「日本」が好き、家族が好き、そしてかけがえのない両親が大好き。
日本料理が「世界遺産」になった、美味しい母の味を想う時、強く暖かい家族をいとおしむ。
キャロライン・ケネディ大使がツイッターで和歌山の伝統的な「イルカ漁」を非難した時だった。
さらりんさまから素晴らしいコメントを頂いた。ご紹介します。
私が里帰りでお産したとき、
亡母がよく『塩クジラのお味噌汁』を作ってくれました.
良く母乳が出ると言う言い伝えがあります。
祖母も母のために拵えてくれたのだと思います。
吹雪く中、私と娘のために母は、
何処まで塩クジラを買いに行ったのかと、
ふと思うことがあります。
恵比寿様は鯨だったとも言われます。
大切な食料だった鯨は『勇魚』とも言われ、
海からやってくる寄り神様として敬ってきました。
金子みすゞさんの『鯨法会』で詠われているように、
鯨への日本人の向き合い方は、
各地に残る塚や鯨基に示されていると思います。
『業尽有情 雖放不生 故宿人天 同証仏果』
母鯨と共に鯨としての命は終えてしまった子鯨よ、
海に返したいと思うが生きては行けぬだろう。
人の念仏で功徳を受けて欲しい。
『道祖神の招きにあひて 取るもの手につかず』
道祖神は手向いの神でもあります。
芭蕉の句を引用するなら
日本の文化をもっと学ぶべきでしょう。
付け焼刃の知識では大使の職務は国家間の火種になります。 (さらりんさまのコメントより転載)
☆ さらりんさまの文は美しい日本が描かれている。
吹雪の中を寒いのも忘れ、愛する娘のために、そして生まれてまもない孫娘のためも
喜びにあふれていそいそと外を急がれるおかあさま、
大切に育てた娘のために、栄養のある塩クジラを求めて・・・
その場面がまぶたに浮かぶようです。
あふれるような強くて美しい愛情、
そして暖かい栄養豊かなお料理の味と香りと共におかあさまの愛情を「心の写真」のように刻み込まれたさらりんさま、
塩クジラもそしてお野菜も吟味して整えられた、それは無償の愛。
そして日本人は食材を無駄なく使い切って料理する。
もうすでにこの世にいらっしゃらないおかあさまのお姿は
心に強く切なく焼き付き、その優しい思いをさらりんさまは、お嬢さまに向けられ、
伝えられていく日本の婦人の美しい魂。
私はこの文章を拝見して・・・言葉もなかった、ただ嬉しく悲しく、そして尊く・・・。
・・・クジラ汁
食材を成仏させてこそ料理人~道場六三郎
食材の本性を見抜いて使い切る人が捨てるところもうまいんだ
去年は食品偽装の問題が世間を騒がせたよね。もちろんお客にウソをつくのはいかんけど、捨てるのがすべて正しいとは思わない。本来「もったいない」の精神は日本人の美徳だよ。本当に大切なのは、食材を生かし切ることなんだ。上手に使い切るには、食材を知って本性を見抜かなきゃいけない。例えば、大根の葉に近い部分は甘味があるし、土の中で苦労している先の方は辛みが強いでしょ。大根一本でもそれぞれの場所に宿った命を生かす料理があるんだよ。人が捨ててしまうようなところでも、使い方ひとつでおいしい料理を生み出せる。食材をちゃんと成仏させてやる。生かし切ってこそ真の料理人なんだ。
そしてこの歌は私が幼いころ、母がきれいなソプラノで歌ってくれた思い出の曲・・・。
ことりのうた
だってかわいいお孫さんに恵まれ、
母子ともに健康に、とうれしくてお身体の具合のことも
吹っ飛び、吹雪の中を笑顔で出掛けられたとお察しします。
おかあさまも、またそのおかあさまにそうして可愛がられ、
娘への愛情をより大きく心弾ませて、きっとお慶びに
なったことでしょうし、今もきっと見守っていらっしゃる。
世の中でかけがえのないわが子や孫を
いとおしく大切に思っていらっしゃる、
お身体の具合のことも、その時はきっと喜びが勝って
いたのでしょう。母の愛は永遠で広大、それだけに
それが伝わり、しっかりと焼き付いていて、
今も鮮明に思われるのでしょう。
くじら餅、お知らせ頂いたサイトで拝見しました。
幸を願って作られたお菓子なのですね。
美味しいお茶を用意して、由緒ある銘菓をご家族で
味わい、その場は朗らかな笑いに包まれる・・・。
いいな、和菓子は必ずいろんないわれがあって、
幸を願うもの、おせち料理もそうですが、
日本の伝統の香しさ、愛情を感じます。
私こそお礼を申し上げなければなりません。
私も、母がやさしく歌ってくれた童謡を思い出したの
ですもの。その声の優しさは、愛情のこもった優しさ
でした。ステージで歌うものではなくて。
私は「ピチクリピ」というところ、母が笑って歌ったのを
想います。それは限りない愛情だった・・。
素敵なエントリーにコメントを使って頂きまして、
感動しています。
私が娘を授かった頃、
母は体調が優れなかったことが多く、
その身体で…と思うと切なく申し訳ない思いになります。
こうして母の手料理のことを書いて下さり、
母へ何よりの手向けになるような気がしています。
本当に有り難うございます。
鯨つながりで思い出した話です。
東北地方には「くじらもち」と呼ばれるお菓子があります。
もち米とうるち米を合わせたものに、
黒砂糖や白砂糖、くるみなどを混ぜ蒸したもので、
素朴で懐かしい味わいです。
地方によって「鯨餅」「久持良餅」「久慈持餅」など、
様々な書き方をするようです。
「久しく持つ良い餅」と言う説もある一方、
当時は表面が黒く下が白いお餅だった形が
鯨の切り身に似ていたためではないかという説もあるようです。
京都の和菓子だったものが、
北前船で東北地方に伝わったとされます。
山形県の新庄市にある『たかはし』さんというお菓子屋さんの店主の方は、
内陸にある新庄にとって鯨肉は貴重な蛋白源だったことを書いておられます。
http://www.kasho-takahashi.com/kujira/