路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【12.22の日報抄】:かつては生まれ月にかかわらず、・・・

2024-12-22 06:10:45 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【12.22の日報抄】:かつては生まれ月にかかわらず、・・・

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【12.22の日報抄】:かつては生まれ月にかかわらず、・・・ 

 かつては生まれ月にかかわらず、年を越すと皆一斉に年齢が加算される数え年が一般的だった から、年越しの重みは今より一層あったのだろう。大みそかや正月のごちそうは、無事に年を取ることへの感謝が込められていた

 ▼「年取り魚」は、そんなごちそうを象徴する存在だ。この季節に水揚げされる魚のうち大型で見栄えのするものが好まれた。「東の鮭、西のブリ」とよく言われる。東西の境界は本県を走るフォッサマグナ周辺だ

 ▼鮭は北の海で大きく育ち、生まれた川に帰ってくる。ブリは育つに従って呼び名が変わる出世魚である。いずれも縁起が良く、味わいも抜群だから年取り魚にふさわしい。ところが本県では共に、このところ不漁が続いていると本紙が伝えていた

 ▼今シーズンの鮭の漁獲量は河川と海を合わせて約2万8500匹。前年同期に比べ37%減だ。2015年度には約46万9千匹だったというから、何とも厳しい。放流する稚魚が不足する恐れもあり、これまた先行きが不安になる

 ▼漁期が続いている寒ブリは富山や福井で豊漁に沸く一方、本県では調子が上がっていない。佐渡の両津湾では一冬で1千トン揚がった年もあったが、昨冬は100トンほどだった。丸々とした魚が市場にずらりと並ぶ風景はなかなか見られない

 ▼日本の東西が出合う場所である本県には、食をはじめ多様で豊かな文化が息づく。地球環境の変化はあるにせよ、海の恵みを守る手だてはないものか。豊漁の祈りが天に届いてほしいのだが。

 元稿:新潟日報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【日報抄】  2024年12月22日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【青森県】:史上最高値3億3360万円の本マグロ、釣り上げた船長の遺体発見…漁船は転覆した状態

2024-12-21 19:20:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【青森県】:史上最高値3億3360万円の本マグロ、釣り上げた船長の遺体発見…漁船は転覆した状態

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【青森県】:史上最高値3億3360万円の本マグロ、釣り上げた船長の遺体発見…漁船は転覆した状態

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 社会 【事件・事故・青森県大間町のマグロ漁船「第28光明丸」(大間漁協所属、4・9トン)が消息を絶った事故】  2024年12月21日  19:20:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・12.17】:ピトゥ文化の歴史たどる

2024-12-18 04:00:20 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【金口木舌・12.17】:ピトゥ文化の歴史たどる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・12.17】:ピトゥ文化の歴史たどる 

 「ピトゥの味を知ってイルカい?」。名護市の広報誌「市民のひろば」の12月号は、しゃれを効かせた見出しで、ピトゥ(ヒートゥ)文化を紹介している

 ▼ピトゥはコビレゴンドウやバンドウイルカなど小型の鯨類を指す。食文化のあった名護では時期によって大型の鯨も捕獲し、1950年代に大型鯨の解体処理場まであった

 ▼名護湾の追い込み漁でピトゥが捕れると、住民が学校や職場から名護湾に押し寄せたという逸話が残る。規制によって、今は市内で出回ることも少なくなった

 ▼これほど多様な料理になるとは思わなかった。先日、名護市内や山口県の飲食業者が開いた「鯨食推進説明会」には刺し身、ユッケ、焼き肉など多様な料理が並んだ。低温調理や血抜き技術が発達し、肉に臭みもないという。調理人は鯨肉の可能性を感じたようだ

 ▼日本は2019年に国際捕鯨委員会を脱退し、排他的経済水域内で商業捕鯨を再開した。国際的な議論は続くが、独特の味覚を懐かしむ声もある。広報誌は今後、ピトゥ料理を出す飲食店を紹介すると結ぶ。なぐんちゅが親しんだ食文化を学び、歴史をたどってみたい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年12月17日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《憂楽帳・12.14》:釣り文化

2024-12-16 13:02:20 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

《憂楽帳・12.14》:釣り文化

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《憂楽帳・12.14》:釣り文化

 時間ができると、近くの海に釣りに行く。10年前に取材先の公務員と行ったのが、始めたきっかけだった。仕事のことは口が堅かったが、初心者の私に面倒見よく手ほどきしてくれ、庁舎で会う時とは別の一面を垣間見た気がした。

