ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

三宅博前衆議院議員の講演「覇権の終焉とアジアの黎明」(モンゴル自由連盟主催)を聴いて

2016年05月29日 | 政治

★ 新幹線に乗り東京の山手線に乗り換えてはじめて「新橋」という駅で降りた。
方向オンチなので、通行人にききながら会場に着いたが、遅れてしまった。
もうすでに三宅先生の講演ははじまっており、途中からになったがだんだんお話は聴き手の心に迫っていった。

下記はメモをもとにして、(講演はすでに始まっており、すべてではないが)、箇条書きにしたもの。




英国から新天地を求めて異民族を殺し、アメリカではインデアンに世話になりながら殺しまくった。
インデアンの精神は日本人と似通っている。
インデアンの母親は子供に「友を捨てて逃げてはならない。友とともに討ち死にしなさい」と教えた。
これは「武士道」と共通するものがある。たとえば相手が話し終えるまで聴く、その後、話す・・・インデアンのスピリットがあった。

戦争でアメリカは大変な罪を犯し、日本中を焼夷弾で焼き殺した。
原爆を違う型を2発、広島・長崎に落とし一瞬にして大量に殺してしまった。
イギリスもアジアの民を殺しまくった。
アフリカから多くの人が奴隷として連行され、酷使されて亡くなっていった。
暴力による「覇権」は、もうもたなくなっている。

世界では今、すべてを知った上で先人の恨みを果たす時という必然的な動きであろう。
世界全体が因果応報、アメリカのこれからは悲惨なものになるかも知れない。

アメリカも数パーセントの人に富の大半を握られている。白人もプア―ホワイトとして貧困層が多い。
経済的な奴隷であり犠牲になっている。
混沌とした状態の世界、新たな価値観。

日本はやがて混沌とした状態の中で世界の使命を果たすべき。
しかしその前に日本の国家の真の意味の自立が必要。10、20、30年が勝負。

私が荒木和博さんと共に拉致問題で走り回っているのは、ただ被害者が気の毒ということだけではない。
この問題を解決しない国家が、他の問題を解決できるはずはない。

「相手も独立国家で了承なしに取り返すことはできないんですよ」と言った官房長官がいるが、根本的なところで間違っている。
また「アメリカが拉致被害者を救出してくれたらその護衛艦を護ることができるんです」という首相。
内閣が吹っ飛んでも仕方がないほどである。

外交・国防・経済・教育、など拉致問題を解決せずしてできるはずがない。
硬直化した戦後構造、政治家も政府全体も硬直している。
アメリカの意向を忖度して国政に反映させようとする。

日本の硬直した過去の実例について
満州に無傷の百万の関東軍がいた。「即時に武装解除」という命令に従って、武装解除した結果、130万人の日本人入植者がシベリアに連行された。

モンゴルでは根本博中将が「即時武装解除」という命令に応じず、「4万人の日本人入植者を無事に帰国させるのが私の使命である。
すべての責任は私ひとりにある。」と言って無事に全員を日本に帰国させた。
根本中将は、ソ連が話に通じるような相手ではないということを骨身にしみて知っていた。(このあたりを詳しくお話された)

満州の百万関東軍との違いは本質を知っている根本中将との違いであり、関東軍は共産軍に甘い期待を持っていた。

現在の日本の政府は当時の関東軍の対応と似ている。
韓国はアメリカに慰安婦像を建て、在米の日本人子弟は殴られたりいじめにあっており、親たちが在米の大使館・領事館に相談に行っても全く意に介しない状態。

これは「エリート集団」の大きな間違いである。
これらは自分たちの仕事ではないと思っている。
国民を欺く欺瞞的なもので、限界を迎えている。日本存続も危うくなる。

しかし、今はアジアのみならず世界全体が日本が立ち上がるのを今か今かと待っている。

★ これは付け加えて書きます・・・「政治家は『おカネに汚い・いい生活をしている』などと批判されているが、私は政治家だからこそ生活を律し、国民の皆さんと同じような生活をするべきと考えている。また真の政治家は、自分の身が危うい時も前に立たなくてはならない。・・・などと仰った。
「先生、私がその前に立ちますよ」などと言いたくなる、全身全霊で国を思う政治家なのだ。

質疑応答の中で、三宅先生にいろんな質問があったが、三宅先生の答弁はあまりにも美しい展望、ヴェルディのオペラで言うと「天上的ピアニッシモ」であろうか・・・。三宅先生が文化・芸術に詳しくその政治姿勢のもとにも感じられること。
しかしこういうことを講演会で仰るのははじめてではないだろうか。


「近代の価値観が限界にきている。深い憂慮に堪えない。
これから必要なのは『徳』の世界であり西洋の言葉では『愛』である。これは『犠牲の精神』にて成立する。

★★ 先生、西洋の言葉では「Pietà(ピエタ)」慈愛・慈悲なのでしょうね。
あ、これはヴェルディのオペラによく出てくる歌詞なので勝手に私がPietàと書いただけ。

最後に評論家の三浦小太郎氏が三宅先生に続いてこう発言された。


「近代は『儲かればよい』という考えで、民族や文化、歴史や伝統は人間を縛るものとされてきた。
これからは『民族のルネッサンス』が必要である。
日本民族の伝統ある良き考え、漢民族の中にある良き時代の考え、モンゴル人の持つ良きもの、これらのルネッサンス、文芸復興である。」

三浦氏は「ロマンティスト」と思った。



★★★ところで私はこの講演会が終わるとすぐに駅に急ぎ帰りの電車に乗った。

実は私、モンゴルの歴史は「チンギスハーン」の生涯をはじめ、その子孫の世界制覇の時代、またチャイナのさまざまな時代の歴史と文化に少し詳しいけれど、現実はどれだけの殺戮や恐怖の時代があったのだろうか、その中で「文化」の持つ小さな煌めき、
群雄割拠の繰り返し、滔々と流れる歴史。

あのルーピー鳩山由紀夫氏を「鳩山総理は宋(春秋)の襄公か???」とその「友愛」にゾッとしたり、
一方、平沼赳夫氏を「現代の岳飛」と平沼氏のメールに書いたり・・・。
あのころは父の介護の日々、父の世話をしながら読んだ本などが今思い出される。


三宅先生のようなタイプの政治家は他にいないのではないだろうか。
的確で速い判断、深い教養と直観力、豊かな感性、強靭な精神力と勇気、
三宅先生を支持するのは、これらのすべてを兼ね備えている稀有な政治家だからである。

質疑応答の時、南モンゴルの方はハッキリとこうおっしゃった。
「戦争中、日本兵はモンゴル人を虐殺・拷問もしたことがない。
日本の統治時代は独立した国家のような10数年間であった。」


                   

ブログのティールーム



★ ホセ・カレーラスが憧れた名テノーレ、ハイメ・アラガルが歌う「イル・モンド」
~イル・モンドはイタリア語で「世界」の意


Jaume Aragall "Il Mondo" (G.Meccia-Fontana-Pes)



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【討論!】移民問題とグローバリズムPart②~安倍首相に聴いてほしい今回の討論内容です。

2016年05月29日 | 桜「討論」・西部ゼミナール

予定していた「覇権の終焉とアジアの黎明」(三宅博前衆議院議員講演、モンゴル自由連盟主催)の前に、この「討論」を転載しておきます。
◆移民問題とグローバリズムPart②・・・この「討論」、安倍総理に聴いてほしい。

パネリスト:
 関岡英之(ノンフィクション作家)
 高山正之(コラムニスト)
 坂東忠信(元刑事・外国人犯罪防犯講師)
 ペマ・ギャルポ(横浜桐蔭大学大学院教授・チベット文化研究所名誉所長)
 馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)
 渡邉哲也(経済評論家)
司会:水島総


1/3【討論!】移民問題とグローバリズムPart②[桜H28/5/28]

・・・10分50秒頃、「移民」という言葉を使わずに外国人労働者として受け入れるという「詭弁」の安倍総理よ、草莽を愚弄するな、と関岡氏が言っています。

・・・16分から坂東氏の「民泊」がいかに危険かというお話。パリのテロもアジトは「民泊」のようなものだった。


2/3【討論!】移民問題とグローバリズムPart②[桜H28/5/28]



3/3【討論!】移民問題とグローバリズムPart②[桜H28/5/28]




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ヴェルディ「シチリアの晩鐘」から~フランスの暴虐に対し、シチリアの自衛、そして一斉に反乱する島民。

2016年05月29日 | オペラ
 
★ 土曜日は東京日帰りで「モンゴル自由連盟」主催の三宅博前衆議院議員の講演「覇権の終焉とアジアの黎明」を聴きに行きました。
もうこれは素晴らしい講演会で、大変感動しました。


三宅先生のお話は世界の現状を広くお話され、いつも希望や勇気が聴き手の心に響きます。
他には三浦小太郎氏(このお方はロマンティスト?)

この講演会の内容は、次回のエントリに書く予定です。 

ブログのティールーム


★ ヴェルディ『シチリアの晩鐘』より~シチリア王(フランス軍に殺害)の妹エレーナ公女が島民を鼓舞する。

(歌詞の「コラッジョ」とはイタリア語で「勇気」という意味・・・よくサッカーの応援でこの言葉、耳にします。)

ソプラノはレイラ・ジェンチェル。

 
LEYLA GENCER "In alto mare e battuto dai venti" I Vespri Siciliani



・・・シチリアは自衛をし、それが現在のマフィアとなったというが・・・下記の言葉の真実は定かではない。

Morte Alla Francia Italia Anela!」
(フランス人に死を、これはイタリアの叫びだ!)


1282年、シチリアの島民がフランス人支配に反発して起こした反乱事件。
 イタリアのシチリア島で1282年、フランスのアンジュー家のシャルルの支配に対して起こった反乱。1282年の3月30日、復活祭の月曜日の夕方でにぎわうシチリア島のパレルモで、アンジュー家のシャルルの家来たちが女性にちょっかいを出し、いざこざが起こった。激怒した住民は「フランス人に死を!」の叫びをあげて襲いかかった。ちょうどそのとき、タベのミサの鐘が鳴りはじめた。鐘の響きに送られるかのように、暴動は瞬く間に島全体に広がり、多くのフランス兵が虐殺された。これを「シチリアの晩祷」(またはシチリアの晩鐘、シシリアン・ヴェスパー)という。
 背景には、フランス人の支配に対するシチリア島民の反撥、また当時、シャルルがローマ教皇と結んで、ラテン帝国(1261年に倒されていた)復興のための十字軍と称してコンスタンティノープル遠征を行おうとして島民に課税をしたことへの反撥もあった。

                                                    「世界史の窓」より

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