今回の芥川賞受賞作品のコンビニ人間を読んだ。やはり今一つピンと来ない。世の中に適応できない社会非適応人間が主人公だ。その主人公がコンビニの仕事には精通し18年間勤続している。およそセックスにも婚姻にも無関心な脱生物的な女性で、何故かダメ男と同居したあげく突如解消して、またコンビニに勤める何とも不可解な小説だ。
アレチヌスビトハギは旗弁が大きく節果の節があまりくびれない
我々一般の読者には面白くも可笑しくもなく、感動も充実もない。読み終わっても読んだ実感もない。一昔前なら選者評を読むと「そうだったのか」と気づかされることも多かったが、今回はこっちも意味不明、奇々怪々な評が多かった。
茎を占いのめどぎにしたのが名の由来ともいうメドハギ
自ら業界向けの提案もあり一般読者は完全無視だった。もう芥川賞は小説を生業とする業界人だけが云々するだけの賞に成り上がっている。我々一般読者は完全に蚊帳の外だ。
私にとっては本屋大賞の方が小説に親しむ余程いい機会だ。