 だが、最近は漁港などで「釣り禁止」の掲示を目にする機会が増えた。公益財団法人・日本釣振興会の三村達矢事務局長は「新型コロナウイルス下に一時的に人が押し寄…、

 ■この記事は有料記事です。残り276文字(全文459文字)

 ■続きは、会員登録後、お読み下さい。

 元稿:毎日新聞社 東京夕刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【憂楽帳】  2024年12月14日  13:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・12.16】:暮らしとつながる海

2024-12-16 04:00:45 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【金口木舌・12.16】:暮らしとつながる海

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・12.16】:暮らしとつながる海 

 学生時代に沖縄美ら海水族館に行ったとき、一緒にいた知人が水槽を眺めて「おいしそう」とつぶやいた。水族館の生き物と食卓に並ぶ魚介類が結びつかず、思わず笑ってしまった

 ▼東京都の一般社団法人シェフス・フォー・ザ・ブルーは、水族館で魚料理を楽しむイベントを開催する。水族館で泳ぐ魚には私たちが食べている種類も多く、食卓と海の生態系が密接に関わることを理解してもらうことなどが目的という

 ▼水族館で鮮やかなサンゴ礁や色とりどりの魚を眺めると、海の素晴らしさを再認識する。豊かな海洋環境と多様な生態系。その両者を維持することで、私たちは魚介類を口にできるのだと気付く

 ▼実際の海の中はどうだろう。地球温暖化などでサンゴ礁の白化が進み、生態系に影響を与える。何気なく捨てるプラスチック類は海に流れ、海洋生物の命を脅かす。このままではいけないと危機感を抱く

 ▼海の生態系と私たちの暮らしは深く結びつく。島国の沖縄は海から多くの恩恵を受けてきた。海を守るために一歩を踏み出せば、水族館で見るような美しい世界をいつまでも残すことができる。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年12月16日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【産経抄・12.06】:豊漁に沸く被災地、「能登寒ブリ」水揚げ本格化

2024-12-08 05:03:15 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【産経抄・12.06】:豊漁に沸く被災地、「能登寒ブリ」水揚げ本格化

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【産経抄・12.06】:豊漁に沸く被災地、「能登寒ブリ」水揚げ本格化

 どこかの地方では「久しぶり」を「さしぶり」という―。ネット情報の真偽を確かめようと、方言辞典を当たったことがある。目当ての言葉はなかったものの、「久しかぶり」や「さしかぶり」という方言があることを知った。

水揚げされた寒ブリを仕分ける漁師=2日午前、石川県能登町の宇出津港

 ▼「久しかぶり」の「ひ」を端折(はしょ)ったのが「さしかぶり」らしい。どこの方言かは知らない。縁があれば一度、自分の耳で確かめたい響きである。「わさび」を「さび」と呼ぶなど、頭の文字を省いた言葉はたまに見る。魚のブリもその一つという。

 ▼火であぶって食べると美味なことから、「あぶり」の「あ」を取ってブリ。そんな説がある。冬の使者はこれからが旬、こうして筆を進めていると胃袋まで焦り出すから困る。罪な魚だろう。地震や豪雨に泣かされた今年、北陸の漁港から〝さしかぶり〟の明るい話題が届いた。

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 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【産経抄】  2024年12月06日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【余禄】:海に三方を囲まれている能登半島の沿岸には…

2024-02-19 02:04:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【余禄】:海に三方を囲まれている能登半島の沿岸には…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【余禄】:海に三方を囲まれている能登半島の沿岸には…

  海に三方を囲まれている能登半島の沿岸には、寄(よ)り神(がみ)と呼ばれる信仰が伝わる地域がある。海から漂着したとされる神々や、石などの神体をまつり、豊漁や豊穣(ほうじょう)を祈る

 
水揚げされた寒ブリを仕分ける漁師ら=石川県七尾市の鰀目漁港で2024年1月10日午前4時5分、北山夏帆撮影

 ▲酒だるに乗って来る神など、物語はさまざまだ。1973年に刊行された「能登 寄り神と海の村」(日本放送出版協会)によると、当時100を超す伝承が確認できた。信仰は祭事と結びつく。夏祭りで大きな奉燈(ほうとう)をかつぐ幻想的な「キリコ」や、豊漁や安全を祈る旧正月行事の「起舟(きしゅう)」などが地域に根付いてきた

