たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

花組『Sante!!』(2)

2017年08月12日 16時14分02秒 | 宝塚
 8月5日(土)、15時30分からの貸切公演の思い出し。細かいところまで意味を理解できていないので大雑把な書き方になってしまいます。次に行くときはもう少しわかるかな。

 プロローグで男役さん5人がドレス姿で登場したあと、体が白い衣装
で全身を包み、花輪の髪飾りをつけた明日海りおさんの酒の神バッカスが登場。「ワインによってこの世界を満たしてやろう」と歌います。歌い終わり、暗転すると舞台上でそのまま白い衣装を脱いで髪飾りをご自身で外す様子が客席からみえました。頭にはヘアバンドをご自身でセット。それがまたいいですね。舞台に灯りがつくと鮮やかなゴールドと赤の衣装の明日海さんが登場。まるでシャンパンゴールドのように舞台上が一気に華やかになりました。衣装がみなさん、鮮やかなゴールドと赤でほんとにきらびやか。衣装のゴールドがシャンパンの泡のようにきらきらしているんですね。これぞ宝塚!っていう感じでした。明日海さんの『Sante!!』の掛け声と共に客席も一気に盛り上がります。客席はこれを待っていたっていう盛り上がり。組子のみなさんがグラス片手に客席に降りて、お客さんたちと乾杯、乾杯。わたしは二階席だったので、歌舞伎座の花道が二階席からはほとんどみえないのと同じにその様子をみることはできず蚊帳の外。一応開演前にグラス(といってもプラスチックにSanteの文字が貼ってあるだけですが・・・)を買いましたが、カード会社の貸切公演、必ずしも宝塚ファンというわけではなかったみたいで二階席はグラスを掲げて乾杯している人はほとんど見受けられず静かでした。わたしもグラスを出すの、なんだか気が引けてしまいました。奮発してもうワンランク高い席を申し込めばよかったなあ。でもね、こうしてまた宝塚劇場で、生オケで、生で舞台を楽しむことができただけでも十分すぎるぐらい。だからいいんです。

 あと印象に残っているのはどこかなあ。芹香斗亜さんがワインボトルを肩に担いで銀橋を歌いながら歩く姿がすごくかっこよかったです。愛称ききちゃん。宙組に組み替え。ずっとみてきたファンはさみしいでしょうね。ききちゃんの髪が鮮やかな金色だったのが印象的です。

ロケットの場面、真ん中で青い衣装の柚香光さんが一緒に最後までCanCanを踊っていたのもすごく楽しかったです。三番手の男役さんがラインダンスを踊るってほとんどないと思うので斬新な感じがしました。

 明日海さんが黒いドレスに、アップした髪で登場された場面がありました。プログラムによると濃厚なワインの女王シャトー・ミュザール。その時だけ歌声が高くって女性の声になっていたのはお見事。終盤近くに、明日海さんがイエス様のようなお姿で、戦いの場面を前にして、自分にはなにもできない、なにができるのかと問いかけるような内容の歌を歌われていた場面も印象的でした。プログラムによると祈りの神デュー・ド・ラ・ブリエール。苦悩するとき、明日海さんが眉間にしわを寄せながら歌う感じがいいですね。眉間にしわを寄せるの好きです。バレリーナような白い衣装の芹香斗亜さんと仙名さんが明日海さんに寄り添う感じもよかったです。プログラムによると吟遊詩人ムッシュ・ポエットと少女フィル・ダムール。

「赤い命の水 君にあげよう
 命熱くなり 夢みられるはず
 夢は糧となり 傷や孤独を癒してくれるだろう
 飲み干せ 命のワイン

 さあ 飲み干すのだ」

 藤井先生の歌は、歌詞があったかくって涙が出てしまいそうなところがあります。客席を飽きさせない展開の仕方もお見事。怒涛のように華やかな場面が次々と繰り出されてあっという間でした。フランス料理のフルコースの中で、明日海さんが肉の役をしているという場面がどこのことなのかわかっていなくって、今度みるときはわかるかしら。プログラムで復習と予習しなくちゃね。まあ理屈よりも楽しむことですけどね。

 『邪馬台国の風』はツィッターなどで読んだ評判ほど悪くないと思いました。明日海さん、コスチュームがよくお似合いで、棒を使う殺陣のシーンもほんとにかっこよくて素敵でした。キキちゃんの適役の人物像をもう少し書き込んでほしかったですが、古代は生活様式が当然今とは全く違っていたし、時間も四季の感覚も今とは違っていたわけで、こんなもんだったのかもしれない、今の私たちからみると実に物足りないぐらいのもんだったのかもしれないとも思いました。中国では三国志の頃を、創造でここまでつくりあげただけたいしたもんかも。場面転換と暗転が多すぎるのは閉口気味ですけどね、悪くないと思います。人物名が全部カタカナで人間関係があまり理解できませんでした。次にみるときはもう少しわかるかしら。

 まあとにかく宝塚は楽しいです。ちっそくしそうになっている心が美しく浄化されていくような心持ちがします。昨夜久しぶりに一路さんのサヨナラショーの映像をみました。20年ぐらい前擦り切れほど繰り返しみた映像。現在の一路さんを知っているし、退団後の舞台もいくつもみているのに、心があの頃にもどって一路さんかっこいいなと思いました。不思議です。20日が楽しみ。この楽しみがなかったら生き延びていけません。

 
劇場内。はなやか~。



劇場前にて。



日比谷シャンテのステージ衣装コレクション展。