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東京堂
所在地:川越市 仲町1
構造・階数:木・2
建設年代:昭和30年代以前?
解体年 :2009〜11(平成21〜23)
Photo 2009.7.19
蔵造りの町並みで有名な川越。東京堂がある大正浪漫夢通りは、重要伝統的建造物群保存地区になっているそのエリアよりも川越駅に近い場所にある。昭和30年代から平成の初期はアーケード商店街だったが、1995年にアーケードを撤去し、沿道建物の街並みを活かした商店街づくりが行われている。
東京堂はこの通りの北端近くにあった洋風看板建築の紳士呉服店。シャッターには既製紳士服とあるが、軒にはTAILORとも書かれており仕立てもしていたようだ。1階はシャッターになっていて普通の店だったが、2階の壁がアールヌーヴォー風にデザインされていて目立つ建物だった。
この建物についてはネット上にも情報がほとんどなく、建設年代は分からない。『日本近代建築総覧』にも記載されていない。
下記の「大正浪漫夢通り」公式ページに掲載されている昭和30年代の写真に「東京堂」の袖看板が写り込んでいるので、東京堂じたいは少なくともその頃から存在していたようだ。ただ建物本体は写っていないので同じファサードデザインだったかどうかは不明。
Photo 2006.11.3
アーチ型の窓があったり窓枠が木製だったりするので、新しく作られたファサードではないようだ。やはりそれなりに古い建物だったのではないだろうか。『日本近代建築総覧』に記載がないのは調査時にアーケードがあって分からなかったからかもしれない。
アーケードがあった時代は通りから見えなくなってしまっていたが、アーケードを撤去した際に化粧直しをしたのかもしれない。妙にきれいなファサードだったのであまり古く見えず、古く見えるように新しく作られたもののように見えてしまう建物だった。
Google ストリートビューで確認したところでは2011年には既に更地になっている。このため川越の建築を紹介する最近の書籍にも紹介されていない。
川越大正浪漫夢通り公式ホームページ
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