風貴堂
所在地:文京区根津2-12
建設年:?
構造・階数:木造・2F
改築年:2001年に道路側の一部を撤去
Photo 1994.11.26
根津駅そばの不忍通り沿いに建っていた漆器店。現在も一部分は残されており、後方のはん亭と一体化された別棟になっている。
南側半分が大型の入母屋屋根の2階建てで、後方の木造3階建てのはん亭と共に印象的な一角をなしていたが、今、同じ姿を見ることはできない。
Photo 2012.9.2
前面の不忍通りが拡幅され、歩道が広げられたため、そのまま建物を存続させることはできなかったようだ。しかしその際、全てを壊して建て替えるということはせず、拡幅事業に引っ掛かった前面部分だけを壊して後方は残し、道路との間に柵状の物を建てて、新しいデザインのように見せている。
写真左端のビルは、道路拡幅前の上写真の頃からあるが、あらかじめ後退させて建てられていた。従って上写真左端のビルの壁面あたりまでがカットされた部分ということになる。
いつも見ている「ぼくの近代建築コレクション」には、「不忍通りの拡幅で店舗部分の前面が削られたのは2001年のことという。」と書かれている。
道路拡幅などによって解体されてしまう建物は多いが、利用法を替えながら部分的にでも残すという工夫がされたのはおもしろい。似たようなマンションやオフィスになってしまうことが多い中、他の場面でも参考にしてほしい事例。
2022.8.25追記
戦後版(1953年)の火災保険特殊地図では、この建物は「会津木工」と記されている。
はん亭/根津2丁目 - ぼくの近代建築コレクション
Tokyo Lost Architecture
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