たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

春の始まりの雨の日に思う

2014年03月01日 15時42分39秒 | 日記
いつの間にか梅の花が開き始めていました。
寒かったり、あったかだったりしながら季節は流れていますね。
昨日も緊張し続けて胃の痛みがとまらないまま、今までどおり仕事をし続けました。
意図的に仕事量を減らされているのでこれはかなりきついことですが、ここで屈するわけにはいきません。
今まで大手に理不尽に泣き寝入りさせられた人たちがたくさんいるのではないか。
その人たちの怒りや悔しさも背負ってふんばるのが私の今の役割だと思ってふんばっています。
どうなっていくのか、まだわからないので気が抜けません。
休日のこんな雨の日は気持ちが少し落ち着きます。



総合労働相談センターでもらった労働基準法のあらましから抜粋です。

「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準

(雇止めの予告)

第2条

 使用者は、有期労働契約(当該契約を3回以上更新し、又は雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している者に係るものに限り、あらかじめ当該契約を更新しない旨明示されているものを除く。次条第2項において同じ。)
を更新しないこととしようとする場合には、少なくとも当該契約の期間の満了する日の30日前までに、その予告をしなければならない。

(雇止めの理由の明示)

第3条

 前条の場合において、使用者は、労働者が更新しないこととする理由について証明書を請求したときは、遅滞なくこれを交付しなければならない。

 有期労働契約が更新されなかった場合において、使用者は労働者が更新しなかった理由について証明書を請求したときは、遅滞なくこれを交付しなければならない。

第4条

 使用者は、有期労働契約(当該契約を1回以上更新し、かつ、雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している者に係るものに限る。)を更新しようとする場合においては、当該契約の実態及び当該労働者の希望に応じて、契約期間をできる限り長くするよう努めなければならない。


 また、労働契約に関する基本的なルールを規定する「労働契約法」では、有期労働契約について、以下の3つのルールが設けられています。

Ⅰ 無期労働契約への転換

 有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。

Ⅱ「雇止め法理」の法定化 

 最高裁判例で確立した「雇止め法理」が、そのままの内容で法律に規定されました。一定の場合には、使用者による雇止めが認められないことになるルールです。

Ⅲ 不合理な労働条件の禁止

 有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止するルールです。

Ⅱ:平成24年8月10日施行
ⅠとⅢ:平成25年4月1日施行」


 このように法律が改正されていることを今回のことがあるまで全くわかっていませんでした。有期雇用契約には、間接雇用も含まれており、実態としてそこの職場に長く就労している場合には、実質そこの職場の労働者と法的にはみなされるそうです。
知ることは本当に大切。
法律によって行政の窓口が違っており、それぞれに足を運ばなければならないので大変ですが、窓口で心ある人たちと会えるとは思ってもいませんでした。
ここに行ってしまったら二度と職場に行くことはできないのではないか、そう腹をすえて訪れた窓口で、何時間も話をしました。
いろいろと教えてくれて、最後には涙まで流して、ここの窓口では限界がある、雇用を守ることはできないので雇用を守るためには自分で動くしかないと背中を押してくれました。

行政の窓口でこういう方と会えるとは全く思っていませんでした。
たぶん色々な事例を今までみてこられて、ご自身の苦い経験もあって、わたしの大変さを理解し、理不尽さに負けないよう励ましてもらえたのだと思います。
怒りを我慢して自分の中にためこまないようにーこんなアドバイスもしてくださいました。

別の窓口でお会いした方も、雇止めは大変なことですよ、と当事者の私より怒りをもって
、書類作成にのろのろあたふたとしている私を手伝ってくれました。こんなことは苦手できついです、と言ったらみんな苦手だよ、と言って足りないところをいろいろとフォローしてくれました。


悪い方向性ばかりでもないんですね。
どうなっていくのか不透明で不安ですが、短期間で色々なことがわかって、大きな収穫がありました。
日本、まだ大丈夫かな。

一部の人だけが利益を享受するような仕組みはもうたくさん。
ささやかでいい、助けあってみんなが幸せだと思えるような社会に少しずつでも変わっていってほしい。
そのために今私は泣き寝入りしません。



中野麻美著『労働ダンピングー雇用の多様化の果てに』(2006年発行、岩波新書より抜粋、3-4頁)


「1986年に施行された労働者派遣法は、職業安定法では違法とされた労働者供給事業の一部を、派遣元が雇用責任を全うし、派遣労働者の権利をきちんと保障することが可能な「労働者派遣」というスタイルとして合法化した。この労働スタイルは、労働者の派遣とその条件を取り決めた労働者派遣契約が、業者間の“商取引契約”であるのに派遣労働者の雇用や労働条件を実質的に決める機能があるところに特徴がある。それが、働き手には大きなリスクとなる半面、ユーザーである派遣先には、必要に応じて受け入れたり排除したりでき、また労働条件もダンピング出来るといった、”使い勝手のよさ”となる。この使い勝手のよさが、正社員の派遣労働者に入れ替えさせるインパクトを与える。そのため、労働者派遣は、市場原理が働いても派遣で働く労働者にあまり不利益にならないよう、また正規常用代替(安定的な雇用と賃金が保障された正規常用雇用が派遣労働者に置き換えられていくこと)を促進させないよう、労働者派遣を受け入れられる場合を厳しく制限し、派遣対象業務は政令で定める専門性の確立された業務などに限定した。ところが、この政令指定業務自体がその後次第に緩和されたことに加え、ついに1999年改正派遣法では政令指定業務以外の仕事でも原則自由に派遣できるようになった。こうして規制の箍(たが)が外されると、一気に労働者派遣への需要が高まり、請負や委託を偽装した違法派遣も拡大したが、それとともにダンピング競争が加速した。」


10年前に慶応義塾大学を卒業した際の卒業論文のタイトルは『女性の職業感と生活観に関する考察』というものでした。膨大な量の論文を私に書かせたのは、”怒り”だと指導していただいた先生が仰られました。もう少し先に論文を少しずつ書いていきたいと思っています。

日記も書きたいですが頁をあらためます。