火曜日に神保町へ行ったら、ある建物が解体されて既に更地になっていた。

神保町ビル
所在地:千代田区神田神保町3-3
階数 :3F+RF
建設年代:戦前
解体年:2006(平成18)秋
Photo 1992.7.31
今まで建物名さえ知らなかったのだが、住宅地図には神保町ビルと記載されていた。所在地のまんまの名前だ。1階はカバン屋、物産店、2階から上の用途は不明。RC3階+屋階増築ではないかと思うが、もしかすると木造3階+屋階だったのかもしれない。

Photo 2001.4.2
神保町の靖国通り沿いには、以前は2〜3階建ての看板建築系の洋風建物が建ち並び、1980年代頃まではまとまり感のある街並みを見せていた。しかしバブル期の頃から建て替えが進み、大通りである靖国通り沿いには8〜10階建て程度のビルが建ち並ぶようになってきている。2001年の写真では、左側は奥まったプレハブ2階に建て替わり、右側は6階以上ある中高層建物になっている。壁面位置や軒高、ヴォリュームが異なる建物が建ち並ぶ状態になり、まとまり感のある街並みは次第に崩れてきた。全てが8〜10階建てになって再びまとまり感が生まれる時は来るのだろうか。

Photo 1992.7.31 Click 600*400
軒先に装飾が付き、また3階の窓には窓台、庇が付く。装飾のためか比較的目立っており、最近でも街並みの中でキーポイントになる存在だったので、あっという間に失われてしまったのは残念。
2023.12.22追記
戦前の1935(昭和10)年の火災保険特殊地図に「神保町ビル」として既に記載されているので、この建物は昭和初期頃に建てられたものだったようだ。
ぼくの近代建築コレクション > 神保町ビル/神保町3丁目
Tokyo Lost Architecture #失われた建物 千代田区
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます