大晦日は紅白をほぼ全部見ましたが、誰にもなんの思い入れもないので、普通に娯楽番組の一つとして眺めてました。
それで思ったことがいくつか。まずは、やはりすべて会場のステージでの生演奏にすべき、ということ。出演交渉の段階で、会場で生演奏で1曲だけ歌わせるが、それを承諾するなら出てよいという姿勢でいいと思います。もちろん口パクも無しで。近年は生演奏のようでありながら、バンドでも事前に収録した音に合わせて当て振りするのが多いようです。あれも無しで、さらに極力打ち込みもない方向で。
紅白というと綿密にリハーサルするのが有名ですが、あれって誰のため?と思います。以前は本番と丸々同じ尺で何回かやるとも聞きましたが、今もそうなのでしょうか。きっちり時間内ですべての歌手のパフォーマンスを滞りなく終わらせるよう準備するのは、一見視聴者のためを装いながら、実際は製作側の安心感のためなのじゃないかなと。見てる側では、年に一度のお祭りとして臨場感のある演奏を見たいので、ハプニングは無い方がいいですが、一発勝負の緊迫感があった方が見る気になります。
もちろんバンドの楽器のセッティングとか、女性歌手の衣装替えとか、時間が足らなくなることもあるかもしれません。しかし、多少グダグダになったとしてもその場を取り仕切る腕のある司会者がいれば番組は成り立ちます。時間が押して勝敗の集計が間に合わなくなっても、それはそれでいいです。そもそもどっちが勝ってもいいんだし。準備の手を抜けというわけではなく、スタッフの打ち合わせはしっかりやって、必要な人員を配置しその場で全集中ということで。要は「それでも出たい」と思わせる番組になれば、私も見たいと思うようになります。
何年か前に若者の結婚式に出た時、友人達からのビデオメッセージ上映がありました。結構作りこまれてたのですが、そのメンバー全員その場にいたので「どうせなら、みんなでここでなんかやれば?」と思ったことがあります。紅白のステージで当て振りするのもそんな感じ。
新人バンドや歌手がヒットが出て紅白で初めて生演奏したとして、本番でグダグダになったとき「あいつら、実は下手なんだぜー」と言われるのも成長の糧だと思います。形だけのパフォーマンスじゃなく、気持ちや魂が伝わってくれば、それはそれで見応えありますし、それでも「下手だ」「ダメだ」という奴は見る目がないのです。
youtube全盛の時代ですが、紅白での生演奏は圧倒的にテレビが勝てるチャンスなのではないでしょうか。そういう意味で、今回も最後のMISIAのパフォーマンスは結構迫力ありました。歌番組なら、全編にあれくらい緊張感欲しいです。
と、新年早々勝手なことを書いてますが、今年もよろしくお願い致します。