クウェート大使館
所在地:港区三田4-13 Google Map
建設年:1970(昭和45)年
構造 :SRC
階数 :7F・B2F
設計 :丹下健三
Photo 2013.1.18
メタボリズム的発想・・・だったのかな。ただ、新陳代謝とか増殖のイメージの単なる実体化とはちょっと違って、アンバランスさが印象的な積み木のようで、抽象立体幾何学的な造形がおもしろく、そこに空中庭園も付加されてる感じ。
昔は特になんとも思わなかったのだが、今になってみると、意外に魅力的に見える。
この建物、あちこちにテラスなどもあって結構ゆったりとした造りだ。似たような雰囲気を持つものとして、神宮前のGYREなども思い浮かぶが、こちらの方が遙かに昔の建物で、また軽快。
最近の建物は許容容積一杯に建てて、斜線他の法律に縛られて、ということで、超合法建築などという言い方もあるくらい、法律や条例で形が決まってきているところがある。
こういう建物を見ると、昔の方が自由だったのかなぁ、最近は自由度が減っちゃってるのかなと思う。容積ボーナスを貰ってギリギリ一杯建ててるオフィスビルなどを見るにつけ、建物の姿形としての選択肢は減ってしまっているのだろうかとか、よほどの条件が揃わないとボリューム造形的なチャレンジはしにくい時代なのかもしれないな、などと考えてしまう。
またそれとは別に、モダニズム、後期モダニズム、ポストモダンなどという流れを経て、近年のIT系全盛の時代、ハードなフォルムの追求などというのは、古典的な感じに思われてるのかなとも、ちらっと思った。そうは言っても、最近はコンピューターを駆使してとんでもないフォルムや空間を持った建物も出てきてるから、建築デザインが溶けちゃってるとか、不可視化してるというのとはまた違うのだろうな。
ところで、この方向からだと電柱がじゃまだ。これがなければもっとよく見えるのに。
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