路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【政局】:岸田首相夫人の単独訪米が意図するもの 日本はあくまで韓国“国賓大統領”の引き立て役

2023-03-31 08:05:50 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・サミット(G20、G7)】

【政局】:岸田首相夫人の単独訪米が意図するもの 日本はあくまで韓国“国賓大統領”の引き立て役

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:岸田首相夫人の単独訪米が意図するもの 日本はあくまで韓国“国賓大統領”の引き立て役

 岸田首相夫人の裕子氏の「単独訪米」が大いに話題だ。特報したTBSによると、バイデン大統領夫人のジル氏側の招きで4月半ばにホワイトハウスを訪ね、ジル氏と面会する方向で調整。タイミングが合えばバイデン大統領とも会うという。とにかく異例のことだそうだ。

<picture>単独渡米で“夫人外交”?(岸田裕子首相夫人)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

 単独渡米で“夫人外交”?(岸田裕子首相夫人)/(C)日刊ゲンダイ

 昨年末、米国の意向を丸のみした安保関連3文書の改定を閣議決定した岸田首相は、それを手土産に念願のホワイトハウス訪問を実現。もっとも、バイデン大統領と会ったのはワーキングランチを挟んだ2時間だけ。ジル氏が皮膚がん手術後の療養中だったこともあり、裕子氏は同行しなかった経緯がある。

 ■「個人的な信頼関係」にププッ

 裕子氏への招待は、敬虔なバプテスト派信者でもあるジル氏の気配りとも言えそうだが、官邸周辺は「日米関係を重視してくれている証し」「両首脳の個人的な信頼関係の賜物」と大盛り上がり。1カ月にわたる統一地方選の最中、何かといえば「G7議長国」を口にし、世界のリーダー気取りの岸田首相が“夫人外交”を政権浮揚に利用する姿が目に浮かぶ。しかし、うのみにしない方がいい。

<picture>韓国の尹錫悦大統領夫妻(=上、金建希夫人)は、米国から韓国12年ぶりの国賓として。公式夕食会ではK-POPグループ「BLACKPINK」(=下)もライブ出演(C)共同通信社</picture>

 韓国の尹錫悦大統領夫妻(=上、金建希夫人)は、米国から韓国12年ぶりの国賓として。公式夕食会ではK-POPグループ「BLACKPINK」(=下)もライブ出演(C)共同通信社

 ■日本は「米国の51番目の州」

 2週間前に来日した韓国の尹錫悦大統領は4月26日から訪米。韓国大統領としては12年ぶりに国賓として招かれる。バイデン政権下ではマクロン仏大統領に次ぐ2人目だ。

 「対中牽制を強めるバイデン氏は日米韓の連携強化を要求し、日韓双方に関係改善をせっついてきた。尹氏の国賓招待は徴用工問題をめぐる解決策をまとめ、雪解けの材料をつくったことへの評価です」(韓国政界関係者)

 米韓が国賓訪米を公表したのは、尹政権が解決策を発表した翌日だった。

 「革新系で親北の前大統領とは対照的に、保守系の尹氏のスタンスは経済安全保障に軸足を置いた韓米同盟重視。新約聖書に『放蕩息子のたとえ話』がありますが、米国からすれば家出したヤンチャな次男が心を入れ替えて戻ってきたようなもの。温かく迎え入れるのは、二度と飛び出して行かないようにするためです。生真面目な長男が不満を抱いたとしても、親に背を向けることはしませんから」(米韓外交関係者)

 長男と言えば聞こえはいいが、日本が「米国の51番目の州」と揶揄されるゆえんだ。用がないのにポチを呼ぶのはおっくうだし、嫁でお茶を濁すということか。米韓首脳会談後の公式夕食会では、レディー・ガガとBLACKPINK(写真)の「対バン」が企画されているという。両国を代表する世界的なポップスターの競演となれば注目度は抜群。G7広島サミットには尹大統領も招待されている。岸田首相はまた持っていかれるかもしれない。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース】  2023年03月31日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】:アベノミクスの検証と反省をしない限り「失われた30年」は40年、50年とつづく

2023-03-31 08:04:30 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】:アベノミクスの検証と反省をしない限り「失われた30年」は40年、50年とつづく

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】:アベノミクスの検証と反省をしない限り「失われた30年」は40年、50年とつづく

 『必要なのはアベノミクスで行われてきた超金融緩和政策の検証、反省だ』(岡田克也・立憲幹事長)

  ◇  ◇  ◇

 これは2月15日の『JIJI.COM』、『与野党、アベノミクス行方注視 岸田首相、路線「総括」課題に』という記事の中の岡田さんの言葉。

 政府が日銀総裁に植田和男氏を起用することを決めたことについての。

 岡田さんのいう通りだ。アベノミクスを行ってから、ある程度、時間が経った。今の日本の現状──格差の状態や困窮者の増加、経済成長率などを鑑みれば、アベノミクスが失敗したのは一目瞭然である。

<picture>アベノミクスの検証、反省が必要では…(立憲民主党の岡田克也幹事長)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

  アベノミクスの検証、反省が必要では…(立憲民主党の岡田克也幹事長)/(C)日刊ゲンダイ

 じゃあ、日本はこれからどうするのか? いちばんシンプルな答えは、アベノミクスで失敗したのだから、アベノミクスを直ちにやめることだと思う。そのために大事なのは、岡田さんがいうように、検証と反省をすること。

 同記事にあった立憲の安住国対委員長の言葉もわかりやすかった。

 「じゃぶじゃぶの金融緩和政策といううたげの後片付けを、どう影響を小さくしながらやっていくのか、考えをただしたい」

 ってもの。……でも、そこまで考えちゃいなかったりして。

 岸田さんがまだはっきりしないのよ。安倍派の幹部には「基本線は継承してもらう」といったり、年頭会見では「想起されたトリクルダウンは起きなかった」といってみたり。

 じつは、アベノミクスの敗戦処理が急務とされる、黒田さんの次の成り手がなかなかいないという噂が、ずいぶん前から根深くあった。で、今回白羽の矢が立った植田さんは、黒田さんより若いといっても70歳超え。

