路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

《社説②・12.26》:国スポの改革 抜本見直しにはほど遠い

2024-12-27 09:31:35 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

《社説②・12.26》:国スポの改革 抜本見直しにはほど遠い

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②・12.26》:国スポの改革 抜本見直しにはほど遠い

 小手先の見直しにとどまり、抜本的な改革にはほど遠い。大会の簡素化さえ、どれほど進むのか疑わしい。

 国民スポーツ大会の改革の方向性を巡り、日本スポーツ協会(JSPO)の有識者会議が論点を整理した。

 大会の時期や期間は開催地の実情に応じて設定し、開閉会式会場の施設基準の弾力化や、既存施設の有効活用なども挙げた…、

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 元稿:信濃毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月26日  09:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《社説②・12.23》:6カ国でサッカーW杯 肥大化の課題に目配りを

2024-12-25 02:03:40 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

《社説②・12.23》:6カ国でサッカーW杯 肥大化の課題に目配りを

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②・12.23》:6カ国でサッカーW杯 肥大化の課題に目配りを 

 大会の肥大化を印象づける決定である。2030年のサッカー・ワールドカップ(W杯)が3大陸にまたがる6カ国で開かれることになった。

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2024/12/23/20241223ddm005070133000p/9.webp?1" type="image/webp" />2034年大会の開催が決まり、歓喜に沸くサウジアラビアの地元ファン=ロイター</picture>
2034年大会の開催が決まり、歓喜に沸くサウジアラビアの地元ファン=ロイター

 欧州のスペインとポルトガル、アフリカのモロッコの3カ国が主舞台となる。W杯創設100周年を記念して、第1回開催国ウルグアイと、アルゼンチン、パラグアイの南米3カ国でも1試合ずつ実施される。

 近年、世界市場の開拓を狙って国際サッカー連盟(FIFA)が進める拡大路線の一環だ。

2030年大会の開催決定を喜ぶ南米サッカー連盟の関係者。ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイで各1試合が行われる=ロイター

 02年大会で日本と韓国の共同開催が実現したが、再来年の26年大会は米国、カナダ、メキシコによる初の3カ国共催だ。出場チーム数は従来の32から48に、試合数も64から104に増える。

 30年大会はさらに広域の開催となる。時差もある上、南半球から季節の異なる北半球へ、赤道を越えての長距離移動を余儀なくされるチームも出てくる。

 移動に伴う選手の負担は大きく、「アスリートファースト」とは到底言えまい。対戦相手との不公平感も生まれるだろう。

 大勢の観客も航空機で移動する。脱炭素を目指す世界的な取り組みにも逆行しかねない。

 膨大な資金を要する巨大イベントの開催を一手に引き受ける国は減ってきた。そこで、存在感を増しているのがオイルマネーで潤う産油国である。

 22年のカタールに続き、34年はサウジアラビアで開かれることが決まった。2度目の中東開催だ。

 課題は少なくない。W杯は通常6~7月に開かれるが、暑さが厳しいサウジではカタール大会にならい、冬の開催となりそうだ。時期が重なる各国のリーグ戦は日程変更を迫られる。

 多くのスタジアムも必要になる。サウジでは会場となる15競技場のうち11カ所が新設される。建設に従事する移民の長時間労働など人権問題を懸念する声もある。

 W杯は世界の人々を熱狂させてきた。だが、営利優先で選手の体調やパフォーマンスをないがしろにすれば、試合の質も低下する。

 選手本位の原点に立ち返るべきだ。課題への目配りを忘れず、ファンを魅了する持続可能な大会にしなければならない。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月23日  02:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・12.23】:「ワンチーム」の強さ

2024-12-23 04:00:40 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【金口木舌・12.23】:「ワンチーム」の強さ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・12.23】:「ワンチーム」の強さ 

 プロバスケットボール琉球ゴールデンキングスを2013年から4シーズン指揮した伊佐勉さんは、監督の仕事を「孤独」と表現した。結果が出なければファンから批判され、選手ともぶつかるだろう。1人で悩むことも多いはずだ

 ▼伊佐さんと選手らは、練習の前後にも積極的に会話をして交流を深めた。互いの理解が深まる中でチームは一つにまとまり、伊佐さんの就任1年目でキングスは優勝した

 ▼監督だけではなく、大舞台で戦う選手も孤独を感じることがあるかもしれない。結果が出ないときや自身の思いが伝わらないとき、心ない批判にさらされる。パリ五輪では選手らへの誹謗(ひぼう)中傷が問題となった

