カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

作品その67・3人目の彼女

2018-10-30 21:18:48 | 見習い錬金術師の作品
たかあきは『金剛石』と『まがい火鼠の毛皮』を材料に『輝き渡る幽霊の素』を錬成しました。用途は薬用です。

 それで、結局師匠の学友二人というのは一体僕にとってどんな存在なのですかと思い切って訊ねた僕に、師匠は普段と変わらぬ態度で知らんと言い切った。更にあの二人は僕の両親ですかと突っ込んでもやはり知らんとしか言わないので、彼女が師匠の初恋の相手ですねと迫ると、いや、彼女は3人目だと答えが返ってきた。
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骨董品に関する物語・三日月型のブローチ

2018-10-30 20:16:59 | 突発お題

 月光精錬の素材集めは月の光が強い満月前後に行われるのが普通だ。しかし奴は何故か三日月、それも上弦の月でしか素材集めを行わず、当然ながら単位取得も危ぶまれる程だったが、期限ぎりぎりで提出された三日月ならではの華奢な光だけを使って作られた繊細なフォルムのブローチは、教官を含む誰もが息を呑むほどに美しかった。
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