 植田さんはリリーフ的な役割、一期5年だけの場繋ぎとしてだったらいいよ、と総裁を引き受けたんではなかろうか。5年間は、ちょっとやったふりをしながら、のらりくらりと。

 結局、はじめの岡田さんの言葉が大事だと、そこに戻る。でないと、失われた30年は、40年50年とつづく。 

室井佑月
著者のコラム一覧
 ■室井佑月 作家

 1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース 政治・社会 【政治ニュース・連載「室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」】  2023年03月03日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【富山県】:教団と政治の関係は?県議選の投票にどう影響? 信者が語る選挙応援

2023-03-31 07:51:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【富山県】:教団と政治の関係は?県議選の投票にどう影響? 信者が語る選挙応援

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【富山県】:教団と政治の関係は?県議選の投票にどう影響? 信者が語る選挙応援

 富山県議会議員選挙は旧統一教会と政治家の深いつながりが浮上して以来、初めての大きな選挙です。国民に広がった政治不信を払拭するためにも過去にどんなことがあったのか改めて検証する必要があります。これまで50回以上にわたって県内で選挙応援を行ってきた信者が内情を明かしました。<button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">チューリップテレビ</button>

チューリップテレビ(チューリップテレビ)

【写真を見る】教団と政治の関係は?県議選の投票にどう影響? 信者が語る選挙応援 富山

 信者:

 「政治というものをもってしないと、この私たちの理想というものは実現すること自体は難しいです。そうやって結局天国を、理想を実現したい」

 こう語るのは、旧統一教会の信者で富山市に住む50代の男性です。県議選や市議選のほか国政選挙や県知事など50回以上にわたり選挙応援を行ってきました。3年前の県知事選では、新田候補を応援したと言います。

 信者:

 「県知事選ですか。もうとにかく私の知人と友人、声かけまくりましたね。とにかく応援してくれないかと。そのように声をかけまくりましたし、あとは電話かけもしましたよ。時間のある限り」

 選挙応援では知人への投票依頼や選挙事務所からの電話かけ、後援会の名簿集めに協力してきました。3年前の県知事選のように接戦であればあるほど、応援する信者のモチベーションも上がると言います。

 信者:

 「石井知事が当選しない可能性ってありました?当時。そんなの当選するってわかりきった、当選するってわかりきった話だから。そんなの信者の方からしたら熱量が違う。そりゃ。もう絶対に当選だっていうふうに言われる人に対しての熱と、いや、これ(当選ライン)すれすれだっていう時の熱と全然それは熱が違います」

 ■組織的な応援はできない…

 これまで選挙の1か月前には議員側や教団を通じて選挙応援のお願いがあったといいます。しかし、今回は組織的な応援はできないと話します。

 信者:

 「(議員と)つながることができないっていうね。つながることができなかったら話にならないでしょ。今までやってきた、今まで応援してきたスタイル、そういったこのみんなでこの人応援しようぜっていうスタイルは全くなくなったってことです」

 これまで旧統一教会の考えに近い人を応援してきたといいます。

 信者:

 「別に自民党だから応援したというよりも私たちの考え方に非常に結局リンクするところがあるから。どちらかというと自民党さんを応援しているというよりかは、保守。この伝統的な家庭観を大事にしてくれる。そういう方々に対して力添えをしてきた」

 今回の県議選について信者の男性は?

 毛田:「県議選はどうされますか」

 信者:

 「これはもう個人でそれぞれ判断に任せることじゃないんですか。議員さん方が来られて応援お願いしますっていうことは、今まではありましたけど今回に関しては全くないですからね。完全に追い出されたってことです。市政から、県政から追い出されようとしている」

 元稿:チューリップテレビ(TBS・JNN系列) 主要ニュース 政治  【選挙・統一地方選挙・富山県議会議員選挙・旧統一教会を巡る問題】 2023年03月30日 22:38:00 これは参考資料です。 転載等各自で判断下さい。

 

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【統一地方選】:「旧統一教会と自分は無関係」…自民の候補予定者たちが口々に 接触で注目集めた国会議員のお膝元の状況

2023-03-31 07:51:30 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【統一地方選】:「旧統一教会と自分は無関係」…自民の候補予定者たちが口々に 接触で注目集めた国会議員のお膝元の状況

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【統一地方選】:「旧統一教会と自分は無関係」…自民の候補予定者たちが口々に 接触で注目集めた国会議員のお膝元の状況

 4月の統一地方選は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係についての説明責任を自民党に改めて突き付ける。教団との接点が相次ぎ明るみに出て、閣僚を辞任した山際大志郎元経済再生相、教団との深い関係が取りざたされた萩生田光一党政調会長の地元で関係否定に躍起となる立候補予定者の動向を追った。(統一地方選取材班)

◆山際氏の地元・川崎では「2連ポスター」差し替え

駅前で政策ビラを配る川崎市議選の立候補予定者=川崎市で

駅前で政策ビラを配る川崎市議選の立候補予定者=川崎市で

 「お疲れさまです。市議会の…です」
 
 3月下旬の夕方、川崎市議選に立候補を予定する自民の男性現職が、JR駅前でビラを配っていた。マスク姿で控えめな声。「自民党」とは名乗らなかった。訳を聞くと「一応(党名を)外してますよね。意識して」。
 
 川崎市は、旧統一教会と自民党の深い関係で注目された。教団トップと会合で同席していたことなどが追及された山際氏は、市内の中原、高津区がエリアの衆院神奈川18区の選出。市議会も、旧統一教会の関連団体関係者が要望し、自民、公明両党の議員が提案した「家庭教育支援法の制定を求める意見書」を2018年に可決した経緯がある。
 