 ▼日本プロ野球選手会は、ファンと選手をつなぐオンライン上のプラット
フォーム「ファントモ」を開設した。交流することで相互理解が深まり、誹謗中傷の撲滅にもつながっていく

 ▼選手会は選手とファンが「ワンチーム」になることを願う。スポーツの世界でも一般社会でも、一丸となることが課題解決の原動力となる。プロ野球界が成功事例を示すことで、さまざまな分野にプラスの効果を広げてほしい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年12月23日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《なるほドリ・12.19》:全国高校駅伝 出場校増えるの? 代表校が固定化の傾向、機会広げ男女各58校に=回答・皆川真仁

2024-12-19 02:00:40 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

《なるほドリ・12.19》:全国高校駅伝 出場校増えるの? 代表校が固定化の傾向、機会広げ男女各58校に=回答・皆川真仁

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《なるほドリ・12.19》:全国高校駅伝 出場校増えるの? 代表校が固定化の傾向、機会広げ男女各58校に=回答・皆川真仁

 なるほドリ 全国高校駅伝が22日に開催(かいさい)されるね。出場校が増えるって聞いたよ。

 記者 「都大路(みやこおおじ)」を駆(か)ける高校生たちの戦いは師走(しわす)の風物詩ですね。

 これまでは原則として都道府県代表の男女各47校でしたが、今大会から男女各58校に拡大されました。

女子は記念大会のため58校が出場した前回の全国高校駅伝=京都市内で2023年12月24日、滝川大貴撮影

女子は記念大会のため58校が出場した前回の全国高校駅伝=京都市内で2023年12月24日、滝川大貴撮影

 従来は5年に1度の記念大会などに限り、東北や近畿(きんき)など11地区代表にも出場権を与(あた)えていたため58校が出場した年もありましたが、今後は多い方に出場校数が固定されます。

 ■この記事は有料記事です。残り453文字(全文684文字)

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 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【なるほドリ】  2024年12月19日  02:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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《余録・12.16》:京都・三条大橋のたもとに…

2024-12-17 02:05:30 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

《余録・12.16》:京都・三条大橋のたもとに…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《余録・12.16》:京都・三条大橋のたもとに…

 京都・三条大橋のたもとに「駅伝の歴史ここに始まる」と記された碑がある。1917年、日本で最初の「東海道駅伝徒歩競走」のスタート地点となった場所だ

昨年の全国高校駅伝で、一斉にスタートする男子の選手たち=たけびしスタジアム京都で2023年12月24日、滝川大貴撮影

 ▲首都が東京に定められて半世紀となる「奠都(てんと)50周年記念大博覧会」の行事として行われた。旧東海道五十三次を舞台とする23区間、総距離516キロに及ぶ3日間のレースだった

 ▲東京・上野不忍池の博覧会正面玄関のゴールに飛び込んだ「関東」チームのアンカーは、NHKの大河ドラマ「いだてん」にも登場した金栗四三(かなくり・しそう)。その5年前に日本初のオリンピック選手として、ストックホルム五輪のマラソンに出場したが、無念の途中棄権に終わっていた

「日本マラソンの父」と呼ばれ、駅伝の発展にも貢献した金栗四三=熊本県玉名市提供

 ▲マラソンの過酷さを味わった金栗は「個人の練習だけではいくら頑張っても限界がある」と感じていた。だが、駅伝なら多くの選手が競い合いながら育つと考え、箱根駅伝の創設を発案した。箱根を予選会にして米大陸横断の駅伝も検討していたというから、熱意のほどが分かる

 ▲古来、日本には中央と地方を結ぶ幹線道路に「駅馬(えきば)」「伝馬(てんま)」と呼ばれる馬を備えた施設を置き、その間を往来する交通制度があった。冬の風物詩と呼ばれるほどのスポーツに発展した「駅伝」の名称の由来である

 ▲22日開催の全国高校駅伝では、出場校が従来の男女各47校から58校に増える。少子化の影響で予選の参加校が減りつつある中、都大路を走るチャンスを広げて競技の活性化を図るという。今年も若人がたすきをつなぎ、歴史もまた受け継がれていく。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【余録】  2024年12月16日  02:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説・12.10】:J1神戸の連覇/天皇杯との2冠たたえる

