路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説①】:竹島の日 国際法に基づく解決を促せ

2024-02-24 05:01:35 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説①】:竹島の日 国際法に基づく解決を促せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:竹島の日 国際法に基づく解決を促せ

 昨年3月の首脳会談を機に日韓関係は改善しつつあるが、韓国が不法に占拠している竹島については進展が見られない。政府は韓国に粘り強く平和的解決を働きかけるべきだ。

 島根県などが主催する「竹島の日」の記念式典がきょう、松江市で開かれる。明治政府の閣議決定に基づき、1905年に県が竹島を編入した日にちなんだ行事だ。政府からは、平沼正二郎内閣府政務官が出席する予定だ。

 日本は江戸時代の17世紀半ばに竹島の領有権を確立した。51年のサンフランシスコ平和条約でも日本領であることが確認されている。竹島は、歴史的にも国際法上も日本固有の領土だ。

 日本国際問題研究所は昨年、旧海軍1905年作成の「日本近海水先図」に、竹島と表記されていたことを確認した。島根県の編入を受けて表記したとみられる。

 地図はこの頃から日本国内で販売されており、広く竹島の存在が浸透していたと言えるだろう。歴史的な研究を重ね、日本の主張を補強していく意義は大きい。

 政府は竹島問題について、韓国に再三、国際司法裁判所(ICJ)への付託を提案しているが、韓国は拒否している。韓国の 尹錫悦ユンソンニョル 政権に対し、国際法に基づく解決を求めていきたい。

 国民に領土への関心を高めてもらうため、啓発活動にも力を入れねばならない。

 日韓関係の改善は、尹政権が昨年、元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)訴訟で、韓国の財団が日本企業に代わって賠償金相当を払う解決策を示したことが大きい。

 だが、韓国の裁判所は、昨年末に勝訴が確定した韓国人男性に対し、日立造船が裁判所に預けていた供託金を原資に「賠償金」として670万円を支払った。

 政府はこれまで、企業に実害が及ぶのを避けるため、供託金を預けないよう求めていた。しかし日立造船は2019年、韓国の裁判所から、資産の差し押さえを免れるには供託金が必要だと迫られ、支払いに応じていたという。

 そもそも日本企業に賠償を求めた判決は、請求権問題の「完全かつ最終的な解決」を明記した日韓請求権・経済協力協定に反している。また、供託金を原告に支払った裁判所の判断は、尹政権の決定を ないがし ろにするものだ。

 事態を放置すれば、日韓関係は再び悪化してしまう。政府は韓国政府に対し、日本企業の不利益の解消に加え、尹政権の解決策の徹底を求めていく必要がある。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月22日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:尖閣諸島情勢 政府は主権を守る意思を示せ

2024-02-20 05:01:35 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説①】:尖閣諸島情勢 政府は主権を守る意思を示せ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:尖閣諸島情勢 政府は主権を守る意思を示せ

 尖閣を断固として守り抜く、という日本の意思を中国に対しては無論、国際社会に明確に発信していくことが重要だ。 

 沖縄県・尖閣諸島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で先月下旬、中国のブイが漂流しているのを海上保安庁の巡視船が見つけた。

 ブイは数日後に見当たらなくなった。政府は、海中に沈んだとみている。中国外務省は「長江の河口付近に設置していたブイが故障し、漂流した」と説明した。

 尖閣沖のEEZ内では、昨年も中国の海洋調査用とみられるブイが見つかっている。国連海洋法条約は、他国のEEZ内で科学的調査を行う場合、沿岸国の同意を得ることを定めているが、中国は日本に無断で設置した。

 中国が、あたかもこの海域が自国の管理下にあるかのように振る舞っているのは、尖閣の領有権の既成事実化を図る狙いがあるからとしか見えない。尖閣は歴史的にも国際法上も日本の領土であることは明らかだ。

 岸田首相は昨秋、中国の習近平国家主席との会談で、このブイの即時撤去を求めたが、いまだに中国は応じていない。

 中国が日本の要求を無視し続けるなら、政府はブイを自ら撤去すべきではないか。中国側に事前通告するなど丁寧に手順を踏んだうえで実施する必要がある。

 尖閣沖における中国海警船の行動は目に余る。昨年、接続水域で海警船が確認されたのは352日に達し、過去最多だった。

 最近は、中国軍の艦船の活動も目立つようになった。中国は尖閣を含む東シナ海上空に「防空識別圏」を一方的に設定し、その境界線付近に艦船を展開させ、自衛隊の航空機などを監視している。

 中国の軍事的な圧力に対抗するには、海保と自衛隊が連携して警戒監視に当たらねばならない。

 事態を悪化させないため、防衛当局間のホットラインを活用し、意思疎通を図ることも大切だ。

 政府は尖閣について「領土問題は存在しない」という立場だが、2014年に尖閣を含む東シナ海で日中が「異なる見解を有している」と記した文書を交わした。

 日本には、12年の尖閣国有化で悪化した日中関係を打開する狙いがあったが、中国が文書を盾に、日本が中国の立場を認めた、と主張するのは間違いだ。

 中国が日本と異なる見解を持っていることと、それを根拠に日本の主権を侵す行動に出ることは全く別問題で、容認できない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年02月18日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:海洋基本計画案 監視能力を高めて権益守れ

