フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

外来種のハキダメギクも在来種のヒメガマも花をつけています

2008年06月30日 22時21分51秒 | 花の和名
田圃の農道脇や河川敷そして草の少ない土手にハキダメギクが群生している。
生命力旺盛な熱帯アメリカ原産の帰化植物で、見つけた所が掃き溜めだったのが和名の由来というが、自然界で見ると結構きれいで可哀想な名前だ。

一方、因幡の白兎にも出てくる在来種のガマも河川敷の湿地で花穂ををつけ始めた。
雌花穂は初め淡緑色で後に褐色に変わるが、雌しべだけの花が無数に集まって穂を作っている。果実になっても形はほとんど変わらない。まったく花とは思えない変な花だ。

上の雄花穂はまだ半分鞘に包まれています
雄花穂は上につき黄色い花粉を飛ばしやがて軸だけになる。揺すってみると驚くほどの量の花粉が飛び散る。
ヒメガマは雄花穂と雌花穂が離れていて間に茎が見えるのが特徴。

この黄色い花粉が風で飛ばされていきます

コチドリの母親が懸命に子供に危険を知らせているようでした

2008年06月28日 18時08分21秒 | Main
大久保の荒川河川敷にコチドリがいた。止まったと思うと急にツツーと移動するので撮るにはやっかいな鳥だ。
追いかけるのに懸命だったが、フト気付くと警戒音らしき鋭い鳴声がが聞こえ、野原の鳥がそれに答えているようだ。親鳥が懸命に子供に危険を知らせて、子鳥もどうしたらいいか聞いている感じだった。

「何処に行ったらいいんだよう?」一生懸命聞いているようでした
間もなく草はらから小石を敷きつめた同系色の場所に移動して静止した。
見事に保護色に溶け込み、警戒音も無くなりそのままジッとしていた。

やっと一安心。ここで動かないようにしていよう
私が撮り終わって動き始めた時にやっと飛び立って行った。

コチドリ(小千鳥):チドリ類中最小。ヒナは孵化後半日ほどで巣を離れ、自分で採食するようになる(野鳥観察図鑑)

ノカンゾウ別名ワスレグサは次々と花を咲き継ぐ一日花です

2008年06月26日 13時10分54秒 | 花の和名
桜区の荒川自転車道迂回路脇の葦原にノカンゾウが咲いていた。

雄しべが花弁化した八重咲きのヤブカンゾウは土手や野原など明るい所に多く見られるが、比較的湿地に生える一重のノカンゾウ(野萱草)はそう多くはない。

学名のHemerocallisはhemera(一日)とcallos(美)の合成語で、この属の花が朝に咲いて夕にはしぼむ一日花を表わしているという。
別名ワスレグサもこの草を身に付けると憂さや辛い事が忘れられるという言い伝えからで、一日花に由来するようだ。

花の下には咲き終わった花が、横には蕾が控えています
名前の由来等詳細はさいたま市の荒川堤と水田の花ノカンゾウをご覧下さい。

チゴザサ(稚児笹)が西区三条町の休耕田に群生しています

2008年06月24日 21時46分39秒 | 花の和名
今年も西区三条町の休耕田にチゴザサが群生していた。
去年は一面赤紫に煙ったようになっていたのをうっかりして稚児笹とは気付かなかった。

赤っぽく煙って見えるのがチゴザサの群生です
一つの小穂は約2ミリくらいで、紫褐色の殻(イネ科では苞頴=”ほうえい”という)に2花が包まれている。

苞頴が開いてピンクの雌しべの柱頭と白い葯が見えます
花からはピンクの房状の柱頭が出、雄しべは白い葯をつける。そうした小穂が針金状の枝の先にたくさんついて群生している。少しの風でも揺れて写真を撮るにはタイミングが必要だ。

枝は細い針金そっくりです
名の由来など詳細は、さいたま市の荒川堤と水田の花チゴザサを参照下さい。

ムラサキスズメノオゴケとは何処でどう切ったらいいのか分かりませんでした

2008年06月21日 16時32分05秒 | 花の和名
茶がかった紫色の小さな花だが厚みのあるビロードのような花が小石川植物園の分類標本園に咲いていた。

表示を見るとムラサキスズメノオゴケと何処できったらいいのかも分からない長たらしい名前が書いてあった。ガガイモ科とあり栽培の文字もあった。

調べてみると同じガガイモ科のイヨカズラの別名がスズメノオゴケだった。牧野富太郎博士の命名で果実の形が紡いだ麻糸を入れる容器(麻小笥=おごけ)に似ている事からという。麻笥(おけ)と同義語で檜の薄板を曲げて作るとあったが、ご存知の方は教えて頂ければ幸いだ。
いずれにしても花の色から紫雀の麻小笥なのだろう。