2024-12-10 06:00:50 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【社説・12.10】:J1神戸の連覇/天皇杯との2冠たたえる

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・12.10】:J1神戸の連覇/天皇杯との2冠たたえる

 サッカー・Jリーグ1部(J1)のヴィッセル神戸が、創設29年目でJ1の頂点をつかんだ昨季に続き、リーグ優勝を果たした。最終節まで3チームが首位を争う中、ホームのノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)での最終戦で湘南ベルマーレに3-0で快勝した。連覇はチーム初の快挙で史上6クラブ目である。神戸は先月、第104回天皇杯全日本選手権でも5大会ぶり2度目の優勝に輝いている。連覇との2冠という栄誉を心からたたえたい。

 神戸は、岡山県倉敷市を拠点とする川崎製鉄水島サッカー部を母体にして発足した。だが、初練習を予定していた1995年1月17日に阪神・淡路大震災に見舞われた。96年の日本フットボールリーグ2位でJリーグに昇格し、2度の2部降格などの苦難も乗り越えながら、震災被災地の人々と歩んできた。

 〈共に傷つき 共に立ち上がり これからもずっと 歩んでゆこう〉

 シャンソンの名曲として知られる「愛の讃歌(さんか)」の歌詞を書き換えて誕生した応援歌「神戸讃歌」を、サポーターと選手が大切に歌い続ける。震災から30年の節目を前に、最高の成果を市民に届け、輝かしい記録をチーム史に刻んだ意味は大きい。

 チームの初タイトルは、元スペイン代表アンドレス・イニエスタ選手を擁して2020年の元日に獲得した天皇杯だった。大迫勇也選手ら主力選手の多くは、神戸に加入した理由の一つにイニエスタ選手の存在を挙げている。同選手は昨年神戸を退団し、今年現役引退も表明したが、彼が神戸に残した多くの財産をサポーターは忘れないだろう。

 クラブの数が18から20に増えたJ1は今季、混戦が予想された。神戸では、昨季の優勝に貢献した元日本代表の大迫選手、武藤嘉紀選手、山口蛍選手、酒井高徳選手らが引き続き存在感を示した。そこに川崎フロンターレから移籍した宮代大聖選手ら若手が加わり、攻守にバランスの取れた戦いぶりを見せた。

 ただ、チームは選手の故障やアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)への参戦による過密日程などに悩まされた。首位との勝ち点差が最大8に広がるなど苦しい時期もあったが、11月に半年ぶりに首位に戻り、激戦を制した。

 22年6月からチームを引っ張る吉田孝行監督の存在も大きい。「競争と共存」を掲げ、自ら信じる戦術を選手に徹底させた指導力と采配がなければ、連覇はなし得なかった。

 大迫選手が「タイトルを取り続けるチームになりたい」と話すように「常勝神戸」は夢ではない。次はACLEを勝ち抜き、初めてとなるアジアの頂点を極めてほしい。

 元稿:神戸新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月10日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗・12.07】:1947年4月に東京であったサッカーの東西対抗戦。終了後、…

2024-12-08 07:27:40 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【筆洗・12.07】:1947年4月に東京であったサッカーの東西対抗戦。終了後、…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗・12.07】:1947年4月に東京であったサッカーの東西対抗戦。終了後、…

 1947年4月に東京であったサッカーの東西対抗戦。終了後、昭和天皇は皇太子(現上皇さま)とともに貴賓席からピッチに降りると整列した選手らに「本日は良い試合を見せてもらってありがとう。戦後日本の復興はスポーツ精神の振興によるもの多大と思う」と声を掛けられた

 ▼涙する選手も。スタンドで観戦した後のサッカー記者賀川浩さんはピッチに降り、米兵が警護するなか天皇を見送り「日本も良い国になった」と思ったという。試合は天皇杯下賜の契機となった

 ▼長く書き、国際サッカー連盟会長賞を2015年に贈られた賀川さんが99歳で旅立った。特攻を志願するも出撃前に終戦を迎えた。スポ...、残り 279/558 文字

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 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2024年12月07日  07:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【天風録・12.08】:キジの羽ばたき

