ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

漱石にとっての絵画

2013年06月12日 | 芸術


『絵で読み解く夏目漱石』(NHK教育)を視聴した。
NHKはこのような良い番組もある。
私は美術にはくわしくないが、漱石というと明治の文豪、小説よりもエッセイが好きで愛読してきた。
漱石は小説・エッセイ以外にも、漢詩を書き、山水画もたしなむ。
この番組を見て、漱石の美術への愛情や深い洞察を感じた。

漱石は音楽はあまり関わっていないようだ。
エッセイの中にベートーヴェンを聴いたことは書いてあったが、当時のライヴァルとされた森鴎外のように
ワーグナーのオペラ、楽劇を全編観賞し、口ずさみ、作曲家としてのワーグナーとオペラ脚本家としての文学の天才ワーグナーに
はまり、ヨーロッパで医学研修を終えて帰国の船の中で、白人がインド人その他有色人種を顎で使う様子を見て、祖国日本を案じたこと、
などを短編で読んでいて、また鴎外が翻訳したアンデルセンの『即興詩人』でソプラノ歌手アヌンチャータの栄光とその美声の凋落・・・
まだ小学生だったが(もちろん少年少女文庫だった)鴎外を身近に感じたものだった。

鴎外を音楽から近付き、漱石は・・・ただ難しく、その生きかたもあまり音楽と関係なくて、ただ「賢人」としてエッセイを読むだけだったが。

今回の美術からの漱石は、音楽から入る鴎外とは似たような入りやすさであった。

NHKの番組案内を検索した。

絵で読み解く夏目漱石

出演者:古田亮さん(東京芸術大学准教授)
小説朗読:國村隼さん(俳優)

夏目漱石ほど小説の中に絵のイメージを取り込んだ作家はいない。
古今東西の有名無名の絵が、ある時は小道具や舞台回しとして、ある時は小説の重要な鍵として登場する。
西洋絵画では、ダ・ヴィンチの「モナリザ」をはじめ、イギリス19世紀の巨匠・ターナーやミレイ。
日本画では、江戸時代の奇想画家、伊藤若冲や琳派の巨匠・酒井抱一など。 漱石は生涯にわたり絵のとりこだった。
孤独な少年の頃、漱石は蔵の中でびょうぶや掛け軸を見て長い時間を過ごした。
留学時代の慰めはロンドンの美術館を巡り西欧画を見ることだった。
そして、胃潰瘍に冒された晩年は、みずから筆をとり山水画を描き続けた。
番組では、多くの絵画が登場し、絵を描き上げるまでが一つの筋になっていることから“絵画小説”と言われる、『三四郎』と『草枕』を中心に、漱石作品の重要なイメージ源となった絵画を紹介。絵から漱石作品を読み解いていく。


また再放送が有るかも知れません・・・。


番組とは別に東京芸術大学美術館でこのような催しがあるのでご紹介します。
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2013/soseki/soseki_ja.htm



コメント (6)
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 橋下氏、わずかな知識で日本の伝統文化を侮辱するな、怒りを感じる。

2012年10月31日 | 芸術


橋下徹‏@t_ishin

文楽界と劇団四季の、メンバーの在り方、組織形態、マネジメント方法などなど比較しながら、何がどう違うのか、採り入れられるところはないのか、しっかり勉強しなければならない。古典は守りつつ、それでも文楽を活用した演出がここまで成功している理由を探る。大きなヒントだ。


10月28日橋下徹‏@t_ishin

文楽振興のための最大にして最高のヒントが、この劇団四季「ライオンキング」にあるように感じた。なぜ劇団四季がここまで成功したのか。そのマネジメントを含めて、文楽界はしっかりと学ばなければならない。伝統文化とミュージカルは違うと言う言い訳は言えない。


