フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

シムラニンジンはひ弱な茎に大きな複散形花序をつけています

2011年08月29日 22時18分40秒 | 花の和名
シムラニンジンがセリ科特有の大きな複散形花序を付けている。そのわりに稜がある茎は細くて中空でひ弱だ。ヨシ原の中でほとんどが倒伏していた。花弁は5個で内側に曲がり、雄しべも5本。葉は1~2回3出複葉。線形の小葉はセリ科には珍しく鋸歯が無い。

若い株は細い葉を群生させ踏みつけようものならいっぺんに折れてしまいそうな葉を叢生させていた。


3月28日撮影

志村人参は板橋区志村町の湿地にたくさん生えていた事によるというがどんどん少なくなって環境省レッドデータリストの絶滅危惧Ⅱ類(VU)で埼玉県では絶滅危惧ⅠA類にノミネートされている。


アキノノゲシが咲き始めマメ科の植物も秋の到来まじかを伝えています

2011年08月27日 21時52分10秒 | 風物詩
アキノノゲシが花を付けていた。ほんのチラホラだったが爽やかな秋の風情を感じさせるこの花に、秋がすぐそこに来ている事を知らされた。

大きなクズの葉の下に赤紫の花穂が見えた。撮り易いように葉をめくると他の花穂達が現れた。クズの花はいつもこうして葉の下に潜んでいる。花粉の媒介は何がやってくれるのか不思議だが、12月頃には真っ黒なビックリするような大きな豆果をたくさん付けている。

ツルマメの花を見つけた。小さな花だが紅色の旗弁に白色の翼弁のコントラストは鮮やかだ。これからの季節小さな花をいっぱいに付けて群生する。


近くにヤブツルアズキの花が咲いていた。マメ科でこの花ととノアズキの花は黄色で形が独特でよく似ている。でも蝶形花のどこがどうなっているのか図鑑の説明を見てもよく分からない。私にとっては謎の花だ。


自生地はコバギボウシ、センニンソウ、キンミズヒキが盛りです

2011年08月24日 12時53分29秒 | 花の和名
8日の立秋以来の自生地はコバギボウシが駐車場側から入った所で出迎えてくれ、全域で咲き乱れていた。少し盛りを過ぎた感じはあるが薄紫の多くの花は十分に美しかった。

毎年センニンソウが柵を覆い尽くして真っ白に咲く所で一花のセンニンソウを見つけた。今年初めてで懐かしいような気持ちで進んで行くと何とたくさんの蕾と花が次々に出現した。いよいよセンニンソウの季節到来だ。コガネムシ科のコアオハナムグリも早速来ていた。

キンミズヒキは鴨川側を中心に自生地内のアチコチで見られるようになった。バラ科のこの花は一つひとつは小さいが金属的な輝きがあり美しく、12月近くまで自生地を彩っていく。


雄しべは8~12本と多数あります


ヘクソカズラの赤い色の強い個体が増えています

2011年08月17日 07時11分27秒 | Main
荒川堤や自転車道迂回路は夏の除草が行われていないので色々な蔓植物が跋扈している。ガガイモやクズ、アレチウリそしてヘクソカズラ等が伸び放題で自転車道は少し狭くなっている。でも東日本大震災の復興の為の節約なのは納得し、ツーリングの自転車も見通しが悪い所は減速して走っているようだ。

それにしても赤いヘクソカズラが急激に増えた気がする。確か一昨年に迂回路の一部で赤い個体を見つけて、珍しかったが今年は本当に一般化している。単なる突然変異ではないようだが原因は分からない。


花はもっと赤い個体がありますが、蕾から赤色です
白い個体は清潔に見えるのが不思議です

盛土堤防ではセイバンモロコシなど高茎植物の先端にショウリョウバッタの死骸が目に付く。最初は枯葉色の個体かと思ったが体のあちこちに白い菌糸の固まりのようなものが付いている。周囲を見みると結構おかしな格好で死んでいる。
調べてみるとカビや細菌が原因のようだ。昆虫病原性糸状菌(カビの仲間の微生物)の一種は胞子を拡散させやすくするためにバッタを高い所に移動させ、そこで息絶えさせるらしいともあった。
ショウリョウバッタ(精霊蝗虫)は日本のバッタでは最も大きく斜め上に尖った頭部が特徴という。


よく見ると2匹が絡んで死んでいます


ホソバオグルマの花が盛りでカワラニンジンが大群生しそうです

2011年08月13日 15時44分31秒 | 花の和名
今荒川河川敷ではアチコチでホソバオグルマの黄色い花が揺れている。

ホソバオグルマ(細葉小車)はキク科の1年草。花の周囲がキチンと円く揃っている様を牛車の小車(御車)に譬えたという。今年はいつもは8月初めの除草が無かったのでチガヤ越しだが見事だ。
環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)

拡幅された土屋の堤防にはカワラニンジンが目立ち始めた。まだ花を付けるまでにはなっていないが、ヒメムカシヨモギ、オオアレチノギクに混じってグングン背を伸ばしている。去年は築堤の一番下に繁茂していたが今年は築堤上に移動して8月下旬には大群生しそうだ。

カワラニンジン(参)はキク科の2年草。葉が人参に似るのが名の由来という。中国から薬用として渡来したのが野生化したと言われる。
埼玉県のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類(EN)だったが2011年の見直しではリストにないので、自然環境科に問い合わせたところ今回削除したEN20種のうちの1種との事だった。