隆起により、海底が露出した深見漁港=石川県輪島市門前町深見で2024年2月1日、高尾具成撮影

 ▲能登半島地震では石川県に69ある漁港の約9割が被害を受け、漁業が深刻な打撃を受けた。住居や港湾の被災に加え、地震による海底隆起で環境が一変した地域もある。寄り神をまつる神社も多くが被災した。漁業に携わる人々や、地域の苦境を思うと胸が痛む

 ▲寒ブリ漁、底引き網、刺し網など能登の漁業は多様さで知られる。石川県漁業協同組合の「X」(ツイッター)からは、困難な中で少しずつ漁を再開している様子が伝わる。「一歩一歩進むしかありません」と専務理事の福平伸一郎さんは語る▲漁港の集約や再編を巡る議論も地元では出始めているようだ。離職者を増やさぬためには、商業や観光なども合わせたビジョンの構築が欠かせまい

 ▲能登など北陸では春ごろから「あい(あえ)の風」という海風が吹き、恵みをもたらすといわれる。人口減少や高齢化は全国の漁業に共通の課題でもある。行政や民間も力を合わせ、支援の風を起こす時だ。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2024年02月18日  02:04:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【玉川徹氏】:「いつまで続くか分からないけど毎日食べる」サンマ愛語る…今年不漁予想も一転豊漁

2023-09-29 08:47:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【玉川徹氏】:「いつまで続くか分からないけど毎日食べる」サンマ愛語る…今年不漁予想も一転豊漁

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【玉川徹氏】:「いつまで続くか分からないけど毎日食べる」サンマ愛語る…今年不漁予想も一転豊漁 

 元テレビ朝日社員玉川徹氏が29日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。不漁の予想が一転、豊漁となっているサンマについて、あふれ出るようなサンマ愛を語った。

玉川徹氏(2019年撮影)玉川徹氏(2019年撮影)

 玉川氏はサンマについて、「大好きです。ここのところ毎日食べている。焼くだけでこんなにおいしい魚はありがたい」とサンマを絶賛。番組では10~11月が最盛期で今後豊漁が続くかは不明としたが、「いつまで続くか分からないけどとりあえず毎日食べます」と語った。

 サンマは近年、不漁が続いており、今年も7、8月には不漁が予想されていたが9月に入って一転、豊漁が続いている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・不漁の予想が一転、豊漁となっているサンマについて】  2023年09月29日  08:47:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:<深海魚光に遠く住むものはつひにまなこも失ふとあり>。堀口…

2023-04-10 07:01:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【筆洗】:<深海魚光に遠く住むものはつひにまなこも失ふとあり>。堀口…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:<深海魚光に遠く住むものはつひにまなこも失ふとあり>。堀口…

 <深海魚光に遠く住むものはつひにまなこも失ふとあり>。堀口大学の歌だが、その深海魚の写真を見れば小さいながらも「まなこ」はちゃんと付いている。クサウオ科の「スネイルフィッシュ」である

 ▼東京海洋大学と西オーストラリア大学などの国際研究チームが伊豆・小笠原海溝の水深八、三三六メートルでこの「スネイルフィッシュ」の撮影に成功し、「最も深い場所で撮影された魚」としてギネス世界記録にこのほど認定された

 ▼体長約二〇センチでオタマジャクシに似ているが、全身がゼラチンのようなもので覆われている。骨は軟らかく、頭蓋骨を構成する骨には隙間があるという。六〇〇気圧以上という超深海層の水圧に耐えることができる特殊な体なのだろう

 ▼魚類が生息できる限界の水深は八、四〇〇メートルというから、今回の「スネイルフィッシュ」の記録を破るのは、もはや難しいかもしれない。<光に遠く住むもの>の永久王者と呼びたくなる

 ▼王座を奪われたマリアナクサウオ(マリアナ海溝・八、一七八メートル)もクサウオ科でこのランクの上位にはクサウオ科の魚が目立つ。クサウオの語源は石川・加賀地方の方言と関係があるらしい。いやなもの、つまらないものという意味で「くさい」というそうだ