 意見書提出者の一人だった別の現職は、「旧統一教会のつながりは知らなかった」と支援者に説明を続けているという。ただ、「会えない人に理解してもらえるか。『自分は無関係』とわざわざポスターに書くわけにもいかない」と悩みを打ち明けた。
 
 自民の立候補予定者にとっては、山際氏の問題そのものに触れられたくないのが本音だ。普段の選挙前なら地元選出の国会議員と立候補予定者が顔を並べる「2連ポスター」を張り出すのが定番だが、今は見られない。県議選の立候補予定者は「予定していた山際さんとのポスターは差し替えた」。党の県連役員もぼやく。「あの顔を見たら、誰だって(旧統一教会を)思い出すでしょ」
 
 神奈川ではほかにも、鎌倉市や逗子市、横浜市栄区などをエリアとする衆院神奈川4区から出馬し、比例で復活当選した山本朋広元防衛副大臣が教団トップを「マザームーン」とたたえたとして批判を浴びた。県内では複数の自民候補が出馬予定の一部自治体で「仲間割れ」の様相を見せる。ある立候補予定者は「あいつは統一教会とつながっている」と名指しで吹聴された、と明かした。「困っている。私自身は無関係だ」

 ◆東京・八王子 ピリピリ・疑心暗鬼 

 昨夏の参院選の東京選挙区で、候補者を教団関連施設に伴っていたことなどが判明した萩生田氏の地元、東京・八王子もピリピリした空気が漂う。ある現職は「旧統一教会の話はちょっと言えない。真摯しんしに市政に取り組む姿勢を見せて、評価いただくだけ」と言葉少なだ。自民市議の後援会員という60代女性は「『あなた大丈夫?』と聞いたら『何の関係もない』と。その後の報道を見ているとそんなわけない、と思うけど…」と疑心暗鬼になっている。
 
 一般の有権者はどうか。八王子市の男性会社員(52)は「多少関係があっても自民に投じる。ほかにも大切な社会問題がある」と語ったが、川崎市の主婦(51)は「候補者は教団との関係を積極的に公表すべきだ。関係のあった人には投票したくない」と話した。
 
               ◇    ◇

◆自民 神奈川・千葉は「関係持たない誓約書」全員提出

自民党都連も事務所を構える東京・永田町の自民党本部

自民党都連も事務所を構える東京・永田町の自民党本部

 統一地方選の議員選が、県議・政令市議(31日)、区市議(4月16日)、町村議(同18日)の順で告示されるのを前に、自民党の都県連は立候補予定者に旧統一教会との関係遮断の徹底を求めている。
 
 神奈川県連は昨年、いち早く公認・推薦候補予定者188人全員に、旧統一教会と関係を持たないとする「誓約書」を提出させた。一部で関係が続いている、との情報が入ってくることもあるが幹部は「改めて聞き取りする余裕はない。候補者を信じている」と話した。
 
 千葉県連も2月、公認・推薦候補予定者の約110人全員に神奈川と同様の誓約書を提出させた。県連幹部は「有権者の関心が薄れてきたように感じるが、『関係がない』ことをしっかり示すのは重要だ」と話す。埼玉、茨城、群馬県連は口頭や文書で通知。栃木県連幹部は「関係があった議員には厳しく諭して縁を切らせた」と語る。
 統一選後半戦で500人近くに公認・推薦を出す東京都連も関係遮断を求める通達を全員に出した。ただ、都連役員の一人は「区市の議員は、普段いかに地域を歩いているかが問われる。全体として影響はないと思うが、どうだろうか」と、影響を測りかねている。
 

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社会 【話題・春の統一地方選挙・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係についての説明責任を自民党に改めて突き付ける】  2023年03月28日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【検証】:なぜ旧統一教会は自民党議員にアプローチするのか…議員たちも気づいていない本当の理由 

2023-03-31 07:51:20 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【検証】:なぜ旧統一教会は自民党議員にアプローチするのか…議員たちも気づいていない本当の理由 ■「選挙活動を手伝うことは神の側の勝利に貢献すること」と信じている

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【検証】:なぜ旧統一教会は自民党議員にアプローチするのか…議員たちも気づいていない本当の理由 ■「選挙活動を手伝うことは神の側の勝利に貢献すること」と信じている

 なぜ旧統一教会は自民党議員にアプローチするのか。宗教学者の島田裕巳さんは「信者は、選挙活動を手伝うことが神の側の勝利に貢献するものと信じている」という――。

 ※本稿は、島田裕巳『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)の一部を再編集したものです。

 ◆旧統一教会の自民党への影響はどれほどか

 旧統一教会がさまざまな形で自民党の議員と関係を持つ試みをしてきたことは事実だが、果たして実際の影響力はどれだけのものなのだろうか。

 200万人を超える創価学会が、多くの票を稼ぎ出し、公明党の議員、さらには連立を組む自民党の議員が選挙で当選することに大きく貢献してきたことは間違いない。

 だが、その100分の1程度の旧統一教会に、絶大な集票能力があるはずもない。教団の関係者は、議員に対して、あたかも大きな力があるかのように見せかけたかもしれないが、多くの信者を抱えているわけではないので、稼ぎ出せる票も限られている。

 自民党と旧統一教会の政策に合致するところがあるにしても、それは、旧統一教会が自民党の政策にすり寄った結果であり、旧統一教会の政策が自民党に取り入れられたわけではない。それは、旧統一教会よりははるかに自民党に貢献しているはずの創価学会の考え方や政策が自民党に大幅に反映されていないところに示されている。

