都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

道玄坂のギャンブレル屋根建築

2019-02-08 | 渋谷区  
道玄坂のギャンブレル屋根建築
所在地:渋谷区道玄坂 2-10
構造・階数:木・3F
備考 :2014(平成26)に解体
Photo 1991.9.5

 道玄坂の中程に建っている木造3階建ての洋風建物群。6軒の建物のようにも見えるが、右側4軒は2軒ずつが組になっており、左の2軒と合わせて、4棟の建物だったようだ。左側の2棟はギャンブレル屋根がファサードにもそのまま現れている。
 ケヤキ並木の下で、坂に沿って少しずつ高さを変えながら階段状に並んでいる姿が美しい。


 Photo 1997.6.12

 真中の建物は少々解りにくいが、どうもギャンブレル屋根ではない模様。右側の建物も同様で、共に木造3階と見て良い。


 Photo 2008.1.22

 2004年に訪れたら、ほとんどの店が閉店していて建物にはネットが掛けられていた。2005年末の時点ではまだ取り壊されてはいなかったが、この建物の左側と裏側は駐車場であり、建物が閉鎖されている状況などをみると、そう遠くない時期に再開発等で取り壊されるのではないかと推察される。(2008年10月時点では残存)

 この建物群が建てられたのは恐らく昭和初期ではないだろうか。その当時、木造3Fは基本的に不可だったはずだが、これらはおそらく木造2F建て屋根裏付、という設定で建てられたものだろう。しかし実際は、ほぼ3階建ての街並みが出来上がった。この建物群は、道玄坂の道幅、歩道の幅、ケヤキの大きさ、坂の傾斜の具合などと非常に良いバランスをとっている。そして渋谷、道玄坂という場所で、美しい街並み景観を創り出していたのではないかと思う。このまま失われるとしたらとても惜しい風景である。


 Photo 2011.11.20

 2014年12月に、道玄坂の昔の様子を伝えていた一連の建物が遂に壊されたとの情報があった。私自身は実際に確認していないが、情報はどうやら確実な模様。

2017.8.4

2015.2.14 追記
 YOMIURI ONLINE内の記事に、この記事を一部引用して頂きました。

大人が似合う道玄坂(前編) : 新おとな総研 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 また、棟数を3棟と間違っていたようなので、4棟に修正しました。

Tokyo Lost Architecture
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