 ▼ばかにされ、うとんじられた魚が深海の暗さと冷たさに耐えて、今、脚光を浴びる。そんな物語を想像したくなる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年04月10日  06:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【余禄】:青魚の代表格であるサバ…

2023-03-31 02:03:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【余禄】:青魚の代表格であるサバ…

『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【余禄】:青魚の代表格であるサバ…

 青魚の代表格であるサバ。語源は諸説あるが、「多い」の意味の古語「さは」が転じたという説も有力だ。「さばを読む」も数が多くて正確に数えられないことから生まれたという。昔から大量に取れたことは確かだろう

 ▲傷みやすいが、塩漬けすれば保存がきく。福井の若狭湾と京都を結ぶ「鯖(さば)街道」は人気の観光スポットだが、古い歴史の背景がある。今昔物語には奈良の大仏の開眼供養の際、聖武天皇が夢のお告げに従ってサバ売りの老人を式典に参加させ、サバが仏典に変わったという説話が載っている

 ▲1970年代までは漁獲高の2割前後を占めていた。一方で下(げ)魚(ざかな)扱いされることも多かった。戦前には缶詰にもカツオのラベルをつける業者が後を絶たなかったそうだ

 ▲サバ缶がツナ缶に並ぶ人気商品になったのはこの10年だ。体によい不飽和脂肪酸を多く含み、健康志向にマッチした。ところが昨年来の歴史的不漁で原料が不足し、販売休止や4月1日からの値上げが相次いで発表された

 ▲漁獲量が激減したサンマをめぐる国際会議で漁獲枠の削減などが合意されたばかり。それでも資源回復の見通しはたたない。「次はサバ」では日本人の食生活もさみしくなる

 ▲サバは夏の季語だが、通年で取れる。随筆「若狭春鯖のなれずし」で福井県小浜市のサバを称賛したのは美食家の北大路魯山人(きたおおじ・ろさんじん)だ。「とても下魚とは思えないまでに上品な小味をもち、一度口にしたら忘れがたい風味をもつ美肴(びこう)」。何としても守りたい日本の味である。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2023年03月29日  02:06:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:「鎮西八郎為朝御宿(ちんぜいはちろうためともおんやど)」。…

2022-12-13 07:58:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【筆洗】:「鎮西八郎為朝御宿(ちんぜいはちろうためともおんやど)」。…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:「鎮西八郎為朝御宿(ちんぜいはちろうためともおんやど)」。…

 「鎮西八郎為朝御宿(ちんぜいはちろうためともおんやど)」。アワビの貝殻にそう書いて、戸口につるしておく。「わが家には源為朝のような大豪傑が泊まっているんだから入ってきてはならない」。疫病神へのおどし文句なのだろう。四国地方に伝わる魔除(まよ)けだそうだ

 ▼殻の硬さや祝いのノシに使われる縁起の良さも関係あるのか、かつてアワビの殻は魔除けによく使われた。大阪では風邪の流行時、殻に「子ども留守」と書き、つるしたという。風邪に対し「子どもはいないので入ってきても無駄よ」という意味だろう

 ▼病除けにネズミ除け、ヘビ除け、家庭円満。かつての「効用」を聞けば昔から日本人はアワビをずいぶんと頼りにしていたか

 ▼今度はアワビを疫病神から守る「鎮西八郎為朝」が必要なのだろう。メガイアワビ、クロアワビ、マダカアワビ。日本で採取される三種類のアワビが生き物の絶滅危険度を評価した国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに入った

 ▼三段階のランク中二番目に深刻なレベルで「近いうち野生種は絶滅の危険が高い」。わが身には縁のない高級食材なれど、そう聞けば心もとない

 ▼乱獲や密漁、気候変動がアワビを苦しめている疫病神らしい。退治に挑みたい。「磯のアワビの片思い」。昔からかなわぬ恋のたとえとなる、アワビだが、このままでは縄文期からの味を失い、恋しさに悩み続けることになるかもしれぬ。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2022年12月13日  07:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【熊本県】:熊本産アサリ、産地偽装問題受け制限していた出荷先拡大へ 偽装防止策が整ったと判断

2022-05-30 23:33:30 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【熊本県】:熊本産アサリ、産地偽装問題受け制限していた出荷先拡大へ 偽装防止策が整ったと判断

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【熊本県】:熊本産アサリ、産地偽装問題受け制限していた出荷先拡大へ 偽装防止策が整ったと判断 

