昨日取り上げられた曲の中で、
バルトークには完全終止がまったくなく、
スクリャービンにはちょびっとしか完全終止がなく、
そしてモツソナKV332は完全終止祭り。
←弾いていてわくわくするソナタです
そもそも完全終止とは何かというと、チャン(V)、チャン(Ⅰ)(お辞儀和音)と、まったくもって終わった感じしかしないやつのことです。
これが調性の機能の基本中の基本、この「完全終止」が出てくると、あ、何調だったな、てのがものすごくハッキリします。
バルトークのアレグロバルバロは、譜面づらだけみれば、シャープやフラットなしの楽譜で始まっているので、じゃあハ長調(か、イ短調)なのかというとそうともいえず、調性は確立していないし、和声もよくわからないという感じ。それに比べるとスクリャービンはしっかり調性の機能を活用して曲を書いています(古典的)。
モーツァルトは…
わかりやすくヘ長調で始まって、いきなり11小節目でドッファ♪と終わってしまいます。後に何もいらないような完璧な終わり方。
さらに19小節目からはトリプル完全終止。いやそこまで念押ししなくても
(2小節目にちらっとミbが出てきて紛らわしかったので、いやヘ長調ですよ、ヘ長調ですってば、といいたかったのかも)
というかここで完璧終わっちゃっていいのか? という感じですがここからくるくると違う雰囲気のメロディーに変わっていき、いくつもいくつも…それで第二主題はどれ?
と、突然artomr先生に振られたのですが、第二? 第二主題って何? といいますと、ソナタの提示部には通常、二つの主題が出てくるもので(教科書的には)、ところがこの曲だとたくさん出てくるんで、これはソナタの典型例ではない。とはいえ、二つの主題とはいえなくてもおおまかに二つの部分に分けるということはできる。
じゃあ、と「この文章を段落に分けなさい」みたいな要領で分けたら…「ミ、ミ、ミ、ソーファレ…」のところ?
…いきなり当てられちゃった、話の腰を折るなよって感じのartomr先生でしたが(笑)
ほんと、ここはヘ長調からみてちゃんと属調(ハ長調)に到達している。何が「ちゃんと」かというと、典型的なソナタ形式では第二主題は主調に対して属調(か、平行調)に行くことが多いので。
でもここまでのいきさつは「ちゃんと」どころでなく、なんかユニゾンの音しかなかったから読みかえてこの調にも行けちゃうよね、みたいな人を食った感じの転調を重ねて突然ここへ来た。(二短調っぽい→ハ短調っぽい→ハ長調)
主題が多いのでとりとめなくなりそうなところ、完全終止するところとしないところをうまく使って上手にまとめている。
けっこう目まぐるしいんだけど、完全終止を頼りに調をきちんと追って行けば、ソナタの形式が見えてくる。
主調→属調→(転調部)→主調→(下属調)→主調
というわけで、素直な感じ(に聞こえる)モツソナを選んだわりに、ちっともソナタの典型例ではなかったけれども
「題材としてはちょうどよかった」とartomr先生。
このモツソナは、誰かのレッスンではなくて、ティータイムにミニレクチャーをしてもらうという趣向。
とてもおもしろかった。
artomr先生は働きっぱなしになるんだけどね
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バルトークには完全終止がまったくなく、
スクリャービンにはちょびっとしか完全終止がなく、
そしてモツソナKV332は完全終止祭り。
←弾いていてわくわくするソナタです
そもそも完全終止とは何かというと、チャン(V)、チャン(Ⅰ)(お辞儀和音)と、まったくもって終わった感じしかしないやつのことです。
これが調性の機能の基本中の基本、この「完全終止」が出てくると、あ、何調だったな、てのがものすごくハッキリします。
バルトークのアレグロバルバロは、譜面づらだけみれば、シャープやフラットなしの楽譜で始まっているので、じゃあハ長調(か、イ短調)なのかというとそうともいえず、調性は確立していないし、和声もよくわからないという感じ。それに比べるとスクリャービンはしっかり調性の機能を活用して曲を書いています(古典的)。
モーツァルトは…
わかりやすくヘ長調で始まって、いきなり11小節目でドッファ♪と終わってしまいます。後に何もいらないような完璧な終わり方。
さらに19小節目からはトリプル完全終止。いやそこまで念押ししなくても
(2小節目にちらっとミbが出てきて紛らわしかったので、いやヘ長調ですよ、ヘ長調ですってば、といいたかったのかも)
というかここで完璧終わっちゃっていいのか? という感じですがここからくるくると違う雰囲気のメロディーに変わっていき、いくつもいくつも…それで第二主題はどれ?
と、突然artomr先生に振られたのですが、第二? 第二主題って何? といいますと、ソナタの提示部には通常、二つの主題が出てくるもので(教科書的には)、ところがこの曲だとたくさん出てくるんで、これはソナタの典型例ではない。とはいえ、二つの主題とはいえなくてもおおまかに二つの部分に分けるということはできる。
じゃあ、と「この文章を段落に分けなさい」みたいな要領で分けたら…「ミ、ミ、ミ、ソーファレ…」のところ?
…いきなり当てられちゃった、話の腰を折るなよって感じのartomr先生でしたが(笑)
ほんと、ここはヘ長調からみてちゃんと属調(ハ長調)に到達している。何が「ちゃんと」かというと、典型的なソナタ形式では第二主題は主調に対して属調(か、平行調)に行くことが多いので。
でもここまでのいきさつは「ちゃんと」どころでなく、なんかユニゾンの音しかなかったから読みかえてこの調にも行けちゃうよね、みたいな人を食った感じの転調を重ねて突然ここへ来た。(二短調っぽい→ハ短調っぽい→ハ長調)
主題が多いのでとりとめなくなりそうなところ、完全終止するところとしないところをうまく使って上手にまとめている。
けっこう目まぐるしいんだけど、完全終止を頼りに調をきちんと追って行けば、ソナタの形式が見えてくる。
主調→属調→(転調部)→主調→(下属調)→主調
というわけで、素直な感じ(に聞こえる)モツソナを選んだわりに、ちっともソナタの典型例ではなかったけれども
「題材としてはちょうどよかった」とartomr先生。
このモツソナは、誰かのレッスンではなくて、ティータイムにミニレクチャーをしてもらうという趣向。
とてもおもしろかった。
artomr先生は働きっぱなしになるんだけどね
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