都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

日本聖書神学校・宣教師館(メイヤー館)

2011-01-23 | 新宿区  
旧目白福音教会宣教師館(日本聖書神学校宣教師館)(メイヤー館)
所在地:新宿区下落合 3-14
建設年:1912(明治45)
構造・階数:木2
設計 :W.M.ヴォーリズ
備考 :2006.9 解体。千葉県東金市へ移築。
Photo 2006.1.15(本記事内の写真全て)

 目白通りから少し南側に入った場所にあった洋館。数年前に解体され千葉県内に移築されたという。上写真は建物北東側からの様子。木の陰に北東側の暖炉の煙突が見えている。

西南側から

 南京下見板張りの木造2階建て洋館。明るい緑色の下見板と、壁面にある煉瓦の煙突が印象的だった。といっても、私がこの建物をまじまじと眺めたのはこの一回だけ。確か、この訪問と前後して、解体・移築が明らかになったような記憶がある。

 木造2階だが、屋根上にはドーマー窓が付いている(写真1枚目)。また妻側2F上部には高窓らしきものも見える(下写真)。屋根裏部屋があったか、部分的に天井が高い吹き抜けになっていたのかもしれない。

西側から。西北側と南側の暖炉の煙突が見えている。

 西北の妻側にある煙突は途中からやや細くなって白色。煙突は3箇所にあったようだ。

 しかしちょっと不思議だったのは、その敷地に対する配置。前面道路はほぼ南北なのだが、建物は約45°斜めを向いていた。後から建てられた他の建物は、全体の敷地形状に合わせて、壁面が東西南北それぞれをおよそ向いているのだが、この建物だけ敷地に対して斜め向きだった。神学校の校地中央を広場のように考え、建物をそちらに向けようとしたためだろうか。

煙突の煉瓦はイギリス積み。

 撮影時には下見板のペンキも剥げたりしていたが、建設から約80年間、比較的よくメンテナンスがされてきたようだ。

北東側の玄関

 神学校の校地内に建てられた宣教師のための住宅だからか、玄関も校地の中央側を向いている。ただ玄関は比較的こぢんまりとしていて、扉も両開きではなく一枚の片開き。建物全体は木と煉瓦だったが、玄関先にだけ様式的な石柱?が建てられていたのが不思議でおもしろい。玄関扉とその両側の小窓だけはこげ茶で、落ち着いた感じだった。

南西角の入口

 勝手口だろうか。こちらは両開きで大きく開く。建物内に入ったことなどは当然ないが、後から写真を見ると、内部が当初どの様に使われていたのか、興味がわいてくる。

 設計者などの詳細は明らかではなかったが、小道さんの調査によって、W.M.ヴォーリズの設計だったことが、移築後の2009年になって判明。下記「喫茶店で瞑想して、銭湯で元気になる」や「Chinchiko Papalog」には、発見の経緯や、移築後の様子、内観などがレポートされている。

喫茶店で瞑想して、銭湯で元気になる
        > ヴォーリズ発見 メーヤー館に会いに行く
Chinchiko Papalog > メーヤー館はW.M.ヴォーリズの仕事だ。
           さようなら、メーヤー館。
           ヴォーリズのメーヤー館を拝見する。
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日本聖書神学校
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Tokyo Lost Architecture
#失われた建物 新宿区  #学校  #W.M.ヴォーリズ  #移築保存 
コメント (3)
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