2024-12-08 07:00:40 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【天風録・12.08】:キジの羽ばたき

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天風録・12.08】:キジの羽ばたき

  エンタメ界で岡山勢が熱い―。ことしの正月、本紙地方版で特集していた。特にお笑いに人気者が多い。M1グランプリ優勝のコンビ「ウエストランド」ら県出身者をテレビで見ない日はない。代表的なのは「千鳥」だろう

 ▲岡山県民になじみの鳥なら郷土の昔話桃太郎に登場する「キジ」も。千鳥に負けじと、サッカー界のキジが羽ばたいた。キジを意味するイタリア語ファジアーノをチーム名にしたJ2岡山だ。きのうJ1昇格を決めた

 ▲これまでに2度の昇格チャンスがあり、挑んだが、結果はけんもほろろ。その悔しさを胸に、きのう地元とサポーターが一体となって臨んだ。「全員で勝つ!」のスローガンを掲げ、チームカラーである雄キジの赤にスタジアムを染めた

 ▲サッカーのトップリーグで戦うチームが岡山に初めて誕生する。広島、兵庫の東西両県には、サッカーのほか野球のチームまであるだけに悲願だったはず。昨年は高校サッカーで日本一となり、競技熱も上がっていた▲サンフレッチェ広島とも対戦する来年のJ1が楽しみだ。ディフェンディングチャンピオンとして、広島には迎え撃ってもらいたいが、果たして。J1覇者はきょう決まる。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【天風録】  2024年12月08日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①・12.08】:コンサJ2降格 再建への戦略を明確に

2024-12-08 04:03:50 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【社説①・12.08】:コンサJ2降格 再建への戦略を明確に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・12.08】:コンサJ2降格 再建への戦略を明確に

 サッカーJ1の北海道コンサドーレ札幌が、9年ぶりにJ2へ降格することが決まった。2018年から指揮を執るペトロビッチ監督は今季で退任する。
 
 今季は開幕当初から苦戦が続いた。攻撃の疲労から終盤に失点する試合が多く第37節を終えて8勝10分けで19敗を喫した。
 残念な結果だがうつむいている時間はない。チーム編成から戦術に至るまで今季の戦いを検証し、早期のJ1復帰に向けて再建していかねばならない。
 監督は先制しても守りに入るのではなく、次の得点を狙う「超攻撃的サッカー」を標榜(ひょうぼう)した。当初は戦略が功を奏し、18年はクラブ史上最高の4位となるなど結果を出した。
 だが今季は昨季までチームをけん引した主力選手が移籍し、新加入の選手も十分機能しなかった。肝心の攻撃の要を欠き、理想にほど遠い試合が続いた。
 フロントは5月、監督を今季続投させるという異例の発表をした。チームの結束を図る狙いがあったが巻き返せなかった。
 戦力不足は経営事情の影響も大きい。運営会社コンサドーレ(札幌市)は24年1月期の累積赤字が25億円を超えた。資金面から主力選手の移籍を容認せざるを得なかったという。
 来季はさらに試練を迎える。J1でのプレーを希望する選手の流出が予想される。人気チームとの対戦が減り、ホームの大和ハウスプレミストドームでの集客に影響する恐れもある。
 経営基盤の脆弱(ぜいじゃく)さからチーム編成が思うに任せないという創設以来の構造的問題をどう解消すべきかが問われている。
 限られた資金の中で戦略を明確にして、それに沿った選手を確保せねばならない。サポーターに愛され、スポンサーに支持されるチームづくりが必要だ。
 Jリーグは昨季からクラブへの配分金のあり方を見直し、成績などに応じた傾斜配分を進めている。世界に通用するビッグクラブを生み出すのが狙いだ。
 だが上位が優遇され、一部のクラブの低迷の常態化も懸念される。23年度はJ1~3で7クラブが債務超過だ。格差が広がればリーグの魅力を損なう。
 Jリーグはサッカーの水準向上や普及を理念に掲げる。サッカー教室の開催など、地域密着で誰もがスポーツを楽しめる機会をつくり活性化した。全体の底上げがリーグの発展に欠かせぬことを忘れてはならない。
 コンサドーレは最終節のきょう、ホームで柏と対戦する。来季を占う重要な一戦だ。サポーターが希望を持てるよう、勝利への執念を見せてほしい。
 