 そもそも、ここで重要なのは、旧統一教会の考える政治がいかなるものなのかである。

 一般に政治は、それぞれの人間の利害と深くかかわっている。

 たとえば、ある人間が特定の政党を支持するときには、その政党が勢力を拡大し、政権を担うようになれば、自己の利害がそこに反映されると考えるからである。

 たとえば、日本医師会は日本医師連盟という政治団体を作り、自民党の候補者の支援をしてきた。そのことを通して医療行政に影響力を発揮しようとしてきたからで、そこには医師としての利害が深くかかわっている。これは、他の圧力団体全般にも言えることである。

自由民主党本社
      写真=iStock.com/oasis2me ※写真はイメージです
 
 ◆自民党が署名した教団の「推薦確認書」の中身

 では、旧統一教会が政治にかかわる利害はいかなるものなのだろうか。

 一連の騒動のなかで、選挙の際に旧統一教会の支援を受けた自民党の議員が一部、教団の示した「推薦確認書」に署名していることが明らかになった。それは、次のようなものである。

 ■「推薦確認書」
  一、憲法を改正し、安全保障体制を強化する
  一、家庭教育支援法及び青少年健全育成基本法の国会での制定に取り組む
  一、『LGBT』問題、同性婚合法化に関しては慎重に扱う
  一、アジアと日本の平和と繁栄を目指す「日韓トンネル」の実現を推進する
  一、国内外の共産主義勢力、文化共産主義勢力の攻勢を阻止する

 以上の趣旨に賛同し、平和大使協議会及び世界平和議員連合に入会すると共に基本理念セミナーに参加する

 ◆自民党の政策は旧統一教会の影響を受けてはいない

 たしかに、日韓トンネルは、文鮮明の発案によるプロジェクトである。また、共産主義に対抗することは国際勝共連合が結成された目的である。文化共産主義とは、共産主義の価値観にもとづいて家庭を崩壊させる思想としてとらえられている。家庭教育支援法などの制定をめざし、同姓婚合法化に反対することは、名称変更された世界平和統一家庭連合の目的に合致している。

 しかし、憲法の改正や安保体制の強化となれば、むしろ自民党の長年にわたる政策である。それに、共産主義の攻勢を阻止するといっても、ソ連邦が崩壊し、冷戦に終止符が打たれてからは、この点をめぐる情勢は大きく変わった。あるいは、家庭を重視する考え方も、自民党を含めた保守勢力が主張してきたことで、旧統一教会に独自なものではない。少なくとも、旧統一教会の影響によって、確認書に示されたことが自民党の政策に反映されたわけではない。

 ◆祝電を送るだけでは「ずぶずぶ」の関係とは言えない

 旧統一教会の信者が、自民党の議員の選挙活動を手助けしてきたことは事実である。秘書を送り込むような場合もある。その見返りとして、自民党の議員は、旧統一教会関連団体のイベントに参加し、祝電などを送ってきた。

 そうした自民党と旧統一教会の関係は、マスコミには「ずぶずぶ」と評されるが、果たして祝電を送っただけで、そう評価できるものなのだろうか。議員のなかには、相手がいかなる団体であろうと、依頼されれば祝電を送るとしている者もある。

 日韓トンネルなどは、日本と韓国を海底トンネルで結ぼうという壮大なプロジェクトで、実現すれば巨額の利権が発生するはずだが、いっこうに実現される気配はない。そもそも不可能なプロジェクトというとらえ方もされている。

 ◆「反共産党」で共鳴した保守勢力と勝共連合

 勝共連合が発足したのは1968年のことである。その目的は、冷戦下において、ソ連や中国などの共産主義勢力と戦うことにあった。また、日本国内については、日本共産党と対抗する意味があった。

 だからこそ、もともと反共思想を持っていた笹川良一が名誉会長になり、岸信介や児玉誉士夫が創立メンバーとなったわけである。保守勢力と勝共連合は、反共運動を展開するという点で共鳴し、特に、国内で共産党を批判し、その勢力を抑えることをめざしてきた。

 しかし、笹川はわずか4年で名誉会長の職を退き、勝共連合の運動から手を引いている。それは、彼が全日本空手道連盟の活動に力を入れ、共産圏との交流をしなければならなかったからである。笹川は、反共運動よりも共産圏を含めた国際交流に意義を見出した。そこには、1970年代に入って、左翼の政治運動、学生運動が退潮したことが影響していた。共産主義に対する危機感が薄れたのだ。

 ◆反共より経済的な実利を優先させる

 1991年末にソ連が解体されると、長く続いた冷戦構造に終止符が打たれた。もちろん、中国や北朝鮮、あるいはベトナムといった共産主義、社会主義の国は存続しており、反共運動がまったく無意味になったわけではない。

 だが、世界が共産圏と自由主義圏に二分され、その二つの勢力が拮抗きっこうし、世界情勢が両者の対立によって規定される状況ではなくなった。ソ連の解体は、特に当初の段階では、自由主義の勝利として歓迎され、それは反共運動の意義を大きく低下させた。

北朝鮮の国旗
写真=iStock.com/NatanaelGinting ※写真はイメージです
  元稿:PRESSIDENT Online 主要ニュース 社会 【話題・旧統一教会と自民党との関わり・担当者:宗教学者、作家 島田 裕巳】 2023年02月16日 14:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【安倍元首相銃撃事件】:山上被告、記者の接見に応じず 初公判は「来年以降」の見方も

2023-03-31 07:50:40 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【安倍元首相銃撃事件】:山上被告、記者の接見に応じず 初公判は「来年以降」の見方も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍元首相銃撃事件】:山上被告、記者の接見に応じず 初公判は「来年以降」の見方も

