第532話 先生の配慮

2013年01月15日 05時35分27秒 | Weblog
高校時代、手相占いがよく当たると評判の先生がいた。
私も並んでみてもらった日のことを思い出す。
幾人もの女生徒が順番に手を出していくので、鑑定は短く、私は寿命のみだった。

当時の私は、先生の鑑定を疑うことなく、
先生の占いがあたっているかどうかは最後にわかるのねとその数字を記憶した。
今になって、先生の占いは本当に当たるのだろうか・・・と。
女子高生の手相に何か不吉な影をみたとして、その真実を伝えることができるだろうか。
本当に見えた寿命など本人を前に言えるはずがないのではないか。
先生が見た真実と言ったことは違うのではないか。


人より先にわかるというのはいいことばかりではない。
先生は占い師ではなくやっぱり先生で、
生徒の幸せを願ってついたウソもあるのではないかと思う。
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