日本平ホテル(Nippondaira Hotel)
所在地:静岡市清水区馬走1500 Google Map
開業年:1964年
階数 :4F
解体年:2011年
Photo 2011.2.22(この記事内全て)
日本平の頂上近くにあるホテル。日本平観光ホテルとして1964年(昭和39)に開業。その後、1979年(昭和54)に静岡カントリーグループの日本平ホテルとなって営業を続けていた。
しかし建物が老朽化したため、2011年4月中旬で営業をいったん終了し、既存建物を解体し、新築することになった。現在、新しい建物を建設中で、再開は2012年秋の予定だという。
前庭側から
建物は大半が3階建てで、一部が4階。富士山と清水の街を望む北東側を向き、ラウンジやレストランも北東側が大きく開けている。観光ホテルなので、客室からの眺望が重視された設計。富士山の側には芝生の緩斜面が広がる。40年ほど前のモダニズム系デザインの建物なので、外観は素っ気ない。
静岡で生まれ育ったのに、一度も行ったことがなかったので、建て替えられる前に行ってみた。といっても泊まるわけじゃなくて、ラウンジにお茶しに行っただけなんだけど・・・。
1F・玄関ロビー付近
2階への折れ曲がった階段がなかなかいい感じ。庭園がドラマのロケ地になった関係で、ロビーの片隅にはキムタクの写真パネルが。
1F・コーヒーラウンジ
インテリアは多少改装が加えられていたのではないかと思うが、休業間近だったためか、ややぱっとしない感じではあった。ただこのコーヒーラウンジからの眺望は素晴らしく、それを体験できただけでも結構楽しめた。
1F・コーヒーラウンジからの眺望(Clickでフルサイズ画像が開きます。)
正面には富士山、手前は清水の市街地、やや右手は清水港。駿河湾越しに愛鷹山、箱根、伊豆の山々も一望の下に納めることができる。ラウンジから眺めるだけでなく、前庭に出て散策しながら風景を楽しむこともできる。
庭園からの眺望
TBSのドラマ「華麗なる一族」(2007年)で一族の邸宅の庭として映っていたのはこの庭だそうだ。番組内では遠景が一部CG加工され、製鉄所が書き込まれたりしていたが、基本的にはこの景色で、オンエア後、この景色を見に来るお客さんも増えたという。確かに絶景。春先の穏やかな日で、途中からやや靄が掛かったようになってきたが、ほぼ雲一つない景色はやはり素晴らしい。
ホテルの建物は建て替えられるが、庭園の方は恐らく再開後も以前に近い様子ではないだろうか。来年秋にホテル再開したら、是非いちど訪れて頂けたらと思う。
日本平ホテルHP
Wikipedia > 有度丘陵
Site Y.M. 建築・都市徘徊 > 静岡の建築
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