安全寺坂上にて
所在地:港区三田4丁目 Google Map
Photo 2013.1.18
都心の一角にエアポケット状に残された風景。
住宅内部の環境は知らない。耐震とか耐火面でも危ういだろうということは分かる。
でもつい、絵柄としては良いなぁと思ってしまう。
残って欲しいと思うのは、この風景が都心ではもはや希少になりつつあるからか。コンクリートや鉄骨のビルばかりになってしまった街なかに、大きな木と木造一戸建てが残っているのを見て、天の邪鬼的な発想で、少数派に頑張って欲しくなってしまうからか。
安全寺坂に至る道
Photo 2013.1.18
人によっては、お、ここは開発の余地アリ、と考えたりするのかもしれない。老朽化したビルを建て替えたり、上のような木造家屋を建て替えるのは仕方ないが、もう少し公共的な空間を広く取れないものかと私などは思う。
総合設計や地区計画で大きなビルを建てれば、公開空地ができるという人もいるが、これは容積率の緩和が前提なので、当然、そこで働いたり住んだりする人も増えているわけで、恐らく一人あたりの広場面積は却って狭くなるのではないだろうか。そう考えると、開発をすればするほど、人は増えて狭苦しくなる。
少し前に大学の高層化は不可避という話をしているので、矛盾しまくりなわけだが、本当の気持ちとしては東京はもう開発して欲しくない。開発して欲しいところは他にもあるだろうから、これ以上高密度にするのはやめて、他の都市を開発する方が良いのではないかな。
東日本大震災の際に帰宅難民が多数出て、当時はその受け皿が必要だなどと言われていたが、最近はやはり景気の話が中心で、敷地を見るとビルを建てる話が出てくる。プチバブルの再来を期待しているのか、広場とか空地の確保の話は下火なような気がする。
なんとなくつまんない時代にまたなってきたな~。
#古い建物 港区 #階段・坂 港区