久し振りの小石川植物園は草花はさして見るべきものはなかったが、銀杏とカリンがたわわに実をつけ秋の深まりを感じさせられた。
暖かい日差しに誘われてかイヌタデやキツネノマゴなどの小さな花に小形の蝶が多くきていた。蝶などにとっては今は繁殖の季節のようでアチコチでつがっていたが、そこに割り込む不埒な蝶がいたのにはビックリ。
少し先の池のほとりの梅林の下にツツー、ツツーと動いている小鳥がいた。歩みを止めて目を凝らすとキセキレイのようだった。望遠でしばらく撮って近づくと、こちらもつがいだったようですぐにもう一羽が飛び立った。
「なあんだ」と思い何気なく池のほうを見るときれいな翡翠色が見えた。「カワセミ!」慌ててカメラを向けたがすぐにミズカンナの群生の裏側に隠れてしまった。
広い芝生の上ではハクセキレイが忙しく動き回っていて、色々な生き物が深まりゆく秋の陽射しを楽しんでいるようだった。