2023-04-07 05:00:35 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説①】:海洋基本計画案 監視能力を高めて権益守れ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:海洋基本計画案 監視能力を高めて権益守れ

 「海洋強国」を掲げる中国が、日本の主権や権利が及ぶ海域を脅かしている。政府はあらゆる施策を講じ、海洋権益を守らねばならない。 

 政府が海洋政策の指針となる海洋基本計画の案を公表した。計画は、2007年に制定された海洋基本法に基づき、 おおむ ね5年ごとに策定されており、次期計画は4期目となる。意見公募を踏まえ、近く閣議決定される。

 日本は、領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた面積が世界第6位の広さを誇る。海底には、レアアースなどの鉱物資源が広範囲に存在している。海洋の秩序を維持し、安定的に管理することは、国益に直結している。

 計画案の特徴は、武力攻撃事態への備えを強調したことだ。防衛相が海上保安庁を指揮・統制する手順をあらかじめ定めておくとともに、自衛隊と海保が共同訓練を行う重要性を指摘した。

 中国の海警船は、尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返している。計画案が有事への対応に言及した背景には、不測の事態がいつ生じてもおかしくない、という厳しい認識があるのだろう。

 重武装した他国の漁民が離島を占拠した場合、海保では対処できまい。自衛隊と海保は様々な想定に基づいて訓練を重ね、役割分担を明確化しておくべきだ。

 計画案はまた、海中の監視能力を向上させる必要性も指摘し、「水中ドローン」と呼ばれる自律型無人探査機(AUV)の開発を後押しする方針を打ち出した。

 中国の海洋調査船は昨年、石垣島沖のEEZ内に、無断で観測機器を海中に投入した。沖ノ鳥島周辺も活発に調べている。鉱物資源の調査が目的とみられる。

 中国の独善的な活動は看過できない。政府は、中国に 毅然きぜん と対処するとともに、警戒監視能力を強化する必要がある。

 計画案は、洋上風力発電など産業育成にも重きを置いた。

 洋上風力発電は現在、秋田県の能代港などに導入されている。ただ、遠浅の海が少ない日本では、海底に設置する「着床式」の適地が乏しい。このため計画案は、海に浮かべる「浮体式」を、EEZに設置する構想を示した。

 再生可能エネルギーを推進する狙いはわかるが、課題は多い。EEZに設置する場合、送電ケーブルが長くなり、損傷のリスクが高まる。敷設コストもかさむ。

 実用化にあたっては、費用対効果を見極めつつ、技術開発を支援することが必要となろう。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年04月05日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.03.07】:沖縄“屋那覇島”売買の裏に中国人の怪しい動き

2023-03-09 05:21:30 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【HUNTER2023.03.07】:沖縄“屋那覇島”売買の裏に中国人の怪しい動き

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.03.07】:沖縄“屋那覇島”売買の裏に中国人の怪しい動き 

 先月初め、中国のニュースが、30歳代の「張」と名乗る中国人女性が沖縄県北部・伊是名島の沖合1.3kmに浮かぶ「屋那覇島」を購入したと女性のSNS投稿を引用して伝えた。

屋那覇島
Yanaha Island gsi-20081025.jpg
2008年10月25日撮影

写真向かって右が屋那覇島(左は伊是名島)

 米中関係が悪化する中、台湾有事が懸念される状況での中国人による無人島購入――。中国のSNSに「これでまた中国の領土が増える」などと歓迎するような内容が書き込まれる一方で、松野博一官房長官は「規制法の対象にはなっていない」と弱腰発言。今後の動向を「注視する」と述べるにとどまっている。

         ◇   ◇   ◇

 かつては人が住んでいたという屋那覇島は、現在ではもずくの養殖が行われているだけ。伊是名島から水道はひかれているが、電気もガスはない。携帯電話もつながりにくいというから不便であることは確かだ。もちろん、インターネット回線も設置されていない。島への定期船もなく、地元の漁師に往復5,000円程度で渡船を依頼するしかないという。

 屋那覇島は、伊是名島の伊是名村の一部である。そこで、不動産登記を確認すると2006年に沖縄県の企業組合が取得。その後、企業組合が解散を命じられ法人格を失ったため、所有権は東京都のYという会社に移転される。

