第244話 ぐるぐる(運動会・玉入れ)

2009年10月20日 00時29分40秒 | 子育て・「おママごと」

ひつこく、運動会の出来事。

息子の1つ上のクラス、2歳児クラスの玉入れ。
玉をりんごとみかんに見立て、先生が背負っている籠にいくつ入れることができるのかを競い合う。
もちろん、多い方が勝ち。
入場時から、みかんチームはチームワークとやる気がみなぎっており、
闘志とまとまりを失っているりんごチームより優勢。
始まると、先生(籠)が円を描きながら、移動していく。
単に固定されている籠に入れるだけでなく、追いかけることが必要な演出か!
みかんチームの子供たちが嬉しそうに先生を追いかけながら、
籠にフルーツを投げ入れていく。
結果、予想通りみかんチームの勝ち。みかんチーム、万歳!
ここで、りんごチームの先生に向けてアナウンスが入る。
「先生、次は ゆっくり走ってくださいね」 先生が笑顔で了解の手をあげる。
なんと先生は勝敗調整のために送り込まれた刺客だったのか!!
「続きまして、2回戦、スタート」
みかんチームの先生が倍速走り。みかんチーム、やる気だけではとうてい追いつけない。
止まっているかと思わんばかりのりんごチームの籠にはどんどんりんごがたまっていく。
結果、当然りんごチームの圧勝・・・りんごチーム、まばらに万歳。

1回ずつ勝つという平等。これはいいのか?
共に競り合っての結果ならいい。
頑張ったみかんチームが最初に勝ったがゆえに、敗北で終わるとは・・・。
終わりよければすべてよし、なんて言葉もある。
みかんチームが敗北にむせび泣いていたわけではないが、
勝利して退場の方が気持ちよさそうな気がする。
何より、敗者・りんごチームの子達にとって、不明瞭な勝利が本当にいいことなのか?
りんごチームのまばらな万歳に、勝利への執着心など感じなかったが、
勝った達成感を味わえたのだろうか?
負けた時が、成長や教育のチャンスではなかろうか・・・
りんごチームの親たちは嬉しいのだろうか?
これは一体誰のための配慮なのか? 

10年前ほどのことである。
幼稚園の運動会を見学した時、かつて私が子供だったころの運動会の風物詩、
パパとママの二人三脚がないことに気づいた。
色々な家族形態がありますので配慮しております・・・とのことであった。
当時、独身だった私は園のきめ細かな配慮だと関心した。
あれから10年。
小学校の運動会で、子供は観戦に来た親とお弁当を食べることができず、
教室で食べるという話をきいた。
配慮もここまで来たかと驚いた。
これが今でなく、先に続く真の配慮といえるのであろうか?
社会に出た時、いきなり直面する不公平な世界の厳しさに、
子供たちの心が折れてしまわないだろうか?
満ちることに配慮するより、
足りないことに対しての強さを養うべきではないだろうか・・・

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする