フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

志木街道の旧堤防ノリ面にシロバナタンポポが咲いています

2011年11月25日 18時38分23秒 | 花の和名

志木街道の旧堤防にシロバナタンポポが咲いている。ノジスミレやセイヨウタポポの花はこの時期にもよく見るが、サクラソウ自生地と駐車場をはさんだノリ面のそこここに咲いているのはビックリだった。自生地からの種子が飛んだのだろう。


タンポポ属の花茎は分枝せず頭花を一つ付けます

シロバナタンポポはアルビノではなくTaraxacum albidumという学名を持つキク科タンポポ属のれっきとした一品種だ。四国、九州では普通に見られるといわれ本来は暖地に生える植物と思うが、温暖化の影響なのだろうか。


頭花は花径5cmもありました

総苞の外片がセイヨウタンポポと同じように反り返っていたが、シロバナタンポポも単為生殖をするという。単為生殖とはいわゆるヴァジンバスで、植物では受粉せずに種子を作る事をいう。
タンポポ属の花は晴天に陽を受けて開き15時頃には閉じてしまう。


近くのハコベにいたマメヒラタアブが飛んできました

田島ヶ原サクラソウ自生地の二十四節気のページにシロバナタンポポも見られた小春日和の勤労感謝の日もUPしました。


晩秋の野付半島(トドワラ)に咲き残っていた花たち No2

2011年11月05日 21時52分30秒 | 花の和名


ウラギク(浦菊)別名ハマシオン。汽水域に生育する2年草
エゾツルキンバイ(蝦夷蔓金梅)は海岸に生えるバラ科の多年草

遊歩道の先端のトドワラの標識の先は高床の木道が伸びていた。
すぐ下にはまるでシュレッダーにかけたようなたくさんの白い帯状のものが盛り上がっていた。海藻の一種だろうと思ったが、胞子植物ではなく種子植物の海草のアマモだった。


荒涼とした風景が360度広がる晩秋のトドワラ
根元近くだけが残った木々が多く見られるトドワラ

海底に根を張り疎らに枝分かれする茎は扁平で淡緑色、葉は線形で初夏の頃には小さい花もつけ、北海シマエビの絶好の生育場所になっているという。


紅葉している所はサンゴソウでしょうか


トドワラはトドマツの原っぱが語源と言う

アマモ(甘藻)は地下茎がほのかに甘い事からで、次々に新しい葉を生やし大量の枯れ葉を生じるという。これが木道の下に堆積していたようだが、最も長い植物名といわれるリュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)の別名の由来らしい。


花はツワブキと思いましたが、エゾオグルマのようです


晩秋の野付半島に咲き残っていた花たち No1

2011年11月04日 21時48分53秒 | 花の和名
北海道2日目の11月1日の野付半島はほとんど風が無く日差しも暖かかった。
前日まで動いていたらしい馬車路の入り口近くにはハマナスの赤い実がかなり残っていた。
ハマナスはバラ科の落葉低木。漢字表記は浜梨だが東北訛りでシがスになったという。果実は食べられるが梨とは不思議なくらい似ていない。一説に茄子の古い栽培種の中に似ているものがあるので浜茄子でもおかしくないという。


偽果(液果)の中には痩果がたくさん入っています

木質化したコウゾリナが花を咲かせていた。コウゾリナ(髪剃菜、顔剃菜)はキク科の越年草。茎や葉に剛毛がありそれで顔も剃れるというのが由来のようだが木質化した茎の刺は生易しいものではなさそうだ。

途中にはエゾノシシウドだろうか大きな複散形花序にたくさんの実がついていた。
そしてキク科のノコギリソウの白い花もところどころに見られた。


約7mmのエゾノシシウドの果実がいっぱいに付いています
ノコギリソウの葉はほとんどが紅葉していましたが・・・


きれいな花ですが、外来種は繁殖力旺盛で繁茂します

2011年10月30日 17時21分19秒 | 花の和名
新しく盛土した堤防に今年もホソバウンランが群生している。

ホソバウンラン(細葉海蘭)はゴマノハグサ科の多年草。大正初年に観賞用として輸入されたものが北海道から九州まで野生化しているという。ユーラシア大陸原産で繁殖力が旺盛なので簡単に増え雑草化する。

利尻の海岸で出会ったウンランは葉が肉質で楕円形で先が尖り縁は全縁。花冠は長さ約1.5cmでホソバウンランよりやや大きい。仮面状花冠は下唇の基部がオレンジ色に大きくふくれて喉の部分を塞いでいた。

田島ヶ原サクラソウ自生地の指定名称のケは大文字と言うが・・・をUPしました。


荒川堤防の周辺にはカントウヨメナが群生しています

2011年10月22日 10時54分47秒 | 花の和名
荒川堤防周辺の農道や畔にはキク科ヨメナ属のカントウヨメナがアチコチで群生している。

21日には蝶やハチが蜜を求めて飛び回っていてナカナカ賑やかだった。特にキタテハが目に付いたが、この蝶は夏型と秋型があり秋型は成虫のまま越冬するのでサクラソウのポリネーターとしても期待されている。


黒斑の中に水色の点があるのがキタテハの特徴

ヨメナ属の冠毛は長さ0.25mmと短い。この属はよく似ていて区別が難しいというがカントウヨメナは青紫色を帯び、花径約3㎝と大きく、葉は厚く縁には荒い鋸歯があり関東から北に分布するという。
一説にヨメナとユウガギクの雑種が起源という。


真中の花後をよく見ると冠毛の短さが分かります

田島ケ原サクラソウ自生地の二十四節気のすべての観察路がユウガギクの白い花で彩られていましたをご参照下さい。