 その後、Y社は横浜市のテレビ局関連会社・T社への売却を前提に3億円あまりを借り入れる。しかし、話はまとまらず2021年3月に東京都のG社に転売されていた。

 Y社の取締役である奥茂治さんによれば、「東南アジアのリゾート開発業者のソネバグループから22億円で買いたいという打診があった。しかし、うちのY社には詐欺師まがいの人間がこっそりと入っているなど信用ならない部分があった。そんなときにT社が『うちとやりましょう』と申し入れてきた。T社は神奈川県のテレビ局と密接な関係で、そちらの偉いさんも沖縄までやってきた。Y社は資金繰りが苦しくT社から3億円ほど借りていたが、信用性がない上に勝手に会社のカネを使う取締役がいるなどバラバラ。T社がしびれを切らせて『どうなっているんだ』とクレームをつけるようになった。T社はそのうち、Y社を破産させて屋那覇島を会社ごと手に入れようとした」

 ソネバグループが22億円で本当に買ったとしても、外国人に所有権がわたることになりかねなかった。奥さんはこうも話す。

 「外国企業でも、しっかりした会社ならば、リゾート経営で沖縄に雇用が増え観光客も来る。沖縄県民の私から見ると非常によいことです。Y社では信用がなく無理だったので、T社はしっかり見極めてくれると考えていた。T社の関係者は菅義偉元首相とのツーショット写真を見せてくれ『こういう関係なのできちんとやります』と私に言っていた」。T社の背後に菅元首相という「大物」が控えていたというのだ。

 だが、最終的にはT社との話はまとまらず、3億円の借金を返済する必要もあってG社に売却された。奥さんの手元にはその売買契約書の写しも残っている。

 G社の会社登記を見ると、代表者は中国人とみられる人物だ。だが、この人物はかつて中国のテレビ広告関連会社A社に在籍していた。2,007年に東証マザーズに上場したA社だが翌年には不正発覚で上場廃止となったている。「G社とは、2020年12月末に3億5千万円で売却する契約を締結。翌年に移転登記されました。G社は中国系企業ということで不安もあったが、社長が上場企業の代表だったと聞き大丈夫だろうと思った。それにすぐソネバに転売するという契約もできているとか言っていた」と奥さんは当時を振り返る。

 しかし、ソネバには転売されず、G社所有のままとなっていた。SNSに動画を投稿した張という30歳代の女性だが、G社の会社登記には同じ「張」という苗字の女性の名前がある。また、SNSの動画でも「2021年2月に屋那覇島の土地を正式に取得した」と述べている。

 そこで、G社の会社所在地を訪ねると、なぜかグループ会社とされる3社と同じ看板が、東京・赤坂にある裏通りのマンションに掲げられていた。インターホンを押すと、「私はグループ会社の人間だ。質問があればホームページからメール送信してくれ。何もわからない。無人島、知らない」と一方的に怒鳴り散らされた。

 G社が取得した屋那覇島の土地はおおよそ7割程度で、残りは伊是名村や国の所有だ。G社が島のすべての土地の所有権を得たわけではない。G社を知る関係者に聞くと「G社は、うまい話があればなんでも口をはさんでいくような会社。資金は中国から調達してきます。日本のホテルや旅館もそれで乗っ取られています。しかし、すぐ別の事業に投資してさらに儲けようとするので自転車操業。ホテルや旅館もすぐに転売しているようです。G社はバックには日本の複数の元衆議院議員がいるとされていて、周囲には一緒にうつった写真を見せています。怖いのは、G社が直接的に中国当局とつながる会社に転売しかねないことです」と危険性を指摘する。

 屋那覇島が沖縄の米軍基地に近いことから、“ヒゲの隊長”として知られる自民党の佐藤正久参議院議員は自身のSNSで「問題の無人島も法律対象になるべき、してゆくべき」と懸念を表明している。

 屋那覇島は、手つかずの自然がそのままで実に美しいと奥さんは語る。だが、その島を巡って、どす黒い動きがあることも確かだ。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・話題・中国のニュースが、30歳代の「張」と名乗る中国人女性が沖縄県北部・伊是名島の沖合1.3kmに浮かぶ「屋那覇島」を購入したと女性のSNS投稿を引用して伝えた】  2023年03月07日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【政界地獄耳・02.28】:先島諸島住民の懸念 島外に本当に避難できるのか

2023-03-04 07:40:10 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【政界地獄耳・02.28】:先島諸島住民の懸念 島外に本当に避難できるのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・02.28】:先島諸島住民の懸念 島外に本当に避難できるのか 

 ★沖縄県石垣市に本社があり、先島諸島に向け発行する日刊紙「八重山毎日新聞」は18日付の社説で「台湾有事はありえない」と題し「日本は軍事力を増強して日米同盟で中国と対抗するより隣国を中心とした大中華圏経済圏とどう向き合っていくかを模索すべきではないか」「前与那国町長・外間守吉は自衛隊誘致を進めてきた。しかし駐屯地での日米共同演習や長距離ミサイル配備に動揺し、国策や国防が島民の心を傷つけていると訴えている」という。

 ★同紙21日付投書欄では石垣市の読者から与那国町では「台湾有事を想定して事前に島外への避難を求める町民に、旅費など必要な費用を支給するための基金を設置する」ことを決めた。だが「本当に避難なんかできるのか」を問うている。(ざっとまとめると)「<1>石垣にミサイル基地があると、万が一戦争になると相手から大量のミサイルが撃ち込まれ、海に囲まれ逃げ場のない島民のほとんどは命を失う<2>たとえ大きなシェルターを造ったとしても、台風で船が4~5日入港できないだけでスーパーの棚がガラガラになるのに生きるために必要な水や食料が持ちこたえられない<3>島外避難も安心して住む場所がなければ避難するわけにはいかない<4>そのためには国は今から本土の地に集団で住める住宅を2万~3万戸作っておかなければならない。以上のことをしっかり実行してもらわないと石垣島住民は捨て石になるだけで、命の保障も未来もない。誰も今の生活を捨てて避難なんかできないさぁ」。

 ★沖縄県知事・玉城デニーは沖縄の自衛隊強化に懸念を示しているが、石垣市長・中山義隆は「南西諸島の防衛体制は、奄美大島から与那国島まで自衛隊配備がつながっている中で完成する。それぞれの地域が受け入れ、配備がここまで進んでいる状況で、県が懸念を示すのは理解できない」(八重山日報22日付)と批判的だ。だが、この投書の答えはどこからもない。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年02月28日  07:38:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

 

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【社説】:尖閣国有化10年 緊張緩和への道筋探れ

2022-09-14 05:03:45 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説】:尖閣国有化10年 緊張緩和への道筋探れ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:尖閣国有化10年 緊張緩和への道筋探れ 

 2012年に尖閣諸島が国有化されて11日で10年となった。中国海警局の船による領海侵入が常態化し、偶発的な衝突が懸念される状況が続いている。29日に日中国交正常化50年を迎える。対話によって不測の事態を避けるとともに、長期的視野に立った緊張緩和の道筋を探るべきだ。

 国有化は、12年4月に当時の石原慎太郎東京都知事が尖閣諸島を都として購入すると表明したことが発端だ。石原氏が武力衝突も辞さないと強硬論を唱えていたことから、当時首相だった野田佳彦氏は「都が保有するよりも『平穏かつ安定的な管理』に近づくと思った」「あの時点でやむを得ない判断だった」と振り返っている。
 中国政府は国有化に猛反発し、中国で大規模な反日デモが続いた。一部政治家の無責任で身勝手な言動が、日中関係を最悪にし、今に至る緊張を導いたのである。
 その後、中国は法律を制定して海警局の武器使用を認めるなどしてきた。日本も巡視船の増強などを重ねてきた。自衛隊は尖閣も想定した「離島奪還作戦」の訓練を実施している。沖縄に長射程ミサイルを配備する計画も浮上した。このままでは、南西諸島全域の有事となり、「第二の沖縄戦」が起きかねない。
 日本政府は、尖閣は「固有の領土」であり領有権問題は存在しないという立場だ。17年には、教育指導要領に盛り込み、教育も巻き込み始めた。領土問題は双方のナショナリズムをあおる。「固有の領土」かどうかは双方に言い分がある。一方的に主張し合っても対立がエスカレートするだけだ。尖閣諸島は琉球国時代から琉球人の生活圏だ。政治に利用され、ましてや戦場になることなど絶対に受け入れられない。
 18年に、尖閣周辺での不測の事態が有事へと展開することを防ぐため、両政府間で防衛当局間の相互通報体制「海空連絡メカニズム」の運用が始まった。しかし、核心となるホットラインはいまだに開設できていない。昨年12月の日中防衛相会談で、今年中の運用開始を目指すことで一致している。まずはこの開設を最優先すべきだ。
 日中間には、50年前の共同声明に基づいて結ばれた平和友好条約がある。第1条で「全ての紛争を平和的手段により解決し、武力または武力による威嚇に訴えないことを確認する」とうたっている。両政府両国民ともこの精神に立ち返って、尖閣を紛争の火種ではなく平和の海にする努力が求められる。
 15年に来沖した平和学の第一人者、ヨハン・ガルトゥング氏はシンポで「尖閣を当事国が共同管理し共同プロジェクトを行うことで共感が育まれる」「漁業や自然保護など小さな一歩から始めるのが大事」などと提言した。当事者として沖縄から長期的、広域的視野に立った取り組みを模索することも必要だ。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2022年09月13日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【太平洋・島サミット開幕】:海洋課題やワクチン支援を協議

2021-07-02 12:17:30 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【太平洋・島サミット開幕】:海洋課題やワクチン支援を協議

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【太平洋・島サミット開幕】:海洋課題やワクチン支援を協議

 日本と太平洋の島しょ国・地域の首脳らが地域の課題を議論する第9回「太平洋・島サミット」が2日、テレビ会議方式で開幕した。中国の海洋進出を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた連携の在り方を協議。新型コロナウイルス対策やワクチン接種の支援も話し合う。

 第9回「太平洋・島サミット」であいさつする菅首相=2日午前、首相官邸

 第9回「太平洋・島サミット」であいさつする菅首相=2日午前、首相官邸

 菅義偉首相は開幕のあいさつで「新型コロナによる社会経済への影響や権威主義との競争など、太平洋地域が新たな挑戦に直面する今こそ、結束が求められている」と強調。「自由で開かれたインド太平洋の下、絆を深めたい」と呼び掛けた。
 
 参加するのはパラオ、フィジー、パプアニューギニア、ツバルなど18カ国・地域。(共同通信)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・日本と太平洋の島しょ国・地域の首脳らが地域の課題を議論する第9回「太平洋・島サミット」】  2021年07月02日  12:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:島サミット 環境問題の縮図として

2021-07-02 08:06:50 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説②】:島サミット 環境問題の縮図として

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:島サミット 環境問題の縮図として 

 太平洋に広がる島国と日本などの首脳が話し合う「太平洋・島サミット」が二日、オンラインで開かれる。島国は青い海に囲まれた楽園のイメージが強いが、国土は狭く、地球温暖化の影響が直撃する環境問題の縮図でもある。コロナ禍が厳しさに拍車を掛ける。実情に合った支援を考えたい。
 
 島サミットに参加する島しょ国は十四カ国。日本が委任統治したパラオや、第二次大戦中、日米の激戦地となったパプアニューギニア、ソロモン諸島など、歴史的なつながりも多く、おおむね親日的だ。人口は十四カ国合わせて約一千万人だが、排他的経済水域(EEZ)は日本の四倍以上に上る。マグロやカツオなどの漁場としても重要だ。
 小国だが、国連ではそれぞれ一票を持つ。日本はこの地域との関係を重視し、一九九七年以来、三年に一回、サミットを開いてニーズを探り、国際協力機構(JICA)を主体に支援を続けてきた。
 今回のサミットは当初、三重県志摩市で開く予定だったが、コロナ禍でテレビ会議となった。
 課題は多い。かつては自給自足だったが、食料など輸入品の廃棄物が放置されるようになった。
 サモアでは、福岡市などが開発した、バクテリアでごみを分解する処分場を設置する一方、ペットボトルの回収やプラスチック製品の使い捨て禁止など意識改革も徹底させている。
 小規模でディーゼル発電頼みだった電力供給では、フィジーなど五カ国で、太陽光などの再生可能エネルギーを組み合わせたハイブリッド発電システムの導入を進めている。
 島国にとって海面上昇、洪水、サイクロンなどの被害につながる温暖化は大きな脅威だ。日本の援助で二〇一九年にサモアに設置された太平洋気候変動センターは、温暖化の影響を調べ、予測される被害に備えている。
 以前は台湾と外交関係を持つ国が多かったが、近年、中国が経済援助などで影響力を広め、一九年にはソロモン諸島とキリバスが中国承認に転じ、中国と国交のある国は現在、十カ国に上る。
 ハコ物作りで中国と競い合うことが目的ではない。現地では日本人の専門家らが地道な活動を続ける。長年培った信頼関係を生かして人材を育成し、一過性に終わらない息の長い支援を続けたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年07月02日  08:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:土地規制法案 私権侵害の懸念大きい

2021-05-17 05:05:40 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説②】:土地規制法案 私権侵害の懸念大きい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:土地規制法案 私権侵害の懸念大きい 

 安全保障上重要な施設の周辺や国境にある島の土地利用を規制する法案が、衆院で審議入りした。

 策定のきっかけは、航空自衛隊千歳基地(千歳市)など自衛隊基地周辺で、外国資本による土地取得が相次いだことだった。

 防衛施設の保安を徹底するのは当然だ。外資による買収への懸念も理解できる。しかし、それを理由に、過度な私権制限をすることは避けなければならない。

 法案には規制される行為や、政府に認められる調査の範囲などの詳細を明示し、人々の生活や経済活動を不当に制限しないよう歯止めをかけておく必要がある。

 だが小此木八郎領土問題担当相は衆院本会議で「全ての類型の規定は困難」と述べ、法案には具体的に示さない考えを示した。

 安全保障を特別扱いし、法案の不備への対処を後回しにするような姿勢は看過できない。

 このままでは恣意(しい)的な運用がなされる恐れがある。国民への私権制限を政府に白紙委任するような法案は認められない。

 規制対象となるのは自衛隊や米軍、海上保安庁の施設や原発などの周辺1キロ以内と国境の離島だ。

 政府には土地の利用実態を調査する権限が与えられ、施設の機能を阻害する行為に対し中止勧告・命令ができる。従わない際は懲役を含む刑罰を科す。

 特に重要な場所については売買などの事前届け出を義務付ける。

 法案の問題の一つは、外国資本に限らず規制対象としたことだ。

 世界貿易機関(WTO)のルールでは、国籍による取引の差別が原則認められていない。そのため、多くの国民の財産権を侵害しかねない内容になっている。

 さらなる問題は、規制区域や調査項目などの詳細については法成立後に閣議決定する基本方針や、内閣府令などで示されることだ。これでは歯止めなく広げられる。

 かつて自衛隊はイラクへの部隊派遣に反対する市民活動を監視し、職業や支持政党などの個人情報を違法に収集していた。

 法案は、防衛政策のために個人の職歴や戸籍などを幅広く調べ上げ、思想・信条にも立ち入って規制の判断をすることに、お墨付きを与えることになりかねない。

 基地が集中する沖縄では、地価下落や地域経済への影響を懸念する声が強まっている。

 道内でも市街地にある自衛隊施設は多く、影響は避けられまい。

 国会審議を通じ、法案の問題点を徹底的に洗い出す必要がある。

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2021年05月17日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:海の日に考える 海は広いし、大きいが

