コロナ前に描かれて、コロナ後にブレイクした(たぶん)漫画で「リウーを待ちながら」というのがあります。
←今年の年越しあたりはどんなかな、とふと思う
「リウー」というのはかのカミュの「ペスト」に出てくるお医者さんの名前だということですが…いやー私、「ペスト」読んだのが昔すぎて(中学生くらい?)まったく何も記憶にないんですけどね。
で、「リウーを待ちながら」というのは日本のある地方都市が致死的感染症の流行に飲み込まれる話で、およそ感染症に関連して起こりそうな事柄がかなり漏れなく詰め込まれています。
マスク、防護服、ゾーニング
濃厚接触者
隔離、脱走、差別、偏見
マスコミ、マスゴミ
薬、変異、人工呼吸器(が足りなくなったり)
免疫
などなど
私がなぜ珍しくネタバレ的なことに踏み込まずに記事を書こうとしているかというと、この記事を読んだ人のうち何人かが実際に読んでみることを期待しているからです。
これ、漫画としての出来がとてもいいんですよ。ストーリーの説得力、おもしろさ、さりげないひとコマに描かれていた伏線も丁寧に回収しつつ三巻できっちり終わるまとまりの良さとか、なかなかないレベルだと思います。
主人公の女医さんもいいキャラクター(愛想なし美人)なのですが、病院の清掃や雑用をしているカルロスというおじさんがすごいいい味を出してるんですよ。全体が暗い話ですけど、それが物語として破綻しないでなんとかエンターテインメントとして成立しているのはこのおっさんにかかってます。
それで今起こっているあれこれのことをからめて思いを馳せながら、引き込まれて一気に読んじゃいます。
現状(現実)と違うところは、この話は肺ペストです、コロナではなくて。なので、人工呼吸器を必要とする病院風景とかはなんか似てますけど、大きな違いがあります…抗生剤が効くんです。ところがその抗生剤が効かなくなるところからが更なる恐怖というわけです。
そして、死亡率が違います。感染から発症も早いです。抗生剤が効かなくなってからはほぼ致死的なのでそれはそれは怖い感染症ですが、でも現在の新型コロナに比べると比較的確実な隔離が可能になるようでもあります。
この漫画には、何もスーパーヒーローとか秘密兵器とか、決め手となるほどの強力なカードは出てこないんですが、そして何万人も亡くなってしまうのですが、それでもできることを地道にやって、やり続けて、という話になっています。
何か対策として思いつくことがあったら、それで解決とはいかないにしても、やってみる、少しでも時間を稼ぐ、病気に対抗する、まぁ人間ができることなんてそれくらいなのだけれど、その先に希望がある。
100%の安心安全とか、完全解決とか、そういう「終わり」が見えないことはやってもしょうがない、というのではなくて、常に「ベター」なことをするということです。時には裏目に出ることもあったりするけれど「もう後悔はしたくない」とまた起き上がって「ベター」を積み重ねていくんです。
そういう「希望」が描かれた漫画だと思います。現実はこれからどうなっていくのでしょうか。オリンピックをやる、さらにそこに観客を入れるというのは少なくとも感染症に対して「ベター」な方向を目指すのとは違うわけで、もしもこの現実が後に小説化されたら「なんでここでっ!!」とツッコミが入るかもしれません。
------- 今日の録音:
休日の寄り道曲
モシュコフスキー/20の小練習曲第20番
----- 練習記録(6/11~6/20)
0.5 / 4: スカルラッティ/ソナタK.466
0.5 / 6: スカルラッティ/ソナタK.449
1 / 6: リスト/愛の夢第三番
0 / 6: アルカン/バルカローレ
1.5 / 10: モーツァルト/ピアノソナタK.282 … 二楽章
-----------------------
4.5/ 8: ショパン/舟歌 … 後半ゆっくり練習
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「リウー」というのはかのカミュの「ペスト」に出てくるお医者さんの名前だということですが…いやー私、「ペスト」読んだのが昔すぎて(中学生くらい?)まったく何も記憶にないんですけどね。
で、「リウーを待ちながら」というのは日本のある地方都市が致死的感染症の流行に飲み込まれる話で、およそ感染症に関連して起こりそうな事柄がかなり漏れなく詰め込まれています。
マスク、防護服、ゾーニング
濃厚接触者
隔離、脱走、差別、偏見
マスコミ、マスゴミ
薬、変異、人工呼吸器(が足りなくなったり)
免疫
などなど
私がなぜ珍しくネタバレ的なことに踏み込まずに記事を書こうとしているかというと、この記事を読んだ人のうち何人かが実際に読んでみることを期待しているからです。
これ、漫画としての出来がとてもいいんですよ。ストーリーの説得力、おもしろさ、さりげないひとコマに描かれていた伏線も丁寧に回収しつつ三巻できっちり終わるまとまりの良さとか、なかなかないレベルだと思います。
主人公の女医さんもいいキャラクター(愛想なし美人)なのですが、病院の清掃や雑用をしているカルロスというおじさんがすごいいい味を出してるんですよ。全体が暗い話ですけど、それが物語として破綻しないでなんとかエンターテインメントとして成立しているのはこのおっさんにかかってます。
それで今起こっているあれこれのことをからめて思いを馳せながら、引き込まれて一気に読んじゃいます。
現状(現実)と違うところは、この話は肺ペストです、コロナではなくて。なので、人工呼吸器を必要とする病院風景とかはなんか似てますけど、大きな違いがあります…抗生剤が効くんです。ところがその抗生剤が効かなくなるところからが更なる恐怖というわけです。
そして、死亡率が違います。感染から発症も早いです。抗生剤が効かなくなってからはほぼ致死的なのでそれはそれは怖い感染症ですが、でも現在の新型コロナに比べると比較的確実な隔離が可能になるようでもあります。
この漫画には、何もスーパーヒーローとか秘密兵器とか、決め手となるほどの強力なカードは出てこないんですが、そして何万人も亡くなってしまうのですが、それでもできることを地道にやって、やり続けて、という話になっています。
何か対策として思いつくことがあったら、それで解決とはいかないにしても、やってみる、少しでも時間を稼ぐ、病気に対抗する、まぁ人間ができることなんてそれくらいなのだけれど、その先に希望がある。
100%の安心安全とか、完全解決とか、そういう「終わり」が見えないことはやってもしょうがない、というのではなくて、常に「ベター」なことをするということです。時には裏目に出ることもあったりするけれど「もう後悔はしたくない」とまた起き上がって「ベター」を積み重ねていくんです。
そういう「希望」が描かれた漫画だと思います。現実はこれからどうなっていくのでしょうか。オリンピックをやる、さらにそこに観客を入れるというのは少なくとも感染症に対して「ベター」な方向を目指すのとは違うわけで、もしもこの現実が後に小説化されたら「なんでここでっ!!」とツッコミが入るかもしれません。
------- 今日の録音:
休日の寄り道曲
モシュコフスキー/20の小練習曲第20番
----- 練習記録(6/11~6/20)
0.5 / 4: スカルラッティ/ソナタK.466
0.5 / 6: スカルラッティ/ソナタK.449
1 / 6: リスト/愛の夢第三番
0 / 6: アルカン/バルカローレ
1.5 / 10: モーツァルト/ピアノソナタK.282 … 二楽章
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4.5/ 8: ショパン/舟歌 … 後半ゆっくり練習
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