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渡辺淳一・著“鈍感力”を読んで

今回は何かの時の読書。渡辺淳一・著“鈍感力”を読んだ。私が読んだのは文庫本だが、まえがきに“本書は平成19年(2007年)2月に刊行して以来、百万部を突破。本のタイトルである「鈍感力」という言葉は、この年の流行語大賞にノミネートされた。”とあるように、当時は世の中の注目を集めた言葉だった。 このエッセイ集、作家で医者の複眼での世評と言える。その点で非常に面白い。“鈍感であることが生きる点で有利なのだ”という、“著者一流の逆転の発想”だ。 人間、敏感であることも勿論大切だが、一面では鈍感であることも重要であり、それが年を経て巧みに使い分けることができれば、人生の達人となるのであろうが、どういう局面で使い分けるのかは非常に難しい識別であろう。そういう分岐点とは知らずに通り過ぎて失敗するのが、大抵ではなかろうか。そうならないためには、広い視野で常に冷静に事態を客観視する訓練が必要なのだろう。人生は絶えざる修行の連続なのだ。それに備える努力も継続的に行うべきなのだろう。 . . . 本文を読む
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