 安倍晋三元首相銃撃事件で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連施設に手製銃を発砲した建造物損壊や武器等製造法、火薬類取締法、銃刀法違反の罪で30日に追起訴された山上徹也被告は大阪拘置所(大阪市)に勾留されている。関係者によると、取り調べ以外は主に読書をして過ごし、食事も3食完食することが多いという。接見禁止は今年1月の最初の起訴後に解除されたが、被告は「弁護人ら以外との接見には応じない」として、産経新聞の取材に応じていない。<button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">奈良県警奈良西署から移送される山上徹也被告=2月、奈良市(彦野公太朗撮影)</button>

奈良県警奈良西署から移送される山上徹也被告=2月、奈良市(彦野公太朗撮影)(株式会社 産経デジタル)

【表でみる】山上被告は多くの罪に問われる可能性がある

 山上被告は昨年7月から約半年間、精神状態を調べて刑事責任能力を判断するため、大阪拘置所で鑑定留置された。関係者によると、山上被告は鑑定について「同じことを聞かれてうんざりする」とこぼすこともあったという。拘置所では新聞も購入しており、銃撃事件に関する報道にも接しているとみられる。

 山上被告は鑑定留置終了後、捜査本部のある奈良県警奈良西署へ。県警が2月13日、5つの容疑で追送検して捜査を終えると、再び大阪拘置所に移送された。山上被告の弁護団は「面会するにも大阪は遠く、弁護活動に支障がある」として、移送取り消しを求めて奈良地裁に準抗告したが、奈良の拘置所などでは十分な警備体制を確保できないとして棄却。最高裁への特別抗告も退けられた。

 事件は今後、裁判員裁判で審理される見通しだが、公判前整理手続きが長期化する可能性があり、初公判は「来年以降」との見方を示す捜査関係者が多い。県警幹部は「公判は注目されるだけに不測の事態も懸念され、かなり厳重な警備が必要になる」としている。

 元稿:産経新聞社 主要ニュース 社会 【事件・奈良・安倍元首相銃撃事件】  2023年03月30日  20:31:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍元首相銃撃事件】:選挙妨害「心の中身」の立証ハードル高く 山上被告、公選法違反での起訴見送り

2023-03-31 07:50:30 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【安倍元首相銃撃事件】:選挙妨害「心の中身」の立証ハードル高く 山上被告、公選法違反での起訴見送り

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍元首相銃撃事件】:選挙妨害「心の中身」の立証ハードル高く 山上被告、公選法違反での起訴見送り

 安倍晋三元首相銃撃事件で、奈良地検は30日、殺人罪などで起訴されている山上徹也被告(42)について、事件前日に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連施設に手製銃を発砲した建造物損壊や武器等製造法、火薬類取締法、銃刀法違反の罪で追起訴した。一方、安倍氏が参院選の応援演説中に銃撃されながら、公職選挙法違反罪での起訴を見送った。選挙妨害の意図を立証するのが困難と判断したとみられる。ある検察幹部は「『心の中身』は、立証のハードルが高い。結局はそこを支える十分な証拠がなかったに尽きる」と背景の一端を明かす。<button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">山上徹也被告(右)</button>

山上徹也被告(右)(株式会社 産経デジタル)

 公選法の自由妨害罪の成立には、選挙妨害の意図が重要とされる。元刑事裁判官で法政大法科大学院の水野智幸教授(刑事法)は、「選挙が混乱するだろう」ぐらいでは足りず、「明確に政治家や政党に打撃を与えるとの認識が必要だ」と指摘する。

 山上被告は、旧統一教会への恨みから「教団とつながりがある安倍氏を狙った」と供述したとされる。ここから選挙妨害の意図をいかにくみ取るか。検察幹部は「どのように捉えるかは、絶対的なものではなく『評価』の問題。確かに複数の解釈があり得る」と立証の難しさを語る。

 今回、公選法違反罪の適用の可否が焦点となったのは、事件全体の動機の立証に影響するとの見方があったからだ。

 平成19年に長崎市長が射殺された事件では、元暴力団幹部の男が殺人や公選法違反罪などに問われた。1審長崎地裁は選挙妨害を認めて死刑判決を言い渡したが、2審福岡高裁は「主な動機は市長への恨みで、選挙妨害そのものが目的ではない」ことも考慮し、無期懲役とした。

 警察当局を中心に、公選法違反罪で起訴した方が「『民主主義への挑戦』と主張しやすく、厳しい刑につながる」との見方もあった。ただ、同罪での起訴が見送られても、選挙活動中の凶行が与えた社会的影響の大きさを公判で強調することは可能だ。検察関係者は「核心はあくまでも安倍氏への殺害行為。公選法に重きを置く必要はない」と話した。

 元稿:産経新聞社 主要ニュース 社会 【事件・奈良・安倍元首相銃撃事件】  2023年03月30日  20:15:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍元首相銃撃事件】:捜査終結 山上被告を追起訴 公選法違反は見送り

2023-03-31 07:50:20 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【安倍元首相銃撃事件】:捜査終結 山上被告を追起訴 公選法違反は見送り

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍元首相銃撃事件】:捜査終結 山上被告を追起訴 公選法違反は見送り

 安倍晋三元首相(当時67歳)が2022年7月、奈良市で演説中に銃撃され死亡した事件で、奈良地検は30日、同市の無職、山上徹也被告(42)=殺人罪などで起訴=を武器等製造法違反や火薬類取締法違反、建造物損壊など四つの罪で追起訴した。奈良県警は銃撃で演説を中止させたとして公職選挙法違反(自由妨害)容疑でも追送検していたが、地検は不起訴(容疑不十分)にした。事件から9カ月近くで一連の捜査は終結した。

奈良県警奈良西署から大阪拘置所に移送される山上徹也被告=奈良市で2023年2月14日午前10時14分、滝川大貴撮影

 起訴内容は、20年12月以降、奈良市の自宅で金属製の筒や配線コードなどを使って手製銃6丁を無許可で製造。21年2月から22年3月にかけては、硝酸カリウムや木炭などを混ぜ合わせ、黒色火薬約2250グラムも許可なく作った。21年12月ごろからは、できあがった銃の試射を同市の山中で繰り返した。また、安倍氏の銃撃に及ぶ前日の22年7月7日早朝には、同市内の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連施設に向けて手製銃を1回発射し、外壁などを損壊したとしている。