 元稿:北海道新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月08日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【社説②・12.06】:デフリンピック 聴覚障害への理解を深めたい

2024-12-07 05:01:30 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【社説②・12.06】:デフリンピック 聴覚障害への理解を深めたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・12.06】:デフリンピック 聴覚障害への理解を深めたい

 障害の有無にかかわらず、誰もが安心してスポーツを楽しめる社会を実現することが大切だ。耳が聞こえない、聞こえにくい人たちへの理解を深める契機としたい。 

 来年11月に日本で開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」まで、残り1年を切った。70~80の国と地域から約3000人の選手が参加する予定で、12日間で東京を中心に陸上や球技など21競技が行われる。

 全日本ろうあ連盟が招致活動を展開し、東京五輪・パラリンピックの開催決定を追い風に、2022年に日本初開催が決まった。

 第1回の大会は100年前にパリで開かれ、パラリンピックより歴史が長い。日本開催を機に、官民挙げて、伝統ある大会を盛り上げたい。選手たちが実力を発揮できるよう、サポートすべきだ。

 競技の基本的なルールは五輪と同じで、陸上や水泳のスタートはランプで選手に知らせる。競技会場では、条件の公平を期すため補聴器などは使用できない。

 聴覚障害者の意思疎通に重要な手話は、国や地域によって異なる。そのため大会中は、選手同士の対話や交流に「共通語」とされる「国際手話」が用いられる。

 大会には日本のろう者がスタッフとして協力する予定で、すでに国際手話の講習を受けた。スムーズな意思疎通ができるよう、さらに技量を高めてほしい。

 今大会では、五輪のような選手村は設置されない。そのため多くの選手や関係者らが民間の施設に宿泊することになる。ホテルのフロントに、従業員の音声を文字化して表示する機器を設置するなど十分な配慮が求められる。

 日本は大会に1965年から参加している。2022年の前回ブラジル大会は、新型コロナウイルスの流行で、途中での辞退を余儀なくされたが、メダルの獲得総数は過去最多の30個だった。

 競泳男子の茨隆太郎選手は、400メートル個人メドレーなど「4冠」を獲得した。バレーボール女子も強豪として知られている。

 「音のない世界」で競技に集中する選手たちのひたむきな姿に、エールを送りたい。

 デフリンピックは、社会的な認知度が高いとは言えない。東京都が昨年、都民に実施した調査では、パラリンピックを知っていた人が93%だったのに対し、デフリンピックは15%にとどまった。

 認知度が上がれば、支援する企業も増えるはずだ。来年の大会を将来につなげたい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月06日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗・12.02】:財布を拾った江戸っ子が持ち主の元に届けてやる。正直な行いに…

2024-12-03 07:53:30 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【筆洗・12.02】:財布を拾った江戸っ子が持ち主の元に届けてやる。正直な行いに…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗・12.02】:財布を拾った江戸っ子が持ち主の元に届けてやる。正直な行いに…

 財布を拾った江戸っ子が持ち主の元に届けてやる。正直な行いに持ち主が感謝すると思いきやそうならない。落語の「三方一両損」である

 ▼持ち主も宵越しの金は持たない江戸っ子。いったん自分の身から離れた金はもはや自分のものではないから持って帰れと、受け取らない。口論からつかみ合いとなるが、南町奉行、大岡越前の知恵で丸く収める

 ▼男子のバスケットボール日本代表のもめ事を丸く収めるお奉行様はいらっしゃらぬか。トム・ホーバス監督を巡る日本バスケットボール協会と代表チームの大黒柱、八村塁選手との騒動を心配する

 ▼発端は八村選手でホーバス監督の手腕に疑問を示し、バスケットボー...、残り 279/558 文字

 ■「東京新聞デジタル」スタート この記事は会員限定です。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2024年12月02日  07:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【卓上四季・12.03】:ありがとう、ミシャ

2024-12-03 04:03:30 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【卓上四季・12.03】:ありがとう、ミシャ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季・12.03】:ありがとう、ミシャ

 ピッチ脇に立つ姿が絵になっている。両手を広げて大きな声を出す。豊かな表情から喜怒哀楽がはっきり分かる。サッカーJ1のコンサドーレを率いるミハイロ・ペトロビッチ監督。愛称はミシャである

