★ これは素晴らしい会だった。
グアムに眠る日本軍英霊と当時アメリカに軽く扱われたチャモロ人の犠牲者を共同の慰霊を続けるお話で、双方の大変大きな「魂の救済」を聴くような思いがした。
またアメリカの基地がグアムに移行するなど、グアムにとってさまざまな不安、これはあまり報道されていない。
大東亜戦争の激戦地となったグアムで今も眠る2万人の英霊を祀るチャモロの方々、そして日本との友好など、感動的でありながらまだ残るさまざまな疑問もある。グアム在住の国士、芳賀健介氏のお話に参加者から真剣な質問も続いた。
三宅博前衆議院議員のお話は、当時の日本の軍部上層部が欠落していた視点とあるべき「撤退」の姿など鋭く追及され、聴く者の魂を揺さぶった。
こんなお話ははじめてだったと思う。待ち望まれた「真実の声」であった。
今まで他でも「日本は素晴らしい」と語られた多くの保守層のお話は繰り返しあったが、当時から軍の上層部の硬化した考えなどと共通するところの、今の大使館・領事館の日本人の訴えに冷淡で「本来の仕事」とは思っていない大きな勘違いと思い上がりを三宅前衆議院議員は厳しく指摘された。
また続いて「慰安婦問題」でジュネーブの国連での現状など、日本の国の姿勢を問うお話も杉田水脈前衆議院議員が現実を踏まえて語られた。
日本政府の政治姿勢の問題点を明らかにしながら私たちはどうあるべきか、など。
これについて自民党が出してくる候補者の選択に大きな疑問も感じる。
三宅先生のお話は「歴史」に新しいページを示されたもので、これからもっと語られると思う。
真剣に国を思い、歴史の流れの中で古今の日本の持っている弱点とは何か、大変内容の濃いお話であった。
選挙で日本のことを真剣に思う政治家を落としてはならない。宝を捨てるようなものだ、強く思う。

ブログのティールーム

為政者は誰よりも自己に厳しく、また混乱する国内を治めなければならない。
中世の都市国家ジェノヴァの政治を誠心誠意でもって立て直す史実のオペラ、ヴェルディの「シモン・ボッカネグラ」
これを歌うにはスケールの大きな音楽性と鋭利な感覚・民衆を思う大きな包容力が必要であり・・・よくある声の誇示やこれみよがしなスタンドプレーが少しでもあるとこの場を表現できない・・・全体をリードする明確な表現力を持つ名歌手カップッチッリによって今までマイナーだったこのオペラははじめて光があたった。
このオペラは誰でも歌えるものではない。歌い手を選ぶ最も厳しいものである。
14世紀、斜陽のジェノヴァは国内分裂の危機、そしてひそかに他国(スペイン)と内通する高官、外には迫りくる他国の勢い。
総督シモン・ボッカネグラは議会で国内二派に分裂して争う状態に「兄弟殺しよ!」と訴え、豊かな可能性を人々に示す。
感動の名場面である。作曲家ヴェルディは生涯をかけてこのオペラを完成した。
P. Cappuccilli as Simon Boccanegra "Plebe, patrizi, popolo!" 場面はジェノヴァの議会場にて (ミラノスカラ公演)
このオペラは14世紀に実在した海賊出身の政治家でジェノヴァの初代総督シモン・ボッカネグラを描いている。
ジェノヴァを外敵から護り、複雑な内政にも力を注ぎ、しかも苦労してきた「情」の男でもある。
この場面はジェノヴァの長い内紛である「貴族と市民の争い」を諌める総督シモン。