☆ 以上が橋下氏の最新ツイッターの内容である。見て驚いた。

伝統文化をこのように考える人とは話はできない。
もし「たち日」(「石原新党」となったが)が橋下「維新」と連携するなら、私は自分なりの考えがある。
『文楽界はしっかりと学ばなければならない』って、学ばなければならないのは橋下氏である。
この人は文化に対する愛情や尊敬の念がない。

石原都知事は作家である。これについてはどう思われるか。
また、今の「劇団四季」はキャストが日本人ではないのをご存知か。
以前もお知らせしたように、日本語のセリフもおぼつかない中国・韓国人俳優である。
どこの国の出身であっても芸そのものがすぐれ、セリフも観客を酔わせるものならそこまではいわない。
実態がどうであるか・・・。

オペラもミラノのスカラをはじめ、世界主要オペラハウスでは、各国の歌手が歌っているが、歌詞などすべて完璧でなければ話にならない。
外国人だからいいかげんで許されるというのではない。むしろ外国人に厳しいほどである。

劇団四季の「ライオンキング」と「文楽」とは、全く別物だ。
伝統文化は「保護」しなければならない。
そしてそれに学ぶ謙虚さ、日本の伝統を尊ぶ意識がないと話にならない。
それはクラシックの音楽もそうだ。

ここまで「文楽」を貶める必要があるのか、
私は「文楽」が橋下氏にはもったいないと思う。
『猫に小判』とはこのことだ。

もちろん橋下氏をはじめ「維新」は支持しない。

バカバカしいからこれ以上は書けない。

石原氏が橋下氏を評価し連携を強く希望しているようだから、申し訳ないけれどそういうのと関わりたくないので、失礼する。



★ これからは以前のエントリーからの再掲を含む。
ソースhttp://blog.shadowcity.jp/my/2012/10/by-9.html#more

劇団四季って、総勢700人もいるらしい。人件費節約のためなのか、最近では韓国人を多く起用していて、「セリフが訛ってて聞き取れない」と不評で、動員数が減少しているらしい。つうか、もともとアメリカ製のコンテンツをやってるだけで、日本の伝統もへったくれもない、ここから有名になった人というのも、菅原文太とあいざき進也くらいしかいないので、お話にもならない、「ウチは補助金貰ってない」と大威張りなんだが、出演者が韓国人ばかりでは補助金なんか出ませんねw その劇団四季に「文楽は学べ」とハシゲが発言して、ネットは騒然です。これまた、お里が知れるというお話でした。

劇団四季海外出身者

愛沢えりや(チェ・ウンヘ) 安芸雅史 秋夢子 胡曉爽【曉爽子】 伊藤志保
入江航平 江畑晶慧 (イ・ジョンヘ) 大空卓鵬 大森瑞樹 金森勝(キム・スンラ) 金子信弛 金久烈(キム・グヨル) 金本和起 神永東吾(チョン・ドンヨン) 川野翔 クリスティン・ゼンダー 黒川輝(アン・ジョンファン) 黒木ますみ(イー・スンミン) 孔大愚 真田司(キム・ヒョンミン) 朱涛 千堂百慧 龍澤虎太郎 高木美果(チェ・ウンシル) 高城将一 諸英希 西珠美 西門宇翔 橋元聖地(チェ・ソンジュ) 羽田三美 廣瀬聖人(ファン・ソンヒョン) 韓盛治 ハンドコ・アクアリオ 桧山憲(ユ・ホンチョル) 福島武臣 宝生慧(オ・ボヘ) 孫田智恵 松永隆志 三雲肇(ジョ・サンウン) 光川愛(カン・ミンジュ) 柳木優(ユ・スングク) 李涛 劉昌明(ユ・チャンミン) レベッカ・バレッド 王?x5803;(クン) 朴慶弥

