散歩コースのササユリ。こんなに姿があるのは珍しい。たいていは茎のままでし
か見るのが多いから。球根はイノシシが、花全体はシカやサル、なかには服を着た
サルもいます。山のものは山の中で見るのが一番きれいだと思う。おばあちゃんも
「女学生の頃、ササユリを友達と抱えるくらい採ったけど、あれどうしたんやろ」
「そのときは古座に下宿してたんやろ?下宿に持って帰ったんちがう?」
「持って帰った記憶がない」
「そしたら帰り道、道々放り投げながら帰ったんでしょ」
たぶん、昭和十何年の頃の話だから三尾川から古座までの道中ササユリはたくさん
咲いていたんだと思う。いまはどんなに保護しても 盗っていく人が後を断たない
というから。
「採っていっても家で眺めるより山の緑の中で眺めた方がずっときれいやのに」
お~お~、言ってくれますねぇ。おばあちゃんその心構えがあるなら山で山野草を
引いて来るなよなぁ。人のフリ見て我がフリ直せってコトワザあるやんかぁ~。
ま、少しは気付き始めたということかな?
こちらはおばあちゃんが庭で咲かせたササユリ。前回のはピンクでしたがこっちは
白のササユリ。どこにもピンクのところがありません。最初の写真も白く見えるけ
ど、薄ピンクのササユリ。園芸種の改良されたユリとは違って茎の細さを思うと、
花がとても大きいように感じます。