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【事件・奈良・安倍元首相銃撃事件】  2023年03月30日  19:35:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【安倍元首相銃撃事件】:山上被告を武器等製造法違反罪などで追起訴

2023-03-31 07:50:10 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【安倍元首相銃撃事件】:山上被告を武器等製造法違反罪などで追起訴

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【安倍元首相銃撃事件】:山上被告を武器等製造法違反罪などで追起訴

 安倍晋三元首相(当時67歳)が2022年7月、奈良市で演説中に銃撃され死亡した事件で、奈良地検は30日、奈良市の無職、山上徹也被告(42)=殺人罪などで起訴=を武器等製造法違反や火薬類取締法違反など四つの罪で追起訴した。奈良県警は銃撃で演説を中止に追い込んだとして公職選挙法違反(自由妨害)容疑でも追送検していたが、地検は同罪での起訴を見送った。

奈良地検=林みづき撮影

 山上被告は22年7月8日午前11時半ごろ、同市の近鉄大和西大寺駅前で演説中だった安倍氏を背後から銃撃したとして、23年1月13日に殺人罪と銃刀法違反(発射、加重所持)で起訴された。その後、県警は2月13日に公職選挙法違反や武器等製造法違反など五つの容疑で追送検していた。【吉川雄飛】

 

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【2022年 あの事件・騒動の今】:安倍元首相銃撃事件 山上容疑者の母親は事件後、17年間住んだ家から逃げるように引っ越し

2023-03-31 07:47:55 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【2022年 あの事件・騒動の今】:安倍元首相銃撃事件 山上容疑者の母親は事件後、17年間住んだ家から逃げるように引っ越し

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2022年 あの事件・騒動の今】:安倍元首相銃撃事件 山上容疑者の母親は事件後、17年間住んだ家から逃げるように引っ越し

 9月15日、山上容疑者の母親は17年間、住んでいた奈良市内の一軒家から引っ越した。仕事を辞め、家賃の支払いもできなくなり、住み慣れた自宅を後にした。

 母親に家を貸した大家がこう言う。

<picture>山上容疑者の母親が通っていた「奈良中央教会」は、何事もなかった様に信者が集まり…(C)日刊ゲンダイ</picture>

 山上容疑者の母親が通っていた「奈良中央教会」は、何事もなかった様に信者が集まり…(C)日刊ゲンダイ

 「挨拶もなく、逃げるようにして出ていった。入居してから数カ月間、家賃の滞納が続いたもんやから、『今度、滞納したら出ていってもらう』っていう契約を結び直し、家賃を7万円から5万円に下げたんや。事件のことを知って、あんなにぎょうさん統一教会に献金する金があったんなら、ちゃんと家賃を払ってもらいたかった。こんなことになって、もう誰も借りてくれへんやろうから頭を抱えているところや」

 当初、8月末には退去する予定だったが、片付けが間に合わず、大幅に引っ越しがズレ込んだという。引っ越し当日、母親は近隣の4軒にだけ挨拶回りをしている。

 「包装も何もしてへん食器洗いの洗剤を1個持って、奥さんが1人で挨拶に来はったわ。『ご迷惑おかけしました』って頭を下げるから、『息子さんが一番かわいそうや』って言うたら黙ったまま、うつむいとった」(近隣住民)

 ■母親が長年、通っていた「奈良中央教会」は街宣車が

 母親が長年、通っていた世界平和統一家庭連合「奈良中央教会」は、銃撃事件後、中止していた活動を10月から再開した。

 「9月末、教会関係者が『10月から教会活動を再開します』と挨拶に来ました。10月2日には右翼の街宣車がやって来て、拡声器で『おまえらがココへ来うへんかったら、安倍さんが撃たれることはなかったんや』と大声で叫んでいました。今はまるで何事もなかったように、信者が集まっています」(近隣住民)

 11月下旬、教会を訪れると、駐車場には20台ほどの車が止まり、施設内では大勢の女性たちが談笑していた。

 取材を申し込んだが、「本部から何も話をしないように言われている」と、取り合ってもらえなかった。

 母親が「救い」を求めた統一教会によって、山上容疑者の家族はバラバラに引き裂かれた。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・事件・犯罪】  2022年12月31日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2022年 あの事件・騒動の今】:安倍元首相銃撃事件 山上徹也容疑者の近況…そして鑑定留置が延長された理由

2023-03-31 07:47:50 | 【事件・犯罪・疑惑・詐欺・闇バイト・旧統一教会を巡る事件・ネット上の誹謗中傷他】

【2022年 あの事件・騒動の今】:安倍元首相銃撃事件 山上徹也容疑者の近況…そして鑑定留置が延長された理由

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2022年 あの事件・騒動の今】:安倍元首相銃撃事件 山上徹也容疑者の近況…そして鑑定留置が延長された理由

 「捜査上の必要から」

 奈良地検は11月17日、鑑定留置の延長を請求した「理由」をこう説明したという。

 7月8日に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件で、逮捕された山上徹也容疑者(42)の鑑定留置期間が、当初の11月29日から1月10日まで延長された。地検は2月6日まで約2カ月間の延長を請求したが、弁護側の不服申し立てにより、約1カ月に短縮された。そもそも4カ月間の鑑定期間も長期だが、さらなる延長も異例の措置だった。

