フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

26日以来の懸案がヒョンな事からミズタマソウと同定できました

2008年07月31日 14時06分18秒 | 花の和名
26日に田島ヶ原サクラソウ自生地で小さな白い花を沢山つけた植物を見つけた。
個々の花は径3㎜くらいと非常に小さく肉眼ではどんな形の花なのかも分からない。葉は裏も無毛で大きく、対生して節は赤い。シソ科とも思ったが茎は丸かった。

全然手がかりがないまま、昨夜オオマツヨイグサを図鑑で調べていて何気なくページをめくるとなんとそれらしき写真があった。眠気がいっぺんに醒めた。同じアカバナ科のミズタマソウ。きれいな名は露にぬれた果実を水玉にみたてたという。

子房下位で花が咲いているうちから実がついているようです
同属のウシタキソウ、タニタデも同じような実をつけるが、ウシタキソウは葉の形が違う。そしてタニタデの実には溝がないという。
99%ミズタマソウと思ったが、朝5時近くなって目が冴えてしまいどうせならと確認に出かけた。実には縦の溝がありミズタマソウと同定できた。

萼片は花弁より大きく2枚、花弁も2枚で先が2裂、雄しべ2、雌しべ1

果実の中には2つの種がありかぎ形の毛で動物などについて運ばれます

さいたま市の荒川堤と水田の花ミズタマソウをアップしました。併せてご覧下さい。

メマツヨイグサ(雌待宵草)も花は夜咲き昼は萎んでしまいます

2008年07月30日 10時51分30秒 | 花の和名
カラスウリと同じく夜咲く花のメマツヨイグサ(雌待宵草)が路傍や河原そして荒地に雑草の如く繁茂している。
もう少し生育地を選んでくれると、竹久夢二の「宵待草のやるせなさ」も感じられるが、とにかくいい場所にいい形で生えているのは少ない。

メマツヨイグサが繁茂しているのはマンション予定地の空地
もっとも夢二が見たのは花が萎むと赤くなるマツヨイグサだったと思うが・・・。
このマツヨイグサ属はすべてアメリカ大陸原産の外来種だ。マツヨイグサが嘉永年間に渡来したのが最初だが、大正の初め頃渡来したメマツヨイグサ等に席巻され今ではほとんど見られなくなってしまった。

萎んだ花は橙色が混じった白っぽい黄色です
太宰治が「富士には月見草がよく似合う」と書いたのはオオマツヨイグサというのが定説。本来の月見草は花が白く栽培種以外では見られないという。

オオマツヨイグサの花径は7~8㎝あります

夜咲く花のカラスウリ(烏瓜)を撮ってきました

2008年07月25日 13時48分16秒 | 花の和名
去年は夜咲くカラスウリの花を早朝に撮ろうと出かけたが、あたり一面まだ真っ暗闇なのに全部の花が萎んでいて大失敗をした。
昨日は暗くなるのを待って19時40分頃から20時まで30枚ほど撮ったが、レース様の花冠の先もホボほぐれて開いていた。

カラスウリは雌雄異株で、雄株が多く、下見もしていなかったのでやっと探した雌花はまだ開花途中のようだった。雌花は開花時間が遅いのだろうか?また一つ課題ができた。

雄花は真中に黄色い葯がのぞき、次々に花を咲き継ぎます(下は蕾)

雌花は萼筒の付根に子房があって膨らみ、葉腋からは一花のみです
スズメガが来ていて撮ろうとライトを当てると逃げてしまい残念だったが、なかには私に向って来たのがいて暗闇の中ではチョット不気味だった。

荒川河川敷のアチコチにニガクサが群生しています

2008年07月23日 11時59分30秒 | 花の和名
今、荒川河川敷にはアチコチにニガクサが群生している。生えている所は様々だが日当りのよい所では花序も大きく色も鮮やかだ。

昭和水田の自転車道迂回路脇には細葉小車と咲いているのもありました
ニガクサは少し湿った所に生えるシソ科の多年草で、そう目立つ花ではない。でも一つひとつの花をよく見ると淡いピンクの下唇が長くて目立ちしべも長く突き出ていて面白い。そして淡い甘い香りは爽やかだ。

根元の左右についている小さい裂片も下唇で大きく3裂しています
ヨシ林の縁でニガクサの接写をしていてフト気付くとしきりに警戒音が発せられている。ナンだろうと思いアチコチ見ると、ヨシに隠れて幼鳥がいた。オオヨシキリだろうか。

ニガクサ(苦草)は葉や茎を食べても苦くなくて何故この名前がついたのか分からないという。

西遊馬グランド以北はワルナスビとアカツメクサが繁茂していました

2008年07月19日 11時35分05秒 | 花の和名
久し振りに行った西遊馬グランドから指扇よりの荒川土手の斜面はアカツメクサとワルナスビのオンパレードだった。ここ以南はアカツメクサは多いがワルナスビはあまり見られず分布が結構ハッキリしている。

ワルナスビ(悪茄子)は牧野博士の命名という。花は淡紫色か白できれいだし面白いが茎や葉にも鋭い刺があって確かにワルだ。

茎に見える刺は硬くて鋭利です
台風9号の漂着物が堆積している土屋の水田地帯の堤防寄りにはアレチマツヨイグサとヒルガオが繁茂していた。両種とも荒地の象徴のような花だが、朝6時30分頃ではアレチマツヨイグサはほとんど閉じていた。

この日は途中2ヶ所でキジの鳴声と姿を見た。「キジも鳴かずば撃たれまい」との言葉通り、ケーンと大きな声で鳴くのですぐ居ることが分かる。まだまださいたま市の荒川周辺も捨てたものではないと思う。