 熊本県は30日、輸入アサリの産地偽装問題を受けて、熊本と福岡県に制限していた熊本産アサリの出荷先を、6月11日から拡大することを決めた。独自のトレーサビリティー(生産流通履歴)制度などの偽装防止策が整ったと判断した。ただ流通の一部を担う認定工場が限られるため、当面は西日本を中心に販売される見込みだ。

 熊本県は流通過程を記録するデータベースを構築。漁協や水産業者は水揚げや入荷の日時などを登録し、砂抜き・選別などの作業は認定工場で行う。県や県漁連が流通過程で不正な取引がないかどうか監視する。

 販売は県が認証した協力店に限定する。店頭には産地証明書を掲示し、記載されたQRコードをスマートフォンで読み取ると、出荷漁協や水揚げ日を確認できる。

 県庁で30日にアサリのブランド再生の協議会を開催。終了後、蒲島郁夫知事は「より正確に、正しく流通したアサリを出荷できる」と話した。

 県は、熊本と福岡の約370の協力店で試験的に販売し、対策の運用方法などを確認。出荷拡大に向け、協力店への参加事業者を募集している。現在、認定工場は熊本と山口県の計5カ所にとどまっている。

 アサリの産地偽装を巡っては、農林水産省が2月に公表した販売実態調査で、熊本県の漁獲量を大幅に上回る「熊本産」の流通が判明。県は出荷を停止し、4月中旬に漁を再開した。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・ 地方自治・熊本県・輸入アサリの産地偽装問題】  2022年05月30日  23:33:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【なるほドリ・ワイド】:アサリの産地偽装=回答・野呂賢治

2022-05-01 06:00:00 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【なるほドリ・ワイド】:アサリの産地偽装=回答・野呂賢治

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【なるほドリ・ワイド】:アサリの産地偽装=回答・野呂賢治

 <気になる>

 中国や韓国から輸入(ゆにゅう)されたアサリが「熊本県産」と偽装(ぎそう)されて大量に流通していた問題で、熊本県や消費者庁、農林水産省が再発防止に乗り出しました。産地偽装が横行(おうこう)した背景や県独自のトレーサビリティー(生産流通(りゅうつう)履歴(りれき))制度、偽装の温床(おんしょう)になったといわれる食品表示法の「長いところルール」見直しなどについて解説します。残り2054文字(全文2248文字)

 ※:この記事は有料記事です。ご登録から1カ月間は99円!!。いますぐ登録して続きをお読み下さい。

 元稿:毎日新聞社 西部朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【なるほドリ・ワイド】  2022年05月01日  06:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:諫早湾閉め切り25年 有明海再生、国の責務だ

2022-04-30 07:05:50 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

【社説】:諫早湾閉め切り25年 有明海再生、国の責務だ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:諫早湾閉め切り25年 有明海再生、国の責務だ 

 長崎県での国営諫早湾干拓事業で、約7キロの堤防が閉め切られて、今月で25年になる。

 地元では混迷が続く。漁場悪化に悩む漁業者は排水門の開門を求め、片や干拓地の塩害を懸念する営農者は反対し、複数の訴訟が起こされた。おまけに「開門」「開門しない」といった正反対の司法判断が併存するため、溝は深まっている。

 3月には、開門を命じた唯一の確定判決を無効とする判断を福岡高裁が示した。別の関連訴訟で最高裁は「開門しない」と判断しており、ねじれていた司法判断が今後、「非開門」で統一される見通しとなっている。

 たとえ統一されたとしても、絡まった糸を解きほぐすのは難しい。もはや裁判だけでは限界があろう。そうなったのは国の責任だ。地元の分断解消に向け努力しなければならない。

 有明海の諫早湾干拓は、平地の少ない長崎県に広大な水田を造るという、戦後の食糧難の頃の構想が発端。その後、目的は農地造成と高潮対策に変わり、1986年に国が事業計画を決定した。97年4月、疑問や反対の声を押し切って堤防を閉め切った。排水門に設置された鋼鉄製の板が相次いで落とされる光景は「ギロチン」と呼ばれ、衝撃的だった。「止まらない公共事業」の象徴ともなった。

