。法相には“前科”がある。政治とカネで大揺れの昨年6月12日。自民党政治資金規正法改正案提出者として臨んだ5月の衆院政治改革特別委員会で計66万円としていた自身が代表の党支部の21年政治資金収支報告書の記載漏れを訂正、参院政治改革特別委員会で計282万円だったと認め「陣中見舞いなどの寄付で企業・団体に関するものが全て漏れていた」と説明していた。野党議員は言う。「本人か事務所が陣中見舞いでモノやカネが動く体質なのだろう。エリートでもこんなことも平気でやるのかと驚いたが、法務大臣ともなると順法精神すら備わっていないのかと疑いたくなる」。
★それにしても全省に配布となれば省内への準備もある。自民党議員が言う。「法務大臣秘書官室は何をやっていたのか。初入閣で無知な大臣に法と秩序を教えるという意味では他省庁より厳しい秘書官室といわれているが、大臣の意向が強く止めきれなかったのか。お粗末な話だ」とあきれながら、「法相はベテラン議員の指定席にすべき」とつぶやいた。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年02月19日 07:50:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。