フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

ドキュメンタリー映画「森聞き」の試写会に行ってきました

2010年06月29日 22時45分47秒 | Main

全国の高校生100人が森とともに生きる「森の名手・名人」を訪ね、その知恵や技術、人となりを“聞き書き”し、記録する「森の“聞き書き甲子園”」は林野庁、文部科学省、民間団体等の主催で、2002年から始まったようだ。
今日はその第7回「森の聞き書き甲子園」に参加した4組の高校生と名手・名人達のドキュメンタリー「森聞き」の試写会に行ってきた。ごく普通の男女各2人の高校生が杉の種子採り名人、きこり、茅葺屋根のカヤ狩りの人達、焼畑農業の先達を訪ねレポートする様子を描いていた。

体験は少しきれい過ぎたきらいもあり、特に杉の種子採り名人は私には少し物足りなかった。音楽も何語だか分からない歌が大音響で流れるのはちょっぴり煩さを感じた。
しかし全体的にはそれぞれの取り組みが真剣で素晴らしく、ほのぼのとした感動もあった。難しいスチエーションを上手く切り取って描いているその意欲やヨシで今後に大いに期待したい。

今年の第9回「森の“聞き書き甲子園”」(http://www.foxfire-japan.com/)の募集期限は7月1日なので事実上締め切りだが今年から「海・川の“聞き書き甲子園”」が加わり今後とも充実して継続していくようだ。
ドキュメンタリー映画は当事者たちだけで終わらせない大きな広がりと貴重な橋渡し役がある。色々大変だとは思うが今後とも是非撮り続けて頂きたい。


ヤブガラシの花弁と雄しべは午前中で散り落ちてしまいます

2010年06月28日 11時23分47秒 | 花の和名
いよいよヤブガラシ(ブドウ科)の季節がやってきた。
藪枯らしは藪を枯らすほどに繁茂するのが名の由来で、別名ビンボウカズラ(貧乏蔓)ともいわれる。


花径は約5mmと小さいが緑色の花弁と黄赤色の花盤が鮮やか

大きく平らに広がった花序にはマメコガネ(コガネムシ科の日本在来の甲虫)やアリが来ていた。花弁や4本の雄しべがついている間は雄性期とも言われるが、蜜だけでなく花粉も食べに来ているのだろう。


体長約1㎝のマメコガネも繁殖力は旺盛、斜め上と下は交尾中

萼は退化しているので午前中に花弁と雄しべが散り落ちると1本の雌しべと花盤だけが残る。花盤は蜜を分泌し多くの虫を呼び色は黄赤色からピンク色に変化する。


葉は下の2側小葉から2小葉がでる鳥足状複葉

ヌマトラノオもどきの開花推移
ノジトラノオもどきの開花推移
ノジトラノオらしきの開花推移
上記ぺーじをUPしました。ご覧頂ければ幸いです


ハンゲショウの群生を見た帰りに八重のドクダミに会いました

2010年06月24日 10時24分12秒 | 花の和名
帰宅途中の路傍にドクダミが咲いていた。今が旬で何処にでもあり珍しくもない。通り過ぎようとして何となく変なのがある。よく見ると白い花弁がバラの花のように重なっている。初めて見る八重咲きだ。慌てて荷物を路上に置きカメラを取り出した。
ドクダミにもいくつかの園芸品種があり、八重咲きはそのうちの一つという。


真中に花穂が立ったのがドクダミと思っていましたが

東御苑では同じドクダミ科のハンゲショウが白い葉を群生して見事だった。白い葉の前には申し訳なさそうに俯いている花穂があり、奇妙な骸骨様の雄しべと雌しべだけの花が密生していた。


円内は上が横から、下が正面から見た花です

ドクダミ科は日本にはドクダミ属とハンゲショウ属の2属でしかもそれぞれ1種しかない。
ドクダミもハンゲショウも湿ったところに生える多年草で、独特の臭気があり、地下茎を張り巡らして群生する。そして何より特徴的なのは花被が無い事で、ドクダミの白い花弁状は総苞片だ。


花穂の黄色が雄蕊の葯で白く2裂して見えるのが雌しべ


早朝の土屋の田圃地帯に雲雀の囀りが広がっていました

2010年06月22日 07時02分53秒 | 花の和名
早朝の土屋の盛土堤防でヒバリがさえずっていた。自転車を止めると一旦は鳴きやんだ。逃げるなよと願いながらカメラを取り出すと少し置いて又さえずり始めた。写真を見るとキチットこちらを確認してからの再開だった。


ムムッ。朝のさえずりを邪魔する奴はナニヤツ?
危害はなさそうと思ったのでしょう。また囀り続けました

堤防と田圃の境に自生していたノジトラノオもどきを観察するのが目的だったが、工事ですっかり変わってしまい一株も見当たらなかった。
仕方なしに土屋田圃の真中の農道際を見ていくと、ツユクサが鮮やかなコバルト色の花を咲かせ、アカバナユウゲショウが株を広げていた。少し先にはイヌゴマが薄紫に紅い斑を散らした花を花穂いっぱいに付けて朝の景色に新鮮だった。

荒川堤防工事は風景だけでなく自生する植物までも変えてしまう。でも水路際の草花を大事にする田圃には田園風景が健在だった。

クサフジの白花が咲き、ハンゲショウが葉を白く染めていました

2010年06月20日 13時47分08秒 | 花の和名
桜区の荒川河川敷(国交省荒川河川事務所の呼称では荒川第一調節池)は稲の若葉もかなり色濃くシッカリしてきた。
荒地でクサフジの白花が咲いていた。ヨシやオギが茂っている一角で白花だけの株がありそうなくらい多く咲いている所もあった。

川沿いで木の枝にトンボが止まった。体が黄色く珍しい種類かと思ったらなんという事は無い、シオカラトンボの♀で別名ムギワラトンボだった。ヒラヒラと飛んできた黒い蛾はマダラガ科のホタルガで、こちらも別に珍しくはないようだ。

道場5丁目ではハンゲショウが小さな花穂をつけ葉を白く染めていた。名の由来の一つという半夏生にはまだ10日以上も早い。