 総事業費は約2530億円に上る。堤防内に約670ヘクタールの農地と、農業用水を供給する調整池約2600ヘクタールを整備した。

 営農者は、耕作面積が全国平均の数倍の規模で野菜や花などを栽培しているという。半面、「宝の海」といわれた有明海では赤潮が頻発し、特産の高級二枚貝タイラギが激減、ノリの色落ちが続いている。

 司法判断のねじれは、福岡高裁が2010年に開門を命じたのがきっかけ。当時の民主党政権は上告せず「開門」判決が確定したが、別の裁判で開門を認めない判決が後に示された。

 政権交代後、国は「事情が変わった」として14年に開門の強制執行禁止を求め、今回の訴訟を起こした。一、二審を経て最高裁は19年、事情の変化に関する審理が尽くされていないとして、高裁に差し戻した。

 そして、今回の福岡高裁の判決である。開門を命じた確定判決の効力を否定した。国の言い分を認めたとはいえ、「付言」で注文も付けている。「双方当事者とも求める有明海の再生に向けての施策の検討と、その調整のための協議を継続、加速させる必要がある」と指摘。統一的解決のための尽力を関係者も含めて、強く期待している。

 国は、重く受け止めなければならない。「開門」判決が確定したのに実行しなかったのは、国だからだ。湾閉め切りと漁場悪化との関連を解明する機会を逃してしまった。

 福岡高裁からの和解の呼び掛けにも応じなかった。「開門の余地を残した協議の席には着けない」として、漁業者に歩み寄るきっかけを自ら放棄した。

 そもそも、干拓の必要性を十分検討したのか。他の多くの公共事業と同様、進めること自体が目的になっていなかったか。環境への影響調査は十分か…。

 政府はまず、こうした疑問に答えなければならない。その上で従来の硬直した姿勢を改め、漁業への影響を直視し、有明海の再生に乗り出すべきだ。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年04月30日  07:05:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説②》:日露サケ・マス交渉妥結 漁業守る取り組み継続を

2022-04-27 02:05:40 | 【水産資源・海洋環境・漁業・水産加工・缶詰・鰻・鮪・鮨・回転寿司】:

《社説②》:日露サケ・マス交渉妥結 漁業守る取り組み継続を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②》:日露サケ・マス交渉妥結 漁業守る取り組み継続を

 サケ・マス漁に関する日露の交渉が妥結した。ウクライナ情勢が緊迫化する中、交渉の行方が心配されたが、日本の漁獲枠は昨年と同規模になることが固まった。

 日露の漁業交渉は、民間の協定に基づくものも含めて主に四つある。妥結したのは、日本の200カイリ水域で国内の漁船が水揚げするサケ・マスに関するものだ。例年、春に交渉している。

 サケ・マスの場合、自国の海で漁をしても漁業者側は産卵場所のある川の所在国に協力費などを支払う必要がある。国連海洋法条約が所在国の権利を認める「母川(ぼせん)国主義」をとっているためだ。

 今回の交渉で、日本側が所在国であるロシア側に支払う協力費の下限は2億円となった。漁獲量の低迷を反映し、昨年から6000万円引き下げられた。水産庁はサケ・マスの資源管理などに充てられると説明している。 

 日露間では今後、歯舞群島・貝殻島周辺の昆布漁を巡る交渉が行われる。北方領土周辺で秋に予定されるホッケ漁などの手続きも必要となる。年末には双方の水域で相手国にサンマやサバなどの漁獲量を割り当てる交渉も控える。

 日本が「固有の領土」と主張する北方領土の周辺水域で漁業活動が円滑に行えるよう政府はロシア側と交渉を続ける必要がある。 

 交渉以外にも、気がかりなことがある。ロシア当局が日本の漁船に乗り込んで操業違反の有無を調べる「臨検」が近年、増えているという。

 昨年5~6月には日本の漁船が一時拿捕(だほ)・連行され、政府がロシア側に乗組員の即時釈放を要求する事案も起きた。今後も漁船の安全に十分目配りすべきだ。

 ウクライナ侵攻を受けて、日本は欧米とともにロシアに強力な経済制裁を科している。非人道的な戦争を一刻も早く終結させるために、今後も圧力をかけ続けることが不可欠となる。

 一方で、日本の漁業者や国民に与える悪影響を抑える努力も必要だ。ロシア側と交渉を続け、漁業などの分野で関係を維持していく際には、国際社会の理解を得ることも重要になる。

 政府には、交渉の経緯や結果などを丁寧に説明することが求められる。

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