在日に乗っとられた劇団四季 「ライオンキング」 主催:劇団四季/フジサンケイグループ 特別後援:JR東日本

ラフィキ=金原 美喜、鄭 雅美、茜 りな、光川 愛(韓国)
ムファサ=平山 信二(韓国)
ザズ=布施 陽由(韓国)
スカー=金森 勝(在日)
シェンジ=孫田 智恵(韓国)
バンザイ=本城 裕二(韓国)
エド=韓 盛治(在日)
ティモン=黒川 輝(韓国)
プンバァ=福島 武臣(韓国)
シンバ=三雲 肇(韓国)
ナラ=江畑 晶慧、谷原志音、愛沢 えりや(韓国)
ソウル公演の条件として韓国人の入団を認めさせられたらしい。
2 :名無しさん@花束いっぱい。:2012/10/11(木) 10:44:19.50 ID:EatyK5zT
ソウル公演の条件として韓国人の入団を認めさせられる

当然日本語がカタコトだから韓国人が出演する回は人気が無くなる

韓国人と分からないように全員に日本風の芸名を与える(その後キャストの発表自体を取りやめる)

どれがハズレ回か分からないので常連が来なくなる

新規の客もカタコト韓国人の演技に失望して二度と来なくなる

劇団四季終了

【拡散希望】

酷いことになってるのは日本のミュージカル界。
劇団四季がわざわざソウルでオーディションして日本に連れてきた韓国人に日本語を特訓し、日本人の名前をつけて
何十人も舞台に立たせている。
ライオンキング、ウィキッド、アイーダ、サウンド・オブ・ミュージックは主役をやらせている。
ちなみに、今後始まるアイーダの主役は在日の朴慶弥こと雅原慶。

劇団四季だけじゃない。100周年を迎えたばかりの日本で最も由緒ある帝国劇場でも主役は韓国人になる。
来年上演する「レ・ミゼラブル」の主役ジャン・バルジャン役はキム・ジュンヒョンという韓国人。
山口祐一郎とのダブルキャストとはいえ、なぜわざわざ韓国人が日本語で帝劇の舞台に立つ?
侵食されている日本のミュージカル界。

劇団四季 韓国人俳優 データベース
http://koreanactorshiki.syanari.com (再掲です)

コメント (2)
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文楽の魅力に迫る! ~ 心強いさらりんさまのコメントに感動、全文UPしました。

2012年07月03日 | 芸術
文楽の魅力に迫る!


橋下大阪市長の「文楽」に対する扱いがあまりにも異常で、あのドナルド・キーン氏も「蛮行だ!」と批判されている。
今日はわが「円卓」のさらりんさまから、さすが、という心強いコメントがあり、その全文を掲載、みなさまにぜひ読んで頂きたいとその全文を掲載することにした。
その文中に出てくる作曲家、黛敏郎の「文楽」、これはチェロで演奏されるが、これも是非お聴き頂きたくUPした。

Mayuzumi- Bunraku


ベッラさま こんにちは。

今朝は黛敏郎の「文楽」を聴いております。
チェロ一本から生み出される音が、
見事に義太夫の節回しや三味線のバチ捌きを表現しており、
文楽の舞台へと誘われる気持ちになります。

黛敏郎はフランスからの帰国の折、
下水道に落ちているマロニエにさえ
フランスの伝統が転がっていると言ったと言いますが、
豊饒な文化とはそういうことなのではないかと思います。

文楽は大阪で生まれ大阪で育ち愛されてきました。
豊饒な上方文化の大きな魅力のひとつです。
もう二度と観に行かないと橋下は宣言しているようですが、
大阪の市長たるもの文楽の魅力を語れ!と思います。
歌舞伎もそうですが文楽も能も、
古典芸能と言われるものは下調べが大切ですし、
何度も観ることでその芝居の深さや魅力に感動するのだと思います。

自分の分からないものはいらないという姿勢が見えて、
この人は本当に権威と権力を勘違いしていると感じます。

ふと文化の語源とされるラテン語の「colere」を思い出しました。
今は英語の「culture」となり
知性を磨き精神を鍛錬するという意味に使われますが、
「colere」には「天と地を耕す」の他に、
「守る」「敬う」という意味もあったそうで、
文化芸術から遠い市長さんだとつくづく思います。