2019-07-19 06:10:12 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説①】:海の日に考える 海は広いし、大きいが

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:海の日に考える 海は広いし、大きいが 

 母なる海の包容力を感じる季節。だがいつまでも甘えて奪うばかりでは-。母親にも我慢の限度がある。身も心も疲れ果て、堪忍袋の緒が切れる。 

 水俣病特措法の成立から、七月八日で十年になりました。

 公害健康被害補償法に基づく水俣病患者とは認定せずに、わずかな一時金などを支給することで「被害者」として“救済”し、事件の収束を図ろうという、特別な措置を定めた法律です。

 ◆今もなお事件は続く

 水俣病。熊本県水俣市のチッソ水俣工場から不知火海に廃水として流されたメチル水銀の影響で、魚を食べた住民に現れた手足のしびれや視野狭窄(きょうさく)などの脳障害。一九五六年五月一日、チッソ付属病院の院長が保健所に届け出て「公式確認」されました。

 公式確認。何とおかしな言葉でしょう。多くの住民がそのずっと以前から、症状を訴えていたにもかかわらず-。

 公式に確認されたあとも長らく、国や県は漁獲禁止や排水停止の措置を怠りました。

 廃水の毒は、妊娠中の母親の胎内にまで及び、生まれながらの胎児性患者は一生、重すぎる障害を背負わされることになりました。ゆえに「水俣事件」です。

 特措法の制定で約三万八千人の被害者が、一応は救済を受けられることになりました。ところが、一万人近い人々が依然対象外とされ、裁判闘争も続いています。潜在患者は五十万人ともいわれています。水俣事件は続いています。

 毎年その五月一日が近づくと、事件の「語り部」として知られ、二〇〇八年に亡くなったシロゴ(カタクチイワシの幼魚)漁師の杉本栄子さんの言葉が、思い出されてなりません。子育ての時期に約十年間、床に就いたままだったこともあるという水俣病患者です。

 ◆海は両親、海は恋人

 前世紀の終わりごろ、茂道(もどう)という集落にある杉本さんのお宅を訪ねたことがありました。

 お昼時、杉本さんはその朝捕れたタチウオを台所で刺し身に造り、缶ビールと一緒に勧めてくれました。

 かみしめながら、お話を伺いました。

 「私には、海がお父さんだし、お母さんだし、恋人なんよ。人がしたことを海にかぶせたり、魚にかぶせたり…。そげんこつ、できるわけがなかとです」

 窓外に広がる海に視線を向けて、杉本さんはしばしば声を震わせました。

 胎児性水俣病を立証し、潜在患者の発掘に取り組んだ医師の原田正純さんは、水俣病患者の証言を記録した「魚湧(いおわ)く海」の巻頭に書いています。

 <海に生き、海に生かされ、海を愛(いとお)しんだ人たちの語りはやさしいのです。この人たちにとって海は母親の胎内を想(おも)い起こさせるようなのでしょう>

 その海をだれが「苦海」に変えたのでしょう。

 「当時の化学工業技術者の感覚としては、海水の希釈効果は無限。有害物質を流しても大丈夫という考え方が一般的だった」

 公害研究の第一人者だった宇井純さんの言葉も忘れられません。

 高度経済成長前夜のチッソだけではありません。今、私たちは、どうなのか-。

 プラスチックごみによる海の汚染は今や、温暖化と並ぶ地球環境の大問題。一年に少なくとも八百万トンのプラごみが陸から海に流れています。私たちの暮らしの中から出るごみです。

 海に入ったプラごみは、希釈どころか分解されず、千年先まで海中を漂い続けるともいわれます。

 「五〇年までに海洋中に存在するプラスチックの総重量が、魚のそれを超過する」

 三年前のダボス会議で報告された試算結果も衝撃でした。

 その時、海や海の生き物や人体に、どんな影響が及ぶのか。想像もつきません。

 しかし、私たちは今もなお、母なる海への甘えをやめず、母なる海を傷つけている-。それだけは確かです。

 ◆堪忍袋の緒は切れる

 福島第一原発事故で放出された放射性セシウムが、時計回りに太平洋をひと巡りして、一年で日本近海に戻って来たそうです。

 マグロ、ウナギ、スルメイカ…。漁業資源の枯渇が心配されています。

 「海だって巨大なバケツのようなもの。ひたすらむさぼり続けていれば、いつかはからっぽになるはずさ」

 大手水産会社幹部の口癖は、何やら予言めいています。

 海は広いし、大きいけれど、無限大ではありません。甘えにも限度があるということです。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年07月15日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【横浜海上保安部】:漁業主権法違反疑いで逮捕した中国人船長を釈放

