フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

自生地でツマグロヒョウモンなどの貴重な記録パネルを見せて頂きました

2009年11月29日 18時55分37秒 | Main
自生地は広く白い枯葉色に覆われて、開けたところにはセンニンソウ(キンポウゲ科)が一面に広がり、果実についた綿毛のような白い毛を日に輝かせいた。そして手前の柵際にはコセンダングサ(キク科)が多くの黄色い花を咲かせていた。


一面のオギの白い穂



手前の白く見えるのがセンニンソウの綿毛

みくり会を主催する千原肇さんとお会いした。
ツマグロヒョウモンの交尾から産卵、そして幼虫から蛹の各段階を時系列的に記録したパネルを見せて頂いた。2羽のキジが争う一連のパネルも貴重だった。今でもキジは時々見かけるが、野生の生態を見られる環境はほとんど無くなってしまった。


トウダイグサ科のオオニシキソウ、白いカールは柱頭

周囲の堤防は青々としてアカツメクサが咲き、オオニシキソウ、クコも花をつけていた。そして驚いた事にハマウツボ科のヤセウツボまでアチコチに生えていた。ヤセウツボは1937年に確認されたヨーロッパ原産の帰化植物。マメ科やキク科などの植物に寄生して牧草などの収穫を減らす害草だ。


ここのヤセウツボはアカツメクサに寄生しています


面白い形の舌状花をつけたコシロノセンダングサがありました

2009年11月28日 23時01分09秒 | 花の和名
花がかなり少なくなった路傍や荒地に今多いのは筒状花だけの黄色い小さな花をつけ、黒くて長いイガイガの実をつけたコセンダングサだ。イガイガはヒッツキ虫で触るとバラバラになってくっついてくる。しかもその刺には小さな逆刺があるので簡単には取れない。
生えている場所も、花自体もあまりきれいで無く群生している姿はあまり目を引かないキク科の一年草だ。


明治の終わりごろ滋賀辺りで普通に見られるようになったコセンダングサ
マジックテープのヒントになったといわれるイガイガ

でも黄色の筒状花の周囲に5個くらいの白い舌状花をつけたコシロノセンダングサと呼ばれる変種があり、これは結構カメラを向けたくなる。
今回撮ってきたのを見てびっくり。通常の舌状花と、筒形で先端が4~5裂している初めて見るのがあった。
調べてみると「花冠は白色で筒部は1.2㎜、幅3.5~5㎜ふつう花柱はない」と舌状花にも筒部があるような記述があり、ネットでは「白い小さな筒状花をつけるのをアイノコセンダングサという」のもあった。


ふつうに見られる5枚の舌状花のコシロノセンダングサ
完全に筒形の舌状花のコシロノセンダングサ


前日がウソのような小春日和の荒川土手風景

2009年11月23日 22時43分13秒 | Main
青空が広がった勤労感謝の日の今日、荒川土手は野菊達が秋の日をいっぱいに浴びて小春日和を満喫していた。

そして蝶も蜂もこの日とばかり蜜や花粉を求めて花を飛び回っていた。


吸蜜中のヒメアカタテハ、蝶は何故かタンポポのほうが多かった

雌のツマグロヒョウモンがタンポポの蜜を吸っているところに雄が強引に割り込んできた。求愛行動?と見ていると飛び立って間もなく他の花に移ってしまった。おそらく振られたのだろう、雄は深追いはしなかった。


オスは強引に顔をメスに近付けていましたが

ツマグロヒョウモンの求愛、交尾、産卵はどんな形なのだろうとネットで調べてみた。その過程をしっかり観察記録しているサイトがあった。
タイトルは「大阪市とその周辺の蝶http://homepage3.nifty.com/ueyama/index.htmlだ。
小さい時から蝶に興味を持ち追い続けていると云う。そして素晴らしいのは日常的に観察しながらそれをアップ。しかも折々に新たにしている事がうかがえる。一度アクセスしてみるといい。


ほとんどがカントウヨメナのようですが雑種が多いようです
一茎だけ素晴らしく紅葉してしているのがありました


小雪の自生地は突如寒くなって気合を入れずにはいられませんでした

2009年11月22日 19時08分32秒 | 花の和名
志木街道から遠望した自生地はまるで老年期のように見える静かな一面の白い枯野だった。
森繁、水の江滝子がつい先日2人とも老衰で亡くなった。個性的な俳優だったが、高齢になると穏やかな同じような顔になっていたのを何故か思い出した。

観察路の縁を彩っていたユウガギクはほとんどが花も葉も落ちて実だけが残り、両側からかぶさり気味だったオギやヨシも少なくなって観察路が広くなった感じだった。
フジバカマ、タカアザミ、センニンソウ、アキノノゲシ達が綿毛を殆ど飛ばし終わった枯れ姿で佇み、コメナモミは他の綿毛をいってに受け止め、まるで花を咲かせたようだった。


コメナモミは総苞などが粘るので飛んで来た冠毛が付いています
センニンソウのアップ。そのうち種子はバラバラに飛んで行きます

コカモメヅルは長い多くの種髪の先に小さな種子をつけた姿が見られた。
コカモメヅル(小鴎蔓)はガガイモ科のつる性の多年草。カモメヅルの名を持つもののうちで花が径5㎜と一番小さい。細長い袋果は4~5㎝。名は対生する葉がカモメの飛んでいる姿にている事から。

8時ころ暗い雲が増えて雨がぱらつき始め急に寒くなった。手が冷たくなりそのうち全身が身震いするほど寒くなってしまった。
まさに二十四節気の小雪。全身を揺すった。たりずに声も出した。他人がいないを幸いに気合を入れながら歩いた。まるで高見盛だった。

朝から青空になりましたが次第に強い北風が吹きまくりました

2009年11月18日 22時55分31秒 | Main

下大久保上堤防補強工事告知の看板が立ってた。そしてショベルカー等が忙しく動いていた。しかし一週間前にはめまぐるしくダンプカーが行き来していた昭和下築堤工事は晴天にもかかわらず今日はお休みのようで、空には大きな雲が浮かんでいた。


正面の黒く横に広がっている部分が今回の昭和下築堤の工事箇所です

先日来気になっていた塚本の横堤上の白く見える部分に行ってみた。野菊の群生だった。何もさえぎる物の無い横堤上は次第に強くなった風がもろに吹き荒れている。風上を向くと全ての花がこちらを向いて激しく揺れている。全ての花が自分の方を向いて揺れているこんな光景は初めてだった。

野菊とタンポポが仲良く咲いているのが見られた(カントウヨメナとカントウタンポポ?)。

今、荒川土手には多くのタンポポが咲いているが総苞は反り返っていない。頭花も4~5cmと大きい。セイヨウタンポポではなく春先に咲いていた在来種のタンポポのようだ。


雑種が多くなって種の判別がし難くなっているようですが