 ▼東欧の旧ユーゴで生まれ、選手や指導者として長くサッカーとともに歩んできた。2006年に来日して以来、広島、浦和、札幌の3チームを渡り歩いた。J1で指揮した試合は歴代最多の593だ

 ▼最も重視するのは「攻撃」。相手に何点取られてもいいから、1点でも多く取り返そう。超攻撃的サッカーで観客を魅了する―。そうした哲学が土台にあった

 ▼それをコンサでも貫いた。選手たちが前を向き、ひたすらゴールを狙うスタイルはじつにすがすがしい。若手を含め、個性を上手に伸ばしてチームをまとめた

 ▼7季目の今季は苦難が続いた。主力が移籍したこともあり負けが込む。集中力や士気が弱まるチームをミシャは鼓舞した。「人生には良いときも悪いときもある。負けたときにこそ次へと向かおう」

 ▼多くの声援に後押しされたけれど、J2降格が決まった。札幌を離れることになった名将は言った。「監督として責任がある」「一緒に戦ってくれたみなさんには感謝しかない」。J1通算594試合目となる8日の最終戦はホームゲームだ。はなむけの勝利を贈りたい。

 元稿:北海道新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2024年12月03日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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《社説②・12.01》:デフリンピックまで1年 聴覚障害理解する契機に

2024-12-03 02:03:40 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

《社説②・12.01》:デフリンピックまで1年 聴覚障害理解する契機に

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《社説②・12.01》:デフリンピックまで1年 聴覚障害理解する契機に

 聴覚障害への理解を深め、耳の不自由な人が暮らしやすい社会を作る契機とすべきだ。

 聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」の東京開催まで1年を切った。1世紀の歴史を持つが、日本で開かれるのは初めてだ。

デフリンピックを手話で表しながら、大会をPRするデフサッカー日本代表の関係者ら=福島県楢葉町のJヴィレッジで2024年11月17日午後3時4分、柿沼秀行撮影

 大会名称は、耳が聞こえないことを意味する英語「デフ」とオリンピックを組み合わせたものだ。国際ろう者スポーツ委員会が主催し、夏季、冬季大会がそれぞれ原則4年に1度開催されている。 

 東京大会では、福島、静岡両県の会場も使いながら夏季の19競技を実施する。70~80カ国・地域から選手や役員を合わせて、約6000人が参加する。

 第1回大会は1924年にパリで開かれた。第二次世界大戦で負傷した兵士のリハビリを起源とするパラリンピックよりも長い伝統を誇る。 

 聴覚障害者は音声によるコミュニケーションが難しく、手話通訳などの助けを必要とすることも多い。このため、身体、視覚、知的障害を対象とするパラリンピックには参加してこなかった。

<picture><source srcset="https://cdn.mainichi.jp/vol1/2024/12/01/20241201k0000m040004000p/9.webp?1" type="image/webp" />東京デフリンピックに向けて、手話を学ぶ都庁職員ら=東京都新宿区で2024年7月10日午前10時55分、田原和宏撮影</picture>東京デフリンピックに向けて、手話を学ぶ都庁職員ら=東京都新宿区で2024年7月10日午前10時55分、田原和宏撮影

 競技のルールは健常者のスポーツとほぼ同じだが、障害に合わせた工夫も取り入れている。

 陸上や競泳のスタート時には、電子音ピストルと連動して発光するランプが用いられる。柔道の審判は選手の肩をたたいて「始め」や「待て」を知らせる。サッカーではレフェリー全員が旗を持ち、多方向から選手に判定を伝える。

 3年前の東京五輪・パラリンピックはコロナ下で大半が無観客となり、大会を間近に観戦できる機会が失われた。

 今回は現場で競技を観戦でき、3000人のボランティアが大会を支える。子どもが手話などに関心を持つ機会にもなるだろう。 

 だが、認知度はまだ低い。日本財団パラスポーツサポートセンターの調査によると、国内では、パラリンピックを「知っている」「見たり聞いたりしたことがある」と答えた人が97・9%に上ったが、デフリンピックは16・3%にとどまった。

 障害の種類や有無に関わらず、誰もがスポーツに親しめる。そうした共生社会の実現に向けて、大会への機運を高めていきたい。

 元稿:毎日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年12月01日  02:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②・11.27】:大谷選手MVP 苦境越えつかんだ栄光