<picture>長期にわたる異例の身体拘束(山上徹也容疑者)/(C)日刊ゲンダイ</picture>

  長期にわたる異例の身体拘束(山上徹也容疑者)/(C)日刊ゲンダイ

 精神鑑定は脳波や知能など医学的検査に加え容疑者や家族への面接も経て総合的に鑑定され、司法判断の参考にされる。

 大阪拘置所に収容されている山上容疑者は鑑定人に対して、きちんと受け答えをしているという。

 「『統一教会がどこまで考え方や行動に影響力を及ぼしたか』という質問の繰り返しで、いいかげんうんざりしているようです。これ以上聞くこともないのに、延長までして鑑定留置を続けることに何の意味があるのか」(山上容疑者を知る関係者)

 ■検察が「時間稼ぎ」をした理由は

 山上容疑者の代理人を務める小城達弁護士も言う。

 「普通に考えたら、鑑定人が『この件を調査するのに4カ月欲しい』と言ったのでしょう。裁判官はそれに乗っかってしまったのではないか。当初、『4カ月欲しい』と言い、それが期間内に終わらなくて『あと2カ月欲しい』とは、『随分じゃないですか』と不服を申し立てたら、2カ月の延長が1カ月に短縮された」

 しかし、12月中旬、地検はさらに13日間の再延長を請求し、いったん認められたものの、結局それも取り消しとなった。

 鑑定留置となれば勾留の執行が停止され、それだけ長い期間拘束される。

「通常、逮捕されると勾留期間は最大で20日間と厳格に決められています。その一方で、鑑定留置になった途端、裁判官の裁量によって留置期間が決まるというバランスの悪さ。いくら裁量といっても拘束期間は必要最低限にしないといけないはずです。勾留とのバランスからしても、当初の4カ月は長すぎますし、延長するのもおかしい。弁護人からしても分からないことが多過ぎます」(小城弁護士)

 検察が「時間稼ぎ」をした理由は何だったのか。裁判所が延長理由を明かすことはないというから、真相はヤブの中だ。

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・事件・犯罪】  2022年12月30日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説②》:公文書否定する高市氏 閣僚としての資質を疑う

2023-03-31 07:44:20 | 【公文書・国民の知る権利・国民共有の知的資源・情報公開・権力者による隠ぺい】

《社説②》:公文書否定する高市氏 閣僚としての資質を疑う

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②》:公文書否定する高市氏 閣僚としての資質を疑う

 公文書は政策などの決定過程を記録した歴史資料だ。閣僚でありながら、その内容を否定する強弁を、いつまで続けるつもりなのだろうか。

 放送法の「政治的公平」を巡る第2次安倍晋三政権の行政文書を、「捏造(ねつぞう)」と決めつけてきた高市早苗・経済安全保障担当相の態度である。当時、放送行政を所管する総務相を務めていた。

 文書に記された2015年2月13日の「高市大臣レク(説明)」について、総務省が「あった可能性が高い」との見解を示した。文書はレクの際に職員が作成し、省内で共有されていた。

 しかし、高市氏は「この時期に放送法の政治的公平について話した事実がない」と否定し、内容が「不正確だ」と主張している。

 「私が言うはずもないことがたくさん書かれている」のがその根拠だという。文書が事実なら閣僚や議員を辞職する考えを示してきたが、レクがなかったとの主張を裏付ける日程表などは見つかっていない。

 総務省の文書は発言者に内容を確認していないため、受け止め方が異なる場合もあろう。だが、内閣府は「行政文書に該当するかは、確認の有無で左右されない」との見解を示している。 

 閣僚は各行政機関のトップとして行政文書を管理する責任者だ。それを尊重する立場にある。

 にもかかわらず、高市氏は総務省が「悪意を持って捏造」したと述べ、NHK改革に関する「私の態度が気に食わなかったのだろう」と感情をあらわにしている。

 公文書や官僚への信頼を自らおとしめる言動である。閣僚としての資質を疑わざるを得ない。

 そもそも問題の本質は、政府による「政治的公平」の判断に関する解釈変更がどのように行われたかだ。文書には安倍氏の意向を踏まえ、当時の礒崎陽輔首相補佐官が働きかけた詳細が記される。

 岸田文雄首相は「総務省から説明しなければならない」と語り、まるで人ごとのようだ。行政全体の信用に関わる深刻な事態である。行政府の長として国民の不信を拭う責任がある。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月18日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①》:高市氏の「捏造」発言 耳を疑う責任転嫁の強弁

2023-03-31 07:44:10 | 【公文書・国民の知る権利・国民共有の知的資源・情報公開・権力者による隠ぺい】

《社説①》:高市氏の「捏造」発言 耳を疑う責任転嫁の強弁

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:高市氏の「捏造」発言 耳を疑う責任転嫁の強弁

 放送行政の担当閣僚だった政治家として、当時の部下に責任を押し付けるかのような発言である。

 放送法の「政治的公平」を巡る第2次安倍晋三政権内部のやりとりを記した総務省の文書について、当時の総務相だった高市早苗・経済安全保障担当相が「捏造(ねつぞう)だ」と繰り返している。

 立憲民主党の小西洋之参院議員が公表し、総務省が行政文書だと認めた。2014~15年、当時の礒崎陽輔首相補佐官が安倍氏の意向を踏まえ、総務省に解釈の変更を迫った様子が詳述されている。礒崎氏はツイッターで総務省と「意見交換」したことを認めた。

 にもかかわらず、高市氏は自らに関する部分は「正しい情報でないので捏造」だと断言する。捏造でなければ閣僚や議員を辞職する考えを示した。

 行政文書は、公務員が業務で作成し、組織内で共有、保管される公文書だ。政策の決定過程が分かるやりとりを残すことは、法律で義務付けられている。

 職員が高市氏に「大臣レク」(説明)した際の文書には、日時や場所、記録者が明記されたものもある。だが、高市氏は「放送法の政治的公平に関するレクを受けたことはない」と全面否定した。

