第243話 こういう世界

2009年10月17日 16時59分34秒 | 子育て・「おママごと」
保育園で、カラー帽子についてのアンケート調査が行われた。
園では年齢(クラス)によって帽子の色が異なり、
卒園するまでに最大6個購入するシステムである。
アンケートの問いは、
従来通り、1年ごとに購入していくのか、
入園時の色を卒園までのカラーとするか。

私は、入園時=卒園時カラーを選んだ。
実はこのお話は、1年ほど前の出来事であり、
この調査時、息子は0歳児クラス。
ほとんど使用することのないクラス帽を前に、
ずっと同じ色なら、今回のように消耗していない場合、
1年を区切りに新規購入する必要がないこと、
以後、消耗具合で親が買い換えるタイミングを選択できる面を利点として結論を出した。
中学時代、入学時の体操服のカラーが卒業までのカラーだったな~という記憶もあって、
息子にとって変わらぬことが愛着につながるのではないかとの考えもあった。

ついに調査結果、発表。
入園時のカラーを卒園までのカラーとするが大多数を占め、
と文面は節約論の勝利かと思いきや後半、
少数派ではありますが、園としては今後も従来どおり
1年ごとの購入を存続させていただきますと続く。
これは一体・・・どういうこと?
この逆転判決を前に、育児日誌に
「多数決をとって、少数派の意見をとるのは不思議だな~と思って」と書いた日の帰り、
職員室に誘導された。園長先生、主任の先生の前に着席。
「今回の結果について、園の文章でうまく伝えられなかったところがあること、
大変申し訳なく思っています」
えー! 私、抗議したわけではないんですけど~
そんなにモンスターチックですか私って・・・? 発汗ぎみに説明をきく。
園「確かに、入園時のものを卒園までの意見が多かったのですが、
単に丸されているだけだったんですね。
でも、1年ごとに購入を選択してくださっている方は、
子供が大きい組さんの色に憧れを持っていますと書いてくださっていて。
黄組さんになればあんなことができるんだぁ、とか、早く白組さんになりたいとか。
そんな熱い思いがびっしり書かれてあって・・・
園としては、その思いを尊重する形で今回の結論を出させていただきました」
私「左様でございましたかぁ・・・
うちの息子はまだ話せませんので、子供の色に対する憧れなど想像にも及ばす、
安易に入園時=卒園時を選択していました。
申し訳ございません。このたびはお時間を割いて丁寧なご回答いただきまして・・・」

緊張したが、結果、話をきけてよかった。
多数決の意見が通らないのであれば、アンケートの必要はあるのか?
今後のアンケートの回収率が悪くなるのでは?と思っていた。
多数決派が採択されるものだと固定イメージだったが、こういう世界もあるんだ・・・と。

色に対する憧れかぁ・・・
運動会、そんな思いで色とりどりのカラー帽を眺めていた。
親子競技のとき、大きい組の子達が声援を送ってくれている。
見ず知らずの小さい組の子達を? 応援してくれている・・・感動。
息子もやがて・・・
いつの間にか私の中にも色に対する憧れが芽生えたようだ。
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第242話 Bon anniversaire de mariage

2009年10月17日 07時18分26秒 | Weblog

結婚は家と家との・・・なんて古い考え!なのかしら??
ある意味、家と家かもしれないと考えさせられる家庭内両家対立論。

私は、言いたいことを言い合う家庭で育った。
感情のまま言葉にし、言い放った後は遺恨を残すことなく、いつの間にやら仲直り。
家族で一緒にご飯を食べるのが何よりの至福。
家族みんながいつもくっついて暮らしていた。
そんな家庭で育った私は主人に言えば、何か返ってくるものだと思っていた。

一方、主人の家庭は封建的。
母も子も父親に畏怖の念と尊敬を抱いていた。
厳格な家長のもと、子が親に口ごたえをするなんてありえない家庭。
そんな家庭で育った主人からは、何も返ってこなかった。

これでは問題を改善するための有意義な話し合い(喧嘩)が成り立たないではないか。
話さない主人に、次いで話してくれないことを抗議したが、これまた暖簾に腕押し。
夫婦喧嘩に限ったことではない。
帰宅後、明らかにしんどそう。ここは妻として精神的に支えになれないものかと、
「何かあった? 私でよければ話してみて。 話すだけで楽になるよ」というのだが、
これまた、口をわらない。
その内容をききたい。心の秘密に触れたいといっているわけではない。
ただ、話して楽になるならば、言語化して体外放出した方が体にいいのでは?との思い。
さらけ出さない主人に、妻として心を開いてもらってないのではないかと不服だった。

ぼそっと。「言える人間はいいけど、言えない人間もいるんだよ」
理解しがたかったが、
これから先もそうそう変わらない主人の根本的な性格だということは、
この一言が精一杯の真理であることはなんとなく伝わった。
これだけ言うのがやっとなのか・・・
しかも、伝えても、伝えても、響かないと思っていた私の言葉は、
確実に主人に降り積もっていた(怖っ。遺恨残ってるやん)
血のつながっていない主人には、節度ある喧嘩を心がけている。

どんな家庭を築きたいですか? と問われれば、私は私の実家を理想とする。
主人に問えば、主人の実家がやはり模範となろう。
では、そんな真逆な2人がどのような家庭を作っていくのだろうか?
お互い歩み寄って、半分だけ言う家族?? ・・・おかしいし、無理。
言っても、言わなくても、子である私たち夫婦は両親の愛情を感じて育ち、
親を思う気持ちはおんなじだったりする。
過程(家庭)は違えど、ゴールが一緒。なら、どっちでもいいではないか。
15日、3度目の結婚記念日を終え、未だ家族目標定まらぬ2人が
どんな家庭を築いていくのか、見えない将来家族像に向かって風任せ。
正しいとか正しくないとか答えなど出せない。
時間が解決してくれてもいいではないか。
ずっと平行線かもしれないけど、1点だけ手を取り合って歩んでいければ、
それでいいような気がする。

丸3年かぁ・・・もう新婚さんいらっしゃいには出れないなぁ。

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