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2020-03-19 | 作家別諸々(は行)

 

広川純
『一応の推定』★★★★★

 

先日読んだ荻原さんの『噂』とセットで薦められた本
柔軟な気持ちで知らない作家さんに出逢う。
広川純という作家さんは初耳でもありどきわく☆

 

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事故か自殺か? 巧緻なプロットが光る松本清張賞受賞作
轢死した老人は事故死か、それとも重病の孫娘を助けるために自殺したのか。
ベテラン保険調査員の執念が明らかにした真実とは?

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昔保険業界にいたこともあり、私的には代理店という視点から眺める。

 

あまり意識はしたことはないけど、この物語に関しては、
主人公の視点のみというシンプルな構成に着眼させたれた。
ありがちは大きなどんでん返し的な衝撃というより、現実的日常、心の葛藤を描く。
先へ先へと惹き込ませ読ませる筆力

肩の力が入っていない安定した作家さん。
まさしくこの方もベテラン!
若さ一辺倒じゃない良さが分かるようになってきた。
歳を重ねるということ。

 

久々の★★★★★今年イチオシ^^
もちろんそのままお友達に貸す予定

 

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「一応の推定」とは?
保険契約者が遺書を残さず自殺した場合、典型的な自殺の状況が説明されれば自殺だと認定されるという理論
その場合、保険会社は保険金を支払う義務を生じない。
自殺であったと推定するには四つの証明が必要になる。

第1 自殺の動機があったかどうか
第2 自殺の意思があったと判断できる事実の有無
第3 事故当時の精神状況
第4 死亡状況


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