さらりんさま、貴重なお話をありがとうございました。

colereはラテン語だったのですね、イタリア語では「尊敬」なのです。
橋下は伝統文化を理解できない、しようとしない、人間的に狭いように思えます。
わからないならわからないでもいいのですが、それを侮蔑し、補助金を出さない、自分で稼げ、なんて、文楽はいつも満員とききます。すべておカネ、お金では買えない貴重な文化もあります。
伊藤博文が岡倉天心に「古美術を保護してほしい」と頼まれ、ゴミのように捨てられようとしていた「弥勒菩薩像」など、今や人々の心や目を癒し、楽しませ、感動させることができます。

私はオペラの演技では「人形浄瑠璃」を観るようにN先生に教えられたことがあります。
リアルなテレビ画面のようなものでなく、大変深い芸術と美しさを象徴的に感じることができます。
また、黛敏郎氏の音楽から限りない日本への愛と尊敬を感じます。畏れをも感じます。
心の底に日本人であることの誇りも、その音楽の中に強く感じます。
このような伝統芸術には尊敬をもって接し、また下調べなど勉強もして鑑賞すればもっと味わいを得ることができます。
「3分でできるインスタント」しか認めない、吉本の笑いがあればそれでいい、なんて市長は哀れです。(ベッラ)
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独軍軍楽隊による軍艦行進曲 Performance by German Army Japanese Nevy march Warship

2012年05月03日 | 芸術
独軍軍楽隊による軍艦行進曲 Performance by German Army Japanese Nevy march Warship


連休の音楽第2弾!

「軍艦」行進曲は海外では「世界三大マーチ」のひとつとして、高い評価を得ているが、戦後の日本ではパチンコのBGMになってしまった。

これはドイツの軍楽隊によって演奏されたものだが、曲はパチンコのBGMで流されているようなせっかちな速さではなく、ゆったりとして優雅でもある。

作曲者の瀬戸田藤吉は、世界的に有名な作曲家であり、音楽教育も熱心で多くの作曲家や指揮者を育てた。


 
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Horowitz - Chopin Polonaise op. 53~「芸術家の戦いシリーズ・・・ショパン」

2012年03月23日 | 芸術
Horowitz - Chopin Polonaise op. 53


巨匠ホロヴィッツがホワイトハウスにて演奏したショパンのエチュード「英雄」、
録音は古いが最高の名演である。
言葉もなく、ただ、その音楽に耳を傾けるだけである。

偶然ネットで面白い質問を見つけ、大笑いした。
その内容というのは
「ホロヴィッツのショパンの作品の演奏を何曲か聴いたのですが、全然よくありません。音の処理も乱雑だし、力任せに弾いているところが何箇所か。そんなに才能のある人なんでしょうか。ショパンコンクールの近年の入賞者に比べれば、ほぼ予選落ちのレベルだと思うのですが 」

あはははは、もう可笑しくてたまらない、ホロヴィッツが予選落ち、そうかも知れませんね、コンクールではね、
でも、ホロヴィッツのピアノは激しく魂をゆさぶってくるのです。とりこになってしまいます。
他にも素敵なピアニストが数多くいますが、私自身はホロヴィッツの魅力というか、あるときはためいきのような、
そしてある時はたたみかけるような・・・言葉って空しいですね、うまく伝えられないのです。

ショパンが生きた時代、ポーランドが分割され、亡国となりますが、祖国の舞踊のリズムであるポロネーズをベースに、やがて再興するポーランドを想い、作曲されたといわれています。
「英雄」というのはショパン自身がつけたタイトルではなく、この曲を愛した人がそう感じて「英雄」と呼んだといいます。
ショパンはパリに亡命しましたが、祖国ポーランドを心から愛していたのです。
そのようなショパンの曲は、世界中の人々に愛され、またポーランド国民は祖国の再興を目指したのです。(ベッラ)
コメント (1)
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