2024-11-29 16:05:05 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【社説②・11.27:大谷選手MVP 苦境越えつかんだ栄光

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・11.27】:大谷選手MVP 苦境越えつかんだ栄光

 打って走って、躍動した一年にふさわしい栄誉だろう。

 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が、ナショナル・リーグの最優秀選手(MVP)に満票で選ばれた。 

 二つのリーグをまたぎ、2年連続3回目のMVP受賞で、守備につかない指名打者(DH)専任でプレーした選手の受賞は史上初めてである。大リーグの歴史で、誰もなしえなかった「50本塁打、50盗塁(50―50)」を達成した。

 初めて地区優勝してポストシーズンにも進出。7年前、米球界へ渡るときの夢だったワールドシリーズ制覇を果たした。併せて快挙を祝福したい。

 54本塁打、130打点で2年連続の本塁打王と初の打点王を獲得。打率3割1分、59盗塁はともにリーグ2位だ。選手として全盛期を迎えているのではないか。

 いずれも自己最高の素晴らしい成績だが、この1年は心身ともに大きな変化が重なった。

 昨秋、右肘靱帯(じんたい)を損傷し、2度目の修復手術を受けた。6年間所属したエンゼルスを離れ、名門ドジャースへ。世界のスポーツ界でも最高水準の10年7億ドル(1015億円)という契約は、話題を呼んだ。2月には結婚も公表した。

 しかし、開幕直後に違法賭博問題で元通訳が突然の解雇となった。信頼していた盟友の背信、捜査当局からの聴取など、動揺は大きかったに違いない。

 困難な状況にあっても、ひたむきに前を向いて野球に打ち込む姿は多くの人の心に響いた。

 今季の進化は、パワーだけでなくスピードも発揮した点だ。けがで投げられない分、打撃に専念し、走塁技術も磨いた。相手投手を研究し、ダッシュの練習を重ね、50―50達成につなげた。

 野球人口の減少を憂える大谷選手は、全国の小学校にグラブを寄贈し、京都、滋賀にも届いた。外に出て体を動かそうというメッセージに子どもらは目を輝かせた。

 日本のプロ野球界は、佐々木朗希投手をはじめ有力選手のメジャー挑戦が相次ぐ。一方、今季の12球団の入場者数は史上最多の2600万人を超え、各球団は球場の魅力を高める「ボールパーク化」を進める。大谷効果を生かし、野球人気の底上げを図りたい。

 来季は、日本で開幕戦があり、大谷選手の投打「二刀流」の復活が注目される。チームの連覇や最優秀投手の「サイ・ヤング賞」獲得への期待も高い。どこまで進化するのだろうか。

 元稿:京都新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月27日  16:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【金口木舌・11.25】:「支え合い」が生み出す強さ

2024-11-25 04:00:10 | 【スポーツ全般・屋内外の競技種目・オリ、パラ、デフリンピック・国民スポーツ大会】

【金口木舌・11.25】:「支え合い」が生み出す強さ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.25】:「支え合い」が生み出す強さ 

 スポーツの試合を見ていると、結果を残すチームに一つの共通点があることに気付く。思うようなプレーができない選手がいると、仲間がすぐに集まって言葉を交わす。互いに支え合いながら難局を突破しているようだ

 ▼高校野球の県1年生中央大会で準優勝した北中城は選手が団結して勝利を重ねた。大会に出た1年生部員はわずか10人。このうち2人は野球部以外からの「助っ人」だった。大会では県内屈指の強豪校を破って決勝まで進んだ

 ▼嶺井政彦監督は「投手を助けようとする結束力がチーム内にあった」と振り返る。奮闘する投手を孤立させず、選手全員で支えることで難敵に勝利する強さを得た。今後の成長が楽しみだ

 ▼私たちの身近な暮らしに重ね合わせてみる。学校や職場、家庭などでも互いの支え合いが求められることは言うまでもない。苦境にある人を孤立させずにサポートできれば強い社会を築ける

 ▼沖縄は古くから人々が強く結びつき、発展してきた。さまざまな困難に直面する今の時代にこそウチナーンチュの絆は力を発揮する。躍動する高校球児の姿が、大切なことに気付かせてくれた。

 元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】  2024年11月25日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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