去年の暮れ頃、無性にアキラが読みたくなった。
多分、2020年がオリンピックの年だったからだと思う。
でも、2020年にオリンピックは開かれず、翌年の2021年に延期になった。
それで、お正月に来る息子に、持って来てと頼んだ。
持ち重りのする本は、圧倒的な手書きの迫力で、大友さんの世界に引き込まれる。
今は、漫画もコンピューターで書く漫画家さんも多くなったと聞くが。
オートバイでの疾走は、風を感じ、ゴチャゴチャと爆発で崩れる建造物は、音まで聞こえてきそうな絵の力を感ずる。
大友さんの原画展に行った時、アキラの真っ赤な大きなオートバイが展示してあった。そして、そこに跨って写真を撮っていいと言うので、私もアキラになった(?)つもりで、オートバイに跨って写真を撮ってもらった。
私と同じように世間も、やっぱりアキラが気になるのか、テレビでアニメの「AKIRA」が放送された。
そして今日は、新聞に「AKIRAが描いた未来」として特集が載っていた。
金田が仲間とバイクを乗り回していた2019年。
現実の2019年は、翌年にオリンピックを控えて、その準備に盛り上がっていた。
まさか、オリンピックが開かれず、延期になるとは誰も思ってもみなかった。
そして、延期された今年も、オリンピックの開始が危ぶまれている。
コロナもどうなるか分からない。
でも、「AKIRA」も「鬼滅の刃」も、たとえ漫画だとしても、ラストに若者が元気に前を向いて生きて行く事に救いを感じる。
現実のこの世でも、私は若者が明るい未来を作ってくれることを信じている。
さて、アキラの続きを読もうかな。