フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

若すぎる義弟の不条理な死

2013年10月07日 19時26分28秒 | Main

10月2日に義弟が66歳で逝去した。
2年8ヶ月前、危篤の知らせを受けて急きょ長崎に飛んだ。ステロイドの薬害との医師の話だった。集中治療室に一ヶ月居て奇跡的に一命をとりとめた。でもその間に脳梗塞を発症してしまった。

民間病院に移ってリハビリを始めたが、体調がよくなると脳梗塞の後遺症で看護師の手におえなくなる。すると縛って弱らせるなどの繰り返し。そして内科では手に負えなくなり精神病院に移された。そこではまったく拘束されひたすら体力を削がれた。弱りきったところで元の内科病院に戻され胃ろうの手術を受けさせようとしていた矢先だったという。

治療薬のはずのステロイドで発病し、リハビリで良くなりかけると体力を削ぐ。そして最後は痰を詰まらせて死に至った。病気を治すはずの病院が一歩間違えると患者を死にいざなう典型だったようだ。

久し振りのサクラソウ自生地にはナンバンギセルが奇妙な花をつけていた。ナンバンギセルはハマウツボ科の葉緑素の無い寄生植物。ススキなどの根に寄生する。外来種のようにも思えるが万葉集にも「思ひ草」の名で登場するれっきとした在来種だ。


花冠の紅紫色の上は萼。茎は地中で短く、長く見えるのは花柄
左は花が終り曲がった花柱と大きくて黄色い毛を密生する柱頭


初秋の荒川河川敷はヤブマメ、アキノウナギツカミが多く見られます

2013年10月02日 18時15分51秒 | Main
サクラソウ自生地ではオギやヨシが穂を風になびかせ、荒川河川敷でも薄紫のヤブマメの小さな蝶形花が全盛で、黄色いヤブツルアズキの花は長い豆果をつけ始めています。


地下茎につく閉鎖花も結実するヤブマメ

葉が茎を抱いているアキノウナギツカミも小さな花を風に揺らせ、蝶や蜂が吸蜜に来ては大きく茎をたわませています。


ヒメハラナガツチバチとアキノウナギツカミ

今年はアカネも黄白色の小さな花をいっぱいに咲かせています。茎には下向きの刺があり、葉は対生するが基部の托葉が大きくなって輪生しているように見え、根が茜染の原料。


アカネの花は径3~4㎜、雄しべは5個で花柱は2個

春にきれいに刈られたクマツヅラ(熊葛)が満艦飾に小さな花をつけていました。クマツヅラは外来種とばかり思っていたが、918年に著わされた「本草和名」にも登場していると知ってビックリ。漢方では馬鞭草(ばべんそう)と呼ばれ止血、消炎作用があるという。和名の熊葛は「花穂が長く伸びるため、ウマウツツラ(馬打葛)の転」(花と樹の事典)というが、ちょっとこじ付けくさい。