2019-06-11 00:51:30 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【横浜海上保安部】:漁業主権法違反疑いで逮捕した中国人船長を釈放

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【横浜海上保安部】:漁業主権法違反疑いで逮捕した中国人船長を釈放 

 横浜海上保安部は10日、日本の排他的経済水域(EEZ)で停船命令に従わず逃げたとして9日に漁業主権法違反(立ち入り検査忌避)の疑いで現行犯逮捕した中国漁船の船長の男(40)を釈放した。

 海保によると、担保金の支払いを保証する書面が提出されたため、漁業主権法が定める早期釈放制度を適用した。

 船内からは刺し網が見つかっていたが、違法な操業は認められなかったという。船長は9日、小笠原諸島・聟島(東京)の西方沖約150キロのEEZで、巡視船の停船命令を拒否したとして現行犯逮捕された。(共同)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【疑惑・漁業主権法違反(立ち入り検査忌避)の疑い】  2019年06月11日  00:51:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【国土地理院】:日本の管轄海域が広がり西之島の地形図と海図改訂へ

2019-05-23 00:33:10 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【国土地理院】:日本の管轄海域が広がり西之島の地形図と海図改訂へ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【国土地理院】:日本の管轄海域が広がり西之島の地形図と海図改訂へ 

 東京・小笠原諸島に位置する西之島が噴火で拡大し、領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた日本の「管轄海域」が約50平方キロ広がったことを踏まえ、31日に同島周辺の地形図と海図を約2年ぶりに改訂することになった。国土地理院と海上保安庁が22日、明らかにした。

 改訂前に比べ、西之島の面積は0・17平方キロ増え2・89平方キロに拡大、標高も17メートル伸び160メートルとなる。領海は約4平方キロ、EEZは約46平方キロそれぞれ広がる。

 改訂に用いた測量データには、昨年7月に海保が陸地や海岸線をレーザーで調べた結果と、同12月に国土地理院が撮影した空中写真を使用した。

 西之島は無人島で、2013年、約40年ぶりに噴火した。噴火前に0・29平方キロだった島の面積は、流れ出た溶岩により17年に9倍の2・72平方キロに拡大。国土地理院と海保は同年6月、地形図と海図を改訂した。その後も火山活動が続き面積が拡大したため、今回さらに改訂を行った。(共同) 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・東京・小笠原諸島に位置する西之島が噴火で拡大し、領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた日本の「管轄海域」が約50平方キロ広がったこと】  2019(令和元年)年05月22日  23:41:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。  

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【社説】:「固有の領土」明記 教育の政治化を避けよ

2019-03-30 06:01:25 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説】:「固有の領土」明記 教育の政治化を避けよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:「固有の領土」明記 教育の政治化を避けよ 

 文部科学省が2020年度から使われる小学校教科書の検定結果を発表した。

 小学校5年用、6年用の社会の全6点で、沖縄県に属する尖閣諸島(石垣市)と竹島(島根県)を初めて日本の「固有の領土」と明記した。
 領土問題は近隣国と摩擦を生んでいる複雑な問題である。学校現場で児童生徒に考えさせることは大切だが容易ではない。愛国主義的な立場で時の政権の政治方針を刷り込もうという「教育の政治化」になるなら問題だ。
 教育に政権の意向を反映させようという流れは2006年から加速した。第1次安倍政権が教育関係者らの強い反対を押し切って、愛国心教育を強調する形で教育基本法を全面改定した。
 その後、愛国主義的傾向が強まり、07年に「集団自決」(強制集団死)への日本軍の強制性を巡る検定意見問題が起こった。道徳が教科化され、戦前の教育勅語を教材にしようという動きも出てきた。
 領土問題については、旧指導要領は近隣国への配慮から「日本の領域を巡る問題に触れる」という記載にとどめ、地域の名称は示さなかった。しかし、14年に教育指導要領の解説書で尖閣と竹島を明示して「固有の領土」と踏み込んだ。当時、下村博文文科相は学習指導要領にも明記すべきとの考えを示し、17年の新指導要領で明記された。
 同年に改訂された解説書は、尖閣、竹島が「わが国の固有の領土であることに触れて説明することが大切」とし、日本政府の立場が「歴史的にも国際法上も正当」と指導することを強調した。
 今回、この新指導要領と解説書に基づく最初の小学校教科書の検定だった。政権の意図を教育現場に強要できる形が出来上がったことになる。
 今回、尖閣諸島について細かく検定意見が付された。
 ある教科書では「中国は日本固有の領土である尖閣諸島の領有を主張するようになりました」とあった記述を「中国は日本固有の領土である尖閣諸島の領有を主張していますが、尖閣諸島は日本が有効に支配しており、領土問題は存在しません」と修正した。
 検定意見は「固有の領土」と明記するだけでなく「解決すべき領有権の問題は存在していない」という日本政府の立場を明確にすることも求めた。
 尖閣諸島も竹島も、中国、韓国がそれぞれ自国の「固有の領土」と主張している。尖閣には領海や接続水域への中国船の侵入が繰り返されている。今回の検定で、韓国外務省がすぐに駐韓日本大使を呼んで抗議した。
 何をもって「固有の領土」とするのかには双方の言い分があり、一方的に主張しても解決しない。そのような現実を小学校の学びの場でどう伝えるのか、現場の努力が求められる。そして、排外主義につながる教育にならないよう警戒が必要だ。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2019年03月27日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①離島防衛 「いずも」改修で抑止力高めよ

