あかない日記

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台湾紀行(24) 2・28事件

2013-09-24 | 台湾紀行

 

                         埔里の西部 「烏牛欄谷」には眉渓と南港渓が流れている。

 

  「埔里」での昼食を終えて ツアーバスは一路
  台南に向かう途中 大きなモニュメントをみる。

   そのときは 何のモニュメントかは分からなかったが。 

   この碑の台座には
 「南投懸ニニ八事件鳥牛欄 戦役紀念碑」とある。


   この事件は 戦後台湾の最大の悲劇と言われ
   1947年2月27日 台北市で “ヤミタバコ” を販売していた
   本省人(台湾人)の女性に対し 取締役人の外省人(在台中国人)が
   暴行を加える事件が起きた。

   これが発端となって 翌2月28日には本省人による市庁舎への
   抗議デモが行われた。

   しかし、憲兵隊がこれに発砲 抗争はたちまち台湾全土に
   広がることとなった。

   本省人は 多くの地域で一時優勢な時期もあったが
  蒋介石率いる国民党政府は大陸から援軍を派遣し
  武力により これを徹底的に鎮圧した。
 

   この事件により 多くの知識人や一般市民も含め
  1万人以上が命を落としたとされる。
 

  そして、この事件をきっかけに
 1987年までの40年間 ”戒厳令”が敷かれ 

  事件の存在は 長らく公式には 秘密とされてきたが
 戒厳令の終了と1995年には 遺族への補償を行うための
  基金会が発足したことにより 一応の終結をみている。


 この事件にまつわる モニメントが台北市を初め各地にあるが
 今回のツアーでは 訪れる予定にはない。 

  しかし この事件の根は深く 
  本来「同胞」であるはずの中国人(国民党)の支配は
 本省人と外省人とに分けられる結果となってしまった。
 この国の三民主義の一つ 「民主」には 辛い過去がある。

 

 

 


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