都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

銀座松坂屋

2022-03-15 | 中央区  
松坂屋銀座店
所在地:中央区 銀座6-10
構造/階数:RC/7+R1+B1F
建設年:1924(大正13)
解体年:2013(平成25)
備考 :2013.6.30 閉店
Photo 1992.3.8

 関東大震災後の1924(大正13)年に建てられたのは、北側の約3分の1の部分だったようだ。「松坂屋銀座店の歴史」を見ると、当初はクラシックなビルでコーナー部に塔屋があったことが分かる。また、解説文には、黒光生命保険(現 第一生命)からのビル賃貸申し入れを機に出店を具体化させ、建設工事を進めたとある。当初は黒光ビルという名だったという話もあるが、この説明からすると、最初から百貨店として賃貸する予定でビルを建てたようだ。

 戦災で大半が焼失したが、戦後の1952(昭和27)年に全館が完成。更に1964(昭和39)年にA.レーモンドの設計で、旧館部分を建て替えるなどの増改築を行ったという。また、1996(平成8)年にも外装を改修している。

 上写真は1996年の外装改修以前のもの。この頃までは、屋上に同社のマークを戴くシンボルタワーがあった。


 1963(昭和38)年の銀座通り

 2枚目写真は知人から頂戴した写真で、銀座通りを走るバス車内から撮影したもの。左側が松坂屋、右側には小松ストアーやヨシノヤ靴店の看板も見える。上にも記したように、この頃、松坂屋は増改築を行っていて足場や工事囲いで囲まれていた。


 Photo 1993.11.21

 北側コーナー分の3階から上と袖看板は、1996年の改装でも変わらなかったようで、最後の頃の様子とあまり違わない。階段室の灯りは白熱灯だったようで、ネガフィルムの色温度特性の関係もあり、オレンジ色に写っている。


 Photo 2005.6.12

 1996年までは網が掛かったような外観で、ややもっさりした印象だったが、改装でコントラストがはっきりしたグリッド模様になり、少し新しめのモダンな雰囲気になった。またこの時期以降、北側コーナー部分がGUCCIやFOREVER 21など人気ブランドの路面店になった。このため全体の統一感はやや失われることになった。


 Photo 2013.7.2

 松坂屋閉店直後の頃の全景。GINZA SIXは中央通り東側の2ブロックを使って建てられたので、写真手前の2棟も解体された。


 北側階段室 Photo 2009.1.18

 2000年代に照明が電球型蛍光灯に変えられたようで、階段室はクールな印象になった。冬場などはやや冷たい感じで、これが良かったのかどうかはわからない。


 Photo 2009.1.18

 上から見ると窓越しに銀座の街を歩く人や車が見えるのがよかった。


 店舗裏(東側)の通り Photo 2013.7.2

 こちらは搬入口などになっており、やや雑然とした様子。GINZA SIXを造る際、この区道は廃道にされ、同所には車輌用通路がビルを貫通する形で造られた。


 Photo 2013.7.2

 別館とのあいだには渡り廊下があった。


 Photo 2013.7.2

 こちらは従業員用の入口だったのだろうか。

松坂屋銀座店 - Wikipedia
松坂屋銀座店の歴史
銀座松坂屋/銀座6丁目 - ぼくの近代建築コレクション

Tokyo Lost Architecture  
銀座松坂屋:都市徘徊blog - 2019.7.30
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