2018-12-14 06:05:50 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【社説】:①離島防衛 「いずも」改修で抑止力高めよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説】:①離島防衛 「いずも」改修で抑止力高めよ 

 中国が軍備を増強し続ける中で、政府は幅広い事態に的確に対処できるよう、防衛装備を着実に整える必要がある。 

 防衛省は、海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」と、同型の「かが」の2隻を改修し、現在のヘリコプターに加え、戦闘機を搭載できるようにする。政府は、近く改定する防衛計画の大綱(防衛大綱)に明記する方針だ。

 航空自衛隊が、短距離での離陸や垂直着陸が可能な米国製のステルス戦闘機F35Bを運用することを想定している。陸上の滑走路が使えない場合に備え、戦闘機の拠点を確保する狙いがある。

 日本の防衛にあたる米軍機が着艦し、いずもが燃料を補給することもあり得る。安全保障関連法で可能となった自衛隊と米軍の一体運用を進め、同盟の実効性を高める意義は大きい。

 米軍と自衛隊、海自と空自間の管制、指揮通信機能などを精緻せいちに確立し、実際の運用に万全を期すことが求められる。

 南西諸島や太平洋の防空体制の強化は、ミサイル防衛と並び、日本の防衛政策の柱である。

 防衛省は、自衛隊の装備を拡充するとともに、奄美大島や宮古島などへの部隊配備を着実に進めなければならない。

 海洋強国を目指す中国は、3隻目の空母を建造している。駆逐艦や潜水艦を含めた空母打撃群の配備も視野に入れる。空軍は、軍事拠点化した南シナ海で、爆撃機の訓練を行った。

 いずもは、初めて戦闘機を運用する艦船となる。岩屋防衛相は記者会見で、「任務に応じて戦闘機を搭載する。他国に脅威を与えることはない」と述べた。今後も警戒監視や輸送が中心となろう。

 政府は従来、壊滅的破壊をもたらす「攻撃型空母」は保有できない、としてきた。過去の見解との整合性ばかりにとらわれるのは、有益とは言えない。有事にどう備えるか。政府は、改修の意義を丁寧に説明することが大切だ。

 大綱と同時に決める中期防衛力整備計画で、政府は、今後5年間の防衛費を過去最大の27兆円規模とする方針だ。F35Bのほか、地上配備型迎撃システム「イージスアショア」、迎撃ミサイルなどを米国から購入する。

 最新鋭の装備であり、購入価格は巨額になるとみられる。

 米国からの調達のあり方には、改善の余地があるのではないか。防衛省は費用対効果を重視し、一括購入や価格交渉などを通じてコストを抑えねばならない。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2018年12月14日  06:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【島しょ奪還】:日米共同訓練を実施 陸自と海兵隊、連携強化アピール

2018-10-14 10:45:30 | 【領土・領海・領空・排他的経済水域・離島・尖閣諸島・島しょ不法占拠】

【島しょ奪還】:日米共同訓練を実施 陸自と海兵隊、連携強化アピール

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【島しょ奪還】:日米共同訓練を実施 陸自と海兵隊、連携強化アピール

 陸上自衛隊の離島防衛の専門部隊「水陸機動団」(長崎)は14日、鹿児島県・種子島で米海兵隊第3海兵師団(沖縄)と島しょ奪還に向けた共同訓練を実施し、報道陣に公開した。共同訓練は5~19日の日程。尖閣諸島を巡る緊張の高まりを背景に、中国に対し日米の連携強化をアピールする狙いもあるとみられる。

 鹿児島県・種子島で米海兵隊との共同訓練を行う陸上自衛隊の水陸機動団=14日午前

 鹿児島県・種子島で米海兵隊との共同訓練を行う陸上自衛隊の水陸機動団=14日午前

 水陸機動団は、今春創設され「日本版海兵隊」とも言われる。同団と海兵隊との水陸両用作戦の共同訓練は米ハワイで今夏に実施して以来で、国内では初めて。

 14日は、陸自約220人、海兵隊約10人のほか、海自輸送艦「おおすみ」などが参加した。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・防衛省・自衛隊・米海兵隊第3海兵師団(沖縄)】  2018年10月14日  10:45:00  これは参考資料です。 転載等は各で判断下さい。

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