たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

1994年雪組『二人だけの戦場』

2022年11月17日 13時29分26秒 | 宝塚
(日本青年館公演プログラムより)

「1993年のクリスマス・イヴは稽古場にいました。帰ってテレビをつけるとたいした番組はやっていない。みんなこの日にテレビなんか見ないのでしょうね。友達と遊んだり、デートをしたり、家族とクリスマス・ケーキ。思えば私の場合ずうっと平和で楽しいクリスマスを過ごしてきました。しかし、世の中にはいろんな状況があるもので、中には銃弾の飛び交うクリスマスもあるでしょう。その中で聞く”メリー・クリスマス”はどんな言葉でしょう。もし人を好きになったりプレゼントを貰ったりすればどんな思いがするでしょう。

 今回の話はそんな我々とは違った状況に生きる男と女の物語です。立ち上がりの頃、まだいくつかのストーリーが浮かんだり消えたりしていたその頃、この話は一番可能性がなかった。正月早々暗いし重いし、変にテーマ性を持ちすぎるかも知れないし、宝塚でこんなことやるかよってな訳で。

 しかし、結局こうなったのは、やはり自分の気持ちの中で一番引っかかりがあったからです。ニュースで見れば必ず出てくる内戦や国家の崩壊といった言葉、そこに生きる人々は何を見て何を思うか。

 幸せになりたいのに時間がなさすぎたり障害があったり、けれど望みを捨てない。そんな人達のいじらしさみたいなものを精一杯描きたいと思います。

    1993年12月24日 正塚晴彦」


 振り返るとバブルが崩壊し、それでもまだ日本は先進国だという幻想を多くの人が抱いていたであろう1994年に上演されました。たぶんヅカオタでこんなことを考えているのはわたしだけだと思いますが、コロナ騒動の終わりがみえない2022年の今、一見平和にみえる日本は実質戦争状態。過剰なコロナ対策により滅亡していこうとしています。まさかのマスクで国が亡くなるかもしれないのに国と国民、どちらも過剰なコロナ対策をやめることができなくなっています。気骨ある正塚作品は今を生きるわたしたちに何を問いかけているだろうかと考えます。
 

 

 

 

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