 職員の視点でまとめた文書のため、受け止め方が違う場合もあろう。総務省幹部は「一般論として行政文書の中に捏造があるとは考えにくい」と国会で答弁した。

 ありもしない事実を公文書に記したのなら、犯罪的行為である。疑惑を掛けられた総務省は徹底調査すべきだ。高市氏は立証責任は小西氏にあると言うが、事実解明の責任を負うのは本人である。

 政府は森友・加計学園問題を受け17年に公文書管理の指針を改定し、可能な限り発言者に内容を確認するルールを設けた。ただ、今回の文書は改定前に作成された。

 高市氏は発言者に確認を取っていないことを理由に「正確性が確認されていない文書」だと強調する。だが、それだけで当時の部下が作成した文書を「捏造」だと決めつける強弁は耳を疑う。

 公文書は政策決定の公正さを検証するために不可欠な国民の共有財産だ。自らの発言でその信頼性を損なわせた高市氏である。閣僚としての適格性が問われている。

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【政界地獄耳・03.23】:この時期しか…綱渡りの外交調整 首相・岸田文雄のウクライナ訪問

2023-03-31 07:40:00 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・サミット(G20、G7)】

【政界地獄耳・03.23】:この時期しか…綱渡りの外交調整 首相・岸田文雄のウクライナ訪問

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・03.23】:この時期しか…綱渡りの外交調整 首相・岸田文雄のウクライナ訪問 

 ★図らずもロシアとウクライナという戦争状態の両国に中国の習近平主席と首相・岸田文雄がそれぞれ訪問する事態になった。首相はウクライナ訪問に強いこだわりを見せたが、最大の問題点は警備問題だった。22日の会見で防衛相・浜田靖一は首相のウクライナ訪問で防衛省・自衛隊は首相の移動や警護に関与しなかったと説明。米国がシークレットサービスや米軍を警備につける例などと比較して「自衛隊を我が国の要人警護のみを目的に海外に派遣する明示的な規定はない」としていただけに、そこがネックとなっていた。

岸田首相とゼレンスキー大統領

 ★首相のインド訪問は自民党参院幹部が外相・林芳正に参院での質疑を優先させたおわびだが、同時期に中国の訪ロが重なり、このタイミングしかない状態だった。時として戦況が悪化すれば訪問自体が問題視されかねず、ウクライナの警備陣にも迷惑がかかる。中ロ首脳会談と同時期ならばと水面下の外交調整の綱渡りがあったはずだ。22日、官房長官・松野博一は首相のウクライナ訪問を事前にロシアに通告したかの問いに「外交上のやりとりであり、通告があったかどうかも含め差し控える」とした。また「慎重にウクライナ側との調整を重ね、急きょ準備が整ったため、やむを得ず国会への事前報告なしに訪問することとなった」と説明した。

 ★問題は会談の意義や中身だが、中ロ首脳会談は連携強化にとどまったものの、21日には米紙「ニューヨーク・タイムズ」(電子版)がこの1年で中国がロシアに総額1200万ドル(約16億2000万円)以上の無人機とその部品を供与したと報じた。これで中国の中立という立場はなくなったといえる。一方、日本は「ロシアの侵攻が続くウクライナへの揺るぎない支持」とこちらも表向きは何もないが、5億ドル(約675億円)の無償支援を決めた。オンザブーツの成果はいかに。(K)※敬称略

 ◆政界地獄耳

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2023年03月23日  08:06:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説①》:こども家庭庁の発足 政治の責任で「司令塔」に

2023-03-31 02:05:50 | 【少子化問題(異次元の少子化対策・少母化・婚姻数の激減・長い目での子育て支援

《社説①》:こども家庭庁の発足 政治の責任で「司令塔」に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説①》:こども家庭庁の発足 政治の責任で「司令塔」に

 こども家庭庁があす発足する。子どもや若者が直面する問題に一元的に取り組み、政策の司令塔となることが期待される。

 少子化対策や子育て支援策など厚生労働省や内閣府に分散していた業務を集約する。縦割り行政の弊害を排除するのが狙いだ。

 首相直属の機関で、初代長官には厚労省子ども家庭局長などを歴任した渡辺由美子氏が就く。職員約350人体制でスタートする。

 いじめ、虐待、貧困など子どもをめぐる状況は深刻だ。子ども政策を最優先にするという考えを霞が関に浸透させ、他省庁を束ねることができるかが問われる。

 課題は多い。保育所と認定こども園を所管するが、幼稚園との一元化は見送られた。学校関連でも文部科学省との調整が必要になる。いじめや不登校への対応は自治体との連携がカギになる。

 子どもの育ちを支えるには、親の働き方改革も重要だ。仕事と育児の両立支援を担う厚労省との協力が欠かせない。

 他省庁の対応が不十分な場合、是正を求める勧告権が与えられた。強制力はないが、司令塔役を果たせるよう効果的に運用しなければならない。

 当面の焦点は、秋までに策定する「こども大綱」だ。政策の基本方針を初めて打ち出す。子どもや若者の利益を第一に考える「こどもまんなか社会」の実現に向けた道筋を示すことが求められる。

 海外では1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」に基づき、権利を保護する独立機関の設置など政策の強化が進んだ。

 一方、日本は条約を94年に批准しながら包括的な法整備を行わず、取り組みが遅れてきた。子ども関係予算は依然として経済協力開発機構(OECD)の加盟国平均を下回っている。

 権利条約の理念を反映した「こども基本法」が昨年制定され、こども家庭庁も始動する。政策の大きな転換点になり得る。

 組織、権限、財源のいずれも不十分なままでの船出となるだけに、政治がリーダーシップを発揮することが欠かせない。

 岸田文雄首相は「次元の異なる少子化対策」を掲げる。こども家庭庁がきちんと機能する環境を整えるのが政治の責任だ。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年03月31日  02:01:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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